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循環型農畜産物の利用促進に向けて
循環型農畜産物の利用促進に向けて 循環型農畜産物とは・・・ 循環型農畜産物とは・・・ 食品廃棄物をリサイクルした飼料・肥料を用いて、農畜産物を作り、再び販売するという「資源循 環の輪(リサイクルループ)」を構築する動きが増えてきており、食品リサイクルによる堆肥・飼料を 用いて作った農畜産物は「循環型農畜産物」と呼ばれています。 平成21年8∼9月に青森県が行った食品リサイクルに関するアンケート調査の結果を、以下に紹 介します。 循環型農畜産物に関して、食品関連事業者の皆様の声をまとめました。 循環型農畜産物に関して、食品関連事業者の皆様の声をまとめました。 10.2% 18.6% Q1.循環型農産物を利用してみたいですか。 (n=59) ぜひ利用したい 条件に見合えば利用した い 条件付きを含めると約6割の事業者が 利用したいと回答しています。 関心はあるが利用したい とは思わない 20.3% 50.8% 関心がない・利用しない リサイクルループ・地産地消の 循環の輪を構築したい Q2.循環型農畜産物を利用したい理由 58.8% 44.1% 仕入れ価格の低減を図りたい は何ですか。 (複数回答可)(n=34) 23.5% 製品の差別化を図りたい 「循環の輪を構築したい」という点と、 「仕入れ価格の低減」が大きな理由でした。 14.7% CSRの取組みをPRしたい 5.9% その他 38.8% 安定供給がされるか不安 Q3.循環型農畜産物を利用する際の懸念点は 何ですか。 (複数回答可)(n=49) 「安定供給されるか」が最も大きな 懸念点として挙げられています。 仕入れ価格の上昇 26.5% 生ごみ給与の負のイメージがある 26.5% 製品の安全性を損ねる可能性がある 26.5% 興味はあるがそこまでのメリットを感じ ない 売上に繋がらなそう その他 22.4% 6.1% 12.2% 65.9% 安全性の担保 Q4.循環型農畜産物の利用を検討する 条件は何ですか。(複数回答可)(n=44) 45.5% 安定供給 38.6% 仕入価格の削減 27.3% リサイクルループ 27.3% 地元産 多くの事業者が「安全性の担保」、 有機栽培・減農薬 「安定的な供給」を条件としています。 一定ロットでの供給 当日の収穫品 その他 20.5% 9.1% 0.0% 9.1% ※アンケート実施方法:食品製造業、卸売業、小売業・飲食店に対し、郵送にてアンケート実施(平成21年8月24日(月)∼9月5日(金)) (青森県食品循環資源活用事業化促進調査) 青森県内においても既にリサイクルループの動きが見られます。 青森県内においても既にリサイクルループの動きが見られます。 • 青森県内においても、株式会社マエダが中心となり、以下のようなリサイクルループが構築されて います。 • 自社の食品廃棄物を堆肥としてリサイクルし、堆肥は契約農家が野菜生産に利用。生産された野 菜はマエダの店舗にて販売されています。 ㈱マエダ 野菜 食品廃棄物 リサイクル堆肥 ㈲浜道清掃社 野菜農家 アンケート結果における懸念点などについて、実際に聞いてみました。 アンケート結果における懸念点などについて、実際に聞いてみました。 Q:リサイクルループをどうやって構築しましたか? A:リサイクルされた堆肥をマエダが契約農家に紹介したところ評判が良く、堆肥の販路が確保されま した。契約農家とはそれまでも野菜等の取引があったため、既存の商流を活用することで、スム ーズにリサイクルループを構築できました。 Q:リサイクルループの構築で苦労した点は何ですか? A:リサイクルに当たっては、店舗に分別作業を導入することが大変でしたが、リサイクル業者の中に は分別指導などの協力を行う事業者もいますので、ご相談されることをお勧めします。 Q:循環型農産物に対する消費者の反応はどうでしょうか? A:収穫した作物は、地元産野菜として、安心・安全・安価をPRポイントとし、専用コーナーで販売して おり、売れ行きは好調です。また、環境に対して真剣に取り組む企業としてCSR(企業の社会的 責任)における評価も上がったと感じています。 Q:安定供給がされるか不安です。 A:従来の契約農家から仕入れを行うため、これまでの仕入体制を崩すことなく、販売体制を築くこと ができました。 Q:生ごみ給与の負のイメージがあります。食の安全性は大丈夫でしょうか? A:リサイクル業者では、安全性の高い肥料・飼料を作るために様々な工夫をしています。浜道清掃 社では肥料に適した原材料を分別し、しっかりと完熟させることで品質の高い堆肥を製造していま す。農家からは、堆肥をもっと欲しいと要望されているそうです。 皆様へのお願い∼循環型農畜産物利用をご検討ください。 皆様へのお願い∼循環型農畜産物利用をご検討ください。 上記の事例のように、既存の仕入れルートを活用するなどの方法をとることで、 循環型農産物を安定供給することは可能となります。 また、安全性に関しては、適正なリサイクルを経て、十分に効果の高い肥料・飼 料とすることができます。 食品リサイクルの推進に向けて、循環型農畜産物の利用をぜひご検討ください。