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美しい八ヶ岳に暮らす 家づくり・庭づくり(PDFファイル)

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美しい八ヶ岳に暮らす 家づくり・庭づくり(PDFファイル)
土地に出会う
-「気持
-「 気持ちよい
気持 ちよい」
ちよい 」 と 感 じる土地
じる 土地。
土地 。 広 さも大切
さも 大切-
大切 -
土地探しでは、「気持ちよい」という直感が大事です。
周囲と連続した地形は広く見え、ゆったり感を与えてくれます。
八ヶ岳南麓のなだらかな傾斜は、暮らしの中で、大いに楽しめます。
●土地の広さは大事
八ヶ岳南麓では、最低でも200坪、できれば300坪の土地が必要です。田舎
暮らしでは、駐車場だけでなく、物置も必要になります。周囲の自然に調和
するように、敷地内の自生樹木を残して家を建てるには、それだけの広さが
必要です。 樹木も大きくなります。
北杜市の条例では最低宅地面積は500㎡(150坪)以上ですが、これでは
不充分です。150坪では、駐車場や物置のために、せっかくある自生樹木
を切り倒すことになります。樹木で遮ることが出来ず、“裸同然”の家を晒す
ことになり、周囲の目も気になります。自然景観との調和もできません。
●土地の特徴を利用する
A.周囲と比べて窪地状の土地
湿気があり、石も多いことがあります。 むやみに埋めず、湿気を好む
野草や木を植えて、地形を活かした自然の庭作りが楽しめます。
家の外観と色
樹木の恩恵
- 自然と
自然 と 調和する
調和 する佇
する 佇 まいは愛着
まいは 愛着が
愛着 が 深 まる-
まる -
八ヶ岳のような広々とした地では、家は、自然景観の一部として、みんなの
目に入ってきます。自然の中で、違和感なく、まるで昔からそこにあったよう
な佇まい、夜の闇を気遣う外灯、そんな家はみんなから愛されます。そのた
めには、周囲の自然との調和が大事な要素です。
●外観 (形、高さ、屋根、外壁、色 )
A:家の高さ、向き
田舎では、家は「自然景観」の一部になります。家の外観は、自分だけ
のものではなく、 「みんなの景観」 という意識が必要です。
・家の高さ:周囲の樹木より低くすると、景観の連続性が保たれます。
・屋根の向き: 周囲に(両隣に)合わせると統一感がでます。
3軒続けば、絵になります。
B:外壁の色使いと素材
建物の外観の色は、景観を大きく左右します。
その土地の大地や石や樹木の幹など、動くことのない色(彩度明度の
低い茶系)が、外壁に合います。 穏やかで、落ち着きがあり、飽きのこ
ない自然景観に調和する色です(マンセル表色系では10YR)。
屋根の色は、黒か濃い茶が自然に合います。
B.眺望の良い土地
周囲から独立した眺望が良い所は、常に風を意識する生活になりま
す。体感温度も低くなります。北西側に高木になる木を植えて風除けに
しましょう。 垣根も有効で
す。
C.道路に接している土地
雨の時、道路を水が流れ、
敷地内に入ることがありま
す。一段の石を置けば、水
の侵入を防ぎ、植栽も楽し
め ます 。石は 、自 然 との調
和のために地元の石を使
って下さい。
D.自生樹木がなく平らな土地
盛土や切土などの可能性が大です。 まず、最初にシンボルツリーを植
えると、それを基点に、庭のデザインが考えやすくなります。土は、2-3
年かければ、やわらかな土に変化していきます。
E.急傾斜地(傾斜角度30度)、高い石垣に面している土地
危険です。地形を変えて造成することは、連続している自然景観を分断
します。傾斜を利用した家づくり、庭を考えましょう
外壁の素材には、木や土や石などのその土地の自然素材を使うと、時
の経過と共に、味わいが深まっていきます。
日本には「寂びる」という言
葉があります。自然素材を
使った、自然と調和する佇
まいは、 風雪にさらされ年
を経るごとにその素材の味
わい深さが増す・・・そんな
家は愛着もひとしおです。
- 樹木の
樹木 の 恵 みは、
みは 、 想像以上 -
樹 木 は 、夏 の日 射 しや 、 冬 の 風 か ら家 や 人 を守 ってく れま す 。 木 漏 れ
日、さわやかな風、風に揺れる木の葉の音に包まれた暮らしは格別です。
庭に、木陰があれば、暑さ、寒さを和らげるだけでなく、適度な湿度も保ち
ます。 樹木には防音効果もあります。 そして、一番恩恵を感じるのは、
目隠しの役目です。 樹木越しに見える家は、心地よいものです。
●樹木でエネルギー消費を減らす
「家のつくりようは、夏をむねとすべし。冬はいかなる所にも住まる」とは吉
田兼好の有名な一説ですが、残念ながら、八ヶ岳には当てはまりません。
風の影響も大きく受けますが、樹木があれば、風を弱め、暑さ寒さを、かな
り和らげます。
八ヶ岳は晴天率が高く、冬、広葉樹は落葉
するため、昼間は太陽光を十分に取り入れ
ることができ、暖房が不要なほどです。
忘れがちなのが、夏の暑さです。高 原の夏
の太陽は強く、室内は驚く程暑くなります。
それには、樹木が必須です。木陰ができれ
ば、室内は涼しくなります。
●木の家は心地よい
無垢の木と土壁でできた家は「気持ちがいい」とよく言われます。それはな
ぜでしょうか。
・木の温もり、木の断熱力
床を無垢の木にすると、夏は素足で気持ちよく、冬は暖かい。木の心地
よさ、そして断熱・蓄熱効果は想像以上。
・木や土の湿度調整力
木は呼吸しています。夏は湿気を吸収し、乾いた冬は水分を出して、室
内の湿度を調整しています。木を多く使った室内の空気は、心地よい。
●外灯
玄関や庭の外灯の光りが隣の家に届き、迷惑をかけていることがよくありま
す。暗闇の中の光りは都会では考えられない程遠くまで届きます。外灯の
光源を隠すようにすれば、隣の家に光りは行かず、星空も守れます。
・木の味わい、木のやさしさ
木の家の梁や柱は、時と共に、色や艶が深みを増し、味わいが出てき
ます。 新建材の家は、完成時が最高で、次第に色褪せ、古く(弱く)
なっていきます。木の木目や節も自然ならではの表情があり、優しさを
感じます。
・土壁
●外への広がり
都市の家と違い、ベランダや濡
れ縁で、室内が、庭へ、森へ、山
並へと連続していきます。室内の
面積 は小さくても、「広 さ」を感じ
ます。冬の厳しい八ヶ岳では、小
さな空間の方が暖房も簡単で
す。
土には、熱を蓄える性能があります。
で、室内温度の変化を小さくします。
ゆっくり暖まり、ゆっくり冷めるの
八ヶ岳南麓には、伝統工法でつくられた古民家が数多くあります。古民家
はその地域の気候にあった作りがされているので、大屋根、庇など、学ぶこ
とは数多くあります。木と土の自然素材で作られた古民家は、家の中の温
度も安定して、最先端のエコロジカルな建物とも言えます。
自然の庭づくり
ご 存 じですか
- 自生の
自生 の 木 は 絶対残して
絶対残 して 、 ゆっくり、
ゆっくり 、 のんびり、
のんびり 、 楽 しみながら —
あなたの庭も八ケ岳の自然と連続しています。自然の庭なら、飽きることな
く、一年中楽しみや新たな発見があります。
役 に 立 てよう
◆ 家の構造に使う木の樹齢は?⇒
材としてやっと十分な太さになる60年から80
年生以上。 樹齢80年以上になると狂いが少なくなります。
◆ 一軒の家に必要な材木は?⇒
自生する樹木や草花はできるだけ残します。地形は変えないで、場所に応
じて、日当たり、日陰を好む樹木や草花を植えれば楽しみも倍になります。
地面が落ち葉と草で覆われ、自然樹形の木や低木があり、ポイント的に野
草や、園芸種の花が咲く庭は、周囲の自然と一体でやすらぎがあります。
●樹木
四季折々に花が咲き、色づく樹木。何を植えようか?と悩んだら、いろんな
木がある豊かな森を観察してみます。
森の中は、背の高い高木樹(ナラ、ケヤキ、アカマツ、トウヒなど)、その下
の中 高木 (エ ゴノキ、アオハダ 、リョウブ 、ミズキ など)、そ のまた下の低木
樹(ツツジ、ニシキギ、ソヨゴ、ダンコウバイなど)と、三層になっています。
30坪の平屋なら、柱、板を含めると、80年
生の木で100本以上必要と言われています。
◆ 木の家の寿命は?⇒
木は樹齢の分だけ、生きます。それ以上に、手入れが
肝心。また住みたい家であることが大事。
◆ 伐採時期⇒
水分が少ない11月から1月に行うのが良い。
さらに、新月期に伐採し、山で葉をつけたまま天然乾燥(葉枯らし)した材
は、割れが少なく、虫が入りにくく、艶もあり非常に良い。 ねじれや割れの
問題は、伐採時期や乾燥の仕方によることが多いです。
◆ 塗料⇒ 無垢の木は呼吸をしています。ペンキは木の表面に膜を作るた
め木は呼吸できません。屋外の木材には、通気性を保ちながら撥水タイプ
のオイルステインが最適です。 オイルステインは2回が原則です。
◆ 雑草の役割⇒
土が乾かないよう湿度を保っています。土の栄養になりま
す。根は土を耕しているのと同じです。
美しい八
しい 八ヶ岳に暮 らす
家 づくり・
づくり ・ 庭 づくり
自然景観の
自然景観の一部となって
一部となって
◆ 土⇒
庭に、自生種の高木、中木、低木の1セットを植えませんか?
15-20年後には木も成長し、多種多様な生物あふれる、豊かな森の一部に
なります。いろんな木がある庭は、野鳥もリス大好きです。
ゴールデンアカシアなどの外来種は禁物です。繁殖力が強い外来種は八
ケ岳の生態系を変えてしまう恐れがあります。
土は露出を嫌うので、雑草を生やしています。落ち葉や草で覆わ
れている方が土にとってはやさしい。
● 自生種のポット苗
NPO法 人 八 ヶ 岳 南 麓 景 観 を 考 え る 会 で は 、 八 ヶ 岳 自 生 の ポ
ット苗を育てています。
ポット苗は根が充実し、直根が伸びるので、土をしっかり掴
み風にも強いです。八ヶ岳の自然の中で、時間をかけて育
ったポット苗は、丈夫で強く、平地では、非常に元気に育ち
ま す 。 ポ ッ ト 苗 は 30cmく ら い に な る と 植 樹 可 能 で す が 、 小
さいので、根付きがよいのが特徴です。
詳 細 は : NPO 法 人 八 ヶ 岳 南 麓 景 観 を 考 え る 会 へ
●草花
自然の庭には、野草がよく似合います。園芸種と野草をうまく配置すると素
敵な庭になります。森のような土ならば、2-3年すると野草が出てきます。
木陰がなく、土も硬い場合は、道ばたで見るような身近な野草から始めま
す。どんな野草も、群生させると大変きれいです。
日本の野草と似た外来種は要注意で
す。特に同じ種のものは交雑するため、
野生種のある八ヶ岳では禁物です。今、
西洋オダマキが、日本のヤマオダマキと
交雑して、浸食しています。
八ヶ岳には多くの野草があります。
残していくのは私たちの責任です。
会員募集 ・ 寄付募集
景観に関心のある人なら誰でも会員になれます。樹木の好きな人も。
会員:
参加して支援、運営企画で支援
賛助会員:資金面で会を支援、参加で支援
寄付:
会を資金面で支援という方お願いします。
豊かな八ヶ岳の自然を、次の世代に
NPO法人 八 ヶ 岳南麓景観を
岳南麓景観 を 考 える会
える 会
http://yatsugatake-keikan.net/
山梨県北杜市大泉町西井出8240-838
TEL&FAX: 0551-38-4027
E-mail: [email protected]
郵便振替口座 00270-1-72747
●土作り
庭づくりでは土作りが大事です。よその土(客土)は、あなたの庭のバクテリ
アなどの微生物と違います。客土はできるだけ避けます。
土の栄養には、その土地に生えている草や落ち葉が一番です。草は抜か
ず、刈り取るようにし、落ち葉はそのままにしていると、2-3年後には、土が
柔らかくなります。
落ち葉をかき集めてのたき火は土中の微生物を殺してしまいます。それよ
り、草や落ち葉を集めておいておくと腐葉土ができます。
© 2012
昔は、地元の木を使って、その地域の風土に合った家を地域の
大工さんが建てていました。その土地の木や土や石を使ってい
たので、統一感が生まれ、集落や町並み全体が調和し、周囲の
自然とも一体感がありました。今では一軒一軒が工法も素材も、
家の向きも高さもバラバラです。
美しい八ヶ岳を次世代に残すため、みんなで、 周囲と調和して 景
観の一部になるような住まい作り、庭作りをしませんか?
NPO法人八ヶ岳南麓景観を考える会
無断複写・転載等を禁じます。
2012.3
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