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(2009/4/15)
マーケットレポート (2009/4/15) <4/6∼4/10の週間市場動向> 為替/円 REIT指数 米国 <3月末時点> 株価指数 金利 10年国債 利回り REIT 平均配当利回り 米ドル 0.6% (円安) 1.7% 0.04 2.66 11.19 欧州(除くイギリス) 5.0% 6.4% ユーロ -1.0% (円高) 2.2% 0.03 2.99 10.01 シンガポール -1.6% シンガポールドル 0.1% (円安) 0.4% -0.06 2.03 11.62 豪州 -0.3% 豪ドル 1.8% (円安) -1.7% 0.15 4.42 10.30 イギリス ポンド -0.4% (円高) -1.1% -0.14 3.17 8.53 香港 10.4% -0.3% 香港ドル 0.6% (円安) 2.4% 0.15 1.95 6.60 カナダ -0.4% カナダドル 1.4% (円安) 1.3% -0.00 2.78 13.17 出所:S&P社およびBloombergよりDIAM作成 ※先週末の最終営業日と先々週末の最終営業日の終値を比較 ※【REIT指数】・【為替】・【株価指数】は騰落率、【金利】は10年国債利回りの変化幅を算出 ※【REIT指数】・【REIT平均配当利回り】米国・欧州(除くイギリス)・シンガポール・豪州・イギリス・香港・カナダ:S&P 先進国 REITインデックス各国指数 (現地通貨ベース、配当込み、為替ヘッジなし) ※【株価指数】米国:S&P 500種指数、欧州:ダウユーロ50種株価指数、シンガポール:Straits Times Index、豪州:S&P/ASX200指数、イギリス:FTSE100指数、香港:香港ハンセン指数、 カナダ:S&P トロント総合指数(FTSE100指数以外は配当込み) <4/6∼4/10のマーケット概況> <マーケット概況> 先週のREIT市場は、週前半は、米銀行の損失拡大懸念や金融機関の不良債権が4兆ドルに達する可能性があるとするIMF(国際通貨基金) 最新見通しの報道が嫌気されたことに加え、先々週の大幅上昇に対する利益確定売りもあり下落しました。その後は、日本の追加景気対策 の発表や米銀行の全てがストレステスト(健全性審査)に合格し、追加支援は必要ないとする米当局者の見通し報道が好感され、米国や欧 州・英国を中心に金融セクターと共に大幅に上昇する展開となりました。 ■米国REIT市場■ 米国リート市場については、著名アナリストが2010年末までに銀行のローン関連の損失が拡大するとコメントしたことや、上記、IMF(国際通貨 基金)の報道などから銀行の損失拡大懸念が高まったことに加え、S&Pが米商業用不動産ローン担保証券(CMBS)の格下げを検討していると の報道や、マンハッタンの2009年1-3月期オフィス賃料が金融関連企業の雇用削減により大幅に下落していたことなどが悪材料となり、週前半 に大幅に下落しました。週後半にかけては、財務省による銀行に対するストレステスト(健全性審査)において全行が合格するとの米当局者の 見通しや、米大手銀行(ウェルズ・ファーゴ)の好決算発表見通しなどにより金融不安が一旦後退したことから、リート市場も大幅に上昇しまし た。 ■欧州・イギリスREIT市場■ 欧州・イギリスリート市場については、週前半は、2008年10-12月ユーロ圏GDP改定値が下方修正されたことや、英大手銀行の投資判断格付 けの引下げや従業員の追加削減発表が嫌気され英銀行株が下落したことなどから、軟調な展開となりました。週後半にかけては、セグロ(英・ 複合)が増資するにあたり、株式の95%相当部分について株主より購入する同意が得られていると発表したことや、ヒポ・レアルエステート (独・商業用不動産金融会社)の独政府による同社株主への株式買取提案などが好材料となり、英国を中心に大幅に上昇しました。 ■豪州・アジアREIT市場■ 豪州リート市場ついては、週前半は、RBA(豪州準備銀行)による政策金利の引下げ幅が予想以下だったことが嫌気され軟調な展開となった ものの、グッドマン・グループ(豪・複合)が資本政策の見直し(借入金の借換、物件売却、資本比率等)を検討しており、銀行とも交渉中である との発表や、INGインダストリアルファンド(豪・産業)の豪州、欧州、カナダにおける総額7,900万豪ドルの物件売却の発表などが好感され週後 半に大幅に上昇し、週間では小幅の下落となりました。 シンガポールリート市場については、香港の証券会社が、最近のシンガポールリート市場の反発について、リートセクターを支えるファンダメン タルズ(基礎的条件)は依然弱く、一時的なものであるとコメントしたことが嫌気され、週半ばに下落しました。 ■個別REIT■ 個別リートでは、ボナルド・リアルティー・トラスト(米・複合)が、マンハッタンに保有する稼働率100%の商業施設203,000平方フィートについて、 7,500万ドルの資金調達を成約したことを発表しました。また、ブリティッシュ・ランド・カンパニー(英・複合)が、日系大手金融機関とロンドン市 内に開発中のオフィスビル9フロア約187,000平方フィート(賃貸可能面積の約38%相当)について、賃貸期間20.5年の仮契約を締結したことを 発表しました。 ■為替市場■ 為替市場については、週後半にかけて米金融機関の金融不安懸念が後退したことから、米ドルが主要通貨に対し上昇する展開となりました。 一方、ユーロについては、2008年10-12月ユーロ圏GDP改定値が下方修正されたことが悪材料となり、下落する展開となりました。 <今週のポイント> 今週については、米国における3月小売売上高(4/14)、3月消費者物価指数(4/15)、4月NAHB住宅市場指数(4/15)、3月住宅着工件数 ※上記データは、DIAMが信頼できると判断したデータにより作成しておりますが、情報の正確性および将来の実績を予想・保証するものではありません。 (4/16)などの経済指標の他、FRB(米連邦準備理事会)発表のベージュブック(地区連銀経済報告書)(4/15)や相次ぐ米大手金融機関の決 ※当資料は5ページものです。4ページ以降のご注意事項を必ずご確認ください。 算発表が注目されています。 商 号 等 /DIAMアセットマネジメント株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第324号 加入協会/(社)投資信託協会、(社)日本証券投資顧問業協会 090415投営四海外REITWeekly-1 1/5 マーケットレポート (2009/4/15) <REIT指数の推移> 米国 (ポイント) 800 /3 09 /1 2 /9 08 08 /6 08 /3 欧州(除くイギリス) (ポイント) (08/4/10∼09/4/10) 08 /1 2 07 /9 07 /6 07 /3 07 /9 /1 2 06 06 /6 06 06 /1 2 05 /9 05 /6 05 /3 05 /1 2 /9 04 04 /6 04 04 /3 (ポイント) 900 800 700 600 500 400 300 200 100 0 /3 S&P先進国 REITインデックス (04/3/31∼09/4/10) (除く日本、円換算ベース、配当込み、為替ヘッジなし) (08/4/10∼09/4/10) 800 700 700 600 600 500 /8 /7 /9 08 /1 0 08 /1 1 08 /1 2 09 /1 09 /2 09 /3 09 /4 08 08 08 /6 08 08 08 /4 /4 09 /2 /3 09 09 /1 09 /1 2 08 /1 1 08 /9 /1 0 08 08 /8 08 08 08 08 08 /7 300 /6 200 /5 400 /4 300 /5 500 400 シンガポール (ポイント) 400 豪州 (ポイント) 600 (08/4/10∼09/4/10) 350 (08/4/10∼09/4/10) 500 300 400 250 【REIT指数】米国・欧州(除くイギリス)・シンガポール・豪州:S&P 先進国 REITインデックス各国指数 (現地通貨ベース、配当込み、為替ヘッジなし) /2 09 /3 09 /4 09 /1 09 /1 2 /1 1 08 08 /8 /9 /1 0 08 08 08 /7 08 /6 08 /4 08 08 /4 09 /3 09 /2 09 /1 09 /1 2 08 /1 1 08 /1 0 08 /9 08 /8 08 08 08 08 08 /7 100 /6 100 /5 200 /4 150 /5 300 200 出所:S&P社よりDIAM作成 ※上記データは、DIAMが信頼できると判断したデータにより作成しておりますが、情報の正確性および将来の実績を予想・保証するものではありません。 ※当資料は5ページものです。4ページ以降のご注意事項を必ずご確認ください。 2/5 マーケットレポート (2009/4/15) <各国主要都市のオフィスビル賃料・空室率動向> 空室率 賃料 (%) 16.0 400 シンガポール 350 14.0 香港 300 ニューヨーク 12.0 ニューヨーク 250 東京 200 シドニー 10.0 パリ 150 ロンドン 100 ロサンゼルス 50 フランクフルト ロンドン 8.0 シドニー 6.0 東京 4.0 香港 2.0 シンガポール 06 / 06 9 /1 2 07 /3 07 /6 07 / 07 9 /1 2 08 /3 08 /6 08 /9 /9 08 /9 /3 /9 /3 /3 08 07 07 06 06 /9 05 /3 パリ 0.0 0 05 ロサンゼルス ※データ期間:2005年3月∼2008年9月 ※2005年3月を100として指数化 出所:CBRE Global Market RentよりDIAM作成 ※データ期間:2006年9月(パリは2007年3月)∼2008年9月 出所:CBRE、Jones Lang LaSalleよりDIAM作成 <現地運用会社からのコメント> 〇デービス・セレクテド・アドバイザーズ(米国)のファンドマネジャーより 米国 今後リート価格が継続的に上昇していくためには少なくとも2つの条件が必要と思われます。1つは投資家心理の変化、もう一つはリート専 門ファンド以外からの資金流入です。昨年最も下落が小さかったリートは最も安全といわれていた銘柄で、価格も非常に割高でした。反対に 負債比率が高すぎたり、巨額な開発パイプラインをもつようなリートはもともと価格が割安でありながらも更にリート価格は低迷する結果とな りました。しかし、この2週間で前者から後者にリート市場のけん引役が交代したことは興味深い点です。一時的な現象かもしれませんが、こ のことは投資家心理の変化を示唆しているかもしれません。例えば、カズンズ・プロパティーズ(複合)と、最も安全といわれるパブリック・ス トーレッジ(倉庫)の、4月に入ってからの価格推移を比較すると、前者が20%以上の上昇に対して後者は10%ほどでした。(参考までに、 2008年4月∼09年3月末までの騰落率は前者が74%の下落、後者が38%の下落と逆転しています。)また、リート専門以外のファンドから リート市場に再び資金流入があるかを検証することは難しいのですが、リートの増資の株数と規模の大きさは、リート専門以外のファンドから の資金流入が増えていることを示していると考えることが出来ます。今回調査したところ、一部リート専門以外のファンドが購入しているもの の、大半はリート特化ファンドがほかのリートを売却して増資を引き受けていることが分かりました。それでも、リート特化以外のファンドから リートが興味をもたれることは歓迎すべきニュースだと考えられます。 〇コロニアル・ファースト・ステート・アセット・マネジメント(豪州)のファンドマネジャーより カナダ カナダリートの08年第4四半期業績発表は、市場予想を下回ったものもありますが、概ね堅調な増益決算となりました。リオカン・リアル・エス テート・トラスト(商業)などは市場予想を下回ったリートの一つですが、要因としては一時費用と売買益の計上時期によるものでした。一方賃 料収入は目標を到達しており、既存物件の収益力は堅調でした。カナダリートの健全な財務状況とシンプルなビジネスモデルにより、賃料収 入は比較的安定しているため利益減少は小幅となり、景気後退の影響は軽微に留まる見通しです。大切なことは、資本市場が改善に向か いつつあり、資本市場と不動産価値が底入れしたかもしれないという前向きな兆候がいくつか見られ始めたことです。これは最近のカナダ市 場や他の市場での借入れと増資による資金調達が成功したことに基づくもので、特にこの動きが顕著だったのは米国でした。3月上旬の最 安値から米国リート市場は約26%、カナダリート市場は約13%回復しました。この2週間でのカナダ資本市場の新たなニュースとして、約18ヶ 月ぶりに無担保不動産社債が2件発行されたことと、約9ヶ月ぶりに株式発行増資が2件行われたことです。発行条件は昨年資本市場が機 能不全に陥る前よりは悪いですが、カナダリートが銀行借り入れによる資金調達だけに頼っているわけではないと見られることは評価できま す。カナダリートのNAV(純資産価値)に対して大幅に安く評価されていますが、資本市場が正常化するに連れ是正されると考えます。また資 源エネルギー価格の回復は、これらの恩恵を受けているカナダ西部、北西部、ヌナブト準州、大西洋岸地域の物件を多く保有するカナダリー トにも明るい兆候です。昨年6月より、資源需要の減退、価格下落及び金融環境が厳しくなったことで資源エネルギー施設の開発計画が相 次いで中止となったことで、既存の施設の稼働率が上昇し、中国やインドからの継続的需要増加の相互作用により資源エネルギー価格は 回復してきました。既に1バレルあたり原油価格は最近の最低価格$30台半ばだった水準から直近では$50台まで上昇しています。 ※上記データは、DIAMが信頼できると判断したデータにより作成しておりますが、情報の正確性および将来の実績を予想・保証するものではありません。 ※当資料は5ページものです。4ページ以降のご注意事項を必ずご確認ください。 3/5 マーケットレポート (2009/4/15) 【ご注意事項】 ・当資料は、DIAMアセットマネジメント(株)が独自に作成した資料であり、金融商品取引法により 義務づけられた資料ではありません。 ・当資料はあくまでも情報提供を目的とするものであり、投資家に対する投資勧誘を目的とするもの ではありません。 ・投資信託は、株式や債券等の値動きのある有価証券(外貨建資産には為替リスクもあります)に 投資をしますので、市場環境、組入有価証券の発行者に係る信用状況等の変化により基準価額は 変動します。このため、購入金額について元本保証及び利回り保証のいずれもありません。 ・当資料は、DIAMアセットマネジメント(株)が信頼できると判断したデータにより作成しております が、その内容の完全性、正確性について、同社が保証するものではありません。また掲載データは あくまでも過去の実績であり、将来の運用成果を保証するものではありません。 ・当資料における内容はあくまでも作成時点のものであり、今後予告なく変更される場合があります。 証券投資信託は、 1.預金・金融債・保険契約ではありません。また、預金保険機構及び保険契約者保護機構の保護 の対象ではありません。また証券会社を通して購入していない場合には投資者保護基金の対象 にもなりません。 2.金融機関の預金・金融債あるいは保険契約における保険金額とは異なり、購入金額について 元本保証及び利回り保証のいずれもありません。 3.投資した資産の価値が減少して購入金額を下回る場合がありますが、これによる損失は購入者 が負担することとなります。 【投資信託に係るリスクと費用】 投資信託に係るリスクについて 投資信託は、株式や債券等の値動きのある有価証券(外貨建資産には為替リスクもあります)に 投資をしますので、市場環境、組入有価証券の発行者に係る信用状況等の変化により基準価額 は変動します。このため、購入金額について元本保証及び利回り保証のいずれもありません。 投資信託に係る費用について [ご投資頂くお客様には以下の費用をご負担いただきます。] ■申込時に直接ご負担いただく費用 …… 申込手数料 上限3.15%(税込) ■換金時に直接ご負担いただく費用 …… 信託財産留保金 上限0.5% ■投資信託の保有期間中に間接的にご負担いただく費用 …… 信託報酬上限1.8915%(税込) ■その他費用 …… 上記以外に保有期間等に応じてご負担頂く費用があります。 投資信託説明書(交付目論見書)等でご確認下さい。 ※上記に記載しているリスクや費用項目につきましては、一般的な投資信託を想定しております。 費用の料率につきましては、DIAMアセットマネジメント(株)が運用するすべての投資信託のうち、 徴収する夫々の費用における最高の料率を記載しております。 4/5 マーケットレポート (2009/4/15) 【各指数の著作権等】 ・S&P 先進国 REITインデックス、S&P 各国REITインデックス、S&P 500種指数、S&P/ASX200指数お よびS&P トロント総合指数に関する著作権、知的所有権その他一切の権利はスタンダード&プアー ズ(以下「S&P」といいます。)に帰属します。S&PはS&Pが公表する各指数またはそれに含まれる データの正確性あるいは完全性を保証するものではなく、またS&Pが公表する各指数またはそれに 含まれるデータを利用した結果生じた事項に関して保証等の責任を負うものではありません。 ・ダウユーロ50種株価指数に関する著作権等の知的財産その他一切の権利はDow Jones & Company, Inc.に帰属します。 ・Straits Times IndexおよびFTSE100指数の著作権はFTSE International Limited(以下、「FTSE」とい います。)が所有します。FTSE、London Stock Exchange PLC(以下、「Exchange」といいます。)また はThe Financial Times Limited (以下、「FT」といいます。) のいずれも、当該指数を用いることによっ て得られる結果に関して、または特定の時間、日付またはその他の方法で公表される当該指数の数 値に関して、明示的または黙示的に担保するものではありません。指数はFTSEによって編集、計算 されます。FTSE 、Exchange またはFT のいずれも、指数のいかなる誤りについて何人に対しても(過 失あるいはその他の)責任を負わず、当該いかなる誤りについて何人に対しても通知する義務を負い ません。 ・香港ハンセン指数に関する著作権等の知的財産その他一切の権利はHSI Services Limitedに帰属 します。 5/5