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GE SSFSEの特徴と 骨盤領域での使用

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GE SSFSEの特徴と 骨盤領域での使用
2010.11.7 長野県放射線技師学術大会 軽井沢
GE SSFSEの特徴と
骨盤領域での使用
佐久総合病院
長野市民病院
小林 淳
小林昌樹
Phantom
上図の部分を視覚的検討に使用
Blurringの視覚的検討に使用したPhantom
Echo Space (ESP)
撮像条件によりETL、ESPは変化をするため把握する必要があります。
撮像条件(Phase、Frequency、BW、PFOV、ASEET、FOV、スライス角度)
*ETLに関しては直接及び間接的に確認はできません。
*ESPに関しては間接的に確認が可能です。
MinTEを確認する事でESPが延長したのか短縮したのか確認が可能
(但し、正確なESP時間は分かりません)
TEが延長しているためESPの延長が分かる
(上記は、256X128を256X256に変化させています)
ESP
Phase encode
FOV : 200mm
BandWidth (BW) : ±62.50 kHz
256×128
256×192
256×224
256×256
ESP
4624μ s
ESP
4912μ s
ESP
5056μ s
ESP
5168μ s
ETL
82
ETL
113
ETL
129
ETL
144
Phase encode数が多いほどBlurringが著明
(SNRの低下)
位相エンコードのさい、最大エンコード勾配にかかる時間
Freq Matrix
サンプリング時間は、バンド幅の逆数と周波数間マトリックスの積
Sampling Time = 1/sampling bandwidth ・ Freq Matrix
Sampling Time
Echo Space (ES)
Readout Gradient
Echo Space を短くするには周波数マトリックスを小さくすることで可能。
Frequency encode
FOV : 200mm
BandWidth (BW) : ±62.50 kHz
256×256
320×256
416×256
512×256
ESP
5168μ s
ESP
5680μ s
ESP
6448μ s
ESP
7216μ s
ETL
144
ETL
143
ETL
141
ETL
139
Frequency encode数が多いほどBlurringが著明
(SNRの低下)
Variable Bandwith
各データは、1/sampling bandwidthの時間間隔で収集される
±64khz
± 32khz
BW(Hz)=
2msec
4msec
周波数Matrix(256)
リードアウト時間(T)
BandWidth (BW)
FOV : 200mm
Matrix : 256×256
±20.83 kHz
±31.25 kHz
±62.50 kHz
ESP
9264μ s
ESP
7216μ s
ESP
5168μ s
ESP
4656μ s
ETL
137
ETL
139
ETL
144
ETL
146
BandWidthが広いほどBlurringが軽減
(注意:SNRの低下)
±83.33 kHz
Phase FOV
長方形FOV
256 ×256 位相エンコード回数半分
a
2a
frequency
長方形FOV(0.5)
phase
Matrix=6×6
Matrix=6×3
長方形 FOV 0.5は位相エンコードgradientの最大と最小を同一にして、k空間の位相エ
ンコードラインを1つおきにサンプリングすることで、空間分解能を維持したまま撮像時間
を短くすることが出来る。
Phase FOV
FOV : 200mm
Matrix : 256×256
BandWidth (BW) : ±31.25 kHz
Phase FOV 1.0
ESP
7216μ s
ETL
139
Phase FOV 0.8
Phase FOV 0.6
Phase FOV 0.5
ESP
7200μ s
ESP
7200μ s
ETL
89
ETL
75
ESP
7200μ s
ETL
113
ETLの減少により、異なるTE成分の画像への付与が少ない
Phase FOVを絞るほどBlurringが軽減
(注意:SNRの低下・折り返しartifact)
Parallel imaging (ASSET)
FOV : 200mm
Matrix : 256×256
BandWidth (BW) : ±31.25 kHz
Factor 1.25
Factor 1.5
Factor 1.75
Factor 2.0
ESP
7216μ s
ESP
7216μ s
ESP
7216μ s
ESP
7200μ s
ETL
113
ETL
97
ETL
85
ETL
75
Factor数が多いほどBlurringが軽減
(注意:SNRの低下)
User CVs Screen
Fractional NEX optimization
OFF(既定) ⇒k-spaceを充填するのに必要なPhase encode dataの約半分を使用します。
効果:廃棄されるEchoを犠牲にして可能な限りScan時間を短縮し、設定したTEを取得する事ができます。
Half NEX法(0.5NEX)
RAW DATA
ON ⇒通常(Fractional NEX optimization OFF)であれば廃棄されるEchoも収集する事ができます。
効果:最小TE値が大きく(最小TE値:3桁)なり、長いTE(Heavy T2)での撮像(胆嚢、膵管、膀胱など)
に役立ちます。しかし、長いTEでの撮像のためSNRの低下は否めません。その際は、
Maximum number of echoes available for SSFSEを使用する事でSNRの低下を抑える事ができます。
Maximum number of echoes available for SSFSE
Maximum number of echoes available for SSFSEはFractional NEX optimization ONと
組み合わせて使用します。設定する数値により0.5NEX(既定値)を上回るNEX値を得る
事ができます。(Phase encode数により異なるが、最大1.0NEXまで加算)
* Fractional NEX optimization OFF時、Maximum Number of Echoesは入力でき撮像まで可能であるが機能しません。
Fractional NEX optimization OFF
Fractional NEX optimization ON
Maximum number of echoes:184
Fractional NEX optimization ON
Maximum number of echoes:256
*上記のRAW DATAは256×256の場合であり、Phase encode数により異なります。
BTK/Pre-BTK activation
BTK (既定) ⇒BTK(Body Tool Kit)では受信バンド幅(BandWidth:BW)の設定範囲が広くなります。
・Pre‐BTKに比べ短いTRになります。(スキャン時間の短縮が可能)
・SARを抑える事ができます。(Refocus反転角が変更される)
Pre‐BTK ⇒BTKに比べBWの設定範囲が狭くなります。
約1.4倍上昇
撮像条件作成における要点
T2強調画像
①Phase及びFrequency encode数は適宜。
②BandWidthは広く設定。(但し、SNRを保持できるだけのBandWidthに・・・)
③Phase FOV、ASSETの併用。
④FOVは撮像対象部位ギリギリでなく、③を有効に活用できるFOV。
⑤Fractional NEX optimizationはOFF。
⑥BTKを使用。
T2強調画像(HeavyなT2強調画像を求める場合)
①Phase及びFrequency encode数は適宜。
②BandWidthは広く設定。(但し、SNRを保持できるだけのBandWidthに・・・)
③Phase FOV、ASSETの併用。
④FOVは撮像対象部位ギリギリでなく、③を有効に活用できるFOV。
⑤Fractional NEX optimizationはON。
⑥BTKを使用。
骨盤領域でのSSFSEの使用目的
短時間撮影T2強調画像として、解剖学的状態の把握
・モーションアーチファクトの低減とスキャン時間の短縮
痛み・閉所恐怖症・全身状態悪化
・非協力的な患者さまを短いスキャン時間で検査
認知症・精神遅延
・妊婦胎盤・胎児・膀胱内腫瘍等動きを制御できない場合
・MRU 尿路の確認
閉塞部位の確認
直腸癌
Diffusion
認知症があり、分単位の撮像に耐えられない
T2強調画像は腸管壁の構造の把握
SSFSE (呼吸同期)40sec(20slice)
FSE Axial T2呼吸同期 3’40’’
膀胱癌
Diffusion
・膀胱充填による動きの抑制と水の強調
・腹壁や腸管の蠕動運動による体動アーチファクトの軽減
FSE Axial
T2呼吸同期 3’30’
TE:82
TR:10000(呼吸同期)
BW: ± 25 kHz
3.0tk/0.6sp
SSFSE (呼吸同期)
TE:90
TR:1286
BW: ± 83.3 kHz
3.0tk/0.6sp
胎 盤
呼吸同期を使用しても、動きを止められない胎児のモーションアー
チファクトを、高速撮影にて最小限に抑える。
FSE Axial T2呼吸同期 3’40’
SSFSE (呼吸同期)
胎児MRIによる出生前診断
・胎児水頭症の経過観察
胎児の体動の影響を最小限とし良好な画像を得る
Signa Horizon LX Ver8.3
SSFSE
TE:90msec
TR:4000msec
Bandwidth:±61.2kHz
256×192
SliceThcness:4mm
FOV Size:35
前置胎盤
内子宮口の全部または一部を胎盤が覆ってしまう状態。母子伴に危険性
の高いハイリスク妊娠。
胎盤位置、膀胱との関係の把握
SSFSE 呼吸同期
一部前置胎盤
前置胎盤の把握と、帝王切開術における胎盤の位置と筋腫の位置関係の
把握のために
SSFSE 呼吸同期
子宮筋腫
胎盤
MR urography
拡張した尿路と閉塞部の確認
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