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復興こおり創造プラン

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復興こおり創造プラン
総合計画とは
本町の今後のまちづくりの
目標と方向性、施策を示すも
ので、町行政の最上位計画と
なるものです。
東日本大震災と原発事故災
害によって、本町を取り巻く
環境が一変したことから、桑
年︶を中止し、新しい
折町新長期総合計画︵平成
年∼
総合計画を策定することにな
りました。
新しい総合計画は、3大ス
ローガンを町民みんなで共通
認識し、﹁3・11﹂以前の桑
折町の日常を取り戻し、未来
に夢と希望の光輝く復興の町
を実現するための計画です。
なお、計画期間は平成 年
度から平成 年度までの5ヵ
年計画です。
策定経過
※5頁参照
平成 年5月に桑折町総合
計画策定本部会議を設置。策
定本部長である町長が中心と
なる中で、役場の各課におい
て計画案づくりに取り組んで
きました。
その後、各団体推薦者や有
識者、一般町民で構成する桑
計画の構成
基本計画
実施計画
町策定本部は、審議会から
の答申内容、町議会全員協議
答申書が町へ提出されました。
する意見や改善点をまとめた
構想︵各行政分野における諸
基本目標に連なる7つの基本
復 興 ﹂﹁ 町 民 と 一 体 と な っ た
﹁町民の安全安心を確保﹂
﹁町民が将来に希望が持てる
月 日の町議会臨時議会での
議決を経て、桑折町総合計画
が策定に至りました。
︻主な施策等︼
﹁こおり復興除染計画﹂に
基づく、町土除染の推進
原発事故災害に関する損害
賠償請求
ホールボディカウンタによ
る全町民内部被ばく検査と
長期的健康管理の徹底
放射線健康リスクに関する
正しい知識の普及と啓発
∼ 歳︶の一般
特定健康診査検査項目充実
若い人︵
安全でおいしい水の安定的
活性炭注入装置稼働による
桑折町農業復興会議の設置
農地除染対策の推進
減化対策協議会事業
桑折町農地等放射性物質低
等︶
量地域での自然体験活動
子ども体験活動事業︵低線
域での活動等︶
校外活動の充実︵低線量地
業
教育施設放射線量低減化事
量低減化事業
保育所・幼稚園施設放射線
知識の普及啓発
乳幼児の食に関する正しい
食の全量検査と公表
食品放射能測定器による給
・食品放射能測定事業
ます。
画︶を進めていくことになり
らに具体的な取組み︵基本計
町 づ く り ﹂ の 基 本 理 念 の 下、
会で寄せられた意見等を踏ま
実施計画で構成します。
総合計画は、基本理念と基
本目標、基本構想、基本計画、
基本構想
施策の基礎︶に基づいて、さ
折町振興計画審議会での活発
基本目標
えて原案を決定。平成 年2
な審議が行われ、計画案に対
基本理念
2
桑折町総合計画
町民の安全安心を確保
町民が将来に希望が持てる復興
重点1
●原発事故災害からの克服
など、様々な観点から重点的
健康検査と長期的な健康管理
め、町土の除染事業、町民の
町民が安心して生活できる
環境を一日も早く取り戻すた
町民と一体となったまちづくり
主 要 施 策 や 事 業 を 関 連 付 け、
次の3点について重点的に取
り組みを進めます。
ここでは、3つの重点的な
取組みに連なる主要施策の内
18
24
桑折町総合計画「復興こおり創造プラン」
健康診査項目充実
桑島分庁舎における食品放射能濃度測定
﹁復興こおり創造プラン﹂
復旧と復興
快適に生活できる町
容を一部紹介します。
絆を支える
住民が主役の町
24
28
大災害に負けない
活力ある町
27
27
23
∼ 原発事故災害との闘い
東日本大震災からの復旧と復興 ∼
自然豊かで住みやすい
美しい町
未曽有の大災害を克服し
やすらぎと希望に満ちた
﹁こおり
新時代﹂をめざして
未来を拓く
子育て支援と学びの町
に施策を推進します。
東京慈恵会医科大学准教授
浦島充佳 氏 による講演会
みんなで支える
健康で人に優しい町
重点的な取り組み
な施策︵ の基本計画︶を展
開していくことになります
が、東日本大震災と原発事故
災害からの復興を着実に成し
遂げるため、横断的な視点で
39
基本構想
69
広報こおり 4月号
広報こおり 4月号
3
19
災害に強い
安全で安心な町
基本目標
基本理念
平成24年
2月策定
3大スローガン
「町土の除染なくして復興なし」
「町民の健康なくして復興なし」
「町民の安心なくして復興なし」
桑折町総合計画「復興こおり創造プラン」の体系
桑折町総合計画では、7つ
の分野ごとに体系化した多様
■桑折町総合計画「復興こおり創造プラン」
支援
生活資金貸付制度等の活用
事業所等とのネットワーク化
被災住宅修繕工事費助成金
事業
造成宅地滑動崩落緊急対策
橋梁長寿命化計画の推進
供給
●震災復旧と防災強化の推進
地域包括支援センター機能
交付事業
重点2
空間放射線量測定や水道水
強化
住宅耐震診断事業
した詳細放射線量調査
町域を250m 四方に分割
受けた町民生活の正常化に向
に取り組むとともに、被害を
公共施設や文化財等の復旧
災害公営住宅整備事業
災害時備蓄物の強化
し道路︶の拡幅等
市街地にある狭い道︵みな
画の見直し︵事業内容や施
桑折町生涯学習推進基本計
学校プール一元化の検討
幼稚園統廃合計画の検討
充実
東京都荒川区をはじめとす
直し
の郷﹂の施設利用内容の見
町民研修センター﹁うぶか
観光物産PR事業
商店街活性化推進事業支援
行っていきます。
画 は 適 時、 柔 軟 に 見 直 し を
た取組みを推進するため、計
に的確に対応して復興に向け
ら、取り巻く環境や町民意向
注視する必要があることか
事故等に伴う国や県の対応を
また、被災状況下において
情勢は刻一刻と変化し、原発
管理を徹底していきます。
書を作成して主要事業の進捗
総合計画の着実な実現に向
けて、町では今後、実施計画
◆計画の実現に向けて
防災教育と学校等における
検討
地区集会所建設・補修支援
けた支援に取り組みます。
災害時情報伝達手段整備
道路施設災害復旧事業
設運営内容︶
る地域間交流事業
町民屋内プール新設計画の
策定と推進
桑折町文化記念館の管理運
営主体の見直し
旧伊達郡役所周辺環境整備
事業
緑豊かな町の景観づくり促
進
異業種間︵農商工︶交流会
議等による産業の6次化推
進
い予算書﹂作成等︶
的 な 確 保 策、﹁ わ か り や す
画の策定、自主財源の積極
財政の健全性維持︵財政計
職員研修の充実等︶
役場の課・係の一部見直し、
政改革大綱と実施計画策定、
行政改革の推進︵新たな行
町民提案・要望箱の設置
役場窓口の利便性向上
地区公民館機能の充実
医療機関や各種団体、関係
民をきめ細かく把握
災害時等に支援を要する町
土砂災害防止の推進
消防団補完体制の充実
消防団加入促進支援
自主防災組織結成促進
各地区防災訓練の実施
﹁桑折町震災の記憶誌﹂作成
知徹底
ハザードマップ見直しと周
防災協定締結推進
防災備蓄倉庫整備事業
見直し
﹁地域防災計画﹂の抜本的
︻主な施策等︼
します。
災害に強いまちづくりを推進
の 備 え を 万 全 に 整 え る た め、
役場新庁舎建設計画策定の
●新しい町づくりの推進
たって桑折町が住みやすく魅
力的な町へと発展していける
よう、復興の原動力となるた
くましく思いやりがある子供
たちの育成を含め、新しい施
策展開や復興に向けた事業を
推進します。
︻主な施策等︼
東北中央自動車道建設促進
東北中央自動車道インター
チェンジ建設周辺部の土地
利用︵都市計画︶見直し
沿道型業務施設の誘致
工業団地整備検討
社会情勢を見据えた下水道
整備計画の見直し
福島蚕糸跡地整備事業
再生可能エネルギーの活用
推進
住宅用太陽光発電装置設置
支援
﹁桑折町次世代育成支援行
動計画﹂に基づく子育て支
援施策の推進
災害対応マニュアル整備と
充実
■平成 23 年
3月 東日本大震災と原発事故災害発生
5月 総合計画策定本部会議を庁内に設置
7月 町長と各課意見交換会実施
8月 庁内各課で基本計画案作成開始
振興計画審議会公募委員募集開始
9月 基本計画案について町長による各課ヒアリング実施
10 月 総合計画について町民意見募集(中間素案公表)
11 月 桑折町振興計画審議会設置(委嘱状交付)
町政モニター会議で意見を伺う(11/7)
12 月 町長が審議会へ計画案を諮問(12/9 第1回審議会)
第2回審議会(12/22)
■平成 24 年
1月 第3回審議会(1/24)
2月 審議会会長が町長へ答申(2/13 第4回審議会)
町議会全員協議会で意見を伺う(2/16、2/22)
町策定本部会議で原案決定(2/24)
町議会臨時議会で議決される(2/27)
重点3
また、大震災の経験を教訓
とし、今後の予期せぬ災害へ
査の継続的実施
浪江町民への支援
放射性物質モニタリング検
大地震で被害のあった公共
施設や道路などの円滑な復旧
家屋解体事業の早期完了
重要性が増す防災訓練
地震により各所で町道が寸断
町民との信頼関係を築く
早期開館に向けて
活断層による直下型地震や山地崩壊など、あらゆる災害を想定
し、町民の生命と財産を守らなければならない。
審議会からの答申を受ける(H24.2.13)
果樹等放射性物質低減化対策
ホールボディカウンタによる
内部被ばく測定
4
広報こおり 4月号
広報こおり 4月号
5
学校教育等の充実
桑折町こども園事業計画の
計画策定経過
震災復旧と原発事故災害か
らの克服を果たし、将来にわ
■桑折町総合計画「復興こおり創造プラン」
interview
︱町長
町では生活環境における放
射線量測定、学校校庭等の表
土除去、各教室等へのエアコ
Q 最後に復興に向けた決意
を聞かせください。
︱町長
復興の道程は﹁桑折に生ま
れ、桑折に育ち、安心して住
期的健康管理など、さらに万
ウンタによる全町民検査と長
め、多くの課題と教訓から行
の声を正面から真撃に受け止
この未曽有の国難ともいえ
る大災害の時こそ、町民の生
す。
そして、総合計画第一年次
となる平成 年度を﹁復興と
す。
24
6
広報こおり 4月号
Q 総合計画の策定経過につ
いて聞かせてください。
︱町長
大災害発生以前に策定した
長期総合計画の継続は困難と
り戻し、豊かな恵みの大地が
策定作業は、震災や原発事
故災害に伴う緊急的対応等に
策を講じてまいります。その
政のあるべき姿を学び、弱い
プラン﹂を推進します。
町総合計画﹁復興こおり創造
私は、日本人の気概、そし
て桑折町民の絆をもって桑折
み続けられる平穏な日常を取
画 」の策定、食品放射能測定
所の開設、学校給食等の全量
再生するまで﹂終わることは
ン 設 置、 こ
「 おり復興除染計
合計画の策定に着手しまし
検査、果樹等放射性物質低減
ありません。
決断し、昨年5月に新しい総
た。
化対策事業など、町民の皆さ
を守るべく種々対策を執って
ん の﹁ い の ち ﹂ と﹁ く ら し ﹂
に よ る 業 務 委 託 は 実 施 せ ず、
まいりました。
事務担当課へは、これまで
のようにコンサルタント会社
各課による作業の積み上げで
計画案をまとめるように指示
故によって、大気中に放出さ
追われながら、刻一刻と変化
ため、4月から原発事故対策
これからは徹底した町土除
染をはじめ、ホールボディカ
Q 東日本大震災と原発事故
れた放射性物質が、かけがえ
する情勢の中で、各課長や係
しました。
災害から1年が経過しまし
のない大切な町土を瞬く間に
そして、こうした非常事態
の責任は、東京電力と国にあ
た。今、どのように考えてい
そして、審議会の皆さんに
も熱心かつ活発に審議いただ
ることはいうまでもありませ
立場の方を守り、町民の皆さ
日
室の職員配置も更に拡充した
粛、全農家を対象とした米の
いたこともあって、2月
ん。原発事故災害に伴い緊急
再 生 へ の 元 年 ﹂ と 位 置 付 け、
長と意見交換やヒアリングを
発災から間もなく1年にな
ろうとしている今、甚大な被
放射性物質緊急調査など、本
に審議会からの答申を得て原
的に予算措置している膨大な
明日への希望をすべての町民
汚染し、これにより農産物の
害への緊急対応から復旧と復
町の基幹産業である農業は大
案を決定し、町議会の議決を
事業費については、しっかり
の皆さんと共有し、復興・再
ますか。
興の槌音が高く響かねばなら
変厳しい状況に追いやられて
経て策定に至ったところで
と国や県へ財政支援を求める
生の旗を高く掲げて、不退転
んに寄り添い、頼りにされる
ないところですが、本町では
しまいました。また、日常生
す。
とともに、東京電力に対して
の覚悟を持って全力で取り組
ところです。
地震災害に加えて、過去に経
活にあっても、健康や食物へ
は損害賠償請求を強く求めて
んでいくことをお誓いしま
重ねて進めてきました。
験をしたことのない原発事故
の不安など、放射能という見
Q ﹁復興こおり﹂の大前提と
いきます。
出荷制限や風評被害による価
災害によって、多くの障害障
えない脅威にさらされ続けて
なる原発事故災害対策につい
すらぎと希望に満ちた﹂町づ
行政執行に努めてまいりま
壁が未だ町民の前に立ちはだ
おり、その痛みや苦悩、怒り
て聞かせてください。
をめざす﹂新たな指針が推進
されることになりますが、﹁健
が委嘱され﹁復興こおり創造
く り の 担 い 手 の 一 人 と し て、
康、
安心、
安全﹂を実現する﹁や
プラン﹂の答申に向けて熱心
町民の皆さんと一体となって
被災1年を迎えるこの時期
に、過去を振り返り、新たな
力を尽くしてまいります。
審議会では、3つの部会を
設置し、町の各課長と意見交
希 望 の 実 現 の た め に﹁ 自 助、
ました。
換を実施するなど、4回に亘
します
とが出来ますことに感謝いた
みなさまと共に未来を拓くこ
共 助、 公 助 ﹂ の 理 念 を 基 に、
日に答申書を提出しま
る審議会での議論を経て今年
2月
これからは﹁こおり新時代
した。
町民みんなの
「震災を経験して、
町の人の温かさや優しさを
あらためて感じました」
4月1日、桑折町総合計画策定
にあたって、審議会委員として携
わった町民有志が主唱し、町民の
心を一つにして確かな未来を築く
ための公開座談会 フ
( ォーラム )
が開催されました。
醸芳中学校吹奏楽部の演奏で始
ま り、 震
「 災と原発事故を経験し
て思うこと を
」 テーマに小中学生
と髙橋町長が対談。会場は温かい
雰囲気の中、子どもたちの素直な
発言に、髙橋町長が感極まり声を
つまらす場面もありました。
シンポジウムでは、福島大学の
山川充夫学長特別補佐が進行役を
務め、髙橋町長や安藤教育長、半
澤町議会議長、審議会委員として
携わった各界の代表者が、発災か
ら一年を振り返りながら、復興へ
の決意を表明しました。
結 び に、 醸 芳 中 学 校 卒 業 生 が
作 文 を 発 表。﹁ み ん な の 笑 顔 が 満
ち あ ふ れ る 日 が、 必 ず ま た 来 る
と 信 じ て い ま す。﹂ の 言 葉 に、 約
200名が参加した会場は 復「興
への決意 を
」 込めた大きな拍手で
包まれました。
〝復興こおり創造フォーラム〟が開催されました
13
格 暴 落、 あ ん ぽ 柿 の 生 産 自
かり続けています。
は静まることがありません。
︱町長
やすらぎと希望に満ちた
﹁こおり 新時代﹂をめざして∼
∼未曽有の大災害を克服し
インタビュー
町長
◉あべ・みつはる
サッポロビール㈱で本社営業推進部長を務める。
退社後、出身地である桑折町に新居を建築。昨
年 10 月に桑折町議会議員を退任後、現在は桑
折町老人クラブ連合会若手委員会会長や桑島朗
人会会長、㈶桑折町振興公社評議員などを務め
ている
この人災というべき原発事
審議会委員に聞く!
桑折町振興計画審議会が昨
年 月4日発足、髙橋町長よ
阿部 満晴さん
心をひとつにした復興
◉いちかわ・きよこ
国見町出身。5年前か
ら桑折町に住み始め
る。幼稚園と小学生の
二人の娘を持ち、桑折
町連合婦人会からの推
薦で審議会委員を務め
た
3年保育や児童館など子育て
支援の取組みが熱心であるため、
この町なら子どもたちが明るく
伸び伸びと成長してくれると信
じ、一昨年、西大隅に家を新築
しました。原発事故災害によっ
て、母親たちには不安な状況が
続いています。その思いを強く
持って審議会に臨んできました。
「桑折町で子どもを産み育てた
い」「安心して子育てできる町」
と胸を張って言えるよう、災害
前の日常を早く取り戻して欲し
いと心から願っています。
原発事故から1年を経ても復
旧と復興の歩みは遅く、自治体
の基本構想にまで根本的な見直
しが迫られています。総合計画
は、事業実施計画として具体化
されるだけに、町民本位の計画
とならなければなりません。行
政施策の選択や順位づけ、新し
◉たけやま・けんじろう い行政需要などに応えるため慎
東京都葛飾区役所を定
重な検討が求められます。今後
年退職後、妻が伊達市
出身のこともあり桑折 は、財政計画や進行管理の徹底
町 へ 移 住。 町 政 モ ニ によってバランスのとれた町政
ター員や老人クラブ若 運営が図られるよう、見守りた
手委員会副会長を務め
いと思います。
る
審議会委員 市川 清子さん
審議会委員 武山 賢二郎さん
振興計画審議会で会長を務めた
かつ真剣な協議がスタートし
り審議会委員に各界代表 名
20
作文を読む醸中卒業生の
大越ゆうみさん
広報こおり 4月号
7
11
13
Fly UP