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木の繊維 施工マニュアル 必要項目(在来軸組編)

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木の繊維 施工マニュアル 必要項目(在来軸組編)
環境対応・次世代型「木の繊維」でできた
ウッドファイバー
設計・施工マニュアル
ウッドファイバーは間伐材
マーク認定製品です
※認定番号「K1010270」
次世代省エネルギー基準対応
(在来軸組編)
CO₂吸収
森林保全
間伐材
循環
チップ
繊維
製品名:ウッドファイバーLD
認定番号 09 123 041
ウッドファイバーはエコマーク認定商品です。
株式会社
木の繊維
はじめに
株式会社木の繊維は、2009年北海道苫小牧市に工場を建設、ドイツと技術
提携して最新鋭生産設備を設置し、北海道の林地残材、間伐材から木質繊維を取
り出し、日本で初めて木質繊維断熱材を世に送り出しました。地球規模の温暖化
防止対策としてCO2削減が叫ばれる中、住宅建築においても省エネルギー基準
が導入されました。弊社といたしまして開発した木質繊維断熱材が効果的に暖冷
房エネルギーの削減、住空間の温熱環境、質的改善効果が適切に伝えられるよう
施工マニュアルを編集いたしました。このマニュアルは住宅の省エネルギー基準
の断熱・気密工事の内容に沿って、初めて施工される方でも容易に理解できるよ
うに解説していますので、ご利用ください。
目
1.ウッドファイバーの仕様・規格
1.1
1.2
次
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1
次世代省エネルギー基準の地域別断熱材厚さ仕様例
規格・性能表
2.設計要領
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2
標準施工法の断熱部位
3.施工要領 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3
3.1
3.2
3.3
3.4
3.5
保管・取扱い
養 生
採 寸
加 工
施工上の基本事項
4.断熱・防湿施工の注意ポイント ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5
4.1
4.2
4.3
4.4
4.5
4.6
4.7
4.8
構造材が防湿層を貫通する場合
配管周り
コンセント周り
配線周り
照明器具等の周り
床下点検口
小屋裏点検口
開口部周り
5.床の施工 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8
【根太工法】
5.1 施工のポイント
5.2 外壁との取合部
5.3 間仕切壁との取合部
【ネダレス工法】
5.4 施工のポイント
5.5 外壁との取合部
5.6 間仕切壁との取合部
6.外気に接する床の施工
6.1
6.2
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
11
根太工法
ネダレス工法
7.壁の施工 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 12
7.1
7.2
7.3
7.4
7.5
施工のポイント
施工手順
間仕切壁との取合部
中間階の床との取合部
筋かい部の施工
8.天井の施工
8.1
8.2
8.3
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
16
施工のポイント
外壁との取合部
間仕切壁との取合部
9.屋根の施工 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 18
9.1
9.2
施工のポイント
外壁との取合部
1
ウッドファイバーの仕様・規格
1.1 次世代省エネルギー基準に対応した断熱材厚さ仕様例
【断熱材:ウッドファイバー(WF)】
屋根又
は天井
必要な熱
抵抗値
(㎡・K/W)
Ⅰ
WF に必要
な厚さ
(mm)
WF 規格
対応厚さ
(mm)
必要な熱
抵抗値
(㎡・K/W)
Ⅱ
WF に必要
な厚さ
(mm)
WF 規格
対応厚さ
(mm)
必要な熱
抵抗値
(㎡・K/W)
Ⅲ・Ⅳ・Ⅴ
WF に必要
な厚さ
(mm)
屋根
6.6
251
89+89+89
4.6
175
40+138 又は
89+89
4.6
175
40+138 又
は 89+89
天井
5.7
217
40+89+89
4.0
152
40+138 又
は 89+89
4.0
152
40+138 又
は 89+89
3.3
126
40+89
2.2
84
89
2.2
84
89
5.2
198
100+100
5.2
198
100+100
3.3
126
50+100
3.3
126
50+100
3.3
126
50+100
2.2
84
100
外気に接
する部分
3.5
133
50+100
3.5
133
50+100
1.7
65
100
その他の
部分
1.2
46
50
1.2
46
50
0.5
19
50
壁
床
土間床
等の外
周部
外気に接
する部分
その他の
部分
WF 規格
対応厚さ
(mm)
※床の「外気に接する部分」のうち、延床面積の5%以下の面積の部分については、床の「その他の部分」とみなすことができる。
【開口部】
Ⅰ・Ⅱ
地域
熱還流率
基準値
部位
窓
2.33
玄関ドア
2.33
Ⅲ
仕様例
樹脂製サッシ
+
低放射複層ガラス
(AS12mm)
金属製熱遮断
+
低放射複層ガラス
(AS12mm)
開口部
Ⅳ・Ⅴ
熱還流率
基準値
仕様例
熱還流率
基準値
3.49
樹脂製サッシ
+
複層ガラス(AS6mm)
4.65
3.49
金属製熱遮断
+
複層ガラス
(AS12mm)
4.65
仕様例
金属製
+
複層ガラス
(AS6mm)
フラッシュ
+
複層ガラス
(AS6mm)
※開口部は熱貫流率の他に日射遮蔽の考慮が必要です。
1.2
規格・性能表
【規格】
サイズ(mm)
商品番号
密度
WF-L40-40-425
WF-L40-50-425
WF-L40-50-530
WF-L40-89-395
WF-L40-89-425
WF-L40-100-395
WF-L40-100-425
WF-L40-100-530
WF-L40-138-420
40K
40K
40K
40K
40K
40K
40K
40K
40K
厚さ
幅
長さ
40
50
50
89
89
100
100
100
138
430
430
535
400
430
400
430
535
425
1,240
1,240
1,240
1,240
1,240
1,240
1,240
1,240
1,240
1 梱包当り
入数
㎡
(枚)
8
4.22
6
3.16
6
3.94
3
1.47
3
1.58
3
1.47
3
1.58
3
1.97
2
1.04
熱伝導率
W/(m・K)
熱抵抗値
㎡・K/W
部位別仕様箇所
0.038
0.038
0.038
0.038
0.038
0.038
0.038
0.038
0.038
1.05
1.32
1.32
2.34
2.34
2.63
2.63
2.63
3.63
付加断熱等
壁(間柱-間柱)
洋間床
壁(柱-間柱)
2×4、在来壁他
壁(柱-間柱)
壁(間柱-間柱)
洋間床
2×6 壁
【性能】
項目
熱伝導率(W/m・K)
比熱容量(J・Kg・K)
透湿率(ng/m・s・㎩)
ホルムアルデヒド放散量(μg/㎡・h)
VOC 放散量(μg/㎡・h)
数値
0.038
2100
114
2.0
0.2~0.6
備考
F☆☆☆☆基準値以下:告示対象外
指定 6 物質 いずれも基準値以下
※熱伝導率:試験成績書あり(地方独立行政法人 北海道立総合研究機構 建築研究本部 北方建築総合研究所)
※ホルムアルデヒド・VOC 放散量:試験成績書あり(地方独立行政法人 北海道立総合研究機構 森林研究本部 林産試験場)
-1-
2
設計要領
標準施工法の断熱部位
【断熱構造とする部分】
・屋根:小屋裏又は天井裏が外気に通じていない場合
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・天井:屋根の直下の天井(小屋裏又は外気に通じている場合)
・外気に接する壁
①
・・・・・・・・・・・・・・・
②
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
③
・外気に接する床及びその他の床(床下換気口等により外気と通じている床)
・・・
④
・・・・・・・・・・
⑤
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
⑥
・外気に接する土間床等の外周部、その他の土間床等
(床下換気口などにより外気と通じている土間床等)の外周部
・開口部
【断熱構造としなくても良い部分】
・居室に面する部位が断熱構造となっている物置、車庫その他これらに類する
空間の居室に面する部位以外の部位
・外気に通じる床裏、小屋裏又は天井裏に接する壁
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
⑦
・断熱構造となっている外壁から突き出した軒、袖壁、ベランダ
その他これらに類するもの
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
⑧
・玄関・勝手口及びこれらに類する部分における土間床部分
・断熱構造となっている浴室下部における土間床部分
外気に通じている小屋裏
断熱構造とする部分
換気口
②天井
①屋根
⑦外気に通じている
小屋裏に接する壁
⑥開口部
⑨断熱構造となっている
外壁から突き出した軒
⑧断熱構造となっている
外壁から突き出した
ベランダの床
④その他の床
④外気に接する床
③外気に接する壁
土間床
床裏
⑤外気に接する土間床の外周部
換気口
⑤その他の土間床の外周部
-2-
3
3.1
施工要領
保管・取扱い
・WF は、建物内か仮小屋内に保管する。やむを得ず屋外に保管する場合はシート囲い
養生を行う。
・WF が雨などによって濡れることがないようにする。なお、万一濡れた場合は、乾燥
を確かめてから使用する。
・WF の上に重量物を載せないように十分注意する。積み上げ高さは繊維がつぶれない
よう 1.5mまでとする。
・火気に十分注意する。
3.2
養 生
・断熱工事終了後、後続の工事によって損傷を受けないよう必要に応じて断熱材及び防
湿材を養生する。
・雨水による濡れ、あるいは直射日光による劣化などにより損傷を受けないよう施工中、
屋外に面する断熱材を、必要に応じてシート類で養生する。
3.3
採 寸
・はめ込む木枠の内法寸法より 5~10 ㎜大きく採寸する。
例)柱の内法寸法が 425 ㎜の場合、430~435 ㎜とする。
910
455
455
間柱:30×105
間柱:30×105
105
柱:105×105
105
52.5
3.4
加 工
387.5
15 15
425
幅サイズ
幅サイズ
400
430
15 15
(丸のこ(刃外寸 160 ㎜)での裁断)
①真中に鋸の刃が通るよう作業台を用意
②裁断は WF の厚さにより1回又は2回とする
・薄物(50 ㎜以下)の断熱材:裁断1回
・厚物(50 ㎜以上)の断熱材:裁断 2 回(片面に刃を通してから、裏返して裁断)
※裁断ぼこり飛散対策として集塵装置を用いることを推奨します。
※裁断中はマスクの着用を推奨します。
丸のこによる裁断面
-3-
【注意】のこぎりや糸のこで加工すると、裁断面が粗くなり断熱欠損の原因となります。
3.5
施工上の基本事項
・防湿層は、断熱材の室内側に設け、防湿フィルムを施工する。
・天井(又は屋根)
、壁、床(又は基礎)の各部位で、連続した断熱層・防湿層を施工す
る。
・外壁と最下階の床、外壁と中間階の床、外壁と最上階天井又は屋根の取合部で、連続
した防湿層を施工する。
・間仕切壁と最下階の床、間仕切壁と最上階天井又は屋根の取合部で、連続した防湿層
を施工する。
・外壁及び間仕切壁の上下端部は、必要に応じて気流止めを施工する。
・断熱材の内部で、耐久性、断熱性に支障のある有害な結露の発生を防止する措置を講
じる。
※断熱材の施工
・断熱材を施工する場合は、周囲の木枠との間及び断熱材相互の間に隙間が生じないよ
う均一にはめ込む。
・次に掲げる部位では、納まりと施工に特に注意し、断熱材に隙間が生じないようにす
る。
■外壁と天井及び屋根との取合部
■外壁と床との取合部
■間仕切壁と天井及び屋根又は床との取合部
■下屋の小屋裏の天井と壁との取合部
※防湿・気密材の施工
・防湿フィルムは、継目を縦、横とも下地材のある部分で 30 ㎜以上重ね合わせ留め付
ける。
・防湿フィルムの継目部分はガンタッカーを用い、継ぎ目に沿って 200~300 ㎜程度
の間隔に、その他の箇所は要所に留め付け、たるみ、しわのないように張る。
・防湿フィルムの継ぎ目部分は、その上から、合板、乾燥木材、せっこうボード等をく
ぎ留めし、防湿材を挟み付ける。
・防湿フィルムの端部は、下地材のある部分でテープを用いて留め付けるか、木材等で
挟み付け、くぎ留めする。
-4-
4
4.1
断熱・防湿施工の注意ポイント
構造材が防湿層を貫通する場合
気密テープ
構造材や下地材が防湿層を貫通する部分は、
床梁
気密テープなどでシールする。
4.2
配管周り
断熱欠損が生じないよう下記の手順で施工する。
①パイプを形どる
②手でむしり取る
③穴はパイプ径より若干小さめに開ける
④パイプをねじ込む
⑤隙間があれば端材をつめる
4.3
①パイプを形どる
②手でむしり取る
④パイプをねじ込む
⑤隙間に端材を詰める
③パイプ径より若干小さめにあける
コンセント周り
防湿・気密を連続させるため下記の手順で施工する。
①コンセントを形どる
②作業用カッターで切り込みを入れる
外壁材
③手でむしり取る
石こうボード
防湿フィルム
ウッドファイバー
通気層
④コンセントボックスをはめ込む
透湿防水シート
※隙間があれば端材をつめる
気密コンセント
ボックス
①②作業用カッターでコンセ
ントの形に切り込みを入れる
③④手でむしり取り、コンセ
ントをはめ込む
-5-
4.4
配線周り
壁内に配線を通す場合は下記の手順による。また、配線が防湿層を貫通する場合は、気
密テープ等で処理する。
①カッターで切り込みを入れる
②配線を納める
③切り込み箇所に端材を詰め配線を覆う
①②切り込みを入れ配線を
おさめる
4.5
③端材で配線を隠す
照明器具等の周り
120℃を超える熱が発生する装置を断熱層へ設置
ウッドファイバー
する際は、断熱層と熱源の間に十分な空間を設ける
100mm
以上
か、熱源を被覆するなどの措置をとる。
※注意点
・WFは直接ダウンライト上に施工できません。
・ダウンライトから 100 ㎜以上離して囲い方式
100mm
以上
として下さい。
・ダウンライトは熱対応型のSB型をご使用下さ
い。
4.6
SB形ダウンライト
防湿フィルム
石こうボード
床下点検口
・点検口と枠の間、枠と防湿層の継目で隙間が生じないように施工する。
・点検蓋と枠との間はシールパッキンで気密性のあるものを使用する。
内蓋として持ち手をつけた断熱蓋を取り付ける。
4.7
小屋裏点検口
・天井や屋根に吹込み断熱材を施工するための作業口は、その部分で断熱欠損や防湿層
の切れ目が生じないようにする。
・気密性と断熱性能の高いものを使用する。
・点検口の上に断熱蓋を取り付ける。
・点検口の周りは板等でせき板を設け、断熱材が落下しないようにする。
-6-
4.8
開口部周り
外壁、玄関ドアなど、開口部の枠まわりは、気密補助材を施工し、防湿層と開口部の枠
との間に隙間が生じないようにする。開口部の枠まわりの防湿のため、枠の四周は、防
水のため、枠の外気側でシールする。
Ⅰ・Ⅱ地域においては図①に示すように、枠と構造材の隙間における結露を防止するた
め、枠の室内側で防湿性に優れた材料(気密テープなど)で防湿処理する必要がある。
室外
外壁材
通気層
透湿防水シート
ウッドファイバー
気密テープ
(両面テープ)
気密テープ
防湿フィルム
室内
①Ⅰ・Ⅱ地域の仕様例
外壁材
室外
通気層
透湿防水シート
気密テープ
(両面テープ)
ウッドファイバー
防湿フィルム
室内
②Ⅲ地域以南の仕様例
-7-
5
床の施工
根太工法・・・大引上に根太を設置し、根太間に断熱材を充填
5.1
施工のポイント
・根太の背は断熱材の厚さにそろえる。
・大引に当たる部分は欠き込み、根太間にWFをはめ込む。
・根太の背は断熱材の厚みに対して 15mm 程度であれば小さくても良い。大引に当た
る部分に切り込みを入れて押し付け、大引き部分で床が浮かないよう留意する。
・断熱材の自重によって落下、たるみ、ずれ、屋内側の材料との間に隙間が生じないよ
う断熱受け材を設ける。
・断熱受け材には、透湿防水シートやトリカルネットと貫材等を併用する方法がある。
5.2
外壁との取合部
①
室外
先張り防湿フィルムによる方法
外壁材
通気層
・最下階の床と取り合う外壁部に、先張りの
防湿フィルムを土台まで連続させ、気密テ
室内
石こうボード
透湿防水シート
ープか木材等で挟み付け釘留めする
ープか木材等で挟み付け釘留めする。
30㎜以上
防湿フィルム
フロア
合板等
ウッドファイバー
根太
・床の防湿フィルムは外壁にまわりこませ、
外壁部の防湿フィルム及び先張りの防湿
フィルムと下地材のある部分で 30 ㎜以
大引
上重ね合わせる。
トリカルネット
又は透湿防水シート
断熱受け材
防湿フィルム(先張り)
押え材
② 乾燥木材等を用いる方法
室外
・取合部の外壁内に木材の気流止めを設け、
外壁材
床及び外壁の防湿フィルムは、下地材のあ
通気層
透湿防水シート
る部分で 30 ㎜以上重ね合わせる。
・なお、床の気密層として防湿フィルムを張
室内
石こうボード
防湿フィルム
気流止め
フロア-
合板等
ウッドファイバー
30㎜以上
らない場合や床合板等で防湿層を兼ねる場
合は、床下地合板に構造用合板、構造用パ
ネル、パーティクルボード等の透湿抵抗の
高い乾燥した面材を用い、床合板等の継目
を補助材で処理するか実付き合板などを使
用する。
-8-
大引
根太
トリカルネット
又は透湿防水シート
断熱受け材
5.3
間仕切壁との取合部
①
室内
床の防湿フィルムを先行する方法
ウッドファイバー
30㎜以上重ね
フロア
合板等
防湿フィルム
・最下階の床の防湿フィルムを取り付け
てから間仕切壁を取り付ける。この部
分で防湿フィルムを継ぐ場合は下地材
トリカルネット
又は透湿防水シート
のある部分で 30 ㎜以上重ね合わせ
る。
受け材
室外
室内
②
30㎜以上重ね
先張り防湿フィルムによる方法
フロア
合板等
防湿フィルム
防湿フィルム(先張り)
ウッドファイバー
・最下階の床の間仕切壁が取り付く部分
に先張りの防湿フィルムを張る
・最下階の床の防湿フィルムは先張りの
防湿フィルムに下地材のある部分で
トリカルネット
又は透湿防水シート
室外
30mm 以上重ね合わせる。
③
合板等を先行して施工する方法
室内
・間仕切壁下地を施工する前に床合板等
受け材
フロア
合板等
気密テープ
を隙間なく施工する。
・床合板の継目部は気密テープを貼るか
実付き合板を使用する。
室外
④
ウッドファイバー
トリカルネット
又は透湿防水シート
受け材
乾燥木材を用いる方法
・床の防湿フィルム端部を、床に取り付
室内
く部分の間仕切壁下地材(乾燥木材に
乾燥木材
限る)に回り込ませて留め付け、木材
石こうボード
フロア
合板等
防湿フィルム
やボード材などで挟み付け、くぎ留め
する。
・基本的に乾燥木材は、間柱の間に取り
ウッドファイバー
付けるのではなく、柱間に取り付ける。
室外
-9-
ネタレス工法・・・大引間に断熱材を充填
5.4
施工のポイント
・大引の下端に断熱材受け材(18×90 の木材等)を設置し、その上に透湿防水シート
等を張り、その後WFを大引間に施工する。
断熱材受け材の設置
5.5
透湿防水シートの設置
外壁との取合部
室外
室内
・床合板を土台に直接くぎ留めし、床及び
外壁の防湿フィルムは、下地材のある部
分で 30 ㎜以上重ね合わせる。
外壁材
通気層
透湿防水シート
石こうボード
防湿材
ウッドファイバー
フロア-
構造用合板
ウッドファイバー
トリカルネット
又は透湿防水シート
断熱受け材
5.6
束
間仕切壁との取合部
・間仕切壁下地を施工する前に床合板等を
室内
隙間なく施工する。
フロア
合板等
ウッドファイバー
気密テープ
・床合板の継目は気密テープを貼るか実付
き合板を使用する。
トリカルネット
又は透湿防水シート
束
室外
-10-
受け材
6
外気に接する床の施工
6.1 根太工法
・取合部の外壁内に木材の気流止めを
設け、床及び外壁の防湿フィルムは、
下地材のある部分で 30 ㎜以上重ね
合わせる。
室外
室内
外壁材
気流止め
通気層
30㎜以上
透湿防水シート
フロア-
床合板
防湿フィルム
ウッドファイバー
・床の気密層として防湿フィルムを張
2FL
らない場合や床合板等で防湿層を兼
ねる場合は、床下地合板に構造用合
板、構造用パネル、パーティクルボ
押え材
根太受け材
2階床梁
ード等の透湿抵抗の高い乾燥した面
材を用い、床合板等の継目を補助材
で処理するか実付き合板などを使用
天井野縁
軒天下地
トリカルネット
又は透湿防水シート
断熱材受け材
する。
石こうボード
防湿フィルム
外壁材
通気層
透湿防水シート
・下階の外壁の防湿フィルムは、胴差
まで伸ばして、気密テープ又は木材
等で挟みつけくぎ留めする。
・根太と断熱受け材とで断熱材を支え
る。
6.2 ネダレス工法
室外
・床合板を床梁に直接くぎ留めし、床
及び外壁の防湿フィルムは、下地材
のある部分で 30 ㎜以上重ね合わせ
外壁材
通気層
透湿防水シート
室内
石こうボード
防湿フィルム
る。
・下階の外壁の防湿フィルムは、2階
フロア-
構造用合板
ウッドファイバー
2FL
床梁
の床梁まで伸ばして、気密テープ又
は木材等で挟みつけくぎ留めする。
床梁
軒天下地
トリカルネット
又は透湿防水シート
断熱材受け材
透湿防水シート
通気層
外壁材
-11-
石こうボード
防湿フィルム
7
壁の施工
7.1
施工のポイント
・通常の在来やツーバイ工法では規格寸法でそのまま対応できます。
(内々寸法に対し 5~10 ㎜大きめに作られています。
)
・カットして納める場合は、内々寸法に対し 5~10 ㎜大きめにカットして下さい。
左右の反発力でしっかり固定され、ずれ落ち防止措置は必要ありません。
※縦方向に対しては、20~30 ㎜大きめにカットして下さい。
例)高さ 2,710 ㎜に対して、1240+1240+250(230+20)
7.2
施工手順
①断熱材は下から順に入れていく
②片側面を合わせ、もう片側面を横におっつけながら入れていく
③隙間が生じないよう、入れたら上から下に押し付ける
④上部の残りの隙間は、20×30 ㎜程度大きめにカットした端材を「くの字」にして
取り付ける
②
③
④
※施工の基本
下部に隙間が生じないよ 壁面に押しつけ、歪
み・凹凸をなくす
う、上から押しつける
片側面を軽く押しつけ
ながらおさめる
※施工後の隙間のチェック
断熱材に隙間が生じた場合は、端材で埋めていく
断熱欠損が無いかチェック
断熱欠損部は端材で埋める
-12-
最後に上から押し付け、
水平方向に平たくする
7.3
間仕切壁との取合部
室外
① 外壁の防湿フィルムを先行する方法
・外壁の防湿フィルムを留め付けてから間
外壁材
通気層
透湿防水シート
柱
ウッドファイバー
仕切壁を取り付ける。
・この部分で防湿フィルムを継ぐ場合は下
地材のある部分で 30 ㎜以上重ね合わせ
防湿フィルム
石こうボード
る。
室内
室外
② 先張り防湿フィルムによる方法
・外壁の間仕切壁が取り付く部分に先張り
外壁材
通気層
透湿防水シート
柱
ウッドファイバー
の防湿フィルムを張る。
・この場合、外壁の防湿フィルムは先張り
の防湿フィルムに下地材のある部分で3
0㎜以上重ね合わせる。
防湿フィルム
石こうボード
防湿フィルム(先張り)
室内
③ 乾燥木材を用いる方法
室外
外壁材
・外壁の防湿フィルム端部を、間仕切壁が
外壁に取り付く部分にある間柱(乾燥木
通気層
柱
透湿防水シート
ウッドファイバー
材に限る。)に回り込ませて留め付け、
木材かボード材などで挟みつけ、くぎ留
めする。
・なお、防湿層とする乾燥木材を配管・配
線が貫通する場合は、その部分で隙間が
生じないよう気密補助材を施工する。
-13-
防湿フィルム
石こうボード
室内
乾燥木材
7.4
中間階の床との取合部
① 根太工法の場合
室外
・その他の階の床と取り合う外壁部に先
張りの防湿フィルムを張る。
外壁材
室内
石こうボード
防湿フィルム
ウッドファイバー
通気層
・先張り防湿フィルムと、梁等の横架材
透湿防水シート
との取り合いは、先張りの防湿フィル
ムの切り開き部分を留めしろとして、
化粧フロアー
30㎜以上
構造用合板
胴差
梁又は胴差等の横架材にテープを併用
根太
して留め付ける。
根太受け
・外壁断熱材施工後に、外壁の防湿フィ
先張り防湿フィルム
ルムは先張りの防湿フィルムと下地材
30㎜以上
のある部分で 30 ㎜以上重ね合わせる。
②
ネダレス工法の場合
室外
・下階の外壁の防湿フィルムを胴差(乾
外壁材
燥木材に限る。
)に留め付け、上階の外
壁の防湿フィルムは、胴差に直接くぎ
室内
石こうボード
防湿フィルム
ウッドファイバー
通気層
化粧フロアー
構造用合板
透湿防水シート
留めされた床合板等に留め付ける。
・なお、胴差を配線等が貫通する場合は、
胴 差
(乾燥木材)
その部分で隙間が生じないよう気密補
助材を施工する。
押え材
石こうボード
防湿フィルム
-14-
7.5
筋かい部の施工
① 断熱材の厚さ 50mm 程度の場合
・片筋かい:断熱材が筋かいに当たらないよう、室内側又は外壁側に寄せて施工
・タスキ掛け筋かい:筋かいに合わせて断熱材を裁断して施工
室外
室内
外壁材
通気層
透湿防水シート
筋かい
防湿フィルム
ウッドファイバー(50mm)
室内
室外
ウッドファイバー
(50mm)
筋かい
柱
透湿防水シート
胴縁
外壁材
筋かいを避けて充填した状況
② 断熱材の厚さ 89mm、100mm 等の場合
・片筋かい:断熱材の厚みを 50mm+50mm とするなど二重張りとし、断熱材が筋
かいに当たる部分は、筋かいに合わせて断熱材を裁断して施工
・タスキ掛け筋かい:断熱材を二重張りとし筋かいに合わせて断熱材を裁断して施工
室内
室外
外壁材
通気層
透湿防水シート
室内
両面からの抱き合わせ充填(50 ㎜+50 ㎜)
筋かい
防湿フィルム
室外
ウッドファイバー
(50mm+50mm)
筋かい
ウッドファイバー
(50mm+50mm)
柱
透湿防水シート
胴縁
外壁材
外側:裁断した WF を
筋かい間に入れる
内側:50 ㎜の真物を被せ
入れる。挟みこんで充填
-15-
8
8.1
天井の施工
施工のポイント
・野縁、野縁受け、つり木により天井下地をしっかりと固定する。
・断熱材は野縁上にのせるだけとし、特に固定の必要はない。
・断熱材の吊り木に当たる部分は予め欠き込んでおく。
・2F 天井を施工後、野縁の間に断熱材を充填することも可能。
・断熱材の室内側には、防湿フィルムを隙間無く張る。
ウッドファイバー施工後の天井裏の状況
8.2
外壁との取合部
① 外壁防湿フィルムによる方法
・外壁の防湿フィルムを軒桁まで連続さ
押え材
せ留め付ける。防湿フィルムの軒桁へ
の留め付けは、気密テープによるか、
木材等で挟みつけくぎ留めする。
・天井の防湿フィルムは下地材のある部
分で 30 ㎜以上重ね合わせる。
外壁材
30㎜以上
通気層
透湿防水シート
室外
ウッドファイバー
防湿フィルム
石こうボード
石こうボード
防湿フィルム
ウッドファイバー
室内
② 先張り防湿フィルムによる方法
押え材
防湿フィルム(先張り)
・屋根の直下の天井(又は屋根)と取
合う外壁部に先張りの防湿フィルム
を軒桁まで連続させ留め付ける。
・天井(又は屋根)の防湿フィルムは
外壁にまわりこませ、外壁部の防湿
外壁材
フィルム及び先張りの防湿フィルム
通気層
と下地材のある部分で 30 ㎜以上重
透湿防水シート
ね合わせる。
室外
-16-
ウッドファイバー
30㎜以上
下地材
防湿フィルム
石こうボード
石こうボード
防湿フィルム
ウッドファイバー
室内
③ 乾燥木材等を用いる方法
・取り合い部の外壁内に木材の気流止め
を設け、屋根の直下の天井(又は屋根)
及び外壁の防湿フィルムは、下地材の
ある部分で 30 ㎜以上重ね合わせる。
・気流止めの乾燥木材は間柱の間では
30㎜以上
外壁材
気流止め
(乾燥木材)
通気層
なく柱間に取り付ける。
透湿防水シート
石こうボード
防湿フィルム
ウッドファイバー
室外
8.3
ウッドファイバー
防湿フィルム
石こうボード
室内
間仕切壁との取合部
①
室外
天井の防湿フィルムを先行する方法
ウッドファイバー
・屋根の直下の天井(又は屋根)の防湿フ
ィルムを留め付けてから間仕切壁を取
り付ける。
・この部分で防湿フィルムを継ぐ場合は下
防湿フィルム
地材のある部分で 30 ㎜以上重ね合わせ
石こうボード
室内
る。
室外
② 先張り防湿フィルムによる方法
ウッドファイバー
・間仕切壁が取り付く部分に先張りの防
湿フィルムを張る。
・先張りの防湿フィルムは、天井の防湿
フィルムと下地材のある部分で
防湿フィルム
防湿フィルム(先張り)
30mm 以上重ね合わせる。
室内
③ 乾燥木材等を用いる方法
石こうボード
乾燥木材
室外
・天井の防湿フィルム端部を天井に取り
ウッドファイバー
付く部分の間仕切壁下地材(乾燥木材
に限る。
)に回り込ませて留め付け、木
材やボード材などで挟みつけ、くぎ留
めする。
防湿フィルム
・間仕切壁下地材となる乾燥木材は、柱
間に取り付ける。
-17-
室内
乾燥木材
乾燥木材
9
9.1
屋根の施工
施工のポイント
・断熱材は、垂木間(又は登梁間)に押し込む。
※木枠間に対し 5mm 程度大きめで押し込む。
・落下防止のために受け材を垂木(登梁)と直交方法に打ち付ける。
・母屋部分は断熱材をそのまま押し込む。
・壁との取り合い部に三角形断面ができるので、隙間と同じ断面に加工して押し込む。
屋根へのウッドファイバーの施工状況
9.2
外壁との取合部
①
たる木間に充填断熱する場合
通気層
透湿防水シート
・屋根面にWFの厚さに応じて垂木を取
り付ける。
・室内側から断熱受け材(18×45㎜
程度)を垂木下端に打ち付け断熱材を
充填する。
断熱受け
ウッドファイバー
防湿フィルム
石こうボード
ころび止め
・断熱受け材に防湿フィルムをタッカー
30㎜以上
で留め張り上げる。
・屋根の防湿フィルムは、外壁側に回り
込ませ、外壁の防湿フィルムと 30mm
以上重ね合わせる。
外壁材
通気層
・断熱材の外側に通気層(30mm 程度)
を設ける。
透湿防水シート
室外
-18-
石こうボード
防湿フィルム
ウッドファイバー
室内
ウッドファイバー
防湿フィルム
石こうボード
30㎜以上
外壁材
通気層
石こうボード
防湿フィルム
登梁間に充填断熱する場合
ウッドファイバー
透湿防水シート
②
室外
室内
・室内側から断熱受け材(18×45㎜
程度)を登り梁下端に打ち付け断熱材
を充填する。
a)登り梁構造の屋根断熱例
・断熱受け材に防湿フィルムをタッカー
断熱受け
ウッドファイバー
防湿フィルム
石こうボード
で留め張り上げる。
30㎜以上
・屋根の防湿フィルムは、外壁側に回り
井 取合部
【木の繊維】
S=1/10
外壁~屋根 取合部
込ませ、外壁の防湿フィルムと
S=1/1
参考図
30mm 以上重ね合わせる。
外壁材
・断熱材の外側に通気層(30mm 程度)
を設ける。
通気層
石こうボード
防湿フィルム
ウッドファイバー
透湿防水シート
室外
室内
透湿防水シート
又は合板等
通気用垂木
【木の繊維】
参考図
外壁~屋根 取合部
※
室外
通気層(30mm程度)
WF
垂木
S=1/10
通気層の設置について
・断熱材の外側には通気層を設ける。
断熱材受け材
ウッドファイバー
・通気層の厚さは 30mm 程度を標準とし、屋根断熱の通気層への入気のため軒裏
防湿フィルム
石こうボード
などに換気口を設置する。
室内
通気用垂木
・通気層を確保するための納まりは下図による.
乾燥木材
乾燥木材
透湿防水シート
又は合板等
通気用垂木
室外
通気層(30mm程度)
WF
垂木
透湿防水シート
又は合板等
通気用垂木
室外
通気層(30mm程度)
WF
垂木
めとする方法
井 取合部
断熱材受け材
防湿フィルム
石こうボード
室内
断熱材受け材
防湿フィルム
石こうボード
室内
たる木間に通気層を設ける場合
透湿防水シート
又は合板等
通気用垂木
たる木の上に通気層を設ける場合
室外
通気層(30mm程度)
WF
垂木
断熱材受け材
防湿フィルム
石こうボード
室内
-19-
S=1/10
※参考文献
住宅の省エネルギー基準の解説 第3版
(発行:財団法人 建築環境・省エネルギー機構)
※この設計・施工マニュアルの著作権は、㈱木の繊維のものであります。
本書の一部または全部を著作権法の定める範囲を超え、無断で複写、複製、転載あ
るいはファイル等に落とすことを禁じます。
発行年月日:2011 年 9 月 26 日
改訂年月日:2013 年 2 月 1 日
発
行:株式会社 木の繊維
連 絡 先:〒065-0018
札幌市東区北 18 条東 1 丁目
3 番 3 号ともえビル 3F
TEL.011-702-3300 FAX.011-702-3232
E-mail:[email protected]
■国際商標:HOMATHERM GmbH
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