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萩市内循環バス
0 事例 39-萩市内循環バス「まぁーるバス」 1 2 3 4 5 利用者利便性 5 地域の主体的関与 5 ■事 業 主 体■萩市 ■運行事業者■防長交通株式会社 事業性 3 間接効果 3 ■運 行 区 域■萩市内 導入の背景・目的 萩市では市民病院や福祉複合施設の郊外移転新築に 図1 まぁーるバス 伴い、新たな交通手段の提供が必要とされていた。ま た、市内には東光寺や萩城跡の観光地があるが、それ らを結ぶ交通手段がなく、訪問者は不便を強いられて いた。このような背景のもと、新たなバスサービスの 提供と市内観光拠点間のアクセスの充実化を目的と して、萩市は市内循環バス導入を計画した。 資料)萩旅館共同組合HP 事業概要 図2 まぁーるバス路線図(東回り) □ 路線:東回り(萩市役所∼保健センター∼東 光寺前∼萩市役所 18.4km)西回り (萩市役所∼萩城城下町∼萩市民病院 ∼萩市役所 16.2km) □ 運賃:100 円(大人・小児) 無料(1 歳未 満児、1歳以上6歳未満児同伴者 1 人 につき3人まで)1日乗車券(500 円) 2日乗車券(700 円) □運行便数:23 便/1日(平日・休日) □ 運行開始時期: ・ 平成 12 年4月(平成9年7月「市内循環バ ス運行準備会」発足、平成 10 年 11-12 月: 循環バス導入アンケート調査実施、平成 11 年 10 月:循環バス愛称決定(公募による) 、 平成 11 年 12 月:萩市役所と防長交通株式 会社間でバス運行委託契約締結) □ その他の設備: ・ 携帯電話やインターネットでバスの位置や到 着予定時刻が確認可能 ・ 小型低床ノンステップバスの導入 資料)山口河川国道事務所提供。転載を固く禁じます。 □ 運行事業者: ・防長交通株式会社(道路運送法 21 条の乗合運送許可) 1 導入時のポイント-苦労した点・工夫した点 【苦労した点】 【工夫した点】 ・ ルート決定に伴い地域住民 ・ アンケート調査結果を路線に反映している。 や観光客の意見を集約した。 ・ バス停を 200m間隔に設置し、利用者の利便性を高めて いる。 ・ 環境への配慮よりアイドリングストップ装置を導入して いる。 ・ 観光客向けに車内で観光PRビデオ上映を行なってい る。 事業効果と今後の展開 【事業効果】 □ 乗車人員:年々乗車人員は増加し、循環バス が利用者の間で定着しつつある。 □ 輸送収入:観光客向けの 1 日乗車券の売上げ が収入増加の主な要因となってい る。 □ 効果が上がっている点: ・ 高齢者からは「通院が行ないやすくなった」 と好評を得ている。 □ その他: ・ まぁーるバスが運行していない地区の住民よ り、路線拡大の要望が出ている。 図3 平均乗車人員及び年間運行収入の推移 20 (人/便) (千円/年度) 40,000 16.0 15.4 15 10 12.6 27153 26,092 23,050 30,000 20,000 5 10,000 0 0 平成12年度 平成13年度 平均乗車人員 平成14年度 年間運行収入 評価 対象 評価 ・低床バス導入やバス停間隔の短縮など特に高齢者に利便性向上に貢献してい 利用者利便 る。また観光客向けPRビデオの上映など地域住民のみならず観光客へのサ ービスについても配慮がみられる。 ・ 平成9年に準備会を発足以降、12 年度運行開始までは先導的な役割を負って 地域の主体 きたが、運行開始以降については、欠損額に上限を設けて補助金を出してお 的関与 り、今後も更なる利便性向上のために事業者との連携が必要となる。 ・安定的な利用によって収入も安定しているが、委託料と運賃収入とを比較す 事業性 ると収益性は 50%を切っており、運行事業者の経営努力についても今後期待 されるところである。 ・ 高齢者等弱者に配慮したバス車両と路線設定によって高齢者を始めとした 様々な住民の利用が促され、地域活性化に貢献していると考えられる。合わ せて観光サービスを視野にいれた取組によって観光面への活性化や地域イメ 間接効果 ージ向上にも好影響を与えている。また運行にあたってはアイドリングスト ップを徹底することで環境への配慮もされているなど、バス運行が、環境や 地域活力等様々な面へ効果を及ぼしているといえる。 2