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(受講者40名分)(PDF/1.11MB)

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(受講者40名分)(PDF/1.11MB)
■ 実践報告シート
タイ
トル
協働・チームティーチング・出前で広げるESD型授業
実践場所
愛知県
愛知県立蒲郡高等学校
実践者
A1
山方 元
対 象
高校1年生・2年生・3年生
時間数
9時間
担当教科
地歴・公民科
実践教科
現代社会、地理A、倫理、食文化
公民演習A,産業社会と人間、
ねらい
ESD(持続可能な開発のための教育)の目標・内容と重なる教科・科目で、合同でモデル授業を
行い、多くの教員・生徒にESD型授業を体験する機会を増やし、ESDを普及する。
回
1
2
3
プログラム
備 考
「ジャマイカを知ろう」(1時間)
・ジャマイカ出身のA
対象生徒 「地理A」(2年選択)、「現代社会」(1年全クラス)
内容:ジャマイカの気候、植生、産業、生活、文化、クレオール英語。ジ
ャマイカ人からみた日本。
ETアーネストさんと
の合同で企画し、英
語で授業をし、日本
語は同時通訳でチー
ムティーチングで行っ
た。
「ブラジルと日系ブラジル人」(1時間)
対象生徒:「地理A」(2年選択)「現代社会」(1年全クラス)
内容:ブラジル学習、日系ブラジル人。クイズ形式で授業進行。
「日本の食を考える」(2時間)
対象生徒:「地理A」(2年選択)、「現代社会」(1年全員)、「倫理」(3 年
選択)、「公民演習A」(3年選択)、「食文化」(※3年選択家庭科科目)
(1)1時間目 「日本の飽食と世界の飢餓」
内容:2007年~2008年の食品偽装事件の振り返り、コンビニ弁当と
食品ロス・フードマイレージ・バーチャルウオーター、世界の貧困と格
差、世界を変える買い物の仕方(グリーンコンシューマー、フェアトレー ・パワーポイント使用
ド)、WIN-WINの関係
実践内容
(2)2時間目 「食」と「生命」を考える
内容:ドイツ映画「いのちの食べ方」鑑賞と解説。感想を語る。
じゃんけんゲームと
WIN-WIN
「ブラジルと日本の新聞で学ぶメディアリテラシー」(3時間)
4
対象生徒:「ニュースを学ぶ」(3年選択)
(1)1時間目 「新聞の見方、メディアリテラシー」
(2)2時間目 ブラジルとは
(3)3時間目 ブラジルと日本の新聞の読み比べ
「北海道の産業社会とアイヌ民族・文化」(2時間)
5
・ブラジルから持ち帰
った邦字新聞とブラ
ジルの新聞を使用。
対象:「産業社会と人間」(1年全員)、世界史B(3年2クラス)
内容:修学旅行の事前学習としてアイヌ民族の歴史と現状を学ぶ。
(1)1時間目「北海道の産業社会、アイヌ学習(1)」
(2)2時間目「ビデオ学習」とアイヌ学習(2)
成 果
チームティーチングを多用し、授業はなるべく一般公開で行い、多くの教員にESDや開発教育に
ついて紹介することができた。生徒からは世界の現状を知ったこと、WIN―WINの発想に学び、
何かできることから始めたいなどの感想がでた。
課 題
生徒集団を対象にしたため、生徒の個別学習や小グループでの討議や参加型の活動を持つこと
はあまりできなかった。その場では「感動」「共感」という反応はあったが、構造的な理解について
はまだ工夫がいる。
備 考
99
■ 実践報告シート
タイ
トル
実践場所
A2
環境を考える
静岡県
静岡県立下田高等学校
実践者
渡辺伸一
対 象
高校3年生
教員(理科・数学・商業)
時間数
1(授業 65 分+研究協議 65 分)
担当教科
理 科
実践教科
理 科
ねらい
実践内容
広い意味で環境を捉える視点を身につける。
多くの先生方にその視点を共有し理解を深める。
回
プログラム
1
世の中のあらゆる問題について考える(環境問題)
《生徒授業》
① 気になる問題について話す
② 思いつく、ありとあらゆる問題を紙に書き、全体を黒板に貼っ
て見回したのち、大きな分類やつながりを考える
③ 特に大切だと思うものを3つあげる
④ あらゆるレベルで考えられる対策をできるだけたくさん考え
付箋に記入し、グループ(4 人)ごとに緊急度と重要度を縦・横
の軸にとり模造紙にまとめていく。
⑤ グループごとに最も重要で緊急を要する対策について、そ
の話し合いの過程も含めて発表する。
⑥ セヴァン・スズキのスピーチを見る。
⑦ 改めて、対策について考えまとめる。
備 考
参考資料
・学習指導案、
・ワークシート
・生徒記入例
・セヴァン・スズキの
スピーチ
(映像・本文・和訳)
・ESD-J パンフレット
《研究協議》
授業後、AT対象教員 6 名と、授業内容について振り返るととも
に、個々の立場での実践方法、生徒への伝え方等について話し
合った。各教科、学校の現状も含め、いろいろな意見が交わされ
た。また、ESDについて話し、ESD-J について紹介した。
参加教員数 13 名(授業参観のみも含む)
※ 2学期末テストに「広い意味で環境問題(世の中のあらゆる ・テスト答案例
問題)を考えたとき、その対策として、最も重要でかつ、緊急
を要することはどのようなことだと思いますか?」という出題
をした。
100
成 果
話し合い、発表など生徒の意外な側面がみられ、生徒はプリントや、テスト解答、その後の行動
からも意識の変化を感じられる。きっかけさえ与えれば、想像以上に変化があり、第一歩を踏み
出す後押しができることが多くの教員に伝わった。
課 題
地道な活動であり、より多くの人に効果的に伝えること。
短時間でより多くの先生方に理解してもらうこと。視点の伝え方。
備 考
本実践は静岡県の魅力ある授業づくり支援事業(アドバイザリーティーチャー(AT)事業(理科)の
一環として行った。(AT事業とは魅力ある授業づくりをめざし本年度より教職経験2~5年目の教
員対象に始まった AT 公開授業と研究授業からなる研修)
■ 実践報告シート
タイ
トル
A3
私と食のつながりは?
実践場所
愛知県
ぎたんじゃり国際理解を考える会
実践者
永谷 喜一
対 象
一般(国際理解教育に関心のある人)
時間数
2時間(120 分)
所属
ぎたんじゃり国際理解を考える会の会員
実践教科
-
ねらい
・自分の食について見つめなおす
・いろいろ支えあっていることに気付く
・支えあっている状態をより良くする為に、私のできることを考える
回
1
実践内容
プログラム
1.アイスブレーキング
1)昨日の 1 日を振り返り、時刻暦で何をしたかを書き出す。
皆に共通していると思う項目を一つずつ言って共有。
2)4 つのコーナー
“テレビの大食い番組を見ると、もったいないと感じる”
など、食に関する問いかけ。
3)なかまづくり、なかまこわし
“カレーの具材で欠かせないものといえば何?”
など、次の STEP で考えるネタ出し。
備 考
・今回のテーマ“食べること”
は、全員に関係していること
に気付く。
・一つの事柄に対して、自分
とは違った考えの人もいるこ
とに気付く。
2.私の口に入るまでの過程を考えよう
1)最終的に私の口に入る前に、どんな過程を経てるか想像し
て、付箋に一つずつ書き出して線でつなぐ。
3.過程を踏まえて、深堀りしてみよう
1)派生図を書く
①“もしも食べ物が無かったら”どうなるか、どんな気持ちか。
②“食べ物が不足する原因”はどんなものが考えられるか。
4.支えあっている状態をよりよくするために、私にできること
1)宣言文を書く
成 果
・食に関連してつながってる人や国と良い関係を築いていくことが必要だど改めて考えることがで
きた。
課 題
<参加者の意見>
・アイスブレーキングに時間をかけすぎ。
・アクティビティが多すぎて疲れる。
・派生図を書いたあと、私に関わっていることを気付かせる STEP があるとよい。
備 考
101
■ 実践報告シート
タイ
トル
実践場所
愛知県
大府東高等学校
実践者
山本孝次
対 象
高校1年生
時間数
2時限
担当教科
英語
実践教科
英語Ⅰ
ねらい
・私たちが利用できる水は希少かつ貴重であることを知る。
・安全な水が身近にない生活を想像する。
・これからの水の使い方について考える。
回
実践内容
102
A4
Water of Life ~命の水~
プログラム
1 <教科書 Lesson 6 の内容をクイズで復習>
1.地球上に水はどれくらい?--“Blue Gold”—
The fresh water we can use is so rare that it is called “blue gold.”
※地球が直径1mの球だとしたら、私たちが飲み水として直接利用
可能な地表にある淡水はわずか(スプーン)一杯分。
2.私たちは水をどのように使っているの?--“virtual water”—
Virtual water is the water that is used to produce a country’s
agricultural imports.
We are importing millions of tons of grain in order to eat meat.
That means we are using billions of tons of water from overseas.
※牛丼一杯をつくるのには(2000)リットルの水が必要。
2 <グループワークで発想豊かに!>
3.水不足になったらどうなる?--water shortage—
・「この写真が表しているのは?」:フォトランゲージ
―教科書の挿絵(写真)を拡大したものを見て、どんな水問題を表し
ているのかを考える。
・「もし、近くに水がなければ、…」:ブレインストーミング
―安全な水が身近になければどんな問題が起こりうるかをできるだ
けたくさんリストアップする。→他のグループともシェア。
※世界では汚れた水や(下痢)が原因で1日(4100)人、年間(150 万)
人の幼い命が失われている。
4.水に関する私の行動宣言!--Action Plan—
・「私(たち)の行動宣言!」:KJ 法でまとめる
―グループで思いつくかぎり付せんに書いて挙げていく。→付せん
に書かれた意見をグループ化する。→他のグループと意見をシェア
する。(ギャラリー方式)→グループにもどって、「オススメ」ベスト3
にまとめる。→グループごとに発表する。
備 考
・パワーポイントスラ
イドで「水のクイズ」
・ワインボトル
(660cc) 、 目 薬
(17cc) 、 ス プ ー ン
(5cc)を使って、相
対的な量を実感させ
る。
・バーチャル・ウォー
ターを含め、水の使
用量を考えさせる。
・教科書の写真の他
にも用意する。
・ユニセフの「危険な
水」への取り組みを
参照。
・個人の意見を自由
に発散させ、KJ法で
収束させ、グループ
の意見ベスト3とし
てまとめる。
成 果
・「水のクイズ」により、生徒は教科書の内容を整理し、理解し直すことができた。
・生徒が水問題を授業前より身近な問題として感じられるようになった。
・グループワークにより、アイディアを共有して、行動の選択肢を増やすことができた。
課 題
英語教科書には、国際理解に関する話題が必ず少しは含まれているのだが、英語表現に焦点を
当てた授業をすることで精一杯で、国際理解に焦点を当てた参加型授業を行うことがあまり出来て
いない。余裕を持って教材研究をし、参加型の授業を増やせるようにすること。
備 考
教科書:BIG DIPPER English Course Ⅰ(数研出版) Lesson 6 Water of Life
参考図書: 「みずものがたり―水をめぐる 7の話」(ダイヤモンド社)、「図解 世界資源マップ」
(ダイヤモンド社)、「サントリークォータリー第87号」 特集 水と生きる(サントリー)
■ 実践報告シート
タイ
トル
実践場所
A5
ごはんですよ!~食から世界が見えてくる~
愛知県
名古屋市立諏訪小学校
実践者
千葉かおる
対 象
小学5年生
時間数
10時間
担当教科
5年生
実践教科
総合,社会科,家庭科
ねらい
身近な食生活と世界とのつながりに気付き,環境問題に対して,私たちにできることを見つけ出
そうとする。
回
1
2
実践内容
3
プログラム
Ⅰ 私たちの食生活を振り返ろう!
① 好きな食べ物ベスト10
全員で好きな食べ物を投票し,ベスト10を選ぶ。「日本
の食べ物はどれか」「昔からそうだったと思うか」などと問
いかけ,日本人の食生活について話し合う。
② 今日の朝食は?
朝食の献立を思い出し,献立→食材→お店→市場・・・
派生図
と考えられる流通経路を派生図に表していく。
Ⅱ 食生活と世界とのつながりを知ろう・考えよう!
① 食べ物はどこからきたの?
〈 食べ物の流通経路や日本の自給率を知る 〉
・ カップラーメンの原材料と原産国を調べる。
・ 日本と世界の国々の自給率を知る。
② 食べ物はどうやってつくられているの ?
〈 生産の様子や生産者の生活の様子を知る 〉
・ フィリピインのバナナ農園一家の話しを読み,グルー
プごとにロールプレイをする。
・ ロールプレイをして感じたことを伝え合う。
Ⅲ 私たちにできることを考えよう!!
① 私たちにできることを考える。
② 一人でできること・家族でできること・地域でできること
に分類する。
③ 行動計画を立てる。
5~8
④ “エコブック”を作る。
9~10
⑤ エコクッキングにチャレンジする。
4
備 考
資料「日本だけでは
生きていけない」
資料「バナナのお話」
ロールプレイ
ブレーンストーミング
KJ 法
行動計画
成 果
身近な食生活を切り口にしたことで,多くの子どもが自分と環境問題とのつながりを感じること
ができた。活動の成果として,一人一人が自分にできることを調べたり,考えたりして“エコブッ
ク”という本を作成することができた。
課 題
参加型手法により積極的に活動する様子が見られたが,一部の児童で話し合いが進む場面も
あった。 全員が主役になれるよう,ファシリテーターも子どもも活動の経験を重ねていきたい。
また今回の学びが一時的なものにならないよう継続して行っていきたい。
備 考
103
■ 実践報告シート
タイ
トル
実践場所
岐阜県
対 象
美濃市教育研究会英語科
美濃市中学校英語科教員
担当教科
ねらい
A6
先生、わたしに時間をください!
英語
実践者
山中 千佳子
時間数
2 時間
実践教科
英語
英語の授業を受け持つ英語科の先生方に、国際理解教育への時間を割いてもらえるように、国
際理解教育の面白さ、大切さ、伝えるときのさまざまな手法を伝える。
回
1
プログラム
備 考
アイスブレーキング
・ 指導者研修で学んだアイスブレーキングの方法か 今回は4つのわたし
ひとつはウソを実
ら面白かったものを実践。
践。
実践内容
国際理解って何?
・ 国際理解という言葉で思い浮かぶことを画用紙に
書いてもらう。
→テーマに対するお互いの考えを知り、共通認識 参加型手法のイメー
ジ図を利用。
を確認する。
・ 自分自身の体験を伝える。(IYEO、海外ボランティ
ア、国際交流活動体験など)
→写真、映像など、視覚や聴覚なども使うことでイメ
ージしやすくする。あきさせない工夫。
・ 国際協力を行っている団体の紹介(JICA)し、どの
ような国際協力の形があるかを伝える。
なぜ国際理解が必要か?
・ 国際理解は大げさなことでもなく、難しいことでもな
いという理解。
・ 異文化を理解するその先にあるもの。
→グローバルな視野を持つことと具体的な行動を起
こすこと大切さを伝える。
※このような実践により、国際理解によって英語に対するモチベ
ーションをあげることにもつながることも伝える。
104
成 果
英語科の教員の先生方に、国際理解教育の重要性を認識。実践は任せてくださいというアピー
ルになり、英語の時間に実践の機会をいただけることになった。
課 題
生徒への実践は、教員への実践より、より簡単な言葉でわかりやすい導入が必要。
備 考
今後も継続して定期的な実践の機会をいただく。
■ 実践報告シート
タイ
トル
実践場所
B1
世界と私のつながり
岐阜県
関市小金田中学校
実践者
西尾 友里
対 象
中学生(2年生)
時間数
5時間
担当教科
英語科
実践教科
英語科
ねらい
世界と日本の地理的・物質的に比べる活動を通して,言語材料(比較級・最上級)の用法を理解しながら,世界
と日本との物質や環境においてのつながりを知り,「私たちにとって大切なこと」を考え,自分の意見を書きまと
めることができる。
回
プログラム
備 考
1
・世界と日本とのつながり
『世界がもし 100 人の村だったら』ワークショップ
「世界がもし 40 人の村だったら」の活動を通して, “There is / are
~”の構文を理解しながら,開発途上国と先進国の経済格差を知り,
世界の状況を聞き取り理解することができる。
2
・ブラジルと日本とのつながり
①日系の歴史とのつながり
日系人の過去の歴史を探る活動を通して,過去形や比較級を理
解しながら,ブラジルと日本の歴史と知り,今の日系ブラジル労働
者の状況を考えることができる。
3
②携帯とのつながり
『ケータイの一生』ワークショップ
「原料の世界地図,原料を巡る争奪戦」の活動を通して,タンタ
ルなどのレアメタルが世界各地から集められていること知り,各
地でいろんな問題が起きていることを考えることができる。
4
・ツバルと日本とのつながり
『ツバル』から「大切なもの」を書く活動を通して,最上級を理解し
ながら,地球温暖化の社会背景や家庭環境が私たちの生活につな
がっていることを考えることができる。
5
・世界とわたしとのつながり
「私たちにできること」を考える活動を通して,世界の人がよりよく
生活していくためには,何ができるか書きまとめることができる。
1.【シュミレーション】
『世界がもし 100 人だったら』(開
発教育協会)
*Team-Teaching
T1:英語 T2:日本語補助
世界を 40 人として考えたワー
クシートを準備する。(男:女,人
口,人種,面積,富の分配)
2.【フォトランゲージ】
ブラジルの「移民の歴史」のワ
ークシート(英訳)
グループで読み取り,全体で
説明をする。
3.【フォトランゲージ】
『ケータイの一生』(開発教育協
会)
「地球データーマップ第 8 回平和
への地図」
(携帯本体
4.【派生図】
『ツバル』映像作品(NPO法人宇
宙船地球号)
*Team-Teaching
“The most important”のものを
描き,大切な理由を述べる。
(画用紙,色鉛筆)
5.【KJ法】
グループで自分たちができるこ
とを考え,書きまとめる。
(模造紙)
実践内容
成 果
○参加型により,英語に苦手意識がある生徒でも仲間と関わり合いながら,自分の意見を書きまとめることがで
きた。
○世界と日本のつながりを知ることで,普段の生活を意識するように(リサイクル・エコ活動)なった。
課 題
●国際理解教育と英語教育とは,言語材料を効果的に組み合わせながら,話す・書く力をつけていく指導計画
が必要である。
●国際理解教育のためには,英語は1つの解決手段であることを知り,英語教育の動機つける。
備 考
参考資料:『教室から地球へ開発教育・国際理解教育虎の巻』,『ケータイの一生』開発教育協会,『世界がもし
100 人の村だったら』開発教育協会,『ツバル』NPO法人・宇宙船地球号,www.dear.or.jp
105
■ 実践報告シート
タイ
トル
実践場所
B2
話そう!聴こう!語ろう!
愛知県
名古屋市立昭和橋中学校
実践者
佐藤 かおり
対 象
中学生(2年)
時間数
3時限
担当教科
英語
実践教科
道徳・学級活動
ねらい
よりよいコミュニケーションの方法を身につける
分
プログラム
備 考
・ 自分の意見を表明してみよう!「言おう!話そう!」
15
15
15
① ○、×、どちらかといえば○、どちらかといえば×と書いた4枚のポ
ストイットを一人1セット準備する。4,5人で1グループとなり、6つの意
見に賛成か反対かをグループの真ん中のみんなが見える位置に出す。
ポストイットを出すだけで話してはいけない。
② 6つの意見についてなぜそう思ったかという理由を順番に話す。
③ 自分のコミュニケーションスタイル・活動の中での友達のコミュニケ
ーションスタイルを振り返る。また、なりたい自分に向けてのがんば
りどころを考えてみる。
6つの意見は読みあげ
る
グループに1枚6つの意
見を書いた物を渡す
・ 傾聴ってどんな感じ?「聴こう!!」
10
10
おりこうさん(話し手を見て、しっかり聴く・質問はしない・気持ちのこもっ
た相づち・話の内容だけでなく、どういう気持ちで話してい
るか考える)
全否定くん(すぐ質問をして、話を止める・聴いているように見せつつ、自
分の話にもっていく・常に反論・座り方もちょっとえらそう)
無関心くん(話し手を見ない・意見を聞かれると、心のこもっていない適
当な相づちをうつ・手遊び、落書き、ぼんやりとにかく関係な
いことをする)
実践内容
15
10
15
10
5
5
10
106
① 「傾聴」とはどんなことか説明する。
② 3つの聴く(聞く)姿勢「おりこうさん:傾聴する人、全否定くん:なにか 3つの聴く姿勢について
は黒板に大きな紙を掲
と反論する人、無関心くん:聞いていない人」を提示する。
示
③ 短時間で全員が全ての役割をやってみる。(ロールプレイ)
④ 聴くことの大切さについて確認する。
「全否定くん」のための
お助けカードを渡す
・ 話し合いのルールを決めよう!→「語ろう!!」
①
②
③
④
⑤
KJ法について説明もす
話し合いで大切なことについてグループの中でKJ法で考える。
る
グループの中でランキングをする。
上位に上がったものをクラスで共有する。(同じものは言わない)
違和感のあるものについて、話し合う。
クラスでの話し合いのルールとして決め、グループで掲示物を制作
する。
成 果
自分の意見を言ったり、聴いたりすることは楽しい!もっと上手にできるようになりたい!という動機付け
にはなったと思う。自分の普段のコミュニケーションの取り方について振り返ることができた。
課 題
「傾聴」のロールプレイでは、うまく役割を演じることができる班とまったくできない班があり、フォローしき
れなかった。役割についてのカードを色分けして生徒に渡すなど、誰がどの役割をしているかこちらが把
握できるようにするとフォローしやすい。また、「全否定くん」のためのお助けカードだけでは、難しい班も
いくつかあった。やはり全シナリオを用意すべきだった。考えるきっかけにはなったが、まだまだスキルト
レーニングが必要である。
備 考
対象が中学生であることを考えて、個人・集団にあった十分なフォローが必要。
■ 実践報告シート
タイ
トル
『宇宙と地球』
実践場所
愛知県
(社)新城法人会青年部会と市民活
動団体『まなびWAVE』による共催
イベントにて実施
対 象
奥三河地区在住の小学校3~6 年生
時間数
所属
市民活動団体『まなび WAVE』事務局
実践教科
ねらい
B3
~ネイキッズスクールinみその・星空観察会2008~
実践者
堀川 絵美
2008 年 12/13(土)~14(日)の 2 日間
-
○自分のまち、地域への関心を高める。
○人と人とのつながりを感じ、「みんな」の中の「わたし」、「わたし」と「みんな」を意識して過ごす。
○新しい出会いを楽しみ、友達の輪を広げる。
回
1 日目
プログラム
アイスブレイク
・屋外にてドッジボールなどでウォーミングアップ後、室内にて自己紹介。
仲間さがしゲーム
①1.「お味噌汁の具といえば?」などの質問を出し、同じ答えの人を探す。
②1.くじ引きをし、同じ番号の人を探す。
2.運命的な出会い。このメンバーでバンガローに宿泊することを発表。
備 考
※愛知県北設楽郡東栄町に
ある天文台『東栄町森林体
験交流センター・スターフォーレストみ
その』にて開催した。参加人
数は 27 名。
“わたしはこう過ごす”宣言
1.初めて学校に行ったときのことを思い出し、人からされて嬉しかったことおよび
言葉を個人で書き出す。→グループ内で発表。
2.友達同士or1 人で参加、初めてor2 回以上参加と、いろんな人がいる。
みんなが楽しくなるために自分が心がけることを紙に書き、宣言する。
作戦タイム
・2 日間のタイムスケジュールと施設利用におけるチェックリストを配付。
2 日間をどう過ごすか(遊ぶか)、グループで作戦を練る。
天体観測
・夕暮れ時の一番星を、天体望遠鏡で観測。
実践内容
夕食
税金クイズ
星空観察(曇りのため室内にて実施)
・講師によるレクチャーと星座ゲーム。プラネタリウム。
風呂~まったりタイム~就寝
2 日目
朝食
振り返り
①1.フルーツバスケットで感想共有。
②1.2 日間の体験をグループで絵に描いてみる。テーマは「宇宙と地球」。
2.完成図をピースに切り分け、パズルにする。他グループのパズルにも挑戦。
③1.①で作ったパズルのように、みんな一人々が大事なピース。宇宙=みんな、地球=
わたし。一人々の心がけ宣言が、2 日間をより楽しくした。
この 2 日間の感想を、未来の自分への手紙にする。
自由時間~昼食
・昼食は自分たちで作る。メニューはおにぎり。
※チェックリスト=注意事項。忘
れ物はないか、布団は元
通りにしまえているか、な
ど。
※納税意識を高めることも
法人会の目的のひとつ。クイ
ズ形式で税金について学ぶ
時間を取った。
※風呂の順番を待っている
間を「まったりタイム」とし、消
しゴムはんこ・紙ステンドグラス
作り・おはじきなどの遊びグ
ッズを用意した。
※手紙はポストカードを使用。
主催側で保管し、期間をお
いて投函する。
成 果
・「みんな」と「わたし」を意識したことで一体感が生まれ、自由時間もみんなで楽しむ空気ができた。
・保護者にアンケートを採ったところ、「イベントに積極的に参加するようになった」という返答があった。地域への関心の高まり
につなげられた。
課 題
・狭い地域だけに、もともとできている人間関係がある。それを崩すのが難しい。
・天候に左右される。曇りで星空が見られず、自然体験感が薄れた。
・地域の自然をもっと体感できるものにしたい。
備 考
・ネイキッズスクール in みその星空観察会は、2005 年にスタートし、今回で 4 回目の開催。気づきや想いを未来につなげるべ
く、今後は中学生になっても参加できる“リーダー枠”の設定を企画中。
107
■ 実践報告シート
タイ
トル
B4
ちきゅう だいすき
実践場所
三重県
四日市市立笹川東小学校
対 象
小学1年生
時間数
担当教科
小学校 1 年生
実践教科
実践者
和田 みち子
10 時間
生活科
・地球には、いろいろな人が住んでいて、その国の気候や環境に応じたくらしを工夫していることを知る。
ねらい
・地球に住んでいるみんなが、地球人であることに気づく。
・連想図やブレーンストーミングを通して、自分の考えを自由に書いたり、友だちに話したりしていくなかで、聞い
てもらえる心地よさを感じ、お互いを認め合うことができる。
回
1
『ちきゅう』で、知っていることは?
『ちきゅう』をみてわかったことは?
地球の写真を見て、おもったことを連想図にかいていく。
2・3
『ちきゅうのあいさつの言葉』を調べよう。
日本語・ポルトガル語・スペイン語・英語・ドイツ語・タガログ語・・・・
それぞれの国で使っている言葉があり、国よって言葉がちがうというこ
とを知る。
4・5
実践内容
6・7
8・9
10
108
プログラム
備 考
プロジェクターで、地球
を映し出し、見ながら連
想していく。
『あいさつビンゴゲーム』をしよう。
16カ国の「おはよう」を集めて、胸につけた国旗の国の人に変身し、そ
の国の言葉で あいさつをしあう。あいさつをすると、国にしるしをつけ、 外務省ホームページの
「探検しよう みんなの
3 列ビンゴをめざしていく。
地球」から、写真を取り
入れ、班に 1 枚提示し
『ちきゅうの くらし』をしろう。
10 枚の写真を用意し、班で1まいの写真をみて、わかったことや考えた た。
こと、見つけたことをブレーンストーミングでどんどん書き足していった。 すべて、開発途上国の
写真をつかった。
自分たちの考えた写真の国のことを、発表しあった。
『もっとその国をみてみよう。』
ブルキナファソやフィリピンなどの国で、用意できる限りの写真を用意 国語の『じどうしゃくら
べ』との合科。家の構造
し、多方面からその国をみていけるようにした。
と機能について、今まで
学習した国の家につい
『ワールドフェスティバル』で伝えよう。
て、まとめた。
「ちきゅう」の学習で、わかったことや考えたことを、伝えよう。
成 果
・子どもたちは、はじめて見る国の写真に驚き、人々が暮らしている周りの様子(気候・環境)を興味をもって見
て、考え、地球上の様々な環境の中で、人々は知恵を働かせて、生活していることを知ることができた。
・自分の考えを話す楽しさ・聞いてもらう楽しさを体感し、自尊感情を高めることができた。
課 題
・本校は、外国人児童が多い学校である。「外国人」も「日本人」もなく、同じ「地球人」だという意識をもってほしい
と考え、「地球」という大きいテーマから、学習を考えた。ゲーム的な学習も入れながら、写真を見ての学習とい
う流れしか考えられなかったが、体験的な学習がもっと考えられると、よかったように思う。
備 考
・1年生という学年であることから、この地球上での豊かな国に目がいくのでなく、貧困の国、支援の必要な国が
あることも知り、素直な目で同じ地球にある国を見させたかった。
・外務省ホームページ「探検しよう みんなの地球」から、写真を引用。
■ 実践報告シート
B5
みんなが大切な人なんだ
実践場所
愛知県
日進市立南小学校
実践者
伴野 美布
対 象
小学校2年生
時間数
4 時間+帰りの会
担当教科
全教科(国語)
実践教科
学活・道徳・帰りの会
ねらい
○ 自分のよさに気付き,自己肯定感を高める。
○ 友達のよさに気付き,相互受容感を高める。
○ 集団としてのよさに気付き,構成員の一人としてよりよい集団を築こうとする。
回
プログラム
備 考
毎週末 班の中で互いのよさを伝え合う活動
帰りの会
週末の常時活動として,班で一人の「今週のきらりんさん」に
それ以外の班員が手紙を書き,その人のよさやがんばりを伝え
る。「きらりんさん」は輪番で,順次全員が班の友達から手紙をも
らえることになっている。
学期末
道徳2 クラス全員で一人一人のよさを伝え合う活動
学期末には,一人一人に対してクラスの全員が,座席表型にな
った手紙によさやがんばりを書いて伝える。それを読んだ後,担
任からも全員のよさを一覧にした手紙を配布し,みんなの前で読
む。
・ 書き合った手紙
は,教室の背面に掲
示。
・ 座席表型手紙は
別紙参照。
実践内容
学活1
学活1
成 果
課 題
自己肯定感・相互受容感を高めるプログラム
手作り絵本「ずっとともだち」の 7・8場面を隠した状態で読み聞 ・ 児童が使用したワ
かせをする。隠した7・8場面のせりふを考えさせ,発表させる。 ークシートは別紙。
認め合う大切さに気付くプログラム
グループワークトレーニング「おたんじょうびおめでとう」を通し ・ 「協力すれば何か
て,人のよさは一人一人違うものであり,その人の持ち味を集団 が変わる」遊戯社
参照。
の中で生かし,認め合うことが大切であることを学ぶ。
相手の立場に立って行動することや,一人一人のよさを認めようとする意識は高まってきている。学期末の全員から
の手紙には,教室が静まりかえるほど,真剣にそして,うれしそうに読みふけっている。その後の担任からの手紙を
読むと,自然に拍手が起こり,感想には「自然に涙が出てきた。」「このクラスになって本当によかった。」「自分のいい
ところを見つけてもらうのってうれしい。」「これからもたくさん人のよさを見つけていいクラスにしたい。」などと書くこと
ができた。今後も継続して取り組んでいく。
日本の文化には,自分の長所をひけらかさない奥ゆかしさや謙虚さがある。それは美徳であるのだが,時としてそ
れが邪魔をして自分のよさに気付こうとしない児童がまだ少なからずいる。友達やクラスのよさはたくさん見つけられ
るようになってきたので,クラスは自分も含めた一人一人のよさが集まって構成されていることを実感させたい。将
来,自分の道に迷ったり,大きな壁にぶつかったりしたときに,自分に自信をもち,困難を乗り越える力や人と認め合
いながらかかわっていく力を育んでいってほしい。
備 考
109
■ 実践報告シート
タイ
トル
実践場所
岐阜県
可児市教育委員会 ばら教室 KANI
実践者
小川 裕美
対 象
日本の学校に編入したばかりの
日系ブラジル人・日系フィリピン人
(小学 4 年生から中学 3 年生まで)
時間数
8 時限
担当教科
外国人児童生徒コーディネーター
実践教科
初期適応教室(ばら教室 KANI)
ねらい
自国の良さを考え、日系について考えることで、両方を併せ持つ自分を肯定的に捉える。
回
1
プログラム
言葉を使わずに誕生日順に並ぶ。
ブラジル・フィリピンの自慢ベスト3
・
・
2
4
演歌歌手として活躍する日系人、ジェロを知る。
①②を通し、改めて日系人とは何かを考える。
家族の歴史
・
8
※2 写真
<ブラジル>
平野植民地のお寺
日本移民資料館
リベルダージ地区
<フィリピン>
フィリピン日系人会
フィリピン日本歴史資料館
日系人について考える③
・
7
「日系人のイメージ」をグループで書き出す。
自分に当てはまるものにシールを貼る。
日系人について考える②
・
6
日系施設等の写真(※2)を見て、どこの国のものか当てる。
ブラジルの子もフィリピンの子も日系人であることを知る。
日系人について考える①
・
・
5
予想した後、写真(※1)を見る。びっくりした理由を知る。
※1 写真
<ブラジル>
1 位:バイオエタノール
2 位:いろいろな人種
3 位:広大な畑
<フィリピン>
1 位:英語教育
2 位:長いクリスマス
3 位:カラフルな乗り物
ブラジル・フィリピンの日系
・
・
実践内容
グループごとに自分の国の自慢を書き出す。
自分と異なる母語の子たちが分かるよう、工夫して伝える。
先生が見たびっくりブラジル・フィリピンベスト3
・
3
備 考
アイスブレーキング
・
宿題(※3)で行ったインタビューを共有し、感想を出しあう。
まとめ
・
110
B6
自分の国、日系、自分のこと
※3 宿題
日本からブラジル・フィリ
ピンへ渡った先祖のこと
を家族にインタビュー。
自国、日系、これらの背景を併せ持つ自分をどう思うか。
成 果
外見が日本人らしくないということで、自分が日系人だという意識が薄かった子も、自分の中にある、日本とのつ
ながりを感じることができた。ブラジルの子もフィリピンの子も日系人であることを知り、それぞれの家族の歴史
が似ていることに気付いた。中には今回初めて自分の家族の歴史を知ったという子もいた。
課 題
家族の歴史から日系の歴史の調べ学習に移ろうと考えたが、彼らの母語で書かれた資料が身近になかった。
日系の歴史は日本の歴史。今後、図書館などでブラジル・フィリピンなど日系人の子たちと日本の子たちが共に
調べ・考えることができれば、歴史を知るだけにとどまらない深い学びになるはずである。
備 考
日本の学校に編入したばかりの子どもたちがのびのびと意見を言えるよう、使用言語は自由にした。ブラジル・
フィリピンの先生に通訳としてご協力いただき、今回の実践が実現した。
■ 実践報告シート
タイ
トル
A7
いろんな国の、いろんなお昼ごはん
実践場所
愛知県
国際理解教育セミナーin なごや
(JICA 分科会)
実践者
古橋 綾
対 象
一般
時間数
120分
所属
青年海外協力隊OG
実践教科
国際理解教育
ねらい
生活における「食」をとおして途上国やそこに生きる人々の現状について知る。また、その背景にある各国
の抱えている課題、問題に気づき、自分のかかわり方について考える。
回
プログラム
備 考
<アイスブレーキング~名刺で自己紹介~>
裏紙
『給食で一番好きだったメニューは○○です。』
・給食で一番好きだったメニューを記入し、その紙を持ってどうしてそのメ マジック
ニューが好きなのか、そのメニューにまつわるエピソードなどを話しながら
自己紹介をしあう。
<青年海外協力隊員が見た、いろんな国のお昼ご飯>
・南米:チリ、アジア:中国、アフリカ:ブルキナファソ、欧州:ブルガリアの青 プロジェクター
パワーポイント
年海外協力隊OGが各国のお昼ご飯を紹介。
・各国のお昼ご飯の様子を見て、聞いて、知ることで、日本との相違点や、
世界にはいろいろな国があることに気づいてもらう。
実践内容
<一枚のビスケットが、未来へのチケットになる>
WFPの展示セット
・WFPの学校給食プログラムの紹介
・日本ではおやつ感覚のビスケット。でも、このビスケットが給食になって
いる国があることを知り、「給食」を切り口に、国際協力、貧困問題などに視
点を広げる。
<ティーブレイクで再びアイスブレーキング!>
・途上国メニューをつまみながら、参加者同士の交流、協力隊OGとの交流
をし、さらなる心の解きほぐしをする。
<ワークショップ ~お昼ご飯を作ろう!~>
・不平等ゲームアレンジ版~お昼ご飯を作ろう~
参加者を5グループに分けて実践する。
ABC・・途上国、D・・・中進国、E・・・先進国
<~私たちにできることって何だろう~>
・ゲームをやって感じたこと、気づいたことを各グループでまとめる。
ブレーンストーミング→KJ法→ギャラリー方式
<私たちにできること宣言 『私たち明日から○○します!』>
・現実の世界では、全員が不平等ゲームEグループの先進国に属する立
場であることを確認してから、グループで話し合う。
・模造紙に宣言を記入し、グループごとに発表する。
成 果
課 題
備 考
*メニュー*
クッキー(チリ)
ナツメヤシ(ブルキナファソ)
ヨーグルトスープ(ブルガリア)
A4 用紙、えんぴつ、はさみ、
コンパスなど貿易ゲームに
必要なグッズをグループごと
に事前に分けておく。
先進国、中進国、途上国のメ
ンバーがまんべんなく入るよ
うグループを組み直す。
ポストイット、模造紙、マジッ
ク
不平等ゲームアレンジ版「お昼ごはんを作ろうゲーム」をとおして世界の縮図をシミュレーション的に体感したこ
とで、世界の貧困問題、今の日本の姿や自分の立場などに気づいてもらうことができた。最後の「私たちにでき
ること宣言」では、「気づき」から「動くこと」への具体的なアクションプランが各グループから出された。
今回の不平等ゲームはお金に特化してしまう部分があるので、世界の縮図といえども、あくまでシミュレーション
として据えてもらうことが大切である。
企画協力:加藤有紀(名古屋市国際協力推進員)佐藤江梨子(愛知県国際協力推進員)
当日スタッフ:山田容子(三重県国際協力推進員)寺尾文子(青年海外協力隊OG)
参考文献:国際理解教育ハンドブックホームページ
111
■ 実践報告シート
タイ
トル
さくらを さかせよう!―10年後も心にさくらをー
実践場所
静岡県
実践者
茂木 寿子
対 象
小学校4年生
時間数
20時間
担当教科
総合学習
実践教科
国語・道徳・保健・学級活動
ねらい
・クラスにさくらが咲くようにというテーマで、友達に対してトラブルの多い子供たちが実生活で体
験したことを振り返り、アクティビティーを通して相手の気持ちを考えることを知る。
・自分がたくさんの人に支えられていることに気づき、自分も大切にする。
回
2
4
2
実践内容
1
1
1
1
3
3
1
プログラム
備 考
1自分・クラスを見つめよう
・自分のマイナスを書いて友達にプラスで言ってもらおう!
・クラスで嫌だなと思った体験を書こう。(ウエッビング)
・プリント
・模造紙マジック
2友達を見つめよう
・私はどっち?
・○×クイズ(ルールと人権)
・ロールプレイ(クラス内での色々な場面を体験して感想を言う)
・多数派・少数派ゲーム(少数派多数派の気持ちを聞こう)
・プリント
・プリント
・劇の台本
・シール
3比べて考えてみよう
・豚はオス?メス?(男女のイメージ)
・外国の話を聞こう(ガーナの学校・子供・生活の話)
4もう一度自分を振り返ろう
・大切に育てられた自分の命を考えよう
(小さい頃の写真、思い出インタビュー)
・男女の成長(心と体の変化を知る)
・今年一年の自分を振り返ろう
・自分の夢を語ろう(10年後の自分へ手紙を書こう)
・1/2成人式の計画をしよう(自分のアルバムをまとめよう)
・1/2成人式をやろう(家族も呼んで一緒に過ごそう)
・自分にできるこれからの誓いをしよう
・プリント
・講師
・写真
・子供の頃の写真
・男女の心と体の違
い
成 果
・クラスでいじめの実態があり、すぐに対応すると共に、クラス全体で考え深く人権について考え
ることができた。
課 題
・人権というテーマは難しく、全て人権というような内容にすることや内容とのつなぎが大変であっ
た。
備 考
112
島田市立六合東小学校
B7
・総合学習としてカウントできない状況で、教科と重ねて実践した。まだ実践中である。
■ 実践報告シート
タイ
トル
実践場所
愛知県
対 象
担当教科
ねらい
C1
みんなで不健康の連鎖を断ち切るぞ~
名古屋大学教育学部附属中学高等学校
高校 2 年生
保健・総合学習・学校設定科目「新教科」
実践者
佐藤 喜世恵
時間数
16 時間
実践教科
新教科「共生と平和の科学―地球市民学」
さまざまな角度(子どもと人権・ジェンダー・保健医療格差)から共生と平和を考え、地球市民とし
て行動できるような生き方を考える。
プログラム
回
子どもの人権グループ
ジェンダーグループ
医療保健格差グループ
1 ガイダンス① 「共生と平和の科学で学ぶこと」
「ジェンダー」担当者のプレゼン「セックスとジェンダー」
2 ガイダンス② 「医療保健格差」担当者のプレゼン「不健康の連鎖」
「子どもの人権」担当者のプレゼン「世界がもし百人の村だったら」
*3つのプレゼンから自分がより学びたいグループを選ぶ希望調査をする。
2グループ合同~リプロダクティブヘルス・ライツ
箱庭療法の癒しと平和
3
4
子どもの権利条約
実践内容
7
8
9
健康設計をしていく上で大切なものランキン
グ
3グループ合同 各グループの発表
5
6
らしさと好ましさ
2グループ合同~相撲体験
フォトランゲージ
言葉とジェンダーを検証
日本の終末期医療と
ネパールの死の迎え方
ワーキングプワー
2グループ(子どもの人権・医療保健格差)合同 ネパールでのNGO国際協力
ジェンダー形成はどこから
児童労働について
ノルウェーの教科書を読む
日本とネパールの健康・豊かさ比較
冬休みの課題~メディアリテラシー(情報を読み解く力)~を全グループに課す
10
冬休み課題発表会
11
教育について
12
チョコレートから見えるもの
冬休み課題発表会
冬休み課題発表会
2グループ合同 HDI・GDI・GEM
[PA][AA]は解決策か
13
3グループ合同 まとめのワーク
14
集録作成
15
集録作成綴じ・アンケート
16
まとめ
健康設計・行動計画
成 果
良い悪いだけの価値判断だけではなく、様々な立場から考えることによってどちらも正しいと考
えられるとき、どのように歩み寄るかを考える重要性を実感できた。
課 題
授業者自身が地球市民としての視点で捉えることの難しさがあり、どのような教材を提供するか
で、生徒の反応が大きく変わってしまうこと。
備 考
3 グループのうち、「医療保健格差グループ」を本報告者は担当した。「子どもの人権」は英語科教
員、「ジェンダー」は家庭科教員が担当した。
113
■ 実践報告シート
タイ
トル
実践場所
静岡県
静岡県立富士宮東高等学校
実践者
中 澤
対 象
高 校 3 年 生
時間数
2 時 間
担当教科
数 学
実践教科
L H R
ねらい
進
様々な国の生活の実態を見ることで、自分たちが標準ではないことを知る。自分たちの生活との
つながりを考えることで、世界の中の自分を知る。とりわけ権利としての福祉について考え、自分
たちが学ぶ意義を発見する。
回
プログラム
備 考
1
●アイスブレーク
日本の物質的な豊かさを確認する
●グループワーク
自分の考える豊かさについてイメージを出し合い、連想図を描
く
●フォトランゲージ
地球家族の写真を見て、自
分が豊かだと思う国を挙げる
●グループワーク
自分の挙げた国の豊かさに
ついてグループで話し合う
どの国にも共通してあるものは何か、不要なものは何か、持
続可能なものは何か考える
報告は福祉科3年生
を対象にしたもので
ある
実践内容
2
114
C2
豊 か さ と は 何 か
●アイスブレーク
日本の福祉の実態につい
て確認する
●ビデオ「北欧スウェーデン
老後の安心」を見る
感想を出し合う
●講義 世界人権宣言につ
いて
あってよい違い=個性
あってはならない違い=人権
●グループワーク
人権宣言に照らして現状を見る
●振り返り
成果物はグループを
回して読みあう
持続可能の 意味を
「こんな生活なら私は
続けられる」という意
味にとる生徒がいる
成 果
世界には様々な価値観があることを知った
それぞれの価値の中にも共通のものがあることを発見した
その共通のものを人権と呼び、誰もに保証されるものであることを確認した
課 題
最終的に「人々の権利としての福祉」という点まで確認したかったが、「権利の一つに入っている」
ことを確認するまでであった。もう一歩踏み込んで考えさせたい
備 考
本実践は福祉科生徒を対象にしたので権利としての福祉を狙いとした。ほかに普通科1年生、母
親学級などで同様の企画で実践したほか、社会科教諭と共にプログラムを考案するなどしてお
り、それぞれに若干ずつ内容を変更している
■ 実践報告シート
タイ
トル
実践場所
C3
今、同じ地球の上で
岐阜県
多治見市立南ヶ丘中学校
実践者
夏目 佳代子
対 象
中学3年生
時間数
4時限
担当教科
英語
実践教科
英語
ねらい
①難民の存在を知り、その現状を共感的に理解する。
②難民問題の主な原因を知り、難民の受け入れについて考える。
③難民問題解決のために必要なことを考え、難民救済のための活動について知る。
回
プログラム
備 考
1
<「難民」とは何かを知る。>
・難民の写真と、生徒の日常を写した写真を見て、何の写真か、共通点は
どんなところかをグループで話し合い、発表する。
・どちらも、今この地球上で起こっていることだということを知る。
・難民とはどのような人たちか、もっている考えを出し合う。
・難民クイズと難民条約、教科書の本文から、難民とはどのような人たちも
ことをいうのか、世界中にどのくらいいるのかを理解する。
・フォトランゲージ(虎の
巻、UNHCR の HP より)
・生徒の日常を写した写
真
・難民クイズ
・Human Rights for All
(New Crown 3)
2
<難民問題の原因、難民の生活について知る。>
・写真を見て、難民になるとはどんな状況なのか、また、難民の多い国や
地域などについても予想し、発表する。
・難民世界地図を作成する。(難民を出している国、受け入れている国)
気づいたこと、感じたことを共有する。
・教科書を読み、子どもたちがなぜ難民になったのか、どのような生活を
送っているのかを理解する。また、同じ境遇の子どもたちが、どのような
地域に多いのかを理解する。
・「難民の子どもたち」を読み、難民になった子どもたちの思いを知る。
・フォトランゲージ
・世界地図
・シール
・「難民の子どもたち」
(UNHCR 資料)
3
<難民を共感的に理解する。>
・難民の困難な状況を疑似体験する。
・逃げた後の生活や保護にはいろいろなケースがあることを知る。
・難民の存在とその状況について、感じたことをふりかえり、共有しあう。
・虎の巻 p140「難民のか
ばん」
4
・ブレインストーミング
<難民救済のための活動について知る。>
・UNHCR リーフレット
・難民へどのような支援が必要か予想し、発表する。
・教科書を読み、難民へどのような支援が行われているかを理解する。
(医療、教育、食糧、帰国後の支援)
・緒方貞子さんの活動について知り、彼女の言葉から子どもたちの人権に
ついて考える。
・学習全体を通して気づいたことや感想を共有しあう。
実践内容
成 果
・多くの生徒は、難民について漠然としたイメージをもっていただけだったが、実際の状況を知ったり疑似体験を
したりすることで、自分と無関係な問題ではないことに気づくことができた。
・教科書題材をただ読んで理解するのではなく、生徒同士で考えを共有しあいながら学習できた。
課 題
・難民について「知る」ことが中心のプログラムだったので、難民を発生させないことの大切さまで考えさせられ
るとよかった。
備 考
・授業では、「New Crown3」を使用している。このプログラムは、Let’s read2 “Human Rights for All”を用いて行
った。他にも、キング牧師の公民権運動やケビン・カーターの「ハゲワシと少女」などが題材としてとりあげられ
ている。これらについても参加型学習を取り入れて授業を進めることで主体的に考えさせることができた。
115
■ 実践報告シート
タイ
トル
実践場所
岐阜県
多治見市立小泉中学校
実践者
堀 純児
対 象
中学生(2年)
時間数
1時間
担当教科
社会科
実践教科
社会科
ねらい
世界の家族写真から、たくさんの幸せを探し、幸せについて考え、今後の学習に展望を持つ。
回
実践内容
116
C4
幸せ探し
プログラム
1
つかむ
(7分) 〇「世界の人々にはそれぞれの幸せがある。」ことを受け止め
各自で課題を考える。
・課題を持てた人は、全員起立し自分の課題を発表する。
・「世界の人々の幸せを探そう」とみんなで決める。
〇自分が幸せと感じる時を交流する。
アイスブレ-キング
・自分なりの幸せを交流する。
・明るく気軽に交流できる雰囲気を作る。
深める
〇家族写真から幸せを探そう。
・世界の家族写真を班で5枚選ぶ。
フォトランゲージ
自分たちの班で、興味のある地域や家族、幸せの見つけら
れる家族を選ぶ。
・各自で各家族の幸せを見つけ、メモする。
・意見交流する。
傾聴
まず班でおこない、全体交流する。
〇より多くの幸せをさがし、分類・関連付けをする。
・より多くの幸せをさがし、多くのしおりに記入する。
ブレーンストーミング
・班で、しおりに記入した幸せを交流する。
・共通の項目等でまとめたり、関連付けたりする。
・幸せの要素をまとめる。
まとめる
〇学習のまとめを行い、行動計画を立てる。ノート記入し発表。
・世界の人々は、自然の中で工夫をして文化を作り上げ幸せ
を追求していることが分かる。
・今後学習する世界の人々の生活と文化の単元を、今日の視
点で考えることを確認する。
行動計画
備 考
先生の笑顔
みんなの笑顔
地球家族写真 B4 サ
イズ渡し
(11枚セットを各班
に渡す)
メモ用プリント
(全員に配布)
・多量のしおり
(一人数枚)
・マジック
(全員に1本)
・ノートに記入
成 果
家族写真を見て「見た目では幸せは見つからないよ」と言う仲間の声に、「なかなか読みが深い」
と返した生徒。今日のねらいを具現する動きだった。「家族の愛情って大切だと思います」と言っ
た生徒に「そうだよね」と応じた生徒。授業のねらいを超えていた。「生徒ってすてき」と思えた。
課 題
生徒はとても素直で、がんばろうとしている。その熱意を十分満足させ、完全燃焼させてあげら
れない自分がむなしい。「1時間をさらに大切に」と誓う日となった。
備 考
授業の手法は、完全に消化して行わなければならないことを痛感させられた1時間であった。
■ 実践報告シート
タイ
トル
C5
?想像?創造?
実践場所
岐阜県
県内の複数の小中学校
実践者
古川浩一
対 象
小学6年〜中学3年
時間数
2時間
立場
青年海外協力隊 OV (16-3)
職種
視聴覚教育
ねらい
①「難民のかばん」で難民という立場を疑似体験する。
②難民キャンプの写真とビデオを使い、難民キャンプの「今」を知る。
③日本の子どもと難民の子どもが共同制作した絵画を鑑賞しながら未来について考える。
時間
10分
プログラム
「バースデーライン」(アイスブレーキング)
・ 「さあ今から絶対に言葉を使わないで下さいね!そして1月1日から誕生日の順番に並んで下
さい♪しゃべらないでね♪」と伝え、列の頭と終わりの場所を示す。
・ 並び終わったら先頭から順番に誕生日を大きな声で言ってもらい答え合わせを行なう。
・ 答え合わせと共に何も書いていないバースデーカードを配ってゆく。
・ ラインの頭から5〜6人ずつのグループになってもらい座ってもらう。
・バースデーカードに誕生日に欲しいものを書いてもらう。書けたらポケットへ。
35分
準備物
バースデーカード×人数分
筆記用具×人数分(各自用意し
ておいてもらう)
「難民のかばん」
・ グループに「難民のかばんシート」を配ってゆく。
・ 「さて、今から大変なことが起きてしまいます」
難民のかばんシート×グループ
の数分
・
・
・
・
“戦争”が起こったという状況を説明する。
「皆さんには今から難民になってもらいます」と宣言する。
そして「皆さんに作ってもらったこのグループは実は“家族”なのです」と伝える。
「急いで逃げないと家族の命が危ない。さあ、今から目の前のかばんに家の中から大切なも
のを9個だけ入れて下さい。時間は3分しかありません。家族で話し合って決めて下さい!」
・ 3分経ったら、書いている途中でも打ち切る。
・ 「逃げて、逃げて、ようやく国境までやってきました。目の前には川があります。」
・ 多くの人が逃げようとしているので、船に乗るために持ち物を3つに絞らないといけなくなった
事を告げ、家族で話し合い1分で3つに絞ってもらう。
・ 全体共有。各グループ持ち出したものと、その理由を発表する。
・ ポケットの中のバースデーカードと、難民のかばんシートのモノとの違いを考え、共有する。
実践内容
10分
30分
休憩
「難民キャンプってどんなところ?」
・ 生徒たちに難民キャンプのイメージを聞いていく。(悲惨なイメージ?)
・ 写真やビデオを使いながらシリアのパレスチナ難民キャンプ(難民化して60年経つため安定
した生活を営んでいる)の話をし、感じた事を聞く。(元々持っていたイメージとのギャップ)
・ イラクとシリアの国境間の難民キャンプ(いかにも難民キャンプのイメージ)の写真とそこに住
む子どもたちの絵を見て、どのような状況でこの絵を描いたのかをイメージする。
プロジェクター、スピーカー
難民キャンプの写真・ビデオ
難民の子どもたちの絵
・ 〔落としどころ〕一人のシリアの難民の少女による家族紹介のビデオとイラクの難民の子どもた
ちが描いた絵の個性から、「個」を感じてもらい、難民という大きな枠組みではなく、自分と同じ
一人の人間であるということを実感してもらえるよう導く。
20分
「未来の地球」
アートマイル壁画
・ 日本の子どもとシリアの難民の子どもがインターネットで交流し、共同制作した大きな絵(アー
トマイル壁画)を鑑賞しながら未来の地球について考える。
・ フリートーク。
成 果
①「難民のかばん」では違った境遇の人々の気持ちを疑似体験し、自分たちの生活を見つめ直した。
②「難民キャンプってどんなところ?」では自分たちが抱いている「イメージ」の一面性を知る事ができた。
③「未来の地球」では相互理解の新しい可能性を知り、私たちの未来について考えた。
課 題
①「難民のかばん」疑似体験をよりリアルに感じてもらうための素材が必要。
②「難民キャンプってどんなところ?」受動的になる構造がある。主体的な「問い」を引き出す必要がある。
③「未来の地球」新しい手法によるコミュニケーションについて判りやすい説明が必要。
備 考
参考文献:『教室から地球へ 開発教育・国際理解教育虎の巻』 JICA 中部国際センター (2006)
世界の子どもをアートで繋ぐ「アートマイル」詳しくは http://www.ako-info.jp/artmile/ をご覧下さい♪
実践は岐阜県内の複数の学校で行なった。上記の流れを基本に柔軟にプログラムを変化させた。
117
■ 実践報告シート
タイ
トル
実践場所
C6
世界を知ろう
愛知県
日進市立南小学校
実践者
舟橋 美和
対 象
小学校 6 年生
時間数
9時間
担当教科
英語
実践教科
総合的学習
ねらい
・世界の貧困について知ることができる。
・貧困を通して世界と日本とのつながりを知ることができる。
・自分の生き方を振り返り、自分ができることを実践できるようにする。
回
プログラム
備 考
1 学期 世界を知ろう・みてみよう(3時間)
①
・ ビデオ「世界がもし 100 人の村だったら」を視聴
2 学期 貧困について知ろう(4時間)
②
・ カカオ農園で働いている少年の映像を見て話し合う。
実践内容
③
・ カカオを生産している国と消費している国があることを知る。 虎の巻資料 「カカオ
・ 貧しい国と豊かな国があることを知る。
豆生産量・チョコレー
・ 貧困が自分たちとは全く関係ない世界のことではないことに ト消費量」使用
気づく。
④
・ 貧困の写真を見て暮らしの様子を話し合う。
⑤
・ 貧困についての派生図を作り、貧困からどのようなことが起こ
ってくるかを考える。
虎の巻資料
「貧困の写真」使用
3 学期 自分たちの生活を見つめよう(2時間)
本は教材提示装置で
⑥
「ふたり 同じ星のうえで」を読み、物質面での貧しさと心の貧し 映写して、全員に見
さがあることに気付く。
せながら読む。
⑦
118
「あなたのたいせつなものはなんですか?」を読み、自分たちと
の違いを知ることから、自分の生活や生き方を振り返る。
成 果
・ 子どもたちは資料として情報を得ることができれば、興味を持って学ぼうとし、そこから自分な
り答えを見つけようとすることができる。答えは学級で1つにまとめられるものではなく、個々
に違っていても、世界の問題を考えようとしてきたそのことが、子どもたちの学習の成果であ
る。と感じることができた。
・ 子どもたちが「世界を知ろう」という学習をしていく上で、国と国のつながりの中で、自分たちは
生きているんだということを学ぶことができた。
課 題
・ 具体的な行動まで起こすことができなかった。また、学習を通して学んだ思いは時間とともに
薄れていくと思うので、持続的な学習が大切である。
備 考
・ 学年の総合的学習のテーマが「おもいやりをもって~世界・日本・周りの人・家族・自分~」とい
う内容だったので、貧困を切り口をとして学習を進めることができた。
■ 実践報告シート
タイ
トル
C7
命の水 を作ろう
実践場所
愛知県
一宮市立赤見小学校
対 象
小学校 6 年生
時間数
所属
愛知県国際交流協会
実践教科
ねらい
森 天子
70 分
水を通して、開発途上国の子ども達の現状を知り、ORSを試作、試飲して、世界の課題を考える
きっかけとする
回
実践内容
実践者
プログラム
挨拶、ワークショップなどの説明
15分 <アイスブレイク>
どんな国を知っている?
1. グループで知っている国の名前を書き出す
2. 発表 黒板に貼ったハンガーマップに発表した国をマグネッ
トで示していく
3. マグネットのついた国と開発途上国を比較しながら途上国の
説明
35分 <クイズ>
1. 地球の水を2ℓボトル1本とすると、私達が使える水の量は?
計量カップ、スプーン、スポイトで実際に量ってみよう
2. 日本人が一日に使う水は2ℓボトルに換算すると何本?
日本、アメリカ、マラウィーを比較すると・・・
3. 途上国で水を運ぶのは誰の仕事なの?
水が入ったバケツを校舎の端まで運んでみよう
4. トイレは世界中 どこでもあるの?
5. お医者さんがいないところってあるの?
6. 下痢で死んでしまう子どもなんているの?
* 4.5.6.は一宮の人口に当てはめたりしながら示す
10分 <命の水―ORSを作ろう>
1. 各グループでORSを作り、試飲する
2. 感想を聞いてからORSの説明
10分 <まとめ>
わかったこと、感じたことなど、なんでも
1. グループ内でBS、模造紙にまとめる
2. 全体で発表、共有
備 考
<グループ作業>
ハンガーマップ
<教卓前に集合>
2ℓボトルの水、計量
カップ、スプーン、ス
ポイト
水が入ったバケツ2
個、水を運ぶ子ども
の写真
汚水の入ったペット
ボトル
<グループ作業>
水500ccボトル、塩
1.7g 砂糖 10g 紙コ
ップ
成 果
自分の生活と途上国の子どもの生活との差の重大さや世界の現状を、真剣な思いでうけとめてく
れた。「日本が良ければという考えではなく、外国の事も考えたい」 「こういう人達の事を思い水
を大切に使いたい」等 ふりかえりのコメントはみなすばらしいものだった。
課 題
今回は場所、時間の関係から水運びの体験を代表の子ども 1 人にしてもらったが、みんなが体
験できると良い。水に関心が薄い日本において、将来、世界における水問題に関心が向くプログ
ラムはどんなものが良いのか。
備 考
このワークショップは、一宮国際交流協会から一宮市内の小、中学校への国際理解教室派遣依
頼に応じたもので、内容は各校の希望による。
119
■ 実践報告シート
タイ
トル
実践場所
D1
What’s 国際貢献
静岡県
加藤学園暁秀中学校・高等学校
実践者
笹鹿 岳志
対 象
高校1年生
時間数
9時間
担当教科
国語
実践教科
IBMYP(AOI)Community and Service
ねらい
フィリピンにおいて国際協力をする日本人の様子、またその他の国際貢献活動を知ることによっ
て、将来国際社会に活躍の場を求める生徒達が、国際貢献とは何かということを明確に考えるこ
とができるようになる。
回
1
プログラム
備 考
「未知の国?フィリピン」(3時間)
・カード式整理法
①フィリピンについて知っていること、思いつくことを書き出す。
・ワークシート
②フィリピンの概要を知る。
・PP
③海外教師研修の PP で、実践者がどんなことをしてきたか、見てきたか、
考えてきたかを語る。
2
「どんな国際貢献があるの?」(1時間)
①青年海外協力隊の職種を見て、興味あるものを見つける。
②フィリピンで見てきた国際貢献(具体例)。
③学校における募金活動(FTC・ARK)。
Peace Corps で活動する卒業生の話。
3
「国際貢献は必要なの?」(3時間)
①前回までのふりかえり。
②「世界に国際貢献がなかったら」の派生図を書く。
③「開発途上国への援助」、国際協力想定事例でシミュレーションをする。
実践内容
4
・派生図
・シミュレーション
(虎の巻JICA中部)
「国際貢献に携わる人の気持ち」(2時間)
①国際貢献に関わる人の思いを知る。
②「国際貢献で大切なこと5か条」を作る。
③大切なのは他者を思いやること。まずは身の回りからスタートしよう!
④「ふりかえりシート」を書く。
120
・青年海外協力隊職種
(虎の巻JICA中部)
・ワークシート
・手記、新聞記事、手紙
・指標づくり
・ワークシート
成 果
生徒達は、この授業を通して、国際貢献がたんに相手に対する施しではないことを理解すること
ができた。国際貢献・国際協力を漠然としたイメージで捉えていたものが、具体的な形をもって考
えられるようになった。実践者の実際の体験談を交えたことで生徒の興味を惹くことができた。
課 題
NGO、青年海外協力隊等で実際に国際協力に関わった(ている)人々に話していただく機会を設
けることができたらより良かったであろう(是非機会を持ちたいと思っています)。
すべての回において何かしらの参加型の活動を行ったが、とにかく予定時間をオーバーした。
備 考
楽しんで学習に取り組んだ生徒がほとんどだった(参加型は時間はとられるが、いい!)。
今回の研修を通して、多くの人と出会えたこと、開発教育のいろはを学べたことは、私にとって本
当に価値あるものだった。そして、参加型の手法は、教科・学級指導にとっても役立っています。
■ 実践報告シート
タイ
トル
実践場所
D2
異文化理解が戦争を防ぐ
愛知県
県立蒲郡高校学校(定時制)
実践者
後藤伸之
対 象
高校2年生(定時制)
時間数
3時間(45分授業)
担当教科
英語
実践教科
英語Ⅰ
ねらい
他者との「違い」に気付く。「違い」は当たり前のことであり、相手の事情を考え、「違い」を認め合う
気持ちを育てる。
回
プログラム
1
① 当日の給食にちなんだ small talk で授業を始める。
② 『わたしの文化』シート(A)の Yes か No に各自で○を付ける。
③ 生徒はシートを机に置いたまま席を立ち、教室内を歩き他の
生徒のシートを眺めてくる。自分と6つ以上同じところに○を
付けた人がいるか探す。
④ 10 個の項目のうち、いくつかを生徒に答えてもらう。
⑤ 数名の生徒に、「どうしても許せないもの」を答えてもらう。
⑥ 『私の常識は日本の常識』シート(B)を配り、③④⑤と同様に
行う。
2
実践内容
3
① 第 1 回の生徒の意見や感想の代表的なものを拾い上げ、
F が読み上げ教室内で共有する。
② 『海外でホームステイ』シート(C)に記入。 その後生徒は
ギャラリー方式で他の生徒の意見を閲覧する。
③ F が代表的な意見を紹介する。
④ 自分とは違う意見を聞いてどう思ったか、数名に尋ね、教室
内で共有する。
備 考
③わずか 16 名のクラ
スなのに、全く同じとい
うペアがほとんどいな
いことに気付く。
⑥(A)では家庭単位の
違いが多かったが、(B)
では国や文化によって
の違いが大きいことに
気付く。
②今回は自分が異文
化に飛び込むことを想
定する。
① 「戦争が起きる要素って何?」と尋ね、各自に考えてもらう。
② グループで紙に書き出す→発表する。
③ 出た意見の名目ごとに(食料、資源など)現実に起こっている
例を F がいくつか示す。
④ ③の問題につき、自分が当事者であればどうするか各自
考える。
⑤ ③の問題につき、当事者の自分と対立関係にある立場の
人が仲の良い友達ならばどうするか、ペアで考える。
⑥ ⑤の話し合いを教室で共有する。
成 果
既知情報の少ない生徒たちにとっては思いもしない情報を提示できた。その情報をもとに、ひと
ごとでは済まないのだということを生徒が理解できたようだ。ほぼ全員に発言してもらうことがで
きた(どうしても教室内で発言できない生徒もいる)。
課 題
比較的おとなしい生徒を相手にしたのだが、活動形態をあまり多様にできなかった。与えられた
情報をもとに、身近なところに引き寄せて考えるところまではやってくれたので、次にはロールプ
レイ等にも挑戦したい。
備 考
121
■ 実践報告シート
タイ
トル
実践場所
長野県
飯田長姫高等学校
実践者
田辺紗也子
対 象
高校 2 年生(20 名)
時間数
3時間+α
担当教科
英語
実践教科
英語Ⅱ
ねらい
・ 平和があたり前となった日本でも、過去に原爆や戦争のような悲惨な出来事があったことを
再認識し、平和の重要性について考える。
・ 平和な世界を築いていく為には高校生の自分たちがどのようなことができるのかを考える。
回
1~2
(英語の
通常授業
12 時間)
実践内容
3
122
D3
平和について考えよう!
プログラム
備 考
【ドキュメンタリー映画 「ヒロシマナガサキ」 視聴】
DVD
・ 映画から戦後60年経って被爆者から語られる原爆投下直後
の広島や長崎の様子、被爆者の苦しみ、原爆を落とした側
の苦悩、戦争の悲惨さを知る。視聴後に映画についての感
想を書く。
【原爆ドームプロジェクトについて知る】
・ 英語授業時に(50分×12回)に教科書(三省堂、EXCEED
English Series Ⅱ、Lesson 4)の 「A Model of the Atomic
Bomb Dome」 を読み、日本の高校生が始めた原爆ドームの
模型作りプロジェクトが世界の高校生達に拡がっていったこ
とを知る。
【平和のために自分たちができることを考える】
① クラスメートが映画視聴後に書いた感想の一覧を読み、改め
て映画や教科書からクラスメートや自分が感じたことを思い
出す。
② グループに分かれ、「平和のために自分たちができることは KJ 法
何か」考えを共有し合う。
③ 共有したアイディアを分類し、他のグループの紙も見て回り、
良いと思ったものに印をつける。
④ グループごとに出た考えを発表する。
成 果
映画や教科書を通して生徒達は平和の大切さを改めて感じることができた。普段ならここで授業
が終了していたが、今回クラスメートとの話し合いの機会を設けることで、ある問題について「理
解する」だけでなく「行動する」ための話し合いの手法を体験することができた。
課 題
「平和」というテーマが広すぎたためか話し合いが一般論的になり、問題解決に向けて行動する、
という問題意識を持つまでには至らなかった。体験型のアクティビティを充実させて、参加者の理
解を深めることの重要性を痛感した。
備 考
英語の時間に「国際理解教育」の視点を取り入れ、教科書のテーマをリンクさせながら参加型の
授業を行うことに大きな魅力と可能性を感じている。今回を機に今後も実践を続けて行きたい。
■ 実践報告シート
タイ
トル
実践場所
D4
開発援助とは何か
愛知県
愛知県立千種高等学校
実践者
大宮秀樹
対 象
高校2,3年生
時間数
2時限
担当教科
英語
実践教科
国際英語
ねらい
1.開発援助の主体とその内容を考える。
2.開発援助の功罪を考え、開発のあるべき姿を探る。
3.明確な答えがなくても様々な解決の可能性を探る忍耐力を身につける。
回
プログラム
1
1.開発援助(Development Assistance)という言葉を聞いてどん
な活動を思い浮かべますか。5つまで書いてください。またそ
の結果、どういうことが起こると思いますか。(10分)
2.他のグループを見て回り、彼らが起こるだろうと思った事柄に
ついて違う考えがあれば書き込みましょう。(10分)
3.活動が引き起こすものを、ポジティブなものには青の○を、
ネガティブなものは赤の△を付けて、分類してみよう。(5分)
4.各グループの特徴的な項目を2,3選び発表しよう。(10分)
5.フィリピンの開発援助の活動例を写真で見てみよう。この写
真からどんな結果が考えられますか。(15分)
グループ
模造紙、ペン
1. パヤタスの写真を見て感じることを話し合い、書き留めよう。
(15分)
2. パヤタスに関する事実をいくつか読んでみよう。(3分)
(1) 護岸工事遂行のため、また市内のスモーキーマウンテン
が閉鎖されたため立ち退きを強要された人々が集まってく
る。
(2)失業率が高く市内では働けない人々が集まる。
(3)地方の農家で地主の搾取にたまりかねてマニラに上京し
た人々がここに落ち着く。
(4)パヤタスのごみ集積場は、Smoky Valley と呼ばれる。メタ
ンガスが発生して自然発火し、煙が立ち上るから。
3.1.で気づいた問題点に対するコメントや、この問題に対する
解決策などを書き出し、発表しよう。(20分)
4.3.で考えたことは、誰にできることか考えてみよう。たとえ
ば、国際組織、国、企業、NGO、個人など。
グループ
パワーポイント
個人
ハンドアウト
2
実践内容
備 考
個人
グループ
グループ、代表者
個人
パワーポイント
グループ
グループ
成 果
開発援助においても、自分では良かれと思ってしたことが別の視点から見ると歓迎されない事態
を引き起こす可能性があることを再確認することができた。開発援助の意義・在り方について考
える良い機会となった。
課 題
国際組織、国、企業、NGO、個人などの開発援助の主体について話し合う時間がとれなかった。
時間配分を研究する必要がある。他国の現状を写真で見て直感的に思うことを基にして話し合っ
たが、一方で何が起こっているのか詳しく説明する時間があればなおよかったかもしれない。
備 考
123
■ 実践報告シート
タイ
トル
実践場所
移民の歴史プロジェクト
長野県
D5
~戦争に翻弄された人々~
中野市立南宮中学校
実践者
野口 久美子
対 象
中学3年生
時間数
12時間
担当教科
英語・3年国際理解教育
実践教科
国際理解
ねらい
戦争を知らない子供たちが、過去の戦争の歴史、また現在も続く紛争と自分の関わりを知ることで平
和の大切さを知る。また日本の戦前、戦後の2つのポスターの比較から、ブラジル移民、満蒙開拓団の
人々の苦労の上に築かれた現在の平和であることに気付く。
回
プログラム
Step1 【紛争と自分のつながりを知る】
1 自分が知ってる戦争はいくつある?【ブレインストーミング】
2 過去の戦争と日本の関係 【歴史の教科書、資料集を使って】
3 日本と関係のあった戦争の大まかな歴史を知る
4 ケータイの中身から現在もつづく紛争と、自分とのつな
がりを知る【フォトランゲージ→ケータイの一生 →地球データマップの
備 考
資料
「地球データマップ
~戦争と平和~」
「毎日新聞」
「開発教育教材
ケータイの一生」
視聴】
Step2
【戦争が起こったら】
DVD life is beautiful
1 もし戦争が起こったらどうなる?【派生図】
ダッハウの写真
2 映画 Life is beautiful の鑑賞
(野口が撮ったもの)
3 ダッハウの強制収容所からわかる、平和を守るために現在
出来ること
Step3
実践内容
移民政策のポスター
戦争に翻弄された人々
2つのポスターが導いた人生とは・・
成 果
戦争と平和という課題から導入し、最後は生徒自身が2つの移民政策から一つを選び新聞制作をし
たことで、歴史に対し苦手意識がある生徒も、グループと協力し、自分たちで考えながら楽しく活動に取り
組めた。
課 題
中野市という土地柄、ブラジル移民に関する資料が学校や市立図書館などになく、調べ
学習はインターネットに頼るだけになってしまった。また満蒙開拓団に関することと比べる
と、生徒自身が直接お話しを聞く機会などが少なかった。
備 考
124
【日本の戦前、戦後の様子は?】
1 2つのポスターかわかること 【フォトランゲージ】
2 日本の移民政策のいきさつを調べよう
(ポスターを見て自分がさらに調べたいと思ったもの選択)
調べ学習 → グループで新聞制作
調べたおもな内容
・歴史的背景
・どんな人たちが応募したのだろう?長野との関係は?
・当時の生活の様子
・現在抱える問題など、これから解決していくべき課題
など
Step4 【体験された方のお話をきこう】
1 プロジェクトX 「大地の子 祖国に立つ」の視聴
2 満蒙開拓団 高山すみこさん(木島平村出身)の講演会
3 ポルトガル講座
講師:野富エジナさん
■ 実践報告シート
タイ
トル
実践場所
D6
「ケータイ」で、平和学習
三重県
伊勢市立二見中学校
実践者
菊川 誠
対 象
中学2年生
時間数
1~2時間
担当教科
英語
実践教科
総合的な学習の時間
ねらい
・ 沖縄修学旅行事前平和学習の一環として、現在の戦争を考える。
・ 自分が、戦争と繋がっていることを知って、平和のために何ができるか、考える。
回
実践内容
プログラム
備 考
1
導入(アイスブレーキング)
10 分 ① 「自分の好きな魚の絵を描こう」
・ 絵を見せながら、魚の名前を口に出しながら、仲間を見つけ
て集まる。
・ 集まったら、好きな魚の名前と好きな食べ方をグループで交
流する。
「仲間さがし」
展開(ケータイと戦争の関係)
25分 ①「ケータイ」についてのクイズに答える。
※ 「軽量化、多機能化、低価格化」の視点で
Q3 ケータイでもっとも軽いものは?
Q4 〃
でどんなことができるの?
Q5 〃
が安く買える理由は?
※「大量生産、大量廃棄」の視点へ
Q6 一年間に、どれくらいが不要とされているか?
Q7 現在、回収率はどれくらい?
② どこの国や地域で戦争が起きているかを知る。
Q1 戦争が起きている国や地域の共通点は?
※ 「主に、貧しい途上国で起きている」
③ ケータイとその国との関係を知る。
・ コンゴ民主共和国の内戦とタンタル
・「軽量化」
・「多機能化」
・「低価格化」
※ 携帯電話クイズ・
ワークシート
15分
まとめ(振り返り~自分にできること)
① 「なぜ戦争はなくならない?」を考える。
② 自分たちにできることを考える。
Q1 平和のために何をしよう?
※沖縄には国内の米軍基地の75%が集中している。
・仲間の好み、考え
方や物の見方の多
様性を知る。
・地球データマップ
・ワークシート
成 果
暴力の連鎖を断ち切ることで、「だれもが争いあう世界(クラス)」から「だれもが信頼しあえる平
和な世界(クラス)」をめざす意志を確認させたい。
課 題
生徒の日常生活では「自分に甘く、相手に厳しい」姿勢が多く、「損得感情」の部分での課題解
決が困難なことが多い。どこまで理解して、行動に移せるか?
備 考
沖縄への修学旅行を人権・平和学習の柱として、「総合的な学習」で学んできた。今時は、今起
きている戦争と自分を繋げることで、過去の「沖縄戦」を今の問題としてとらえさせたい。
125
■ 実践報告シート
タイ
トル
実践場所
三重県
名張市立北中学校
実践者
中野 行俊
対 象
中学生(1年生)
時間数
全10時間
担当教科
社会科
実践教科
総合的な学習の時間(国際理解)
ねらい
・日系人の多く住むブラジルの生活や文化・歴史を知ることで、ブラジルとのつながりを考える
・日本に住んでいるブラジル人の思いを知り、自分たちができることを考える
・在日外国人問題を自分たちのこととしてとらえ、異文化を理解して共生していくことができる
回
①
②③
④⑤
実践内容
プログラム
備 考
【ブラジルを知る】
①各学級、
「ブラジルについての基本的な学習」
社会科の授業で
・
「ブラジル」と聞いて、思いつくものを書いてみよう(KJ法)
・教科書・地図帳を使って学習(場所・人口・首都・通貨・国旗など)
【ブラジルと日本との関係・歴史を知る】
②~⑤1年生全員一斉
1.
「ブラジル紹介のパワーポイント」
(ブラジルで撮影した写真で紹 (各ワークシートあり)
介)
(ブラジル人は誰でしょう・サンパウロ市内の様子・日系人学校・
料理・コーヒー農園・バイオエタノール工場・オレンジ畑など)
※ メインは「三重県に住む外国人の割合で 1 位がブラジル」
2.
「未来への絆 2008 日本ブラジル交流年」
(BSドキュメンタリー)を視聴(12 分、日系移民の歴史を紹介)
3.
「日系移民の歴史のパワーポイント」
人権教材
「わたしかがや
【ブラジルと日本の歴史、日本に住むブラジル人の現状を知る・考える】
く」生徒用P62・・日
1.
「ハルとナツ」を視聴(NHKドラマ、ブラジルに移民して苦労し
本人の海外移民を読む
た日本人(子ども)の場面を 50 分に編集)
※日系移民の手紙紹介
2.
「おとなりはブラジル人~もっとわかりあうために~」を視聴
(NHK、24 分、日本に住む、日系ブラジル人の課題がわかる)
▽
【ブラジル料理を体験しよう】
・ゲストティーチャーにパステウを作っていただき、昼食時に食べる
▽~⑧各学級で
(各ワークシートあり)
⑥
【異文化理解を体験する参加型学習】
「国際トランプゲーム:ビッグ」
(班活動)
・海外生活の疑似体験を通じて多文化共生を考えます
・異なる文化同士は、どうすれば快適に生活できるかを考えます
・ゲストティーチャー
(伊賀市国際交流協
会・三重国際交流財団・
自営業の方:3名)
⑦⑧
【ゲストティーチャーを招いて知る・考える】
・ブラジル国籍の方々の話をクラスで聞き、感想やまとめを書く
⑨⑩1年生全員一斉
・講師(NPO法人伊賀
【多文化共生についての講演を聞く】
・言葉の壁など乗り越えて、自分たちができることなど整理していく
の伝丸:1名)
⑨⑩
126
E1
多文化共生社会を築こう ~ブラジルから考えてみよう~
つたまる
成 果
・ブラジルについて、日本とつながりが深いこと・日系人の歴史など、生徒にとって意外な発見
や、外国に対する物の見方や考え方が、よい方向に変えられたように感じられた。
・自分自身が実践授業をする中で、ブラジル人とつながっていくことができた。
課 題
・自分自身の授業や、写真教材はブラジル研修を行った人にしかできないと思われます。つま
り、研修で見聞きした、教材の共有化がしにくいのではないか。また、総合学習などでないと、ブ
ラジルのことを多く学習するにあたっては、充分な授業時数の確保が難しいです。
備 考
・1年生は全6クラス(計196名)、ブラジル籍生徒は1名在籍。(日本語の理解は十分)
・2年選択社会においても、①~⑤のみ実施した。
■ 実践報告シート
タイ
トル
E2
多文化共生をめざして~異文化理解から地域の共生を考える
実践場所
三重県
四日市市立西笹川中学校
実践者
田中 真弓
対 象
中学生(1・2年生)
時間数
10時間×各6クラス
担当教科
国際担当
実践教科
総合的な学習の時間
ねらい
ブラジルの生活や文化を知ることで日本における多文化共生のあり方を考える
移民の歴史を知ることで日系人が残した功績とブラジルとのつながりを考える
さらに課題や問題点を見つけ自分たちができることを考える。(共生について)
回
プログラム
1
● 日本に住む在日外国人(クイズ形式で)
・三重県における在日外国人の割合を考える
・四日市市内における在日外国人の住居状況について知る
・在日外国人の人口はどれくらいだろう
→三重県には全国に比べてブラジル人の割合が多いことを知る。
● ブラジルってどんな国?「ブレーンストーミング」「KJ 法」
・ブラジルからイメージすること。知っていることについてグループで
書き出す。※質より量・人の意見を否定しない。
・各グループで発表し合う。
● プレゼンテーション JICA 研修の紹介
「ブラジルってどんな所?」
・教師海外研修で実際に体験したブラジルの様子をまとめたものを視聴す
る(質問を入れながら理解学習した)
ブラジルの面積・人口・国旗の意味・ブラジル移民の歴史について
ブラジルの学校制度・ブラジルの観光・ブラジルの食べ物・動物など
ブラジル BOX でも紹介する
2~3
実践内容
4
5~7
8
備 考
国際課からの資料
中日新聞
模造紙とポスカ、ポスト
イット
「教師海外研修プログラ
ムのプレゼン」
パソコン(パワーポイン
ト)
ブラジルBOX
JICA中部より貸出
ワークシート
当時の移民の様子の写
真
DVD「ハルとナツ」
移民の歴史を知るために「ハルとナツ」のDVD第1話を見ながら当時の移 ワークシート
民の様子を知ると共に自分がハルまたはナツの立場だったらどうするか
考える。感想も含める。
・参加型学習法で出し合う
多文化共生をめざして地域で取り組んでいることについて紹介する。
国際課からの資料
ワークシートで日本とブラジルの比較をする〈対比表〉
ブラジル移民 ブラジル移民が渡るわけ「フォト・ランゲージ」
9~10 自分が住んでいる地域についての共生について考える。
ワークシート
まず地域の課題を出し合い課題を解決するためにはどうすればいいかを 模造紙とポスカ
個人で考え、グループで話し合い、発表をする。「ブレーンストーミング」
ポストイット
→今後在日外国人と共生していくためにはどんな取り組みが必要である
かを考える。
成 果
・移民の歴史を通して日本とブラジルとのつながり、現在のブラジル(文化・地理)などを紹介しながら学習を進めるこ
とができた。多くの南米の人々が住む町「四日市」での国際理解教育につなげることができたと考える。
・KJ 法や参加型学習法を活用して各学級の中で意見を自由に発言し合える雰囲気ができた。
課 題
・日系ブラジル人の方々やブラジル社会への理解にとどまらず共生について一人ひとりの生徒が学んだことを
行動へとつなげていく実践のあり方について一層深めていきたい。
備 考
今回は中学生だけではなく、地域の小学生や大人対象に国際交流のイベントやサークル活動の場でも広める
ことができた。ブラジルに行ったことで、現地の状況を自分の言葉や映像で伝えることができた。今後もいろいろ
な場で広く実践していきたい。
127
■ 実践報告シート
タイ
トル
実践場所
愛知県
日進市立日進東中学校
実践者
塚本 裕子
対 象
中学 2 年生
時間数
9 時間
担当教科
美術
実践教科
美術
ねらい
実践内容
・フィリピンを知り、そこで暮らす子供達や同世代と絵を通して交流することで、美術ならではの国際理解の経験
をもつことができる。
・一つの作品を皆で創り上げる喜びを味わい、フィリピンに対してパートナーシップの意識を育むことができる。
・ワークを通して視野を広げ、客観的に自己を見つめ表現できる態度を養うことができる。
回
プログラム
備 考
1
1.ここはどこの国? ~フィリピンのイメージ~
竹の楽器や、7107の島がある、というヒントからどこの国かを当てる。フィリピン
のイメージをスケッチブックに描く。
(参考)旅行パンフレット
・竹の楽器
・ICANの絵手紙を課題とし
て配布しておく
2
2.わたしの僕の嬉しい楽しい瞬間 ~わたしを取り巻くもの~
ICANによるフィリピンの子供たちとの絵手紙交流のために制作した、「わたしの ・派生図
僕の嬉しい楽しい瞬間」がテーマの絵手紙の鑑賞後、「わたし」をつくるものを個人
的に派生図で書き出す。日本の恵まれていると思う点、恵まれていないと思う点を
書き出す。
3
3. どっちが日本、どっちがフィリピン? ~フィリピンの同世代達~
実は全てフィリピンで撮った写真を見せ、フィリピンの写真か日本の写真かを当て ・写真、ビデオ映像
させる。壁画交流相手であるイロイロ高校の、特に美術科を撮影したビデオを見
る。フィリピンの恵まれていると思う点、恵まれていないと思う点を書き出す。
4
4. グループワーク ~もし、学校がなかったら?~
絵手紙交流先がICANj事業地の子供たちであることの伏線として、「もし学校がな
かったら?」をテーマにグループで派生図を書き出す。
5
6~8
9
成 果
課 題
備 考
128
E3
アートでつなごう!フィリピンとわたし
・派生図
5. グループワーク ~ルールを作ろう~
新しいグループで、壁画をお互い気持ちよく制作できるように「~しよう」ルールを ・~しようルール作り
作る。「フィリピンの友達が見て嬉しい絵」を、グループごとに考えて下絵を描く。
6.共同制作 ~フィリピンの友達が見て嬉しい絵~
1 クラス 6 チームに分かれ、テント布の壁画にそれぞれ描き込む。壁画は50の枠 ・テント布、専用の絵の具
ができるように仕切られ、うち 36 枠を日本側6クラス 36 チームが担当、14 枠をフィ (NPOジャパンアートマイ
リピン側が担当する。
ルより購入)
7. 振り返りシート ~わたしに必要な力とは~
グループワークでの自分の参加の仕方、感じたストレス、それを解決するための ・対比表
力、その力を育むもの、阻むもの、感想を個人的に書き出す。
2 年生 6 クラスが一枚の絵を分担して描くことで、一つのものを皆で創り上げる大変さや喜び、充実感を味わうこ
とができた。振り返りシートでは、「フィリピンの生徒が私達の絵を喜んでくれるといい」「こういう形で自分の気持
ちを表現できて嬉しかった」という言葉を多く見ることができた。参加型のワークを通して、「グループワーク楽し
い」という声や、「発想力がついた」という声も聞くことができた。又、最後に参加の仕方を見直し、必要な力を育
てるもの、阻むものを考えたことで「気持ちが穏やかになった」という生徒もいたので、振り返りは大切だと思っ
た。
共同制作では、狭い中、小さい画面を6人が分担して描きこむということで、生徒達にとってかなり制作しにくい
場を提供してしまった。どうしても女子が積極的、男子が消極的になりがちで、均等な参加を促せなかった。これ
からは、人数に見合った大きさの画面を準備するようにしたい。又一つ一つの絵がばらばらで、一枚の壁画とし
て見た時にまとまりがなく感動が薄いので、次はより芸術性も追求する共同作品を創りたい。
まだ絵手紙プロジェクトのフィリピンの子供達が描いたカードや、完成した壁画が届いていない状態であり、届い
てからそれに対応したワークを実践していくので、以上の実践内容はまだ中途の段階である。最終的には、再
びフィリピンのイメージを絵に描き、最初に描いたものと比べて完結する予定である。
■ 実践報告シート
タイ
トル
実践場所
E4
日本からフィリピンへ ~世界に向けて~
三重県
皇學館中学校
実践者
道本 祐子
対 象
中学生(2年)
時間数
全 5 時限
担当教科
英語
実践教科
英語
ねらい
・共通語である英語を介して、フィリピンの文化や習慣に触れる
・諸外国への興味、関心から、各国の抱える問題にも目を向ける(次年度以降)
回
プログラム
備 考
【海外研修参加前】
1
2
「フィリピン」を知ろう(1)
・地理、気候、歴史、文化(言語、宗教、食文化)等
・教育制度
フィリピンに手紙を書こう
・英語で手紙を書く
・折り紙を折る
・折り紙に手紙を添える
・スライド(写真・地図)
・ Cadagmayan Norte
Primary School(小学校)
・ Iloilo National
→海外研修(フィリピン)の訪問校で生徒に配布。返事を書いても School(高校)
実践内容
High
らう。
【海外研修参加前】
・スライド(写真・地図)
3
「フィリピン」を知ろう(1)
・フィリピンの現状(生活風景、街並み)を知る
・学校、生徒、授業の様子
4
フィリピンからの手紙を読もう
・英語の手紙を読み、フィリピンの生活や学校生活を知る
5
クリスマスカードを送ろう
・フィリピンに手作りのカードを作り、メッセージを書いて送る
成 果
同世代の学生通しの交流を通して、フェアな視点で外国に目を向けることができたようである。ま
た、毎日学んでいる英語を活用することを知り、英語学習への意欲も高まった。
課 題
今後もフィリピンの学生との交流を通して、お互いの国の抱える問題に目を向けさせたいと考え
ている。
備 考
129
■ 実践報告シート
タイ
トル
日伯交流 100 年の節目に、今後の可能性を求める
実践場所
長野県
長野県小諸商業高等学校
実践者
森山 俊一
対 象
高校2年生・3年生
時間数
6時間
担当教科
世界史
実践教科
世界史
ねらい
E5
JICA の国際理解教育の理念にたち、派遣国BRAZIL で調査研究してきた日本移民史料館での精
選した資料を教材とする。交流・可能性をキーワードとして、生徒に解り易く説明する。今後の日
伯交流にも視点をあてる。3 点をねらいとする。
回
1
2
プログラム
備 考
「特別編成--Brazil のこと知っていますか」
2 時間
面積 日本の約 23 倍(南米大陸の約半分)、言語 ポルトガル語、人口 約
1 億 9000 万人、首都 ブラジリア、通貨 レアル、視察した大都市 サンパ
ウロ市(1800 万人)
北半球と南半球 Brazil は日本のちょうど反対側に位置する国。
日本(夏・朝)-----Brazil(冬・夜9)
(1)「Brazil」という言葉から、あなたは何をイメージしますか。
<Coffee、サッカー、サンバ、カーニバル、アマゾン、etc>
(2)Brazil の「キャンディー・Coffee」で味わう。体感する。
「日本移民史料館」の資料 2 時間
Brazil、サンパウロ市「日本移民史料館」
・ 持参した Coffee、キャ
ンディー
・ 国旗・・・Brazil の豊か
な自然を表す。緑は
森林、黄色は鉱物資
源、青は天体、白は
アマゾン川。
・ 概説資料
・ スライド使用
・ 詳細資料
・ 「日本移民史料館」
資料
実践内容
資料は語る スライドショー 資料の概説を学んで理解する。
神戸港から Brazil Santos へ 移民者の苦悩と苦労
コーヒー農園から近郊農業への移行を学ぶ。
3
130
Coffee のほろ苦さ 新聞記事より学ぶ
(1)
(2)
(3)
(4)
(5)
2 時間
コーヒーベルト地帯
コーヒーの南北問題 コーヒー取引市場 東山農場
コーヒー農場の仕事 「ハルとナツ」移民の歴史から学ぶ
品質と価格 生産農場労働者と消費者
まとめと展望
・ Brazil の授業のまとめをする。
・ 授業の最後に感想記入する。
・ 日本と Brazil 今後の視点を考える。
・
・
・
・
Coffee 持参
資料「朝日新聞」記事
東山農場での資料
感想記入用紙配布
成 果
・学校で共に生活する外国籍の生徒に対する理解が深まった。新聞記事に興味をしめすようにな
った。スライドからの視覚画面にひきつけられている様子が理解できた。
課 題
・時間配分では、説明の部分がやや多かった。黒板に書いた項目については、よく理解できたよ
うだった。国際理解ができていく中で、参加型の授業展開も試みるべきだった。
備 考
JICA での開発教育研修や教師海外派遣で築かれたネツトワークが、情報交換や授業実践に役
立つことが多かった。事務局、講師の先生や同志の先生方から刺激や教授法を学んだ。
■ 実践報告シート
タイ
トル
実践場所
静岡県
浜松東高校
実践者
山口権治
対 象
高校2年生
時間数
50分
担当教科
英語
実践教科
英語Ⅱ
ねらい
E6
国際理解教育(ステレオタイプに縛られていませんか?)
多文化共生社会の実現に貢献する生徒を育成する。
回
導
入
実践内容
展
開
ま
と
め
プログラム
1.挨拶・呼名
2.リラクセーション
3. ブラジル人についてイメージする。
① サッカー②サンバ③犯罪が多い④出稼ぎ
4. 日本でブラジル人が一番多くい住んでいる市はどこ?
① 豊田市②浜松市③横浜市
5. 袋井市の外国人差別の事例を考える。
「どうして問題が起きたのか?」
浜松市の犯罪率:外国人5%、日本人95%
1.絵を見て自分の考えたセリフとその理由を書く。
2.4人グループに分かれる。
3.司会、記録、発表、観察の役割を決める。
4.司会者から時計回りにセリフとその理由を発表する。
5.司会者はグループとしての答えをまとめる。
6.記録者は自分のグループの答えを板書する。
7.発表者は自分のグループの答えと理由を発表する。
8.観察者はグループの話し合いの様子を報告する。
9.振り返り用紙に記入する。
10.今回の授業で気づいたこと、感じたことを発表する。
備 考
絵
紙芝居
協同学習
人の見方、考え方は違う。思い込みで外国人を誤解する危険がある。
大切なことは外国人とかかわり、理解することであり、それが多文化共生
社会の実現につながる。
成 果
日系ブラジル人の話題を取り上げ、グループで課題に取り組んだ。その結果80%以上の生徒が
物の考え方・見方は人によって違うことに気づいた。
課 題
今回の授業で得られた気づきを、どうのようにして外国人と日常生活でかかわるという行動につ
なげていくか?授業を継続する中で生徒に具体的に考えてもらう。
備 考
131
■ 実践報告シート
タイ
トル
実践場所
E7
在日外国人について
大阪府
実践者
右田マリアナ春美
対 象
一般(小・中学生・大人)
時間数
1時間
担当教科
語学相談員
実践教科
国際理解
ねらい
・違う国で暮らすことの難しさを知り、自分に何ができるかを考える
回
プログラム
<準備>
・ペットボトルを3つ用意。ひとつには毒(塩水)ひとつには薬
(砂糖水)もうひとつには水を入れる。
・それぞれのペットボトルにネパール語のラベルを貼る)
実践内容
<実践>
・グループに分かれる。
・「おとうさん」「おかあさん」「こども」の役をにわかれる
・こどもが病気になったという設定でお父さんとお母さんが薬局へ
薬を買いにいく。(前にでてきてもらう)
・ネパール語で書かれている3つの飲み物から「薬」を選ぶ
・こどもにおかあさんとおとうさんが選んだ飲み物を飲む。
・グループ内での討論
・言葉は通じないことで大変なことまたは自分にできることを紙に
書く
・全体で発表
成 果
言葉のわからないつらさや大変さが体験でき、考えることができる。
ゲーム感覚で、楽しんでできる体験型ワークショップ。
課 題
ただのゲーム感覚でやってしまうことが多く、真剣に感じてもらないことがある。
自分のこととして考えにくい。
備 考
132
備 考
■ 実践報告シート
タイ
トル
F1
立場をかえて見てみよう!!
実践場所
静岡県
浜松市立佐鳴台小学校
実践者
石川 郁恵
対 象
小学校中学年~高学年
時間数
5時間
担当教科
小学3年生担任
実践教科
学級活動
ねらい
・教室の中にいる他の国から来た児童について理解を深める。
・立場をかえて物事を見たり,相手の気持ちを理解しようとしたりする。
回
プログラム
備 考
第 日本語が分からない外国人の気持ちって?
1
クイズやゲームを体験することで,日本に住む外国人の気持ちを想像したり
時 考えたりする。
①
②
③
④
ブラジルについてのクイズをする。
日本語でバースデーラインゲームを行う。
ポルトガル語でバースデーラインゲームを行う。
ゲームの感想を発表して,振り返りをする。
ポルトガル語支援員がゲー
ムの指示を出す
第
これってブラジル?それとも浜松?
2
ブラジルの写真と浜松の写真を対比させることで,様々な情報を見た目で判
時 断してしまっていることに気付くことができるようにする。
① ブラジルの写真と浜松の写真を対比させる。
② どの写真がブラジルで,どの写真が浜松なのか予想する。
③ 授業の感想を発表して,振り返りをする。
実践内容
写真を見て,浜松の街かブ
ラジルの街か予想する
第 言葉って大切だね!!
日本語で書かれていないため読めない文字から,何が書いてあるのかを予想
3
時 することで,日本に住む外国人の気持ちを想像することができるようにする。
① ブラジルについて知っていることを出し合う。
② ポルトガル語のラベルがはってある2本のペットボトルについて,何
が入っているのかグループで話し合う。
③ 日本語のラベルのペットボトルを見て,感じたことを発表する。
ポルトガル語で
「めんつゆ」
④ 授業の感想を発表して,振り返りをする。
「お茶」と表示されたペッ
トボトル
第 校舎の中の分からない言葉
4・
分からない文字に絵が書き添えてあることで,だれにとっても分かりやすく
過ごしやすい環境を作り出そうと考えることができる。
5
① 外国の駅の中の看板の表示を見て,気付いたことを発表する。
時
② 校舎の中を歩き,絵や他の言葉で表示するといいものを考える。
③ 考えた表示を発表する。
④ 感想を発表して,振り帰りをする。
・
成 果
児童が作成した保健室の看板
授業後もジェスチャーなどを使って一生懸命自分の気持ちを外国人児童に伝えようとする姿が見られる
ようになった。
・ 「自分が外国に行ったときは・・」「日本の学校に通う外国の友達の気持ちは・・」と自分とは異なった
立場になって気持ちを考えるきっかけとなった。
・
課 題
本学級には日本人児童が31名,ブラジル人児童が3名在籍している。1学級に様々な国の児童が在籍し
ている場合に,どこの言語を取り上げるか判断し,外国人児童の活躍の場を多く設定できるようにするこ
とが難しい。
備 考
133
■ 実践報告シート
タイ
トル
実践場所
静岡県
対 象
担当教科
ねらい
・
・
・
静岡市立
小学校
実践者
増井 由美子
小学校5年生60人
時間数
4時間
国際理解教育ファシリテーター
実践教科
総合
自分と違う文化や価値観を持っている人が身近にいて、共感的に理解し関わる中に喜びがあることを感じ取る。
模擬体験を通して、日本の生活が世界との関わり無しには成り立たないことに気付く。
日本も、世界の中で大切な役割を担っていることに気付き、自分に出来る国際協力を考えるきっかけを得る。
回
1
プログラム
あなたとわたし「違いを認め 関わり 楽しもう」
Ⅰ.全体会(60人)
①講師・ファシリテーター自己紹介
②アイスブレイキング・・・『4つのコーナー』
備 考
(10分)
(15分)
Ⅱ.国別活動 (4カ国に分かれる・・・事前にグループ分けしておく)
①アイスブレイキング・・・『○×クイズ』
(10分)
②講師の国紹介 挨拶・子どもの学校生活について(休憩を含め25分)
・写真や子どもの生活表を見せながらクイズ方式で問いかける
③みんなで
国の踊り/遊び/音楽を楽しもう
(25分)
タイ:『マーケップマイ』
フィリピン:『JACK’S STORN GAME』
ネパール:『音楽と踊り』
中国:『砂袋投げ』
④質問タイム
(10分)
・児童は、質問を事前に準備しておく
⑤ふりかえり
(10分)
実践内容
134
F2
あなたとわたし「違いを認め・つながりに気付こう」
2
あなた(世界)とわたし(日本)のつながり
①アイスブレイキング・・・『国旗当てクイズ』
(10分)
・世界地図で位置確認をする
②Made in
?
(15分)
・家で見つけた外国製品を、種類別に色分けしてポストイットに
書き、世界地図に貼る
・気づいたことを発表する
③給食作り(机上の模擬体験)
(60分)
・班ごとに、カードでできた材料(原産国ごとに色分けされている)
を購入して、決められた給食メニューを作る
※途中、様子を見て、材料購入不可能な状況設定をする
・活動後、結果を見て気づいたことをグループで共有→全体に発表
④講師とファシリテーターの話
(10分)
・日本と外国のかかわりの身近な例を話す・・・チョコレート・携帯
・フィリピンにいて感じたこと/日本にいて感じること
⑤ふりかえり
(10分)
講師 (タイ・フィリピン
ネパール・中国)
各1名
②講師や学習国に関心を
持たせる
②児童に、自分の生活と
同じところ・違うところに気
づかせる
③言葉に頼らなくても、一
緒に楽しめる活動を取り
入れる
④自然なコミュニケーショ
ンを図る
⑤ふりかえりシート
講師 フィリオピン1名
②食品:赤 衣類:青
文具・おもちゃ :黄色
その他 :白
③メニューa./b/c は、献
立表から選び、給食セン
ターに産地を問い合わせ
る(活動当日の献立を含
む)
⑤ふりかえりシート
成 果
1.講師との交流を通し緊張感がとれ、体験しながら日本と学習国の違いを理解できた。また、楽しかった・
びっくりした・またやりたい・また会いたい・もっと知りたい という 今後に向けての良い姿勢が見られた。
2.給食を題材に、体験型学習で外国とのつながりを実感することで、外国との協力の大切さや 自分に出来る
国際協力を考えるきっかけになった。(ふりかえりにも書かれていた)
課 題
・年間計画に組み入れての活動だったので、事前学習や事後学習の実態把握や担任の先生との打ち合わせを
もっと密にしていれば、もう少し効果的な活動ができたと思う。
・講師との打ち合わせが、日程的に十分取れなかった。講師が複数になるほど大変。
備 考
年間計画の中で、事前学習で外国の新聞作りをしたり、社会科で貿易の学習をしたりしてあった。 事後は1月
の学習発表会で、国際理解について学習してきたことを、全校・保護者・地域に発表することになっている。
■ 実践報告シート
タイ
トル
実践場所
F3
フィリピンを知ろう
岐阜県
山県市立高富小学校
実践者
深見 秀文
対 象
小学 4 年生
時間数
4 時間
担当教科
外国語(国際理解)
実践教科
ゆとりの時間
ねらい
・ 写真を通してフィリピンについて興味、関心を持たせることができる。
・ 自分たちの理想の学校を考え、フィリピンの友達の考えた理想の学校と比べることでフィリピ
ンの子供たちに親近感を持たせることができる。
回
プログラム
1~4 「先生の出会ったフィリピン」
・フィリピンについて知っていることを発表する。
・フィリピンの位置を確認する。
・研修で撮影した写真を通してフィリピンの様子を知る。
都会の様子(パヤタスの子供)
田舎の様子(訪問した小学校)
食べ物
・感想を付箋紙に書き、写真に貼付する。
・書かれたコメントを自由に読み合う。
実践内容
備 考
・世界地図
・OA機器
・掲示板
・写真
・付箋紙
「自分たちの考えた理想の学校」
・フィリピンの子供たちと一緒に活動した中に、「理想の学校」を ・B紙
考える活動があったことを知る。
・マジック
・グループで理想の学校を考えて絵に描く。
・グループごとに自分たちの考えた理想の学校を発表する。
「自分たちの考えた理想の学校と、フィリピンの子供たちの考え
た理想の学校」
・グループごとに、自分たちの考えた理想の学校とフィリピンの ・画用紙
子供たちの考えた理想の学校の絵を比べて、似ているところ、 ・ホワイトボード
違うところ、を見つけて画用紙に書き出す。
・全体で似ているところ、違うところを交流する。
「感想」
・フィリピンの学習全体を通しての感想を書く。
・感想を発表する。
・感想用紙
成 果
授業を通してフィリピンへのあこがれや親近感を生むことができたと思う。また、このクラスには
母親がフィリピン人である子が一人いるが、その子が胸を張ってフィリピンのことを誇って語るこ
とができたのがうれしい。
課 題
今回の授業では貧困問題については意識的にふれなかったがこれでいいのかどうか。また、理
想の学校を考えることは子供にとっての必然性が少ないので、普遍的な授業とするにはそこに
何らかの構成が必要となると感じた。
備 考
135
■ 実践報告シート
タイ
トル
実践場所
岐阜県
関市立上之保小学校
実践者
太田 千春
対 象
小学校4年生
時間数
2時間(調理時間を除く)
担当教科
学級担任
実践教科
総合的な学習の時間
ねらい
異文化の衣・食を楽しむ活動を通して、異文化に興味を持ち、世界の文化や習慣の違いを知る。また、世
界の不平等な状況を実際に体験し、同じ地球人としてどうすれば解決できるかを考える。身の回りでの立
場の違いにも気がつく機会とする。
回
1
2
実践内容
136
F4
「セネガル・不思議発見!」
プログラム
フォトランゲージ
一枚の写真から分かることを書き込み、同じ
ところ、違うところ、違ってもいいところ、違って
はいけないところを話し合った。
① セネガルの料理・ブラジル料理、実習
② セネガル衣装ファッションショー
③ セネガルあいさつ体験や講師の写真資料から体験談を聞く。
④ 世界の不平等に気づくアクティビティを行った。
<アクティビティの仕方>
① 初め配ったシールの色毎に集まりグループになる。貧しいグループ
は新聞の上、豊かなグループは椅子の上に掛け毛布、中間層は普通
の椅子に座る。(貧しい、などはこのときは言わず、シールの色で集
める)
② 各グループ分のお菓子を配る。(貧しいグループ1,2個、中間層一人
一個、豊かなグループたくさん)
③ 3つのグループの一人あたりのお菓子の量を比較する。
④ 比較したら、食べる。
⑤ どんな気持ちがしたか、各グループに感想を聞く。
なぜ、世界にはこのような富の不公平があるのか、この不平等に対して
どうすればよいのかを話しあう。
<児童のつぶやき>
・ 貧しいグループの子「卑怯だ!」「何で
あっちばっかり多いの!(豊かなグル
ープを指して)」
・ 豊かなグループ「・・・悪い気がする。」
F「どうする?」
・ 豊かなグループ「分けてあげる」
F「さて、日本はどこに入るでしょうか。」と聞くと、中間層と豊かなグループ
とが半々ほどいた。「豊かなグループだよ。そして、毎日たくさんの食べき
れない食料を捨てているんだよ。」と事実を伝えた。
備 考
<準備>異文化の写真
<準備>異文化の衣装や
食べ物 おやつ 新聞
紙 椅子 机 うちわ、
毛布
ここで言う
「貧しいグ
ループ」
「豊かなグルー
プ」とは、経済的な面で
あり、
心の貧しさなどで
はないことはしっかり
伝えた。
Fはファシリテーター
=案内人の略
児童の感想は別紙で掲
示
成 果
立場の違いを知り、弱い立場を体験したことは、学級内の個性の違いにも気づく機会となる。また同じ地球人と
してどうしたらいいのか考えたことは、同じ仲間としてどうしたらいいのかを考える機会になる。
課 題
今年度は継続的に時間を取ったが、時間数に組み入れるのが難しいかもしれない。
備 考
この授業の前には「日本ってどんな国?(1 時間)」「セネガルってどんな国?(2 時間)」
を行いある程度学習している。(右写真=セネガルってどんな国?で児童が描いたセネ
ガルイメージ図)
■ 実践報告シート
タイ
トル
実践場所
長野県
対 象
伊那市立新山小学校
6年生と345年生 計36名
担当教科
ねらい
F5
外国で活躍した人を招いて
校長
実践者
山岡清孝
時間数
1時間 (5時間扱いの第1時)
実践教科
社会科
青年海外協力隊OBの体験談などから、世界で活躍する人々の活動に関心を持ち、自分たちで
調べてみようと言う意欲を高める
回
プログラム
は
フィリピンにおける協力隊員等の活躍 (授業者)
じ
○ 日本はいろいろな形で多くの国に援助や協力をしている。
め
夏休みにフィリピンでの青年海外協力隊などの皆さんの様子
10分 を見学してきた。
・海上保安教育人材育成 ・小学校教員指導 ・高校教員指導
・水産大学養殖活動 ・水産物加工 ・マングローブ公園開発
・ICAN草の根活動(医療など)
→実際に外国で活動してきた伊藤さんから話しを聞こう
な
か
30分
実践内容
お
わ
り
5分
バングラディシュの稲作と生活 (協力隊OB)
・ 現地語での挨拶
・ 世界地図でバングラディシュの位置確認
・ 写真紹介
・ 稲作について (二期作 雨期と乾期で稲の種類が違う)
・ 米について (細長く粘りはないがカレーやピラフに最適)
・ 服装について (実物を示し、実際にさわらせる)
気候、宗教、
○ 協力隊への動機 (小学生のころOBの話を聞いた)
○ 日本を離れて日本の良さをもっと知りたいと思うようになった
○ 将来どこにいても生まれ育ったこの地を大切に
※質問タイム 男性の服装 子どもの一日の生活
備 考
・パワーポイント
「私たちの見たフィリ
ピンにおける国際貢
献にかかわる人々」
・
・写真
①勉強
②おもちゃ屋
③稲はこび
④冠水道路
・衣服
① 女性用
② 男性用
これからの学習 (授業者)
・感想は? (稲作のこと 服装のこと 外国へ出かけること等)
・「他にもどんな活動をしているのか、世界平和に対してはどう
か、私たちはどんなことができるかなど、考えてみたいですね。
6年生は次の時間、実際に調べてみましょう。」
成 果
・協力隊員等の外国での活動、バングラディシュと日本の稲作の違い、バングラディシュの気候
や服装の様子が理解でき、協力隊への関心を持つことができた。
課 題
・OBの話しは米作(児童が経験した米と現地との比較)の違いに焦点を当てたので、現地での活
動紹介の時間がとれなかった。45分授業の中での時間の取り方を工夫する必要がある。
備 考
・最初は6年生対象の予定だったが、講師が稲作だったので、今年度米作りをおこなった5年生、
来年度予定している4年生、せっかくの機会だからと3年生も参加しての授業となった。
137
■ 実践報告シート
タイ
トル
実践場所
愛知県
刈谷市立かりがね小学校
対 象
全学年・小学校 5 年生
時間数
担当教科
日本語教育適応指導
実践教科
ねらい
F6
未来へつなごう!友愛の輪
実践者
柴田幹代
6 時間程度
特別活動・総合的な学習・日本語
・ 持続可能性のための教育として共通の課題と目標(ベルマーク運動:for 環境教育)の設定。
・ 指示型教師とファシリテーター型教師の役割をはっきりさせ、学習者の自立を支援する
回
1
プログラム
備 考
学び、活動し続ける委員会活動としてのベルマーク運動
・ 全校児童の課題に対する関心と協力できる参加の文化を継続させること
で、広範な参加と協力が得られるようにする。
・ JRC 委員会の児童が、チラシを活用して本校の取り組みをみんなに紹介 チラシ:ベルマーク教育助
し、友愛運動(オイスカ:フィリピンでの植樹に支援していること・地球環境問題 成財団から配付されたも
はすべての人々が、薄くて広い関係者であること)への協力を呼びかける。
の
2
具体的な実感可能な集団(学校)に対する所属意識を持たせる
ための学習
・ 「ことばの獲得の壁」をもつマイノリティである学習者に、ベルマーク運動に
よって母国とかかわっていることを、グリーティングカードなどで知らせる。
・ ネイティブであるフィリピン人(ボランティア)の参加による授業の設定。フィ
リピンにかかわる児童を一同に教室へ集め、自己紹介など実施。
実践内容
3
ベルマーク運動、目標 10 万点達成
・ 友愛運動(オイスカ:植樹活動)に協力。しかし、ベルマーク教育助成財団に
よる今年度の支援国はタイでフィリピンではなかった。
・ フィリピンでの植樹活動への協力を念頭においていた児童に対し、フィリピ
ンでの植樹に限定して、オイスカに書き損じはがきによる協力を実行。
・ フィリピンでの植樹活動をニュースレターや認定証などから知る。
4
指示型教師:児童より上
の教師の立場で、児童の
学習全体を指導し、児童
の学びが予定通りである
ように先導する。
ファシリテーター型教師:
児童と対等な中立的な立
場で、児童の学習プロセ
スを管理し、クラスのチー
ムワークを醸成させなが
ら、児童の学びが最大化
するように支援する。
JICA 出前出張授業(伏屋俊樹先生)による環境学習
・ 5 年生の総合的な学習における「専門家から環境についての話を聞く」授業
・ 途上国の人々や生態系は、私たちの意志決定によって影響を受けるステイ
クホルダーである事実を、児童に実感させ考えさせる。
5・6 フィリピンはどんな国?○○さんの目標は何かな。
・ 母国について抱くイメージを傾聴し、自国のよさや素晴らしさに気づかせる
ような教材を準備して、授業時間を設定。
・ 自国で起こっていることに気づきを大切に、何とかしたいという思いを、「海
外援助への募金活動」へ参画させることで、社会的な意思決定から排除され
た弱者の行動パターン(表面的な追従・無気力など)を修正させたい。
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行ってみなければわから
ない国、フィリピン共和国
海外援助募金の送金先:
日本赤十字社と ICAN(ア
ジア日本相互交流センタ
ー)
成 果
・ 目標であった 10 万点を達成して、ベルマーク運動への参加者が以前より増えている。
・ 「フィリピン大好き。だって私の国だもん。」と、子どもから聞くことができた。
課 題
・ 自ら考え、提案できる力を培うための学習機会をつくりだしていくための環境整備。
・ 生涯学習社会へつなぐには、持続可能な社会の構築に向けた千年続く向学心などが必要。
備 考
参考文献・・・平成 19 年度 教師海外研修プログラム 報告書(国際協力機構 中部国際センター)
いっしょに ESD!環境・人権・参加の新世紀教育(国際理解教育センター) 月刊日本語(アルク)
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