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高出力波長変換デバイス材料の開発
高出力波長変換デバイス材料の開発 研究開発のターゲット:紫外から赤外までの広域波長変換を活用する技術およびシステムの開発 研究開発の必要性: 既存レーザーは、利用波長が限定されるという問題があり、この問題を解決し、非常に広い波長領域(350nm∼4500nm)で所望の波長を 高出力・高効率に発振出来るレーザー光源用材料(波長変換デバイス)の開発が望まれている。 また、国外では波長変換デバイス開発のプロジェクトが進みつつあり、本分野において世界をリードしてきた物質・材料研究機構(NIMS)に おいて、我が国が遅れを取らないよう早急に固体光源の実用化に関する研究を進める必要がある。 特徴: NIMSが世界をリードしてきた波長変換デバイスに適した波 長変換材料および走査型プローブ等によるナノ微細パター ニング加工技術により、 ○ 強誘電体結晶の分極方位を周期的に反転させた構造をリソ グラフィあるいはナノプローブ顕微鏡下で形成することによ り、高効率の波長変換が可能。 ○ すでに発達した基本固体レーザーを利用して、紫外から中 赤外までの高出力化、小型化、メンテナンスフリー化した光 源の開発が可能。 研究の概要: NIMSが世界をリードしてきた波長変換デバイスに適した波 長変換用単結晶材料開発およびナノ微細パターニング技術 の研究成果を活かして、さらに固体光源の実用化へ発展させ るため、用途により異なるレーザー光のニーズ(パルス、出力、 スペクトル幅、ビーム形状等)に対応した、光源用の波長変換 材料・デバイスの開発を行う。 ○ 紫外領域波長変換のための技術課題 → 強誘電体フッ化物材料の開発と素子化 波長変換デバイス材料の開発と応用 紫外から中赤外波長域まで高効率波長変換素子の開発 基本レーザーから短い波長へ変換 高調波発生素子 出力光 532 nm (2倍波) 入力光 1064 nm 355 nm(3倍波) 波長多重通信用一括波長変換器 入力光2 ∼785nm 入力光1 ∼1530nm 出力光 ∼1610nm 基本レーザーから長い波長へ変換 光パラメトリック発振素子 アイドラ光 入力光 2000∼4000 nm 1064 nm シグナル光 1500∼2000 nm プロトタイプ波長変換素子 応 用 範 囲 紫外領域波長変換 眼科治療用レーザー 光ディスクマスタリング 回路基板トリミング他 光通信帯波長変換 光通信゙ 共同開発参画企業 (医療・ナノテク) 医療機器メーカー、 光加工機器メーカー (ナノテク、光情報通信) 光通信機器メーカー 可視領域波長変換 (ナノテク、光情報通信) 大型レーザープロジェクションTV、 レーザーマニュピュレータ デジタル家電メーカー 赤外領域波長変換 レーザーメス,環境計測用 セキュリティー用、 スペクトル分析用光源他 例:小型レーザー光源の開発 レーザー治療光源の小型化 環境モ二タ光源の小型化 (環境・安全・医療) 計測機器、ガス、 自動車,医療機器メーカー アタッシュケースサイズ汎用レーザー 出前治療 病院→自宅 出前環境計測 ○ 高出力化への技術課題 → 光損傷の原因と制御法による高出力化 ○ 広波長域への対応技術課題 → ナノ微細パターニング技術をミクロンから ナノサイズへ 単結晶材料開発及びナノ微細パターニング技術に関する基本特許、周辺特許を保 有しており、世界に先駆けて固体光源の実用化に向けたコア技術を有している。ま た、国内6社に一部特許実施許諾を行っており、海外企業とも協議中である。