...

参考 (1)(PDF形式:2117KB)

by user

on
Category: Documents
25

views

Report

Comments

Transcript

参考 (1)(PDF形式:2117KB)
産業構造審議会産業技術分科会 第6回 基本問題小委員会 配布資料
Ver.10.0 <公開版>
ナノテク・イノベーション拠点形成と
産学官アライアンスの強化戦略
~
“つくば”世界拠点化と産学官連携力の発揮
~
<背景> <基本構想> <計画>
平成21年6月
経済産業省 産業技術環境局 研究開発課
1
背景1
2000年代に入り欧米で急速に発展するナノエレ国際研究拠点
★9.11後に集中投資
★2000年代に急成長
★2006年開設
(IMEC事務局資料より抜粋)
2
【参考1-1】 IMECの興隆
日
本
経
済
新
聞
(平
成
20
年
11
月
12
日
)
ギルバート・デクラーク(G.Declerck)
IMEC最高経営責任者(CEO)
ルーベン大学教授
(約350億円)
★ 84%が民間負担
(常勤千人超)
★ 2000年
以後、倍増
(IMEC事務局資料より抜粋)
3
【参考1-2】 世界の先端半導体開発拠点 IMEC(ベルギー)への参加企業
(IMEC事務局資料より抜粋)
☞
<関係者限り>Ver.1.0
★
半
導
体
メ
ー
カ
ー
に
加
え
、
多
く
の
日
系
部
材メ
・装 ー
置カ
ー
が
参
加
4
【参考1-3】 IMECの魅力的な知財拡張モデル
★世界5大DRAM
メーカーが共同
研究(成果共有)
(IMEC事務局資料より抜粋)
✔ 世界中の企業に対し、共有
知財+占有知財の拡張モデル
を魅力的に提示し、資金と人
を集めている。
それが、更なる知的蓄積を
生む好循環を生んでいる。
5
【参考1-4】 俯瞰的な最先端研究プログラムの提供
✔ 半導体デバイスのみならず、ワイアレス、バイオエレ、太陽電池まで幅広い国際共同研究
プログラムを提案し、世界中から民間資金と人を集約。
(IMEC事務局資料より抜粋)
6
【参考2-1】 米国アルバニーでの大規模ナノエレクトロニクス拠点形成
◆ ニューヨーク州政府の資金援助の下、IBMが中核となり、セマテック、アプライドマテリアル、東京
エレクトロン、ASML、東芝、NEC等の資金も得て、ハイパフォーマンスLSI開発の一大拠点を形成。
(総投資額4000億円超、うち約1/4州政府投資)
<約3000㎡>
<約3300㎡>
2005年
2004年
(Clean Room計8000㎡)
<約1400㎡>
<約400㎡>
2009年
(“CNSE Overview ”(M. Hirayama, Ph.D.)より抜粋)
1997年
7
【参考2-2】
“Albany Nanotech”
への参加企業と
全体構造
(“CNSE Overview ”
(M. Hirayama, Ph.D.)
より抜粋)
8
【参考2-3】 “Albany Nanotech” への巨大な民間投資
Kaloyeros helped persuade to put $900
million into a SUNY Albany operation
that now employs 2,200 researchers
(“CNSE Overview ”(M. Hirayama, Ph.D.)等より抜粋)
9
【参考3-1】 フランスMINATECの拠点形成
✔ 国立電子情報技術研究所(LETI)と国立工科大学グルノーブル校の
一部をMINATECとしてフレーム化(2006.6開設)。STマイクロ社
等と一体となってナノテク・ナノエレ研究拠点形成。
(MINATEC資料を元に作成)
10
【参考3-2】
MINATEC
ナノエレクトロ
ニクス研究開発
機能
✔ LETIのクリーンルーム
☆200/300CMOS
クリーンルーム
☆200mmMEMS
クリーンルーム
(トータル面積: 10000㎡)
(MINATEC資料を元に作成)
11
【参考3-3】 MINATECの企業連携状況
✔ MINATEC研究費
約360億円の7割
以上は企業拠出
✔ STマイクロ社の前
進は1972年にLE
TIからスピンアウト
(MINATEC、STマイクロ社資料を元に作成)
12
【参考4】 シンガポールの国際拠点形成のための大規模投資
✔ シンガポール科学技術庁傘下の情報通信・材料工学関係の7つの国立研究所を一カ所( 2008年10月までに
(PhaseⅠツインタワー建設)に集約した国際研究拠点。
✔ 2011年(PhaseⅡ)までには63億USドルを投入し、残りの3研究所を取り込み、2400名の研究者を確保予定。
✔ 66社(国内15社、国外51社)の企業及びハーバード大学などの海外著名大学26校がパートナーを形成。
クリーンルーム
総面積5,200 m2
13
背景2
国研もオープンイノベーション・モデルを展開し世界の知を糾合
✔ 米国DOEは、5つのナノテク・センターを整備・対外開放し、卓越したアイデア
を有する研究者・企業を世界から集め共同研究。
現DOE長官
(前所長)
Steven Chu
Nobel Prize
In Physics, 1997
Sixth Director of
Lawrence Berkeley
National Lab.
Under One Roof
米国DOE
5つのナショナル・
ナノテク・センター
Berkeley, CA
Upton, NY
Argonne, IL
Los Alamos, NM
Albuquerque, NM
Oak Ridge, TN
Mutual Understanding
CINT:4つのナノテク主要分野で世界中から研究者・テーマを集め共同研究(原則、無料)
(DOE等の資料
を元に作成)
14
【参考5-1 】
最先端集中インフラと結ばれ機能する多様な研究:米国DOE
<ナノテク研究の基本戦略>
選択・集中 × 多様性
( 拠 点 × ネットワーク )
各職員に対して、外部ユーザーサービスと
担当装置に係る研究を50:50でミッション設定
Berkeley, CA
知財を主張し
ない限り無料
外部パネルが
最終採択評価
(Lawrence Berkley
National Lab.の
資料を元に作成)
✔ 米国DOEのScientific User Facilitiesは、
ナノテク最先端インフラと国内外の研究
ラボをネットワーク化し、資源の選択・
集中と多様性の確保を両立させている。
15
【参考5-2 】
✔
ナノテクノロジーに関する若年教育のアウトリーチ活動
米国の多くの研究拠点で、ナノテク教育を積極展開(国家戦略として推進)。
(Lawrence Berkley National Lab.の資料を元に作成)
16
背景3
オープンイノベーションを巡る世界の潮流
✔ オープンイノベーション戦略の展開として、自社にない技
術の収得・補完(インバウンド志向)から、協働のシナジーに
よる価値創造(アウトバウンド志向)に向けた動きがある。
✔ 外部連携の効果を最大化する鍵は、Win-Win関係の構築。
欧米企業間では、垂直連携・水平連携を問わず、柔軟で高度
な契約手法を駆使して、これに対応している状況がある。
<国内グローバル企業の声>
◆ 「自前のみで行おうとすると発想も固まり打ち手にも限界があるので、外部との連携が重要。」「基礎研究は、自社だけではできない。徹
底的に“官”や“学”と組むことが良いと考えている。」(材料系)
◆「シーズは大学や国研にあるものと考えている。当社の研究開発は、顧客の立場に立って、シーズをいかにユーザーが求める製品にトラ
ンスファーしていくかという役割としている。」(エレクトロニクス系)
◆「大学との共同研究などに投資を増やしていく傾向。一線級の人間を送り込む必要がある。優れた大学には、コンペティターのA社、B社
といった海外トップ企業が優秀な研究者を送り込んでおり、そういう中でディスカッション出来る研究者でないとダメ。さらには、そのような
コンペティターがいる最先端の研究室に何を委託研究するかについては、慎重にならざる得ない場合がある。」(エレクトロニクス系)
◆「米国では、企業パートナー連携のための仕組み作りが非常に上手く、巧みにGive & Takeの関係を作っている。権利と義務に関して、そ
の場その場に即して無段階・連続的に対応できる柔軟なシステムを作っており、日本にないものがある。」(エレクトロニクス系)
◆「部品メーカがコンソーシアムに参加するには、配当のルールがフェアに決まっていることが必要。ブルーレイディスクの国際標準化コン
ソーシアムでは、参加各企業が提供する特許が公平に『ブック』に収められており、その寄与度に応じて対価が配分されることとなってお
りフェア。」(エレクトロニクス系)
<国際動向>
◆ 国際的なイノベーション議論において、社外で起こるイノベーショ
ンに対して企業戦略の境界を広げる重要性が強調されている。※1
◆ P&Gでは、”Connect and Develop (C&D)”戦略を掲げ、新しいイノ
ベーションの50%以上は外部パートナーとのコラボレーションによ
ることを目指して、オープンイノベーション経営を推進。※2
◆ NOKIAでは、Win-Winの関係を結ぶことにより、活発に外部との連
携・融合を起こすと同時に、 R&Dの成果を最大化する戦略をとって
*1)Gassman, O., Opening Up the innovation process: towards an agenda . R&D Management
いる。
36, 3,2006/Chesborough, H.W. (2003) Open Innovation - The New Imperative for Creating
and Profiting from Technology. Boston, MA: Harvard Business School Press.
*2)Dodgson,Gann & Salter, The role of technology in the shift towards open innovation: the
case of P &.G, R&D Management 36, 3,2006
<米国ベンチャー・大学有識者からの示唆>
◆「日本の企業は最近同業者が協業しない傾向にある中で、米
国では大学を拠点として非常に上手く競合する企業同士が研
究している。優秀な研究者が送り込まれ、技術漏洩など当然
心得た上で相互に知識のGive&Takeを行うことで新しいイノ
ベーションを生んでいる。」
◆「米国では、コンソーシアム型プロジェクトでは、昔から垂直連
携は当たり前と言われている。バリューチェーンを考えれば当
然で、Win-Win関係が基本。さらに同業他社とどう研究協力し
て成果を生むかを重視。これは日本のお家芸では。」
<産構審研究開発小委員会(第22・23回)資料より抜粋>
17
【参考6-1 】 米国で付加価値創造を牽引するパートナーシップ連携
今や、米国産業利益の大半は
今や、米国産業利益の大半は
Partnership
の類が生み出している。
Partnership
が生み出している。
米国産業利益に占める割合
の類
✔ 単独株式会社による利益獲
得総額は、ここ20年で半減。
✔ 複数事業会社が協業する
パートナーシップ形態による
利益獲得が過半を占めるよう
になっている。
Corporate(株式会社)
・会 計:B/S、P/L
※国際会計原則に則り、資産計上必須
・法人税:課税適格法人
Partnership (パートナーシップ)
・会 計:原則自由
※資産計上自由、投資即時一括損金
算入可能
・法人税:パス・スルー
※課税は共同出資者にパススルーされ、
税金ゼロ経営が可能
「Partnershipの類」
;Tom Petska, et.al., “An Analysis of Business Organizational Structure and Activity from Tax Data”
出典;Tom Petska, et.al., “An Analysis of Business Organizational Structure and Activity from Tax Data”
6
<出所:「日本は、何故、「複数企業を束ねた協業」が上手くいかないのか?」(東京大学客員研究員・齋藤旬)を元に経済産業省作成>
18
【参考6-2 】 連携・融合環境の日米比較
◆ 米国では、数人の教授が研究室を共有、日本は教授ごとに研究室が孤立
→ 研究室内での知識の融合や、組織間オープンイノベーションに対応しやすい
日
本
米
国
研究
室の
構造
出所:山中伸弥
京大教授
講演資料
✔
産
学
官
と
も
学
<産構審研究開発小委員会(第27回)資料より抜粋>
官
同
期
化
」
官
「
学
産学
官連
携の
構図
」
自
前
主
義
✔
産
学
官
が
産
産
「
日
本
の
産
学
官
連
携
イ
メ
ー
ジ
米
国
の
産
学
官
連
携
イ
メ
ー
ジ
19
背景4
日本の科学技術・産業技術の強み:ナノテク・部材領域 <1>
✔ 世界的な研究論文被引用数(上位1%)について、ナノテク・材料分野は、最も強みを有する。
<材料科学>
<化学>
1 中国科学院
20460
2 マックスプランク研究所
11718
3 東北大学
9028
4 マサチューセッツ工科大学
7963
5 物質・材料研究機構
6874
7 カリフォルニア大学バークレー校
6871
8 精華大学
6815
9 国立シンガポール大学
6241
11 大阪大学
17 東京大学
18 東京工業大学
情報通信分野
工学
7655
6 産業技術総合研究所
10 ワシントン大学
日本の論文被引用数の分野別比較(直近5年間)
6010
5877
4981
4903
コンピュータ
12.00
物理
ナノテク・材料分野
10.00
数学
材料科学
8.00
6.00
宇宙科学
化学
4.00
76862
2 マックスプランク研究所
46229
3 京都大学
32339
4 UCバークレー校
29562
5 東京大学
28004
6 仏国立科学研究センター(CNRS)
25731
7 ロシア科学アカデミー
24308
8 MIT
23062
9 ノースウェスタン大学
20519
10 イリノイ大学
19891
11 科学技術振興機構
15 産業技術総合研究所
20 東北大学
2.00
地球科学
1 中国科学院
薬理学・毒物学
0.00
<免疫学>
環境分野
1 ハーバード大学
環境
<物理>
1 マックスプランク研究所
64868
2 中国科学院
49598
3 東京大学
45682
4 伊国立原子物理学研究所
43301
5 MIT
41970
6 UCバークレー校
37121
7 仏原子力庁(CEA)
34575
8 ロシア科学アカデミー
34480
9 スタンフォード大学
33655
10 東北大学
20 京都大学
32764
237133
19652
18226
17143
生物学・生化学
微生物学
分子生物学・遺伝学
臨床医療
免疫学
31888
2 米国立アレルギー・感染症研究所 15863
3 大阪大学
14890
4 ワシントン大学
13095
5 イェール大学
12057
6 UCサンフランシスコ校
11669
脳科学
7 科学技術振興機構
11595
ライフサイエンス分野
8 米国立がん研究所
10407
9 ジョンズ・ホプキンス大学
10076
10 ペンシルバニア大学
※左右に表を掲げた4領域以外の12領域については、
✔ 7領域で世界20位以内に1機関のみ、
✔ 5領域で世界20位以内の機関なし。
14 京都大学
20 東京大学
(トムソン・ロイター社のデータベースEssential
Science Indicator (2008.09.01更新)に基づく)
9884
8405
6983
20
Fly UP