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平成28年度新潟県少年の主張大会~わたしの主張~十日町・中魚沼

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平成28年度新潟県少年の主張大会~わたしの主張~十日町・中魚沼
平成28年度新潟県少年の主張大会~わたしの主張~十日町・中魚沼地区大会
【奨励賞】
少しの我慢で未来は変わる
十日町市立水沢中学校三年 宮澤 つばさ
あなたは我慢強いですか。我慢強くないですか。
最近、我慢ができない人が増えています。自分の思う通りにならないとすぐにキレる人。少しぶつかっ
ただけなのに怒る人。店の中で待つだけなのに「遅い」と怒る客。我が子なのに「泣き声がうるさい」と
言って怒る親。
なぜこのような人たちが増えているのでしょうか。
我慢力を弱めストレスとなるものが増えているから。
ストレスに耐える心の余裕がなくなっているから。小さな子どものように、我慢できないと、人や物に八
つ当たりをしてしまう幼稚な人が増えているから。理由はいろいろあるのかもしれません。しかし、怒り
にまかせた手段は、新たな怒りを生み出すだけです。八つ当たりされた方のストレスがたまり、また誰か
に八つ当たりする、という負の連鎖が起きます。きっとすぐに怒る人たちには分からないのでしょう。
世界のあちこちで、怒りがもとになった事件が起きています。ミサイルや銃を使って人を殺戮し、勝つ
まで止めない戦争。これが怒りの最終形です。逆に、互いに怒りを抑えることができれば、世界は大きく
変わるでしょう。我慢力は平穏な生活を築きます。
さらに、我慢力は自分の生活を高めることにもつながります。人が成功するためには、コツコツと努力
を続ける力と、高い集中力を維持する力の二つが必要だと言われます。しかし、どちらの力も、何かを我
慢しないと高められません。何かで努力を続けるためには、他の何かを我慢して努力をする時間を作らな
ければはなりません。高い集中力を維持するためには、周りの誘惑を我慢したり「やりたくない」と思う
気持ちを抑えたりしなければいけません。
しかし、我慢することには苦労するだけの価値があります。もしも、その価値を知ることができれば、
どの人も我慢力を強くしていけるのではないでしょうか。例えば僕の場合、二年間の卓球部での活動を通
して、我慢力を鍛えることができました。
中学校から始めた卓球。一年生のうちはなかなか技術力が上がらず、苦労しました。もがき苦しむにつ
れ、一時期はもう嫌になってしまい、もうやりたくないと思ってしまう所まで行きました。
そんな時、僕の心を強くしてくれたのは仲間の言葉です。「みんな待っているよ。」という優しい言葉。
その言葉を聞いてくじけそうになった僕の我慢力は復活しました。
その後、僕も優しい言葉を心がけて使うようにしました。相手の言動が少しきついなと思うような時は、
ほんの少し我慢してあえて優しい言葉を使うようにしました。すると、自分自身の心が明るくなるだけで
なく、僕の周りの空気も良くなるのが分かりました。空気が良くなると、ストレスになるようなことも減
ります。僕は我慢することの大切さや良さをだんだんと感じるようになりました。それからは、我慢する
ことがそれほど辛くなくなりました。卓球部の部長に選ばれ、我慢することも増えましたが、我慢は大切
だと知っていたので乗り切ることができました。
そうして三年生になって迎えた、六月の郡市大会。一日目の団体戦を優勝で終え、二日目は個人戦でし
た。この個人戦でこそ、僕の我慢力を発揮することができました。
中越出場権をかけた一戦。強い選手を前に僕はとても緊張していました。しかし、焦らずゆっくりとプ
レーしたことでリラックスでき、ついに相手に勝つことができたのです。
僕は卓球部での毎日の中で我慢力を身に付けました。その我慢力は卓球部だけでなく、勉強や人間関係
づくりでも生かせています。卓球部では、一時期辛い思いをすることもありました。しかし、部活を通し
て身に付けた我慢力は僕の一生の財産です。卓球部の仲間や顧問の先生に感謝しています。
最後にこれからも僕は信じます。少しの我慢で未来が変わると。
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