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グレードについて教えて下さい。
Title:analytical35.ec6 Page:7 Date: 2005/01/13 Thu 10:02:12 LC/MS の移動相に使用される溶媒・試薬類の種類、グレードについて教えて下さい。 最近は不揮発性の成分を含む移動相が使用できる MS もありますが、①不揮発性成分が析出するため除去する必要 がある、②イオン化が抑制され感度が低下するなどの理由から LC/MS 用の移動相は揮発性成分の方が望ましいとい えます。主に用いられる移動相成分として有機溶媒、水、緩衝液があります。 有機溶媒はとくに制限はありません。メタノール、エタノールなどのアルコール、アセトニトリルやアセトンなどを使用し ます。ただプロトン移動を起こしにくい有機溶媒はイオン化効率の点からLC/MSには不向きといえます。ヘキサン、ジクロロ メタン、クロロホルム、ベンゼン、トルエンや THF などが挙げられます。これらは、プロトン移動に関与し任意の比率で混じ りあう、他の有機溶媒(メタノール、アセトニトリルなど)をポストカラムで混合することで使用が可能になります。 緩衝液の調製には、揮発性の酸、塩が用いられます。具体的には、ぎ酸、ぎ酸アンモニウム、酢酸や酢酸アンモニウムなど の酸・揮発性塩と、ピリジン、トリメチルアミンやアンモニアなどの揮発性塩基を組み合わせた緩衝液が使用されています。 TFA(トリフルオロ酢酸)は揮発性ですが、強酸であるためイオン化を妨害して感度低下を招くためあまり用いられていませ ん。その他塩酸、パーフルオロ酪酸などもイオン化を抑制することが知られています。最近ではイオン源の進歩により TFA な どの強酸でも感度低下の起こらない装置もあります。 溶媒・試薬類は LC/MS 分析に適した品位を有するグレードを選択します。通常は HPLC グレードのものを使用します。そ れ以外のグレードを使用する場合、できるだけ純度が高く分析を妨害する成分の少ないものを選択します。安定剤の有無や種 類も確認します。 最近、LC/MS 用の溶媒、試薬が市販されるようになっています。LC/MS 分析でノイズの原因となる微量不純物を低減した もので、LC/MS 分析適合性試験を実施、ノイズレベルを保証しています。図1に HPLC 用と LC/MS 用の比較例を示します。 LC/MS 分析に適した製品を使用することで、より高感度な分析が期待されます。 図1 HPLC 用と LC/MS 用の比較 ■メタノール (従来品) (LC/MS用) (ネガティブイオンモードでの測定) (ネガティブイオンモードでの測定) (ポジティブイオンモードでの測定) (ポジティブイオンモードでの測定) ●測定条件 System :Finnigan LCQ Duo(イオントラップ型) Ionization :ESI Scan mode :Full MS Mass range :m/z 50-2000 Polarity :Positive/Negative グラジエント条件 :流速100μl/min コード No. 016-19854 品 名 規 格 容 量 100m 希望納入価格 1,900円 Acetonitrile LC/MS 用 Methanol LC/MS 用 018-20061 Acetic Acid LC/MS 用 50m 5,500円 067-04531 Formic Acid LC/MS 用 50m 9,000円 018-19853 132-14524 134-14523 3L 100m 3L 13,000円 照 会 3,450円 GT.K.