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2007年問題について
参考資料 2007年問題について (1)2007年問題とは ・1947 年から 1949 年までに生まれたいわゆる「団塊の世代」を中心とする 50 歳台の定年退職(60 歳定年)が始まるのが 2007 年。 ・国のレポートでは、経済産業省、厚生労働省、文部科学省が共同でまとめた 2005 年版『ものづ くり白書』において、初めて 2007 年問題について言及(産業技術の伝承に危機等)。 ・この団塊の世代の人たちが大量に退職することにより、産業経済や労働市場、地域社会などにど のような影響を与えるのかといったことが議論されている。 図 25,000 八戸市における 5 歳階級別の人口分布 (人) 20,000 15,000 10,000 5,000 0∼ 4 5∼ 10 9 ∼ 1 15 4 ∼ 20 19 ∼ 2 25 4 ∼ 2 30 9 ∼ 3 35 4 ∼ 3 40 9 ∼ 45 44 ∼ 4 50 9 ∼ 5 55 4 ∼ 5 60 9 ∼ 65 64 ∼ 6 70 9 ∼ 7 75 4 ∼ 7 80 9 以 上 0 (年齢) 出典:住民基本台帳(平成 17 年 3 月 31 日現在) - 1 - (2)2007年問題の影響 メリット 行財政 ●アウトソーシング ※1 デメリット や市場化テスト ※2 など ●年金負担の増大 行政のスリム化の契機 ・年金支払が増大して、企業年金基金や財 ・新規採用を抑制するといった公務員の定 政の負担が増加する可能性 数減では人件費の削減等に限界がある ●地域福祉コストの増大 が、大量退職を契機として抜本的な行財 政改革が実施できる可能性 産業経済 の行政コストが増加する可能性 ●技術の空洞化 ●消費の活性化・新しい市場の形成 ・時間を自由に使える高齢者が平日にレジ ャーやスポーツ、習い事、買い物などの ・熟練工や技術者が退職することで日本技 術が一気に空洞化する可能性 ●オフィス等の床需要の低下 消費行動をする可能性 ・朝早くから目覚める人が多くなり、早朝 からスポーツ、娯楽、買い物をしたいと いうニーズが市場を動かす可能性 地域社会 ・地域社会の高齢化が急速に進み、福祉等 ・広いオフィスが不要になり、賃貸不動産 市場が悪化する可能性 ●家計貯蓄率の低下 ・目も舌も肥えた団塊世代が自宅のある地 ・貯金を切り崩して生活する団塊世代も多 元に目を向け、地元商店街などの質の向 く、家計貯蓄率が低下し、企業等の資金 上につながる可能性 調達に影響を与える可能性 ●居場所の喪失 ●コミュニティの活性化 ・ハイパワードシニア(ハイテクに精通し ・これまで会社中心で生活してきた団塊世 た高齢者)はその特技や知識を活かして 代(特に男性)は地域のとのつながりが 地域活動の担い手になる可能性 うすいため、退職後の活動の受け皿がな いという問題が起こってくる可能性 ●大都市圏からのUIJターンの増加 ・進学、就職などで故郷を離れた団塊の世 代を中心とした交流人口や移住者が増 加する可能性(深刻な過疎や高齢化に悩 む農村の活性化にもつながる) ●新しいライフスタイルの創出・定着 ・日本の社会や市場を、従来の仕事優先か ら、生活優先へと転換させる可能性 ※1 アウトソーシングとは、一般的には「業務の外部委託」のことであり、請負委託や人材派遣、民間活 力による公共施設整備や施設運営の民営化など様々な形態がある。 ※2 市場化テストとは、 「官」が独占してきた「公共サービス」について、「官」と「民」が対等な立場で 競争入札に参加し、価格・質の両面で最も優れた者が、そのサービスの提供を担っていくこととする仕 組み - 2 -