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地理歴史科の世界史と日本史の内容関連に基づく単元開発

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地理歴史科の世界史と日本史の内容関連に基づく単元開発
地理屋史科の世界史と日本史の内容関連に基づく単元開発
一世界史の単元r大航海時代」を事例に一
教科領域教育学専攻
社会系コース
M09165C
中肩ヨ将樹
2 論文構成
1 研究の目的
本研究は、高等学校地理歴史科に関する考察で
序章 研究の目的と方法
ある。その中でも、世界史・日本史両科目の内容
第1節 本研究の主題と目的
関連について焦点を当て、そこから浮かび上がっ
第2節 研究方法と本論文の構成
てきた問題点を分析・検証し政善していくことで
第1章 地理歴史科の現状と課題
ある。
第1節 地理歴史科の現状
本研究の目的は、「世界史を通じて自国史(日
改訂の経緯
本史)のあり方を問う」である。現行の高等学校
.世界史Aの改訂の要点
地理歴史科の学習指導要領において、世界史・地
世界史Bの改訂の要点
理・日本史の3科目の中から、2科目を選択し履
日本史Aの改訂の要点
修しければいけない。そのうち、世界史が必須科
日本史Bの改訂の要点一
目で残った日本史・地理は選択科目である。この
第2節 地理歴史科の課題
場合、地理を選択した場合、日本史を学習しない
第2章 世界史と日本史における単元内容の関
という生徒が現れる。その事に疑問を感じたのが、
連と課題
この研究の出発点である。日本人として生まれ育
第1節 近世における世界史と日本史の単元
ったのに日本の歴史を学習しないで、社会に出て
内容について
行く事に違和感を覚える。具体的には、「日本国
1 単元内容の関連概要
民として必要な自覚と資質を養う」とうたった、
2 単元内容の関連課題
現行の高等学校学習指導要領の目標を十分に達
3 年表と板書計画を用いた単元内容の関
成できないのではないかと考える。さらに、世界
連改善案.
史・日本史は同じ歴史科目であるにも関わらず、・
第2節 近代における世界史と日本史の単元
全く別の科目としての性格が強い。この両方の科
内容について
目の接点を明確にし、現状必須科目になっている
1 単元内容の関連概要
世界史から日本史を学ぶことができる新たな単
2 単元内容の関連課題
元開発を提案することが、本研究の目的である。
3 年表と板書計画を用いた単元内容の関㌧
学習指導要領に記されている目標を達成するた
連改善案
めには、必須科目である世界史に日本史の内容を
第3節 現代における世界史と日本史の単元
関連付けて、世界史の学習を通じて自国史(日本
内容について
史)の学習をすすめていく一つのきっかけを提示
1 単元内容の関連概要
することである。
2 単元内容の関連課題
3 年表と板書計画を用いた単元内容の関
連改善案
一2621
第3章 世界史と日本史の内容関連に基づく単
実践ができるように学習指導案・板所計画を作成
元開発
しそれぞれの視点から指導例を提示し、その内容
第1節 単元開発の視点
の特性を説明する。
第2節・開発単元の指導案
1 学習指導案に基づく指導例
4 今後の課題
2 板書計画に基づく指導例’
実際に授業実践がなされていないので、先行き
3 開発した学習指導案・板書計画の特性
が不透明である。また、教科書の順序を無視して
終章 研究の成果と課題
単元開発を行っているのセ、生徒が混乱する場合
第ユ節 研究の意義
がある。また、各学校の特色にも左右されるので
第2節 今後の課題
各学校に対応した単元開発を行うことも求めら
参考文献・引用文献
れる。
また、現状、世界史と日本史は別々の教科とし
3 研究の概要
て位置づけられている。世界史・日本史相互に関
第ユ草では、地理歴史科の現状と課題について
連付ける必要がある。
である。.現行の高等学校地理歴史科の学習指導要
領の現状を確認・検証し、現行カリキュラムから
見えてきた課題を指摘する。検証の結果、必修科
目になっているのは世界史で日本史・地理は選択
科目になっており、日本史・地理からユ科目を選
択し履修するとなっている。この場合、地理を選
択すると日本史を履修しなくてもよいという事
になり、日本人であるにもかかわらず、日本史を
学習しない生徒が出てくるという現状が明らか
になった。
第2章では、世界史と日本史における単元内容
の関連と課題を考察する。世界史の授業を通じて、
日本史の内容関連に使用する教材は、山川出版社
の『詳説世界史』の教科書を使用する。そして、
『詳説世界史』より3つの単元を抽出して、日本
史との内容関連を分析し、課題をあげ、改善案を
提示する。3つの単元とは、r大航海時代」r韓国
併合」「太平洋戦争」のである。それぞれ教科書
の目次・本文・巻末年表を提示し、それらから浮
かび上がってきた課題を明確にし、課題に基づい
て改善案を年表と板書計画という形で提示する。
第3章では、第2章で検討した学元内容のうち、
1単元を取り上げて具体的に日本史との内容関
連を重視した新たな指導案を提示する。取り上げ
主任指導教員 中村 哲
る単元は「大航海時代」である。具体的に、授業
指導教員 中村 哲
皿263一
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