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小児感染免疫 Vol. 20 No. 2 241
2008
第 38 回日本小児感染症学会提言
性感染症
―思春期の若者の命を守ろう―
佐 藤 武 幸*
は じ め に
行〔平成 15(2003)年 11 月に改正〕の「感染症
の予防および医療に関する法律」に基づき,5 類
性感染症として症状を呈し医療機関を受診する
感染症の定点把握疾患として性器クラミジア感染
患者の陰に,多くの症状のない不顕感染者の存在
症,性器ヘルペスウイルス感染症,尖圭コンジロー
が明らかにされつつある.高校生を含む若年者で
マ,淋菌感染症の 4 種と,全数把握疾患として梅
は 5∼10%が性器クラミジア感染者と推定され,
毒,HIV 感染の 2 疾患において発生動向調査が行
ヒトパピローマウイルス感染では,それ以上の不
われている.
顕感染が推定されている.
Ⅱ.わが国における性感染症の現状
一方,2006 年に日本小児科学会は,「小児科医
は子ども達が成人するまで見守ります」の標語の
図 1 に示したわが国における各種性感染症の罹
下,思春期医療の一環として,小児科医が少なく
患率(2002 年度調査)は,厚生労働省の班研究と
とも高校生まで分担する方針が示された.今後小
して施行され,9 県において 6 月,11 月の 2 カ月
児科医が思春期医療を実践するに伴い,不顕感染
間,県下の全産婦人科・泌尿器科・皮膚科・性病
を含む性感染症への理解を深め,第一線診療現場
科を対象とした調査結果である(推定される全性
での対応を可能とする取り組みが必要となる.特
感染症例の 5.3%をカバーし,それに従って 10 万
に本誌の読者である感染症に関心のある小児科医
人・年罹患率を計算).性器クラミジア感染症が最
には,その啓発運動にリーダーとしてかかわって
も頻度が高く,非クラミジア・非淋菌感染症,性
いただけることを願う.
器ヘルペス,淋菌感染症と続く.非クラミジア・
本稿では,2006 年に高知市で開催された第 17
非淋菌感染症には,マイコプラズマ・ウレアプラ
回日本小児感染症学会の「提言:性感染症―子ど
ズマ感染症が含まれるが,診断のつかないクラミ
もが危ない―」での発表に若干の校正を加え,性
ジア感染症も含まれていると推定される.20∼25
器クラミジア,淋菌,HIV 感染を中心に論じる.
歳の女性では,1 年間に 39 人に 1 人が何らかの
ヒトパピローマウイルス感染については,別稿で
性感染症で医療機関を受診している計算になると
論じられる.
のことである1).
Ⅰ.性感染症の種類と病原体
その後,実数把握は途絶え,前述の定点調査が
継続されていた.それによると,1990 年代から増
性感染(症)の病態と病原微生物を表 1 に示し
加していた性感染症は 2002∼2003 年にかけて減少
た.わが国ではこのうち平成 11(1999)年 4 月施
傾向となり,その真偽に関心が寄せられていた.
*
千葉大学医学部附属病院感染症管理治療部 Takeyuki Sato
〔〒 260−8670 千葉市中央区亥鼻 1−8−1〕
242
2008
表 1 性感染症の病態と病原微生物
尿道炎・子宮頸管炎・腟炎
淋菌感染症 Neisseria gonorrhoeae
クラミジア感染症 Chlamydia trachomatis
ウレアプラズマ感染症 Ureaplasma urealyticum
マイコプラズマ感染症 Mycoplasma genitalium, hominis
単純ヘルペス感染症 Herpes simplex virus
トリコモナス感染症 Trichomonas Vaginalis
カンジダ感染症 Candida albicans
B 群レンサ球菌感染症 Group B Streptococcus
骨盤内・肝周囲感染症
淋菌感染症 Neisseria gonorrhoeae
クラミジア感染症 Chlamydia trachomatis
ウレアプラズマ感染症 Ureaplasma urealyticum
マイコプラズマ感染症 Mycoplasma genitalium, hominis
陰部・肛門部感染症
単純ヘルペスウイルス感染症 Herpes simplex virus
梅毒(初期硬結,扁平コンジローム) Treponema pallidum
軟性下疳 Haemophilus ducreyi
鼠径肉芽腫症 Calymmatobacterium granulomatis
鼠径リンパ肉芽腫症 Chlamydia trachomatis
尖圭コンジローマ Human papillomavirus
伝染性軟属腫 Molluscum contagiosum virus
毛ジラミ症 Phthirus pubis
疥癬 Sarcoptes scabiei
腸管感染症
アメーバ赤痢 Entamoeba histolytica
サイトメガロウイルス感染症 Cytomegalovirus
肝臓
肝炎(A,B,C 型) Hepatits A, B, C
肝膿瘍(アメーバ赤痢) Entamoeba histolytica
血液
後天性免疫不全症候群 Human immunodeficiency virus
成人 T 細胞白血病
Human T cell leukemia virus−1
伝染性単核症 Epstein−Barr virus, Cytomegalovirus
定点把握対象の性感染症は,指定を受けた全国で
ルペス・尖圭コンジローマでは,特に 10 歳代後
約 920 の医療機関の受診者がまとめられる.しか
半の若年層に乖離が認められ,定点調査以上の発
し,産婦人科系が少ない,性感染症を多く診察す
症者数を示していた2).すなわち,思春期の若者
る医療機関が含まれていないなど,定点調査が必
の受診形態は定点調査では明らかにされていない
ずしも実態を反映しているとは言い難い.
可能性を示しており,上記の減少傾向の真偽に関
そこで,厚生労働省の班研究にて,2006 年 11
し,この年齢層については疑問が浮かび上がった
月の 1 カ月間,千葉,石川,岐阜,兵庫の 4 県に
結果となっている.しかし,全体としては最近の
おいて,県内の全産婦人科・泌尿器科・皮膚科へ
性感染症の減少傾向が認められた結果となってい
のアンケート調査を通じ,最近の動向調査を行い,
る.この原因は不明であるが,一部に,性行動意
かつ同時期の定点調査結果を発症年齢について比
欲の減少などの行動様式の変化と,近年のエイズ/
較を行った.淋菌感染症が定点調査と年齢分布が
性感染症啓発活動の成果とのとらえ方もされてい
一致していたが,性器クラミジア感染症・性器ヘ
る.この傾向が確かなものかの見極めには,さら
小児感染免疫 Vol. 20 No. 2 243
2008
750
10万人・年対罹患率
男性
女性
600
450
300
150
症
疳
感
全
軟
性
染
下
毒
モ
ト
リ
コ
ロ
ジ
梅
ス
ナ
マ
ー
ス
尖
圭
コ
ン
ヘ
ル
ペ
症
器
性
淋
菌
感
染
染
感
ア
ジ
ミ
ラ
ク
非
非
淋
菌
・
ク
ラ
ミ
ジ
ア
感
染
症
0
図 1 わが国における各種性感染症の罹患率(2002 年度調査)(文献 1)より引用)
表 2 若年者の性器クラミジア不顕感染
1 .15∼18 歳健康高校生 6,000 人での陽性率
男子 5% 女子 13%
2 .若者向イベント参加者での陽性率(自己採取)
依頼数(返却率)
2004 年
979(20.8%)
2005 年
1,023(25.75%)
陽性率
男子(n=55)
9.1%
男子(n=128)
3.94%
女子(n=149)
8.7%
女子(n=267)
4.89%
2004 年平均年齢 27.8 歳(16∼42 歳) 2005 年平均年齢 23.52 歳(15∼38 歳)
(文献 3)より引用)
なる調査結果が必要であろう.
た例(すなわちエイズ発症まで検査を受けてこな
しかし,一番の問題は症状を呈し医療機関を受
かった)が 30∼40%と多く,疫学的推計により
診した人のみのデータである点である.一般に性
4 倍の約 4 万人の感染者が推定されている.年齢
器クラミジアでは,女性 80%,男性 50%,性器
別の分布を図 2 に示した.これは診断時の年齢で
ヘルペスでは 70%,淋菌でも特に女性および咽頭
あり,多くが感染後約 5 年以上経て診断されてい
での不顕感染が推定されており,無症候性感染者
る点より,感染時期は横軸に示されている年齢よ
のデータが含まれていない.思春期では実に 5∼
りさらに若年期と推定される.事実首都圏の若年
10%が性器クラミジアに不顕感染しており,潜在
者については,すでに 1,000 人に 1 人は感染者と
的な治療対象者にもかかわらず,ほとんどが放置
推定されている.また若年者ほど女性の感染比率
2,3)
.
されているのが現状である(表 2)
が高くなっている(図 2).男性から女性への感染
HIV 感染者数は年々増加し,わが国でも 2005
率が,女性から男性への感染率より高いためであ
年には 1 万人を超えた.しかし,感染後 10 年ほ
る.性感染症による粘膜障害が存在すると感染率
どの無症候期を経た後,発症して初めて診断され
は数倍に増加すると推定されており,性感染症の
244
2008
4,000
女性
男性
3,500
3,000
2,500
2,000
1,500
1,000
図 2 わが国における HIV 感染者年齢区分別
500
0
(2005 年末)
20歳
未満
20∼
29歳
30∼
39歳
40∼
49歳
50歳
以上
不明
(厚生労働省エイズ動向委員会:平成 17 年発生動向年
報より引用)
増加は HIV 感染においても懸念材料となってい
ただし保険適用は制限があり確認が必要である.
る.
治療は,マクロライド系が主に用いられる.近
Ⅲ.性器クラミジア感染症
年はアジスロマイシンが保険適用もあり多く使用
されるようになってきた.通常の使用法と異なり
症状は,男性で尿道炎,女性では子宮頸管炎が
1 g を 1 回だけの服用で治癒する.
初感染として発症する.女性では卵管を経由して
Ureaplasma または Mycoplasma 感染もあるが,確
骨盤内,肝周囲に拡大し腹痛として発症し,診断
定診断は研究室レベルの検査となるため,確定診
を誤ると致命的となることがある.男性では精巣
断は困難である.ともに性器クラミジア感染症の
上体,別名で副睾丸炎もきたし,精索捻転との鑑
治療薬に感受性を有することより,臨床的には対
別が必要となる.突然の発症と陰 *を挙上すると
応可能である.
疼痛が増大する点が精索捻転の特徴であるが,精
Ⅳ.淋菌感染症
索捻転は緊急性があり診断困難な場合は泌尿器科
を紹介する.他にムンプス精巣炎も鑑別対象とな
頻度は,性器クラミジアより不顕感染を含めて
る.
低い.
しかし,多くの場合に特に女性では自覚症状が
症状は,性器クラミジア感染症と同様であるが,
なく,卵管性不妊症の原因ともなる.不妊の 1/2
性器クラミジア感染と比較し一般的に発症は急激
が卵管性であり,その 1/2 が性器クラミジア感染
である.オーラルセックスによる咽頭感染が意外
が原因ともいわれている.妊婦では流産と早産の
に多く認められる.
原因ともなる.さらに妊婦の性器クラミジア感染
診断は,第一線診療所では上記の性器クラミジ
は治療されずに放置された場合は新生児の無熱性
アとの同時診断キットによる検査が便利である.
肺炎の原因にもなる.
以前は咽頭の常在菌である他のナイセリア属と交
診断は,遺伝子増幅検査が勧められる.近年の
差するため,遺伝子検査が勧められていなかった
遺伝子増幅技術の発展により感度は増加し,女性
が,これらは咽頭検査にも利用可能である.
でも男性と同様に尿検体で子宮頸部・腟の擦過検
治療は,ニューキノロン剤の耐性化が進行し,
体とほぼ同様の結果が得られるようになった.民
現在はセフトリアキソンまたはセフォジジム 1.0
間検査会社を通じて第一線診療所でも検査可能と
g の 1 回の静脈注射が推奨される.
なっているので,地域の検査会社に問い合わせさ
Ⅴ.HIV 感染/エイズ
れたい.淋菌も同時に検出されるキットであり 300
点で保険収載されている.オーラルセックスによ
詳細は筆者の別著を参照いただき4),本稿では
る咽頭感染の実態も近年明らかとなってきており,
概略を示す.
尿検体で陽性の場合は咽頭の検査も必要となる.
小児感染免疫 Vol. 20 No. 2 245
2008
表 3 国連エイズ特別総会
1 .HIV のライフサイクル
HIV は,主にリンパ球の一部である CD4 陽性
T リンパ球に感染し,免疫系の破綻をきたして,
種々の感染症を発症させ死に導く.CD4 陽性 T リ
ンパ球には主にヘルパー T 細胞と称されるリンパ
球が含まれる.他にメモリー T 細胞も含まれ,本
細胞は年余にわたり生存するため,現状の抗 HIV
薬で感染を完治するためには,60 年の治療が必要
との説もある.
他の感染細胞としては,マクロファージ・樹状
2001 年 感染状況分析(抜粋)
HIV 感染状況は予想以上に悪化
若年者での HIV 感染の増加
(新規感染者の半数は 15∼24 歳の若年層)
2006 年 危機的状況継続の確認と政治宣言(抜粋)
感染の危険を伴う行動の減少と責任の伴った性行動
薬物使用への取り組み
カウンセリングと検査へのアクセス拡大
性感染症の早期の効果的な治療
2008 年 開催予定
2011 年 開催予定
細胞があり,近年特に粘膜からの感染成立に重要
な位置を占めることが報告されている.その他腸
管内細胞,神経膠細胞があり,それぞれ HIV によ
然に発見されるか,種々の性感染症の診断時に担
る直接感染症として下痢,神経症状をきたす.ま
当医により発見されるなど,何らかのきっかけが
たエイズ患者の約 10%に血小板減少症が報告され
ないと診断されない.早期発見により,適切な時
ており,当初は自己免疫機序が推定されていたが,
期に治療が開始されれば,予後を良くするのみな
筆者を含む研究により血小板産生の元となる細胞
らず,他者への感染を未然に防ぐことにもなり,
である巨核球への直接感染が証明された5,6).
特に性感染症の発見時の HIV 検査を,すべての第
感染の第 1 段階である細胞への侵入には上記
一線の医師に願いたい.一般に性器クラミジアな
CD4 抗原にケモカインレセプター(CXCR4,CCR5)
どの性感染(不顕感染を含む)は思春期で 10 人
が必要とされる.細胞内ではウイルス RNA 遺伝
に 1 人が罹患しており,HIV 感染のハイリスク者
子は自身の逆転写酵素により DNA となり,宿主
である不顕感染者を含めた性感染罹患者を発見す
細胞のゲノムにプロウイルスとして組み込まれる.
る努力が HIV の早期発見への早道でもある.
その後は細胞分裂時に複製されて,持続感染系と
3 .治 療
なる.プロウイルスは巧みな遺伝子発現により宿
本稿では割愛するが,抗 HIV 薬の開発と日和見
主の蛋白合成系を利用して増殖し細胞外へ放出さ
感染症対策により HIV 感染者の予後は飛躍的に向
れる.HIV の成熟にはプロテアーゼが必要とされ
上してきた.しかし,薬剤耐性,薬剤の長期服用
る.この過程のどこかを阻害する薬剤が HIV 治療
による副作用などにより,依然として深刻な疾患
薬の候補となるが,現在は主に逆転写酵素阻害剤
である.家族・パートナーなどへどのように自身
とプロテアーゼ阻害剤が治療薬として開発され発
の HIV 感染を伝えるか精神的問題もかかえこむこ
売されている.最近はケモカインレセプターを標
とになる.
的とした侵入阻害剤,組み込み阻害剤が次々と開
発されつつあり,実用化された薬剤もある.
2 .診 断
4 .国連での取り組み
表 3 に経緯をまとめた.2001 年の国連エイズ特
別総会にて,エイズが若年者を中心に増加中であ
初感染後数週で発熱,リンパ節腫大など伝染性
り対策が提言されたにもかかわらず,2006 年の総
単核症様の症状をきたすが,多くはこの時期に発
会においても危機的状況の継続が確認された.こ
見されず,無症候期となり,徐々に免疫系の障害
の会における政治宣言の一部を表 3 に示したが,
が進行し,エイズ指標疾患と呼称されるさまざま
責任のある性行為と性感染症への早期の有効な治
な日和見感染症に罹患して死に至る.無症候期の
療の推進が含まれている.今後さらに 2008 年,
期間は個人差があるが,通常は数年∼10 余年であ
2011 年の開催が予定されている.
る.この間の診断は,個人が意識して検査に臨む
か,輸血・手術前検査などの医療サイドにより偶
246
2008
ンス―2002 年度調査報告―.日本性感染症学会誌
お わ り に
15:17−45,2004
2)佐藤武幸,他:性感染症(共著)
.小児科診療 71(8)
,
日本小児科学会の次世代育成プロジェクト委員
2008
会より,子どもの性の問題に関する提言が提唱さ
3)性感染症の効果的な蔓延防止に関する研究班(主
任研究者:小野寺昭一)
:性感染症の効果的な蔓延
防止に関する研究 平成 15 年∼平成 17 年度総合
研究報告,2006
4)佐藤武幸:ヒト免疫不全ウイルス感染症(HIV 感
染症)
.小児感染症マニュアル 2007(日本小児感
染症学会編)
.東京医学社,東京,2006,461−479
7)
れた .社会に向けての提言では,若年者の性行
為への抑制を,自身,パートナー,子ども,社会
への責任と関連して求めている.前述の国連での
政治宣言においても,責任の伴った性行為との表
現で,リスクのある性行為の抑制が盛り込まれて
いる.また小児科学会員への提言として,性感染
5)Sakaguchi M, et al:Human immunodeficiency
virus infection of megakaryocytic cells. Blood 77:
481−485, 1991
症への理解と習熟が求められている.
性活動の若年化傾向のなかで,性感染症対策の
重要な対象は,中学生から高校生であり,小児科
6)Sato T, et al:HIV infection of megakaryocytic cell
lines. Leuk Lymph 36:397−404, 2000
医に性感染症への理解が求められている.性感染
症は将来の重大な健康被害に連なることを認識し
て,有効な性感染症対策の推進のため,小児科医
も重要な役割を果たす時代が来ているといえよう.
本稿では最低限の情報にとどめたが,言及でき
なかった他の性感染症については,別著を参照さ
れたい2,8).
7)日本小児科学会次世代育成プロジェクト委員会:
わが国の社会への「子どもの性の問題に関する」
提言.日児誌 112:553,2008
8)日本性感染症学会:性感染症 診断・治療ガイドラ
イン 2006.日本性感染症学会誌 17(Suppl):1−
119,2006
文 献
1)熊本悦明,他:日本における性感染症サーベイラ
*
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