...

2.複写依頼業務 - 国立情報学研究所

by user

on
Category: Documents
7

views

Report

Comments

Transcript

2.複写依頼業務 - 国立情報学研究所
グローバル ILL ガイド ver3.3(2013.2)(実務編
実務編)
(複写依頼)
2.複写依頼業務
2.1
GIF 参加の北米図書館
2.1.1 参加図書館
北米日本研究資料調整協議会
北米日本研究資料調整協議会(NCC)の
ILL/DD Committee 内の Web ページ
「GIF
GIF Project Participants in North America」で確認できます。
America
http://guides.nccjapan.org/content.php?pid=190477&sid=1970290
GIF Project Participants in North America
2.1.2 学部や研究所等の図書館
図書館
北米の大学図書館の多くは
くは,本館と学部ごとの図書館からなっていますが
からなっていますが,一部の図
書館(法学系,医学系)は
は,全学のシステムから独立している(OCLC
OCLC シンボルが異な
る。)場合があります。同じ
じ大学であっても GIF に参加しているのは参加館一覧
参加館一覧に記載が
ある館のみとなり,不参加館
不参加館へはこの方法では依頼できませんので,OPAC
OPAC の所蔵情報
と参加館一覧による十分な
な確認が必要です。
参考:OCLC の参加館検索
館検索(機関名や OCLC シンボルから検索できます
できます。
)
http://www.oclc.org/contacts/libraries/
2.1.3 料金体系
北米の大学図書館の料金体系
料金体系は,日本とは異なり(一定ページまでの)
)1 件ごとの価格
です(通常 1 件は 20 ページ程度で,これを超えた場合,超過分が加算され
ページ
されます)
。
1 件当たりの料金は,大学
大学ごとに異なり,概ね 12 ドル~20 ドル程度です
です(レンディン
グ・ポリシーで確認します
します)。
18
グローバル ILL ガイド ver3.3(2013.2)(実務編
実務編)
(複写依頼)
2.1.4 著作権
複写を依頼する場合は,
,ILL レコードに,次のいずれかの著作権応諾を
を記載する必要が
あります。詳しくは,
「著作権応諾
著作権応諾 CCG,CCL について」
(→p.27)を参照
参照し,いずれに
該当するか判断します。
著作権法への応諾(Compliance
Compliance with Copyright Law:CCL)
Law
著作権ガイドラインへの
ガイドラインへの応諾(Compliance
Compliance with Copyright Guideline:CCG)
Guideline
なお,米国の著作権法には
には公衆送信権は規定されていません。
2.1.5 その他の留意事項
次の資料の複写は困難です
です。
1) 貴重書
2) 電子ジャーナル(ほとんどの
ほとんどの電子ジャーナルは国内で契約されている
されている)
3) 図書の全ページ複写
複写,1冊1論文となっている雑誌の1論文全体
全体の複写
2.2 所蔵検索
2.2.1 OCLC WorldCat の検索
検索
(1) OCLC の総合目録 WorldCat で当該資料を検索します。
http://www.worldcat.org/ (無料)
(2) 北米日本研究資料調整協議会(NCC)の
北米日本研究資料調整協議会
ILL/DD Committee ホームページに記
ホームページ
載の北米参加館
参加館の一覧
(http://guides.nccjapan.org/content.php?pid=190477&sid=1970290
http://guides.nccjapan.org/content.php?pid=190477&sid=1970290
http://guides.nccjapan.org/content.php?pid=190477&sid=1970290)を参照し,
WorldCat の所蔵館
所蔵館の中から北米参加図書館を探します。
19
グローバル ILL ガイド ver3.3(2013.2)(実務編
実務編)
(複写依頼)
2.2.2
北米参加館 OPAC による確認
による
WorldCat の所蔵館情報
情報に各館 OPAC へのリンクがありますので,参加図書館
参加図書館の OPAC
を検索し,
「所蔵大学」
「所蔵館
所蔵館」
「請求記号」の 3 点を控えます。雑誌の
の場合は特に該当
巻号を所蔵しているかどうかも
しているかどうかも確認しましょう。
Univ. of Pittsburgh OPAC
北米図書館 OPAC の例
Univ. of Virginia OPAC
また,北米日本研究資料調整協議会
北米日本研究資料調整協議会(NCC)ILL/DD Committee 内の Web ページ「GIF
Project Participants in North America」の各大学詳細情報で,北米参加図書館
America
参加図書館の OPAC 及
びホームページの URL などが確認できます。
などが
Gif Project Participants
In North America
20
各参加館のレンディング・ポリシー
ポリシー,OPAC URL
グローバル ILL ガイド ver3.3(2013.2)(実務編)
(複写依頼)
2.3 レンディング・ポリシーの確認
所蔵館のレンディング・ポリシーを,北米日本研究資料調整協議会(NCC)ILL/DD
Committee 内の Web ページ「GIF Project Participants in North America」の各大学詳細情
報で確認し,依頼先を決めます。
http://guides.nccjapan.org/content.php?pid=190477&sid=1970290
以下の事項について確認します。
①
資料提供範囲(ILL-Non-Circulation or ILL-Note)
②
サービス休業期間(ILL-Sched or ILL-Note)
③
OCLC IFM 対応のこと(ILL-Accept or ILL-Bill)
④
ILL 料金(ILL-Copy-Charge or ILL-Loan-Charge or ILL-Note)
海外向けの料金や Ariel や FAX の料金が設定されていることもあります。
⑤
その他利用制限の有無(ILL-Non-Circulation or ILL-Note)
⑥
OCLC シンボル(ILL-Accept)
2.4 依頼
依頼レコードを作成します。具体的な操作は,
「ILL システム操作マニュアル ISO ILL プ
ロトコル対応 第 3 版」第 3 章をご覧ください。
http://www.nii.ac.jp/CAT-ILL/about/infoill/global/index.html#4
依頼の際に,書誌事項とは別に,以下の事項を記載します。
(必須)
項目
送付方法
記述方法(例)
SPVIA:"速達","書留","FAX", ”Ariel”*
OCLC 項目
SHIPVIA:
なお Ariel を指定した場合は,送付先アドレ
スを CMMNT 欄に記述(NOTE=ARIEL=*****)。
さらに OADRS 欄にも記述すればより確実。
上限金額
CMMNT 欄に
MAXCOST:
MAX-COST=USD35.50
著 作 権 応 諾 CMMNT 欄に
(複写の場合)
ISO-CC=US:CCG または ISO-CC=US:CCL
COPYRTCOMPLIANCE
:
(P.27 参照)
IFM 利用
CMMNT 欄に,PAYMENT=IFM
論題
ARTCL 欄に必ず記述(OCLC では記述しない
と現物貸借申込となる)
21
グローバル ILL ガイド ver3.3(2013.2)(実務編
実務編)
(複写依頼)
*文献画像伝送システムの利用
利用
米国では,文献画像伝送
文献画像伝送システムとして,Ariel が使用されています。
。
送付方法として,文献画像伝送
文献画像伝送システム ”Ariel” を指定した場合,
,依頼館の受信用
パソコンは,夜間を含め起動
起動しておく必要があります。
(日米の時差のため
のため日本時間での
夜間に送付されます。)
WebUIP 依頼画面例
2.5 複写物の受領
届いた文献が依頼したものか
したものか確認します。
また,RECEIVE 処理を
を行う前に,以下の点を中心にレコードの内容を
を慎重に確認しま
す。
(レコードを RECEIVE した時点で OCLC 側では請求対象となり,キャンセル
キャンセル等の処
理が困難になります。CLAIM
CLAIM コマンドは使用できません。)
・ 金額がレンディング・ポリシー
がレンディング・ポリシー記載の情報と一致するかどうか
・ 金額が MAX-COST
COST 以下であるかどうか(MAX- COST≧合計金額
合計金額か)
・ 履歴に記載される「
「APDU=Shipped OCLC」の行(=相手館の入力事項
入力事項を示す)に
「PAYMENT=IFM」
」の表示があるかどうか
問題がなければ,レコードを
レコードを RECEIVE します。
疑問がある場合は,RECEIVE
RECEIVE 処理を行う前に電子メール等で相手館に
に連絡します。
*特に,合計金額が MAX-COST
MAX
を超えている(MAX- COST<合計金額
合計金額)場合,お
よび「APDU=Shipped
APDU=Shipped OCLC」の行に「PAYMENT=IFM」の記載
OCLC
記載がない場合は,
レコードを RECEIVE せず,そのまま次の 2.6(6),2.6(7)の処理を
を行ってください。
(レコードを RECEIVE して通常処理をすると個別決済となり,相手館から直接料
相手館
金を請求される場合
場合があります。)
22
グローバル ILL ガイド ver3.3(2013.2)(実務編)
(複写依頼)
なお,金額はドル建てです。円貨による請求額は OCLC 代理店である紀伊國屋書店か
らの月締めの請求書によります。
2.6 こんなときどうする
以下で「電子メールで督促(連絡)します」とある場合のメールの宛先は,レンディ
ング・ポリシーの ILL-Commun1 または ILL-Commun2 を参照してください。
(1)
複写物が届かない。
(督促)
電子メールで督促します。文例は,
「付録 1. レター(電子メール)文例集」
(p.46)
を参照してください。
(2)
誤った複写物,複写物に瑕疵がある。
電子メールで連絡します。文例は,
「付録 1.レター(電子メール)文例集」
(p.46)
を参照してください。
(3)
誤ってリクエストした。
CANCEL コマンドで取り消せない場合は,依頼先図書館に電子メールで依頼しま
す。文例は,
「付録 1.レター(電子メール)文例集」
(p.49)を参照してください。
(4)
複写物の代わりに「資料」現物が届いた。
米国図書館では,複写ページが多いときなどに,
「現物」が送付されるケースがあ
ります。複写物が到着した旨の処理を行い,
「現物」で利用し返送します。返却期限
はレコードの履歴に[DUE-DATE=***]と記録されています。返送の際の梱包方法など
は,「7.貸借受付業務 7.4 送付」
(p.39-40)を参照してください。
(5)
複写物は届いたがレコードが謝絶されて戻ってきた。
電子メールで連絡します。文例は,
「付録 1.レター(電子メール)文例集」
(p.49)
を参照してください。
*料金の支払いをするためには,レコードが「確認」
(貸借レコードの場合は「返却
確認」
)の状態になっている必要があるため,相手館との合意の上でダミーレコー
ド(☆)を作成・送信(もしくは同じレコードを再依頼)し,相手館よりレコー
ドを発送で処理してもらってください。
(6)
レコードの「APDU=Shipped OCLC」の行に「PAYMENT=IFM」の記述がない。
IFM での決済を希望する場合は,RECEIVE しないまま電子メールで連絡し,相手
23
グローバル ILL ガイド ver3.3(2013.2)(実務編)
(複写依頼)
館の了承を得た上で,ダミーレコード(☆)を送信します。文例は,
「付録 1.レター
(電子メール)文例集」
(p.49)を参照してください。以降,相手館とはダミーレコ
ードでやりとりします。元のレコードは CANCEL の状態にする必要があるため,相
手館の了承を得てから,国立情報学研究所 NACSIS-ILL 担当([email protected])へ,
元のレコードの状態を「CANCEL」にするよう連絡をしてください。
*自館において個別決済が可能(相手館から直接送付される請求書等で対応できる)
で,相手館と個別決済の同意ができるなど,ほかの解決方法があれば,無理にダ
ミーレコードを作成する必要はありません。
*金額欄が空欄もしくはゼロ(
「0」
「0.00」
「00.00」など)の場合は,レンディング・
ポリシーなどで料金が無料であることが確認できる場合のみ,「PAYMENT=IFM」
の記述がなくても,レコードを RECEIVE 処理し,以降,通常の処理で最終段階ま
でレコードの状態を移行させて構いません。
*相手館からの入力履歴に「PAYMENT=IFM」の記述がないまま RECEIVE 処理をし
た場合,IFM 決済の対象外となり,相手館から個別に請求書が送られてくることが
あります。この場合においても,IFM での決済をするには,相手館の合意を得た上
でダミーレコードをやりとりする必要があります。ダミーレコードでやりとりす
る場合,元のレコードはそもそも IFM 決済の対象外となっているため,そのまま
最終段階までレコードの状態を移行させることもできますが,重複して請求され
るなどのトラブルを回避するためにも,元レコードが無効であることを明確にす
る べ く , 相 手 館 の 合 意 を 得 た 上 で 国 立 情 報 学 研 究 所 NACSIS-ILL 担 当
([email protected])へ連絡し,元レコードを CANCEL の状態にするよう依頼しま
しょう。
(7)
合計金額が MAX-COST を超えている(MAX- COST<合計金額)
レコードは「発送」の状態のまま,RECEIVE 処理をせずに,電子メールで連絡し
ます。文例は,
「付録 1. レター(電子メール)文例集」
(p.47)を参照してください。
*合計金額が MAX-COST を超えている場合,IFM 決済の対象外となり,相手館から
個別に請求書が送られてくることがあります。OCLC では,一旦 RECEIVE 処理を
してしまうと請求の対象となるため,IFM で決済するためには RECEIVE 処理前に
相手館に連絡し,協議します。
(なお,
「発送」の状態になった元データは MAX-COST
の修正ができません。)協議の結果,ダミーレコード(☆)で処理することになっ
た場合は, 2.5(6)を参考に元データを CANCEL し,ダミーレコードを作成してく
ださい。
(ダミーレコードは,相手館との協議内容に合わせて,A)MAX-COST の
金額を合計金額以上にする,B)相手館が合計金額を MAX-COST 以下にする,など
の処理をします。
)
*ただし,自館において個別決済が可能(相手館から直接送付される請求書等で対
24
グローバル ILL ガイド ver3.3(2013.2)(実務編)
(複写依頼)
応できる)で,相手館と個別決済の同意ができるなど,ほかの解決方法があれば,
無理にダミーレコードを作成する必要はありません。
(8)
レンディング・ポリシーに記載されている料金とレコード上の料金が異なる。
レコードは「発送」の状態のまま,RECEIVE 処理をせずに,電子メールで連絡し
ます。文例は,「付録 1. レター(電子メール)文例集」
(p.47-48)を参照してくだ
さい。
連絡の結果,相手館が OCLC 上で料金の変更を行った旨回答があった場合は,日
本側の該当レコードの金額を変更する必要がありますので,国立情報学研究所
NACSIS-ILL 担当([email protected])へ連絡をしてください。
*相手館へ連絡する前にレコードを RECEIVE してしまったら:
・ レコードの「APDU=Shipped OCLC」の行に「PAYMENT=IFM」の記述がない
→上記(6)の記述に従って,ダミーレコード(☆)で処理してください。
・ レコードの「APDU=Shipped OCLC」の行に「PAYMENT=IFM」の記述がある
→IFM が成立し,翌月の請求対象となりますので,至急電子メールで相手館に連絡
し,協議します。相手館への連絡の文例は,「付録 1. レター(電子メール)文
例集」
(p.48)を参照してください。
→協議の結果,ダミーレコードでやりとりすることになった場合は,元のレコー
ドは CANCEL の状態にする必要があるため,相手館の了承を得てから,GIF プ
ロジェクト([email protected])および紀伊国屋書店 OCLC センター
([email protected])へ連絡します。
→両者から了承を得た後,国立情報学研究所 NACSIS-ILL 担当([email protected])
へ,元のレコードの状態を「CANCEL」にするよう連絡をしてください。
(9)
複写物が送られてきたのにデータが「処理中」のままである。
相手館は shipped にしたのに,システムトラブルで遷移していない可能性がある
ため,まずは国立情報学研究所 NACSIS-ILL 担当([email protected])に問い合わせて
ください。なお,システムのトラブルが原因ではない旨,NACSIS-ILL 担当より回答
があった場合は,レコードを「発送」にするよう,相手館へ電子メールで連絡して
ください。文例は,
「付録 1. レター(電子メール)文例集」
(p.49)を参照してくだ
さい。
☆ダミーレコード
「ダミーレコード」とは,複写物や現物の移動を伴わない,問題となっている ILL リクエ
ストと同一の依頼内容の ILL レコードのことで,料金の差額等を処理するために作成しま
す。依頼館・受付館が「ダミーレコード」をやりとりし,最終段階(
「確認」状態)まで遷
25
グローバル ILL ガイド ver3.3(2013.2)(実務編)
(複写依頼)
移させて IFM を成立させることを目的としています。
ダミーレコードを作成する際の規定は特に定められていませんが,相手館側でダミーレ
コードであることがわかるように記述してください。
(なお,金額,送付方法やコメント欄
の記入の仕方など,入力必須事項は通常のレコードと同じです。
)
<ダミーレコードの表示例>
レコードの ARTCL 欄に「This is the dummy record of OCLC-ILL no.* XXXXX. Please refer
to e-mails exchanged with your staff; 協議のためにメールをやりとりした相手館の担当者
名.」と記入するなど。
*OCLC-ILL no. は 8 桁(2012 年 9 月現在)の番号です。依頼の場合はコメント欄に OCLC-ILLNUM に続
けて記載されています。受付の場合は ISOGID 欄に記載されています。
この他,「ILL システム操作マニュアル ISO ILL プロトコル対応 第 3 版」付録 A2
(http://www.nii.ac.jp/CAT-ILL/manuals/iso3/furoku_a_2.html)に,困った時の対処法と
して次のような場合の解決方法が掲載されています。
*OCLC 参加館に依頼をしても,状態が「新着照会」で戻ってきてしまう。
事例を参考にしても処理できない,相手館に連絡しても調整がつかないなど,問題が
起こった場合は,内容によって以下のいずれかに相談しましょう。
運用に関する相談:
GIF プロジェクト・チームへ([email protected])
システム操作に関する相談:
国立情報学研究所学術コンテンツ課 NACSIS-ILL 担当へ([email protected])
26
Fly UP