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地域再生計画 1 地域再生計画の名称 石の里大谷エリアの地域資源を
地域再生計画 1 地域再生計画の名称 石の里大谷エリアの地域資源を活用した地域創生事業 2 地域再生計画の作成主体の名称 宇都宮市 3 地域再生計画の区域 宇都宮市の区域の一部(大谷町エリア) 4 地域再生計画の目標 宇都宮市大谷町は「大谷石」を軸に成長してきた地域であり、その採石 の歴史は古くは古墳時代までさかのぼり、また、その利用は明治に入り東 京をはじめ関東一円に広がるなど大きく成長してきた。しかし、建築基準 法の改正や海外から輸入される低価格帯の建材に押され、大谷石産業の衰 退、さらには、平成元年の大谷石採取場跡地(以下、採取場跡地)の大規 模陥没の影響等により、大谷石が「負の遺産」として認識されるようにな り、観光業も衰退するなど、地域全体の衰退へと繫がっていった。 このような中、ネットワーク型コンパクトシティの形成を都市空間形成 の基本方針に掲げる本市では、 「大谷石による産業遺産」 、 「特異な景観」 、 「歴 史的遺産」などを有する大谷町周辺地域を市内唯一の「観光拠点」に位置 付け、官民連携のもと「世界に通用する魅力ある観光地づくり」向けた取 組を進めており、大谷町への入り込み客数についても平成 25 年より上昇に 転じるなど、 「観る」 ・「食べる」 ・ 「遊ぶ」など多様な取組を加速化させるこ とにより、更なる集客交流人口の増加が期待できる。 また、農業分野等を中心に、採取場跡地内に多量に賦存されている冷水 を冷熱エネルギーとして活用した夏秋いちごの栽培の活用可能性が確認さ れるなど、新たな地域産業としてまた、地域のブランドや6次産業化によ る他産業との交流、関連産業の創出が期待される。 さらに、これら冷熱エネルギーについては、地域全体に賦存されている ことが確認され、物流のコールドチェーン化の中で必要となる保冷倉庫や、 観光施設等への活用可能性が広がるなど、観光や農業、物流など多様な産 業が関連するスマートコミュニティとしての可能性も有している。 今後は、産業振興、農業振興、観光振興など、多面的な可能性を有する大 谷地域について、それぞれの資源の効果的な活用方策や付加価値をもたらす 事業連携の方策等を整理するとともに、地域全体で継続的イノベーションが 生まれる仕組や体制を構築するなど、交流人口の増加、地域産業の再活性 1 化・創出、それらがもたらす多様な人材の雇用機会の創出など、地域資源の 活用を軸とした地域全体の振興を目指すもの。 【数値目標】 事業 夏秋いちご 冷熱エネルギー 大谷エリア 産地拡大事業 活用事業 周遊促進事業 夏秋いちごの 冷熱エネルギーを活 観光客の 年間生産額増加額 用した事業者増加数 年間入込客増加数 3,960,000 円 1者 488,498 人 H28.3 7,920,000 円 2者 123,502 人 H29.3 29 年度 6,600,000 円 1者 162,000 人 H30.3 30 年度 6,600,000 円 1者 252,000 人 H31.3 KPI 参 考 :27 年度実績 28 年度 年月 5 地域再生を図るために行う事業 5-1 全体の概要 5-2(3)に詳細記載 ・宇都宮市大谷町の地域資源である大谷石採取場跡地内に賦存する 冷熱エネルギーを活用した夏秋いちごの生産拡大、新参入者の創出 等を行うとともに、多量に賦存する冷熱エネルギーの地上部建物で の利用可能性を整理する。さらに、自然景観や大谷石建造物、地場 産業など個々の観光資源を地域全体の魅力とするため、観光を核と した「石の里大谷の魅力づくり」を行う。 ・上記事業と連携し、市独自の事業として、大谷石産業の活性化や 民間事業者による観光施設及び夏秋いちごハウスの設置を促進させ るための支援事業を実施する。 5-2 第5章の特別の措置を適用して行う事業 地方創生推進交付金【A3007】 (1)事業主体 宇都宮市 (2)事業の名称及び内容 名称:石の里大谷エリアの地域資源を活用した地域創生事業 内容:○大谷エリア周遊促進事業 ・大谷石産業が見せる独特な自然景観と人工景観、並びに地区内 の数々の「大谷石造建造物」、これら個々の観光資源を核に、 「石 の里大谷の魅力づくり」を進めるため、 「旧大谷公会堂(登録有 形文化財)」の新たな活用・運営方策について調査する。 ○大谷エリア冷熱エネルギー活用事業 2 ・採取場跡地内に賦存する冷熱エネルギーの地上部建物での活用 に必要となる採熱技術の構築に向けた実証実験及び冷熱エネル ギーの最適な需給管理システムについて検討を行い、保冷倉庫等 の物流事業や夏秋いちご栽培の団地化等、多様な産業分野におけ る冷熱エネルギー事業の具体化へ繋げる。 ○夏秋いちご産地拡大事業 ・夏秋いちごの産地化に向け、生産力の向上や新規生産者の確保 等に取り組むとともに、夏季においても良質な夏秋いちごが生産 できるよう、また、夏秋いちごの産地化促進に向けた新規参入者 の参入機会や多様な雇用機会の創出を図るため、採取場跡地内の 冷熱エネルギーを活用した栽培技術であるクラウン冷却システ ムの導入を促進する。また、ブランド化促進に向けた取組を行う。 (3)事業が先導的であると認められる理由 【官民協働】 ・ 地域振興に資する新規事業について、産学官連携のもとでフロントラ ンナーとなる民間事業の取り組みの具体化までの道筋、事業自走に至る までの支援体制を構築するとともに、宇都宮大学をはじめとする高等教 育機関等の専門アドバイザーを配置し、民間事業者による継続的な事業 化を可能にする。 【政策間連携】 ・ 採取場跡地内に賦存する「冷熱エネルギー」を軸とした環境分野の創 出、そこから起因する夏秋いちご栽培などの農業分野の産地化、それら を地域資源とした観光分野の発展・高質化が図られる。 【自立性】 ・ 冷熱エネルギーを活用した保冷倉庫事業等については、コールドチェ ーン化が前提とされる社会状況の中でコスト負担、環境負荷が大きな事 業課題となっており、市が主体となり、冷熱エネルギーの利用技術や利 用方策を構築することで、民間事業の具体化にあたってのコスト面及び 環境面の課題解決に繫がるなど民間事業としての自立性が高い。 ・ 環境条件から栽培が困難であった夏秋いちごについて、冷熱エネルギ ーを活用したクラウン冷却システムの導入を促進させることで、低コス トでの栽培及び夏秋季に国内産が不足するいちご市場への高付加価値 農産物の提供にも繫がるとともに、一年を通したいちごの栽培も可能と なるなど、利益率の高い農業経営が実現される。 ・ 観光分野においては、地底湖クルーズや今後具体化が予定されるサイ クルツーリズムや大谷公会堂等の活用、宿泊機能の充実等による収入、 さらには農業等と連携した6次産業化による関連産品の収入など、複合 的な収益の確保が期待される。 3 【その他の先導性】 ・ 地域の個別資源を観光ツールとして複合的に発信することで、多くの 観光客を誘引するとともに、周辺サービス業の活性化に繋がる。 ・ 冬季の栽培が一般的ないちご栽培について、周年型の農業経営への転 換が可能になるとともに、産地化・団地化により、6次産業化の創出及 び高齢者及び障がい者の雇用促進に繫がる。 ・ 冷熱エネルギーを活用することで、多くのエネルギーコストが必要と される農業分野、物流分野について低コスト化、環境配慮型の事業実施 が可能になる。 (4)重要業績評価指標(KPI)及び目標年月 事業 夏秋いちご 冷熱エネルギー 大谷エリア 産地拡大事業 活用事業 周遊促進事業 夏秋いちごの 冷熱エネルギーを活 観光客の 年間生産額増加額 用した事業者増加数 年間入込客増加数 3,960,000 円 1者 488,498 人 H28.3 7,920,000 円 2者 123,502 人 H29.3 29 年度 6,600,000 円 1者 162,000 人 H30.3 30 年度 6,600,000 円 1者 252,000 人 H31.3 KPI 参 考 :27 年度実績 28 年度 年月 (5)評価の方法、時期及び体制 ・ 毎年度、3月末時点のKPIの達成状況を経済部で取りまとめて、 産学官金コンソーシアム体制である「大谷エリア創再生エネルギー研 究会」及び「宇都宮夏秋いちご産地協議会」、 「宇都宮観光コンベンシ ョン協会」において各分野の事業効果の検証を行い、改善検討等を実 施予定。結果については、報道発表等を予定。 (6)交付対象事業に要する経費 ①法第5条第4項第1号イに関する事業【A3007】 ・総事業費 116,960 千円 (7)事業実施期間 地域再生計画認定の日から、平成31年3月31日(3ヶ年度) 5-3 その他の事業 5-3-1 地域再生基本方針に基づく支援措置 該当なし 5-3-2 支援措置によらない独自の取組 4 ①宇都宮市独自の取組 ・大谷石利用促進事業補助金 事業概要:大谷石の利用促進、愛着情勢に向け、大谷石を住宅・店 舗等の内外装材として利用した場合に一部補助 実施主体:宇都宮市 事業期間:通年 ・大谷特性活用事業補助金 事業概要:大谷石の特性を活かした新商品開発等の取り組みへの一 部補助 実施主体:宇都宮市 事業期間:通年 ・宇都宮市観光振興促進事業補助金 事業概要:大谷町エリアに観光施設を新たに出店する場合への一部 補助 実施主体:宇都宮市 事業期間:通年 ・園芸用パイプハウス整備事業補助金 事業概要:宇都宮市内でパイプハウスを設置した場合への一部補助 実施主体:宇都宮市 事業期間:通年 6 計画期間 地域再生計画認定の日から平成31年3月31日 7 目標の達成状況に係る評価に関する事項 7-1 目標の達成状況に係る評価の手法 ・ 産学官金コンソーシアム体制である「大谷エリア創再生エネルギー 研究会」及び「宇都宮夏秋いちご産地協議会」、 「宇都宮観光コンベン ション協会」において各分野の事業効果の検証を行い、改善検討等を 実施予定。 7-2 目標の達成状況に係る評価の時期及び評価を行う内容 ・ 年1回(3月)に上記組織において、事業実施状況、目標達成状 況等の評価を行う。 7-3 目標の達成状況に係る評価の公表の方法 ・ 検証後、報道発表等により行う。 5