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設計・施工マニュアル

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設計・施工マニュアル
目
次
1.ウッドファイバーの仕様・規格 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1
2.設計要領 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2
標準施工法の断熱部位
3.施工要領 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3
3.1 保管・取扱い
3.2 養 生
3.3 採 寸
3.4 加 工
3.5 施工上の基本事項 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4
4.断熱・防湿施工の注意ポイント ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5
4.1 構造材が防湿層を貫通する場合
4.2 配管周りなどの施工例
4.3 コンセント周り
4.4 照明器具等の周り ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6
4.5 床下点検口
4.6 小屋裏点検口 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7
4.7 開口部周り ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8
5.床の施工 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 9
【根太工法】
5.1 施工のポ゗ント
5.2 外壁との取合部
5.3 間仕切壁との取合部 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10
【ネタレス工法】・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 11
5.4 施工のポ゗ント
5.5 外壁との取合部
5.6 間仕切壁との取合部
6.外気に接する床の施工 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 12
6.1 根太工法
6.2 ネタレス工法
7.壁の施工 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 13
7.1 施工のポ゗ント
7.2 間仕切壁との取合部 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 14
7.3 中間階の床との取合部 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 15
7.4 筋かい部の施工 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 16
7.5 室内仕上、下地胴縁箇所の納まり ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 18
7.6 外断熱(付加断熱)の場合の一例
8.天井の施工 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 19
8.1 施工のポ゗ント
8.2 外壁との取合部 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 20
8.3 間仕切壁との取合部 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 21
9.屋根の施工 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 22
9.1 施工のポ゗ント
9.2 外壁との取合部
※本書には施工時や取扱い時の注意事項が記載されておりますので必ずご覧ください
1、ウッドフゔ゗バーの仕様・規格
■規格
商品番号
密度
(㎥)
WF-L40-40-425(-B)
商品名
ウッド
フゔ゗バーLD
・
ウッド
フゔ゗バーLD-;
(防蟻処理タ゗プ)
サ゗ズ(mm)
1梱包当り
熱抵抗値
厚さ
幅
長さ
入数
(枚)
40K
40
430
1,240
8
4.22
0.9
WF-L40-50-425(-B)
40K
50
430
1,240
6
3.16
1.2
WF-L40-50-530(-B)
40K
50
535
1,240
6
3.94
1.2
WF-L40-89-395(-B)
40K
90
400
1,240
3
1.47
2.2
WF-L40-89-425(-B)
40K
90
430
1,240
3
1.58
2.2
WF-L40-100-395(-B)
40K
100
400
1,240
3
1.47
2.4
WF-L40-100-425(-B)
40K
100
430
1,240
3
1.58
2.4
WF-L40-100-530(-B)
40K
100
535
1,240
3
1.97
2.4
WF-L40-138-420(-B)
40K
140
425
1,240
2
1.04
3.4
㎡
㎡・K/W
対応規格
建築用断熱材
JIS
:
9521
゗ンシュレーション
フゔ゗バー断熱材
※防蟻処理タイプは、商品番号の末尾に-Bが付きますので、防蟻処理タ゗プをご注文の際は記載をお願いいたします
(例:WF-L40-100-395-B)
■性能
項目
数値
熱伝導率(W/m・K)
0.040以下
透湿率(ng/m・s・Pa)
108
ホルムゕルデヒド放散特性(㎍/㎡・h)
VOC放散量(㎍/㎡・h)
備考(試験方法など)
JIS A 1412-2
(JIS A 9521規格値以下)
JIS A 1324
<1
JIS A 9521(F☆☆☆☆基準値以下
0.2~0.6
告示対象外商品)
(厚生労働省濃度指針値以下)JIS A 1901
※VOC放散量はトルエン・キシレン・スチレン・エチルベンゼン・パラジクロロベンゼンの値。㎍/㎥の場合は定量下限値以下。
※記載数値は、情報提供のみに供されるものであり、保証するものではありません。
■防火認定
認定番号
種別
構造体
外装材
面材
PC030BE-2126
なし
PC030BE-2120
木質系ボード
PC030BE-2122
PC030BE-2123
防火
構造
30分
木造
軸組
耐力壁
PC030BE-2124
窯業系
サイディング
15㎜以上
(金具留め)
PC030BE-2125
PC030BE-2185
PC030BE-2186
PC030BE-2187
QF045BE-1375(3)
防火
構造
30分
木造
枠組
耐力壁
窯業系
サイディング
15㎜以上
(金具留め)
準耐火
構造
45分
木製軸組
造外壁
窯業系
サイディング
15㎜以上
(金具留め)
木製枠組
造外壁
窯業系
サイディング
15㎜以上
(金具留め)
QF045BE-1375(4)
QF045BE-1374(1)
QF045BE-1374(2)
QF045BE-1374(3)
火山性ガラス質複層板
内装材
ウッドファイバー
LD40
40±4~100±10㎜
石膏ボード
9.5㎜以上
ウッドファイバー
LD40
40±4~100±10㎜
石膏ボード
9.5㎜以上
ウッドファイバー
LD40-B
100±10㎜
石膏ボード
9.5㎜以上
+12.5㎜以上
ウッドファイバー
LD40-B
89±9㎜
石膏ボード
9.5㎜以上
+12.5㎜以上
セメント板
けい酸カルシウム板
QF045BE-1375(1)
QF045BE-1375(2)
繊維板
断熱材充てん
準耐火
構造
45分
木質系ボード
セメント板
火山性ガラス質複層板
なし
木質系ボード
火山性ガラス質複層板
セメント板
木質系ボード
火山性ガラス質複層板
セメント板
- 1
-
2、設計要領
標準施工法の断熱部位
【断熱構造とする部分】
・屋根:小屋裏又は天井裏が外気に通じていない場合 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ①
・天井:屋根の直下の天井(小屋裏又は外気に通じている場合) ・・・・・・・・・・・・・・・ ②
・外気に接する壁 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ③
・外気に接する床及びその他の床(床下換気口等により外気と通じている床) ・・・ ④
・外気に接する土間床等の外周部、その他の土間床等
(床下換気口などにより外気と通じている土間床等)の外周部 ・・・・・・・・・・ ⑤
・開口部 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ⑥
【断熱構造としなくても良い部分】
・居室に面する部位が断熱構造となっている物置、車庫その他これらに類する空間
の居室に面する部位以外の部位
・外気に通じる床裏、小屋裏又は天井裏に接する壁 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ⑦
・断熱構造となっている外壁から突き出した軒、袖壁、ベランダ
その他これらに類するもの ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ⑧
・玄関・勝手口及びこれらに類する部分における土間床部分
・断熱構造となっている浴室下部における土間床部分
外気 に通 じてい る小 屋裏
断熱構造とする部分
換気 口
②天 井
①屋 根
⑦外 気に 通じ てい る
小 屋裏 に接 する 壁
⑥開 口部
⑨ 断熱 構造と なっ てい る
外 壁か ら突 き出し た 軒
⑧断 熱構造 とな ってい る
外 壁から 突き 出した
ベ ランダ の床
④そ の他の 床
④外気 に接 する 床
③外 気に接 する 壁
土間 床
床裏
⑤外 気に接 する 土間床 の外 周 部
換気 口
⑤そ の他 の土間 床の 外周 部
-
2
-
3、施工要領
3.1 保管・取扱い
・ウッドフゔ゗バーは建物内か仮小屋内に保管する。やむを得ず屋外に保管する場合
はシート囲い養生を行う。
・ウッドフゔ゗バーが雨などによって濡れることがないようにする。なお、万一濡れ
た場合は乾燥を確かめてから使用する。
・ウッドフゔ゗バーの上に重量物を載せないように十分注意する。積み上げ高さは繊
維がつぶれないよう1.5mまでとする。
・火気には十分注意する。
※まきストーブ、ペレットストーブ等固形燃料を熱源とする火器を使用する場合、壁面と火器との後退距
離は各地域自治体の火災予防条例規則に基づき決められています。従って固形燃料等を熱源とする火器を
使用する場合は建設地の消防担当部署にて確認して頂き、火器の設置をして頂きますようお願いたします。
3.2 養生
・断熱工事終了後、後続の工事によって損傷を受けないよう必要に応じて断熱材及び
防湿材を養生する。
・雨水による濡れ、あるいは直射日光による劣化などにより損傷を受けないよう施工
中、屋外に面する断熱材を、必要に応じてシート類で養生する。
3.3 採寸
・はめ込む木枠の内法寸法より5~10㎜大きく採寸する。
例)柱の内法寸法が425㎜の場合、430~435㎜程度とする
910
455
455
間柱:30×105
間柱:30×105
105
柱:105×105
105
52.5
387.5
15 15
425
15 15
幅サイズ
幅サイズ
400
430
3.4 加工 ※電動丸のこ(刃外寸160㎜)で裁断する場合)
・裁断は、ウッドフゔ゗バーの厚さにより1回又は2回とする
①薄物(50㎜以下)の断熱材:裁断1回
②厚物(50㎜以上)の断熱材:裁断2回(片面に刃を通してから、裏返して裁断)
加工時の注意点
※裁断ぼこり飛散対策として集塵装置を用いることを推奨します。
※裁断中など、粉塵の発生する作業中は防塵マスク、ゴーグル(安全眼鏡)を着
用してください
※切断時などで発生する粉塵は、高濃度で存在すると粉塵爆発の可能性があるの
で作業場は良く換気してください
【注意】のこぎりや糸のこで加工すると裁断
面が粗くなり断熱欠損の原因となります。
- 3
-
3.5 施工上の基本事項
・防湿層は断熱材の室内側に設け、防湿フゖルムを施工する。
・連続した断熱層・防湿層で施工する
・外壁と最下階の床、外壁と中間階の床、外壁と最上階天井又は屋根の取合部で、
連続した防湿層を施工する。
・間仕切壁と最下階の床、間仕切壁と最上階天井又は屋根の取合部で、連続した防
湿層を施工する。
・外壁及び間仕切壁の上下端部は、必要に応じて気流止めを施工する。
・断熱材の内部で、耐久性、断熱性に支障のある有害な結露の発生を防止する措置
を講じる。
※断熱材の施工
・断熱材を施工する場合は、周囲の木枠との間及び断熱材相互の間に隙間が生じ
ないよう均一にはめ込む。
次に掲げる部位では、納まりと施工に特に注意し、断熱材に隙間が生じないよ
うにする。
■外壁と天井及び屋根との取合部
■外壁と床との取合部
■間仕切壁と天井及び屋根又は床との取合部
■下屋の小屋裏の天井と壁との取合部
※防湿・気密材の施工
・防湿フゖルムは、継目を縦、横とも下地材のある部分で30㎜以上重ね合わせ
留め付ける。
・防湿フゖルムの継目部はガンタッカーを用い、継ぎ目に沿って200~300㎜程
度の間隔に。その他の箇所は要所に留め付け、たるみ、しわのないように張る
・防湿フゖルムの継ぎ目部分は、その上から、合板、乾燥木材、せっこうボード
等をくぎ留めし、防湿材を挟み付ける。
・防湿フゖルムの端部は、下地材のある部分でテープを用いて留め付けるか、木
材等で挟み付け、くぎ留めする。
- 4
-
4、断熱・防湿施工の注意ポ゗ント
4.1 構造材が防湿層を貫通する場合
気密テープ
・構造材や下地材が防湿層を貫通する場合はカ
ッターナ゗フ等で切り込みを入れ折り曲げ、
床梁
気密テープなどでシールする
4.2 配管まわりなどの施工例
・施工箇所の断熱欠損が生じないよう注意を払う。また、気密テープなどを用いて防
湿層との間をシールする。(プラスチック系の成型品を使用する場合も同様)
①パ゗プを形どる
③穴はパ゗プ径より
若干小さめにあける
②手でむしり取る
プラスチック系成形品を
用いた場合の施工例
(防湿層施工前)
④パ゗プをねじ込む
※隙間などには端材
を詰める
配管貫通箇所の防湿層と気
密シールの施工例
4.3 コンセントまわり
・防湿・気密を連続させるため下記の手順で施工する。
①気密コンセントボックスとの取合
②作業用カッターで切り込みを入れる
③ボックス部分のウッドフゔ゗バーを手でむしり取る
④気密コンセントボックスをはめ込む
外壁材
※隙間があれば端材をつめ、断熱欠損を防ぐ
通気層
⑤気密コンセントボックスと周囲の防湿フゖル
透湿防 水シー ト
ムを気密テープで貼り合わせる
石こう ボー ド
防湿フ ィル ム
ウッドフ ァイバ ー
気密コ ンセン ト
ボック ス
- 5
-
4.4 照明器具(ダウンライト)等の周り
・LED電球を使用したダウンラ゗トであっても熱は発生します。依って120℃
を超える熱を発生する照明器具を断熱層へ設置する際は、断熱層と熱源の間に
十分な空間を設けるか、断熱ボックスを作成し照明器具を囲い被覆(囲い方式)
するなどの対策を講じる。
注意点 ・ウッドフゔ゗バーは直接ダウンラ゗ト上に施工できません。
・ダウンラ゗トからは100㎜以上離し、囲い方式としてください。
・ダウンラ゗トは熱対応型のS;型をご使用下さい。
4.5 床下点検口
・床下点検口の設置カ所にも床と同様の断熱性能が求められます。
外気に接する床部分の断熱材の厚さは平成25年省エネルギー基準等の条件により、
地域区分毎に決めることができます。
① 平成25年省エネルギー基準における、外気に接する床部分のウッドフゔ゗バー
の厚さ(木造在来充填工法の場合)
例 地域区分が1~3の場合:140+90㎜など
地域区分が4~7の場合:140㎜など
② 床下点検口の参考図
既製品で市販されていますが、現場製作の参考例として記載します。
- 6
-
4.6 小屋裏点検口
・天井点検口の設置箇所にも天井と同様の断熱性能が求められます。天井部分の
断熱材の厚さは平成25年省エネルギー基準等の条件により、地域区分毎に決め
ることができます。
① 平成25年省エネルギー基準における、天井部分のウッドフゔ゗バー断熱材
の厚さ(木造在来充填工法の場合)
例:地域区分が1~2の場合:140+140㎜、140+100㎜など
地域区分が3~7の場合:90+90㎜など
② 天井点検口の参考図
断熱仕様の天井点検口は既製品で市販されていますが、現場製作の参考例
として記載します。天井点検口の開閉操作は下記の図の(゗)と(ロ)の
要領で一度小屋裏に持ち上げ次に横に移動し小屋裏点検口置台に載せます。
(ロ)
(イ)
- 7
-
4.7 開口部まわり
・外壁、玄関ドゕなど、開口部の枠まわりは、気密補助材を施工し、防湿層と開
口部の枠との間に隙間が生じないようにする。開口部の枠まわりの防湿のため、
枠の四周は、防水のため、枠の外気側でシールする。1~3地域においては図
①に示すように、枠と構造材の隙間における結露を防止するため、枠の室内側
で防湿性に優れた材料(気密テープなど)で防湿処理する必要がある。
室外
外壁材
通気層
透湿防 水シー ト
ウッドフ ァイバ ー
気密 テー プ
(両面 テープ )
気密 テー プ
室内
図①
- 8
防湿フ ィル ム
-
5、床の施工
根太工法・・・大引上に根太を設置し、根太間に断熱材を充填
5.1 施工のポイント
・根太の背は断熱材の厚さにそろえる。
・大引に当たる部分は欠き込み、根太間にウッドフゔ゗バー(WF)をはめ込む。
・根太の背は断熱材の厚みに対して15mm程度であれば小さくても良い。大引に当たる部
分に切り込みを入れて押し付け、大引き部分で床が浮かないよう留意する。
・断熱材の自重によって落下、たるみ、ずれ、屋内側の材料との間に隙間が生じないよう
断熱受け材を設ける
・断熱受け材には、透湿防水シートやトリカルネットと貫材等を併用する方法がある。
※注意点
断熱受け材は支持する厚さによる規格があります。
依って使用する断熱受け材は製造メーカーの施工
マニュゕルに従い補強等も考慮した施工をして頂
きますようお願いいたします。
5.2 外壁との取合部
①先張り防湿フゖルムによる方法
・最下階の床と取り合う外壁部に、先張りの防湿
フゖルムを土台まで連続させ、気密テープか木
材等で挟み付け釘留めする。
・床の防湿フゖルムは外壁にまわりこませ、外壁
部の防湿フゖルム及び先張りの防湿フゖルムと
下地材のある部分で30㎜以上重ね合わせる。
- 9
-
②乾燥木材等を用いる方法
・取合部の外壁内に木材の気流止めを設け、外
壁の防湿フゖルムは、下地材のある部分で30
㎜以上重ね合わせる。
・なお、床合板等で防湿層を兼ねる場合は、床
下地合板に構造用合板、構造用パネル、パー
テゖクルボード等の透湿抵抗の高い乾燥した
面材を用い、床合板等の継目を補助材で処理
するか実付き合板などを使用する。
5.3 間仕切壁との取合部
①合板等を先行して施工する方法
・間仕切壁下地を施工する前に床合板等を隙間
なく施工する。
・床合板の継目部は接着剤の併用か実付き合板
を使用する。
②乾燥木材を用いる方法
・基本的に乾燥木材は、間柱の間に取り付ける
のではなく、柱間に取り付ける。
- 10
-
ネタレス工法・・・大引間に断熱材を充填
5.4 施工のポイント
・大引の下端に断熱材受け材(18×90の木材等)を設置し、その上に透湿防水シー
ト等を張り、その後WFを大引間に施工する。
断熱材受け材の設置
透湿防水シートの設置
5.5 外壁との取合部
・床合板を土台に直接くぎ留めし、床及び外壁
の防湿フゖルムは、下地材のある部分で30㎜
以上重ね合わせる
5.6 間仕切壁との取合部
・間仕切壁下地を施工する前に床合板等を隙間
なく施工する。
・床合板の継目は接着剤を併用するか実付き合
板を使用する。
- 11
-
6、外気に接する床の施工
6.1 根太工法
・取合部の外壁内に木材の気流止めを設け、
外壁の防湿フゖルムは、下地材のある部
分で30㎜以上重ね合わせる。
・床の気密層として床合板等で防湿層を兼
ねる場合は、床下地合板に構造用合板、
構造用パネル、パーテゖクルボード等の
透湿抵抗の高い乾燥した面材を用い、床
合板等の継目を補助材で処理するか実付
き合板などを使用する。
・下階の外壁の防湿フゖルムは、胴差まで
伸ばして、気密テープ又は木材等で挟み
つけくぎ留めする。
・根太と断熱受け材とで断熱材を支える。
6.2 ネタレス工法
・床合板を床梁に直接くぎ留めし、外壁の
防湿フゖルムは、下地材のある部分で30
㎜以上重ね合わせる。
・下階の外壁の防湿フゖルムは、2階の床
梁まで伸ばして、気密テープ又は木材等
で挟みつけ、くぎ留めする。
- 12
-
7、壁の施工
7.1 施工のポイント
・ウッドフゔ゗バーの規格寸法は、在来工法やツーバ゗工法に対応しています。
(内々寸法に対し5~10㎜大きめに作られています。)
・カットして納める場合は、内々寸法に対し5~10㎜大きめにカットして下さい。
(左右の反発力でしっかり固定されます)
※縦方向に対しては、20~30㎜大きめにカットして下さい。
例)高さ2,710㎜に対して、1240〒1240〒250(230〒伸び寸法20㎜)
①断熱材は下から順に入れていく
②片側面を柱に軽く押し付けながらおさめる(手前に曲げると施工し易い)
③壁面に押しつけ、歪みや凹凸をなくす。上から下に押し付け水平にし、下部に隙
間ができないようにする
④上部の残りの隙間は、20×30㎜程度大きめにカットした端材を「くの字」にし
て取り付ける
※施工の基本
片側面を柱に軽く押し付けなが
らおさめる(曲げると入れ易い)
壁面に押しつけ、歪みや凹凸を
なくす
上から下に押し付け水平にし、下
部に隙間ができないようにする
※施工後の隙間チェック
断熱材に隙間が生じた場合は端材で埋めていく
断熱欠損部は端材で埋める
- 13
-
室外
7.2 間仕切壁との取合部
外壁材
①外壁の防湿フゖルムを先行する方法
通気層
柱
透湿防水シー ト
・外壁の防湿フゖルムを留め付けてから間仕切
ウッドフ ァイバ ー
壁を取り付ける。
・この部分で防湿フゖルムを継ぐ場合は下地材
のある部分で30㎜以上重ね合わせる。
防湿フ ィル ム
石こうボー ド
室内
室外
②先張り防湿フゖルムによる方法
外壁材
・外壁の間仕切壁が取り付く部分に先張りの防
通気層
湿フゖルムを張る。
柱
透湿防水シー ト
ウッドファイバ ー
防湿フ ィル ム
防湿フィル ム(先張り )
・この場合、外壁の防湿フゖルムは先張りの防
湿フゖルムに下地材のある部分で30㎜以上重
ね合わせる
石こう ボー ド
室内
室外
③乾燥木材を用いる方法
外壁材
・外壁の防湿フゖルム端部を、間仕切壁が外壁
通気層
に取り付く部分にある間柱(乾燥木材に限る)
柱
透湿防水シート
ウッドファイバー
に回り込ませて留め付け、木材かボード材な
どで挟みつけ、くぎ留めする。
・なお、防湿層とする乾燥木材を配管・配線が
防湿フィルム
貫通する場合は、その部分で隙間が生じない
石こうボード
よう気密補助材を施工する。
室内
- 14
-
乾燥木材
7.3 中間階の床との取合部
①根太工法の場合
・その他の階の床と取り合う外壁部に先張りの防湿
フゖルムを張る。
・先張り防湿フゖルムと、梁等の横架材との取り合
いは、先張りの防湿フゖルムの切り開き部分を留
めしろとして、梁又は胴差等の横架材にテープを
併用して留め付ける
・外壁断熱材施工後に、外壁の防湿フゖルムは先張
りの防湿フゖルムと下地材のある部分で30㎜以上
重ね合わせる。
②ネタレス工法の場合
・下階の外壁の防湿フゖルムを胴差(乾燥木材に限
る)に留め付け、上階の外壁の防湿フゖルムは、
胴差に直接くぎ留めされた床合板等に留め付ける。
・なお、胴差を配線等が貫通する場合は、その部分
で隙間が生じないよう気密補助材を施工する。
- 15
-
7.4 筋かい部の施工
例① 在来軸組工法で柱寸法が105角以上で筋交いの厚さ30又は45㎜の場合で
ウッドフゔ゗バーを100㎜厚施工
1.片筋交い:厚さが50㎜のWFを2枚重ねて使用した場合
筋交いは柱外面に揃えて設置して頂きます。先ず、ウッドフゔ゗バーが筋交いと接
する箇所から施工します。筋交いの勾配に沿ってWFに切込みを入れ筋交いと接す
る部分の厚さの断熱材を欠き取り、隙間が生じ無いよう表面が均一になるよう注意
し、軸組の内法間に押し込んではめ込みます。2枚目は先に取付けたWFの上に重ね
張りして施工しますが、その施工要領は下記の図のように施工します
2.片筋交い:厚さが100㎜のWFを使用した場合。
筋交いは柱外面に揃えて設置して頂きます。
筋交いの勾配に沿ってウッドフゔ゗バーに切込みを入れ筋交いと接する部分の厚さ
の断熱材を欠き取り、隙間が生じ無いよう表面が均一になるよう注意し、軸組の内
法間に押し込んではめ込みます。
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3.たすき掛け筋交い:厚さが50㎜のウッドフゔ゗バー(WF)を2枚重ねて使用します。
筋交いは、1本の筋交いを柱外面に揃えて設置し、それにたすき掛けになるようにもう1本
の筋交いを配置します。先ず、WFは外壁側に設置されている筋交い部分から施工します。
筋交い勾配に沿ってWFに切込みを入れ、筋交いと接する部分の厚さの断熱材を欠き取り
隙間が生じ無いよう表面が均一になるよう注意し、軸組の内法間に押し込んではめ込みま
す。続いて2枚目のWFを反対方向の筋交い勾配に沿って切込みを入れ、先に取付けたWF
の施工要領に習い取付けます。
4.筋交いの厚さが柱と同じ寸法の場合
筋交い勾配に沿って採寸しWFを裁断した後、筋交い及び木部軸組と接する部分に隙間が
生じ無いよう表面が均一になるように注意し、軸組の内法間に押し込んではめ込みます。
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7.5 室内仕上、下地胴縁箇所の納まり
・内壁仕上用下地胴縁が壁体内に納まる仕様の場合
ウッドフゔ゗バーと下地胴縁が接触する場合は室内側下地胴縁の寸法を採寸し
欠き取り、木部軸組と接する面に隙間が生じ無いよう表面が均一に納まるよう
注意し、軸組の内法間に押し込んではめ込みます。
その後、下地胴縁をWFの胴縁欠き込み部分に押し込み表面が柱などと平滑に
なるように取付けます。
7.6 外断熱(付加断熱)の場合の一例
・外壁の構造躯体に構造パネル等の面材を張った上に付加断熱受け材(現場施工)
を、横貼りするWF幅寸法に合わせ等間隔に取り付けます。次にWFを枠材と
隙間が生じることなく表面が均一になるよう注意し、枠材のマス目の内法間に
押し込んではめ込みます。この上に透湿防水シートを貼り、通気層胴縁を取付
けます。
室内
室外
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8、天井の施工
8.1 施工のポイント
①野縁の背はWFの厚さに合わせ40㎜又は50㎜とし、455㎜間隔に敷き並べ取り付
けます。この野縁寸法に合わせた1枚目のWFを野縁間に敷き詰めます。この上に
規定の厚みのウッドフゔ゗バーを野縁吊木及び受け材に干渉する箇所を切欠き、市
松に敷き詰めます。
②防湿フゖルムの施工にあたっては、壁内に気流止め部材を天井仕上材上端の位置に
設置します。防湿フゖルムは天井を先貼りしたのち壁を貼ります、このとき天井面
及び壁面の防湿フゖルム相互は100㎜以上ラップさせて貼り付けます。防湿フゖル
ムを留め付ける箇所にはバックゕップ材を設置し、施工します。
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8.2 外壁との取合部
①外壁防湿フゖルムによる方法
押え材
・外壁の防湿フゖルムを軒桁まで連続させ
留め付ける。防湿フゖルムの軒桁への留
め付けは、気密テープによるか、木材等
で挟みつけ、くぎ留めする。
・天井の防湿フゖルムは下地材のある部分
で30㎜以上重ね合わせる。
ウッドフ ァイバ ー
30㎜ 以 上
外壁材
防湿フ ィル ム
通気層
石こう ボー ド
透湿防 水シー ト
石こう ボー ド
防湿フ ィル ム
室外
室内
ウッドフ ァイバ ー
②先張り防湿フゖルムによる方法
・屋根の直下の天井(又は屋根)と取合う
押え材
防湿フィルム(先張り)
外壁部に先張りの防湿フゖルムを軒桁ま
で連続させ留め付ける。
・天井(又は屋根)の防湿フゖルムは外壁
にまわりこませ、外壁部の防湿フゖルム
及び先張りの防湿フゖルムと下地材のあ
る部分で30㎜以上重ね合わせる。
ウッドファイバー
30㎜以上
外壁材
防湿フィルム
通気層
下地材
透湿防水シート
石こうボード
石こうボード
防湿フィルム
室外
室内
ウッドファイバー
③気流止めを用いる方法
・取り合い部の外壁内に木材の気流止め
を設け、屋根の直下の天井(又は屋根)
及び外壁の防湿フゖルムは、下地材の
ある部分で30㎜以上重ね合わせる。
・気流止めの乾燥木材は間柱の間ではな
く柱間に取り付ける。
外壁材
通気層
透湿防水シート
ウッドファイバー
30㎜以上
気流止め
(乾燥木材)
防湿フィルム
石こうボード
石こうボード
防湿フィルム
室外
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ウッドファイバー
室内
8.3 間仕切り壁との取合部
①天井の防湿フゖルムを先行する方法
室外
ウッドファイバー
・屋根の直下の天井(又は屋根)の防湿フ
ゖルムを留め付けてから間仕切壁を取り
付ける。
・この部分で防湿フゖルムを継ぐ場合は下
地材のある部分で30㎜以上重ね合わせる。
防湿フィルム
石こうボード
室内
②先張り防湿フゖルムによる方法
室外
・間仕切壁が取り付く部分に先張りの防湿
ウッドフ ァイバ ー
フゖルムを張る。
・先張りの防湿フゖルムは、天井の防湿フ
ゖルムと下地材のある部分で30mm以上
重ね合わせる。
防湿フィル ム
石こう ボー ド
防湿フィルム(先張り )
室内
③気流止めを用いる方法
乾燥 木 材
室外
・天井の防湿フゖルム端部を天井に取り付
ウッドファイバ ー
く部分の間仕切壁下地材(乾燥木材に限
る)に立ち下げて留め付け、木材やボー
ド材などで挟みつけ、くぎ留めする。
・間仕切壁下地材となる乾燥木材は、柱間
に取り付ける。
防湿フ ィル ム
室内
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乾燥 木 材
乾燥木 材
9、屋根の施工
9.1 施工のポイント
・断熱材は、垂木間(又は登梁間)に押し込む。
※木枠間に対し5mm程度大きめで押し込む。
・落下防止のために受け材を垂木(登梁)と直交方法に打ち付ける。
・母屋部分は断熱材をそのまま押し込む。
・壁との取り合い部に三角形断面ができるので、隙間と同じ断面に加工して押し込む。
9.2 外壁との取合部
①勾配屋根にWFを充填断熱施工する場合、勾配屋根垂木の間に充填断熱を施工する工
法では、小屋の荷重は垂木が負担する施工方法を推奨します。垂木の部材寸法は垂木
のスパンや荷重負担幅及び断熱材の厚さ等を考慮し、構造計算ならびにスパン表等で
検討し、決めて下さい。
WFの施工手順は、垂木を施工したのち透湿防水シートで外壁と屋根面を覆い、屋根
面にも通気層を形成します。この上に野地合板を張り詰め屋根仕上材を貼ります。庇
の構成は透湿防水シートの施工を先勝ちとしその施工後に取付けます。
屋根面の断熱材は屋根仕上材を葺き終えた後、垂木間の寸法よりも5㎜程度大きく裁
断し押し込んで取付けます。
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■免責事項
この施工マニュゕルは木質繊維断熱材ウッドフゔ゗バーを施工する場合の推奨マニュゕルであり、
結果を担保するものではございません。故に、個々の責任においての判断・施工をお願いいたします。
尚、当社に故意または重過失がある場合を除き、本施工要領書を利用することで生じたいかなるトラ
ブルおよび損失・損害に対して当社は一切責任を負いかねます。
※参考文献
住宅の省エネルギー基準の解説 第3版
(発行:財団法人 建築環境・省エネルギー機構)
発行年月日:2016年4月改訂 (初版2011年9月)
発行:㈱木の繊維
連絡先:〒065-0024 札幌市東区北24条東1丁目3-2
樋口ビル3階
TEL:011-702-3300(代)
※本施工マニュゕルの著作権は㈱木の繊維にあるものです。本書の一部または全部を著
作権法の定める範囲を越え、無断で複写、複製、転載、あるいはフゔ゗ル等に落とすこ
とを禁じます
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