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要 旨ご血管外科手技特にマイ クロサージェリーの応用によ り手術の安全

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要 旨ご血管外科手技特にマイ クロサージェリーの応用によ り手術の安全
生体部分肝移植における肝動脈再建術
池上 俊彦1 川崎 誠治1 宮川 眞一1 松波 英寿l
橋倉 泰彦1 中澤 勇一1 荒井 正幸1 千須和寿直1
古田 淳2 幕内 雅敏3
要 旨:血管外科手技特にマイクロサージェリーの応用により手術の安全性が向上する
とともに手術の適応拡大も計られるようになった.信州大学第1外科において行った生体
部分肝移植における肝動脈再建について検討した.
1990年6月から1996年8月までに当科で行った58例の生体部分肝移植のドナーとレ
シピエントを対象とした.ドナーの肝動脈にはバリエーションが多くみられた.グラフト
に複数の肝動脈があったのは22例(38%)であった.グラフトに複数の肝動脈があるもの
は1本のものより血管径は有意に細かった.複数のグラフト肝動脈があるときにはまず最
も太いものを再建し,残りの肝動脈からの逆流が悪いものやカラードプラでの各亜区域の
動脈血流が悪い場合に残りを再建した.グラフトの肝動脈をすべて再建したものと一部の
み再建したもので術後の肝機能,胆道合併症,生存率に差はなかった.マイクロサージェ
リーを用いた48例と用いなかった10例で術後の肝機能,胆道合併症,生存率に差はなか
ったが,肝移植手術中における再吻合の頻度は,マイクロサージェリーを用いることによ
り有意に減少した.全体では生存率84%で肝動脈血栓症は1例もなかった.
(日血外会誌6:45-50,
1997)
索引用語:生体部分肝移植,肝動脈再建,マイクロサージェリー,合併症
例における肝動脈再建について報告する.
はじめに
対 象
生体部分肝移植手術において肝動脈再建はその要の
1つであるが,マイクロサージェリーの応用,その他の
信州大学第1外科において1990年6月から1996年
工夫により手術の安全性の向上が得られるとともに,
8月までに行った58例の生体部分肝移植症例を対象
手術の適応拡大も計られるようになった.信州大学第
とした.レシピエントは男性22例女性36例の計58例
1外科においてこれまでに行った生体部分肝移植施行
で,年齢は5ヵ月から60歳,平均12.8歳であった.原
疾患は胆道閉鎖症37例,劇症肝炎6例,家族性アミロ
イドポリニューロパチー6例,原発性胆汁性肝硬変症
I 信州大学医学部第1外科(Tel
: 0263 35-4600)
5例,その他4例であった(表1).ドナーは20歳から
2 同 形成外科(Tel 同上)
〒390松本市旭3-1-1
61歳平均36.8歳で,患者の親が47例で,配偶者5例,
3 東京大学医学部第2外科【Te】:03-5800-8654)
兄弟3例,子3例であった(表2).患者には術前に十
〒113 文京区本郷7-3-1
分な説明を行い,信州大学医学部肝移植適応委員会お
受付:1996年11月5日
よび信州大学医学部倫理委員会で審議した結果全例生
受理:1997年1月17日
45
日血外会誌 6巻1号
46
が複数回可能となるように切離した.肝動脈再建は肝
表1 生体部分肝移植レシピエント
性別(男/女)
22/36
年齢(才)
12.8
体重(Kg)
22.8±17.1
静脈,門脈の再建後グラフト再濯流が行われてから行
った.初期の10例は拡大鏡を用いて肝動脈吻合を行っ
(0.4-60)
トに複数の動脈がある場合には,まず最も太い動脈を
例例 例例例例例例
一り6 6511 1 1
原疾患
たが,11例目以降は手術用顕微鏡下に行った.グラフ
胆道閉鎖症
劇症肝炎
家族性アミロイド
ポリニューロパチー
原発性胆汁性肝硬変症
乳児肝炎+肝臓癌
Byler病
シトルリン血症
吻合し,グラフトの再建していない動脈切離端からの
back nowが不良な場合やカラードプラによる観察で
肝内の動脈血流が不良な場合に動脈の吻合を追加し
た4).グラフトの肝動脈にレシピエントのどの肝動脈
を吻合するかは,肝動脈径,肝動脈の長さ,肝動脈の
位置により決定した.
Alagille症候群
3.術後抗凝固療法,免疫抑制療法
術後の抗凝固療法として低分子ヘパリン,
表2 生体部分肝移植ドナー
Proteaseinhibitor, PGEi,
33/25
年齢
体重
関係
AT Ill,
FFPを用いた5).また,ヘ
マトクリットは30%以下を維持するようにした.免疫
血液型
1
配偶者
兄弟姉妹
子
0ノ
±47︰533 4594
7
0ノ
≫
o
36.8 (20-61)
抑制療法としては維持療法としてサイクロスポリン,
ステロイド,アザチオプリンの三者併用かプログラフ,
ステロイドの二者併用とした.
4.術後肝動脈血流の評価
identical
non-identical
incompatible
肝機能検査,カラードプラ6)を1ヵ月間は毎日行い
その後適宜行った.
Graft
左葉
拡大外側区域
外側区域
検討項目
21
16
21
I.ドナーの術前血管造影から肝左葉の動脈支配の
バリエーション,動脈径を検討した.
2.グラフトのすべての肝動脈を再建したレシピエ
ントと一部のみ再建したレシピエントで肝動脈血栓症,
体部分肝移植が適当と判断された.
肝移植後48時間以内のGPTの最高値,胆道合併症,
方 法
生存率を比較した.
1.ドナー
3.手術用顕微鏡を用いた48例と拡大鏡を用いた
ドナーにおいては,緊急移植のため時間的余裕のな
10例の肝動脈血栓症,肝移植手術中の再吻合回数,肝
かった1例を除いて全例術前に腹部動脈造影を行った.
移植後48時間以内のGPT,の最高値,胆道合併症,生
ドナー肝切除範囲はレシピエントの体表面積から求め
存率を比較した.
た標準肝容積1)をもとに,肝左葉切除,拡大外側区域切
5.統計学的検討
除ないし外側区域切除を決定した2).ドナー肝切除は
測定値は平均値土標準偏差で示した.有意差の判定
すでに報告した方法に従って行った3).ドナーにおけ
にはunpaired Stude
る肝動脈切離は,グラフトを栄養するすぺての肝動脈
pく0.05以下を有意差ありと判定した.
を,残存右葉への血流を障害しないように行った.
「st検定あるいはχ2検定を用い,
結 果
2.レシピエント
レシピエントでは下大静脈を温存する形で全肝摘出
1.生体肝移植の成績
を行った後,グラフトを同所性に移植した.肝動脈切
観察期間3ヵ月から77ヵ月で58例の患者のうち
離に際しては,動脈を末梢まで(通常区域枝のレベル
49例(84%)でグラフトが生着し患者が生存してい
まで)剥離しグラフトの動脈と口径差のない端端吻合
る.また,58例に対し64本の肝動脈再建を行ったが肝
46
池上ほか:生体部分肝移植における肝動脈再建術
1997年2月
a3
誕 a4 a2
s
]ごA
CHA
a4 a4 a3
ぞ
a2
そ
CHA
21例
1例
多L。笹 a4 乙
汽二`さ`狐卜
糾
l例
2例
47
a4 a3
嶺
j
CHA
3例
1例
1例
図1 ドナー肝動脈の分岐形態
:ミ`・’,゛・1.
1本 36例(62%)
19例
﹄
㎜ ㎜㎜←・I
‥ a3
μ
-、.;.ミよ
2本21例(36%)
﹃
一 ︲
一 一’
犀
箭 ・
-−−−
1例
18例
3本 1例(2%)
1例
図2 グラフトの肝動脈
動脈血栓症は経験しなかった.胆道合併症は3例に経 あり,計3本の肝動脈がグラフトに認められた.
験したがいずれも良好な肝動脈血流が確認された. 術前の血管造影からみたグラフトの肝動脈の直径は
2. ドナー肝動脈の肝左葉支配からみた分岐形態 複数の肝動脈を有するグラフトにおいてグラフトの肝
(図1) 動脈が1本の例よりも有意に細く,また,グラフトと
ドナーの肝動脈分岐形態にはさまざまなバリエーシ しての切除範囲が大きなものほど複数の肝動脈を有す
ョンがみられた.すべての肝動脈が総肝動脈から分岐 る頻度が高く,左葉をグラフトとする例では21例中
しているものが50例(86%)と最も多かった.一方29 13例(61.9%)に複数の肝動脈があった.複数の肝動脈
例(50%)において左葉を支配する肝動脈が複数認めら があった例で,ドナーの術前の血管造影上動脈間の交
れた. 通枝は明らかでなかった.
3. グラフトの肝動脈(図2,表3) 4.グラフト肝動脈数と再建数(表4)
実際にグラフトの切除後にはグラフトの肝動脈がI グラフトの肝動脈をすべて再建したもの42例と,一
本のみであったのは,36例(62%)で,複数の肝動脈 部のみ再建したもの16例を比較すると,術後肝機能,
を有する例が22例(38%)であった.特に1例では外 胆道合併症,生存率に両群間に有意差を認めなかった.
側区域への肝動脈の他に内側区域への血管a4が2本
47
日血外会誌 6巻1号
48
表3
滓36
グラフトの肝動脈の数
グラフト数
2.75±0.79
左葉グラフト
拡大外側区域グラフト
外側区域グラフト
2-3本
た7,10)
22
信州大学第1外科でこれまでに行った例をみると,
1.99±0.68
13 7 2
8 9 19
グラフトの肝動脈径(mm)
な例は,再建が困難でドナーとして不適格とされてい
グラフトの肝動脈
p<0.01
ドナーの肝動脈の分岐様式はさまざまであり,グラフ
p<0.01
トの肝動脈が複数であったのは22例(38%)と高頻度
NS
に認められた.また,京都大学からの報告でもグラフ
p<0.001
トが複数の肝動脈を有していた例は105症例のうち
31例(30%)であったU)しかし,本邦においてはさ
まざまな理由から脳死肝移植がいまだ開始されておら
表4 肝動脈再建(全部vs一部)
ず,生体部分肝移植が唯一可能な肝移植の形態である.
全部再建群 一部再建群
(n=42) (n=16)
そのため,肝動脈の血管が細いことや複数あることを
生化学検査
理由にドナーとして不適格と判断すると,レシピエン
285±153
0
胆道合併症(胆管狭窄,胆汁漏) 3
患者生存率
274±124
00
GPTmax (U/L)
肝動脈血栓症
34/42(81.0%) 15/16(93.8%)
NS
トに移植の機会が減ってしまうことになる.このよう
NS
NS
な状況の中で適応を拡大するためにさまざまな工夫が
NS
なされてきた.
1つは生体部分肝移植における肝動脈再建への手術
表5 肝動脈再建(拡大鏡vs顕微鏡)
拡大鏡群
(n=10)
用顕微鏡の導入であった12)当科においても肝移植手
顕微鏡群
術中の肝動脈再建において,再吻合の頻度が高いこと
(n=48)
-
肝移植術中再吻合
し,熟練した形成外科医の指導のもと,肝動脈再建を
279±150
行ってきた.この結果,肝移植手術中の肝動脈再吻合
CO
を要する例は有意に少なくなった.このことは,手術
&0
41/48 (85.47c)
CO
8/10 (80.0%)
C/>
0
NNN N
296±112
胆道合併症(胆管狭窄,胆汁漏) 1
患者生存率
から11例目以降肝動脈の再建に手術用顕微鏡を導入
1 (2.1%) pく0.01
0 2
生化学検査
GPTmax (UyL)
肝動脈血栓症
3 (30.0%)
用顕微鏡の導入により得られた大きなメリットである.
もう1つは,グラフトに肝動脈が複数存在する場合の
基本的な考え方であるが,かつて,肝動脈が終動脈で
5. 手術用顕微鏡使用の有無による比較(表5)
あるとするものもあったが,TAEや肝動脈結紫術など
肝動脈の再建に手術用顕微鏡を用いないもの10例
による経験から,必ずしも終動脈ではないとする考え
と用いたもの48例を比較すると,肝移植手術中の再吻
方に変わってきた.しかし,肝移植においては,肝動
合の頻度が手術用顕微鏡を用いたもので有意に少なか
脈再建に関する主眼は,いかに簡単にすべてのグラフ
った.その他は有意差がなかった.
トの支配動脈を再建するかということに注がれてき
なお,胆道系合併症を認めた症例においても,カラ
た13`15).
ードプラにて良好な肝動脈血流が確認された.
信州大学では,当初からカラードプラによる術中血
流確認を行い,その結果から肝動脈が複数存在するグ
考 察
ラフトの移植に際し最も太い肝動脈の再建後に以下の
一般的に生体部分肝移植の肝動脈再建は血管の径が
2つの条件を満たせば,残りの肝動脈は再建せず肝動
細く短く,しかも,術野が深く呼吸性および心拍動に
脈再建を終了することとした.1つは,再建していない
伴い動くため困難が伴う.このため,生体部分肝移植
グラフトの肝動脈からの拍動性出血が確認されること
開始初期には,肝動脈血栓症の頻度が高いことが報告
であり,もう1つは再建していない肝動脈の支配領域
されていた7).一方,肝動脈血栓症はgra削ossや胆道
で肝動脈波型がカラードプラで確認できることであ
系合併症につながり,死亡率50%前後と,最も重篤な
る4).このような条件を満たした例は複数のグラフト
合併症の1つとされている8・9).このため特に肝動脈径
肝動脈を有する22例のうち16例であった.これらの,
が細いものや,外側区域に2本の支配動脈があるよう
グラフトの肝動脈を一部しか再建しなかった例で,す
48
池上ほか:生体部分肝移植における肝動脈再建術
1997年2月
49
べての肝動脈を再建した例との比較で,術後の肝機能,
partial-liver transplantation from the living
合併症,患者生存率に差がなかったことは,私たちの
donor
選択方法が適切であることを示している.この方法の
メリットは,手術の簡略化,手術時間の短縮であり,
patients.
173-175,
1992.
7}
C. E・,Whitington,
Broelsch,
et
さらに,2本の細い肝動脈がある例でその両者を再建
in pediatric
a1, : Liver
過する血流は早く,血栓ができにくい可能性がある.
results.
Ann.
8)
A.
Tzakis,
P. F・,Emond,
J- C.
in
children
丘om
: Surgical techniques and
Surg.,
214 : 428-439,
G., Gordon,
al・ : Clinical
結 語
54:
transplantation
living-related donors
するよりも1本のみ再建した方がその細い肝動脈を通
Transplantation,
1991.
R. D., Show,
presentation
B. W.
of hepatic
Jr. et
artery throm-
bosis after liver transplantation in the cyclo-
生体部分肝移植における肝動脈再建にマイクロサー
sporine
era. Transplantation,
ジェリーを用いることは有用である.生体部分肝移植
9)
L. H・, Emond,
Stevens,
Hepatic
においてグラフトの肝動脈が複数存在する場合で最も
son
太いものを再建した後に,吻合していないグラフトの
of whole
from
肝動脈からの拍動性の噴出があり,しかも,カラード
プラで再建していない領域の肝内肝動脈の血流が認め
られれば再建する動脈は1本で問題ないと考えられた.
artery
J. C・, Piper,
thrombosis
donors.
396-399,
1992.
10)
T. G., Langnas,
1985.
J. B・ el a1. :
in infants.
livers, reduced-size
living-related
Heffron,
40 : 667-671,
A compari-
grafts. and
grafts
Transplantation,
A. N., Antonson,
53 :
D. N.
et a】.: Preoperative evaluation of the living
related donor in pediatric living related liver
なお本論文の要旨は第24回日本血管外科学会総会において発
transplantation. Transplant Proc・,
表した.
1995.
II)
文 献
1)
Urata,
K, Kawasaki,
Calculation of
volume
S., Matsunami,
H.
artery
et a1.:
child and adult stantard liver
for liver transplantation. Ilepatology.
Kawasaki,
S., Makuuchi,
of donors
M.,
measurement
Makuuchi,
Donor
gery,
12)
21 :
Mo Kawasaki,
hepatectomy
Ikegami,
H.
U9
Mori,
of segmental
SoNoguchi,
with
liver trans-
conventional
54: 263ヽ268,
T. et a1.: 13)
Show,
N. et al.:
Prevention of hepatic artery thrombosis in
methods
liver
trans“
Transplantation,
S. and Starzl,
T.
E.:
of arterialization of the he-
R. W。, Shaw,
Obstet・,159 : 490-493,
5)
B. W., Iwatsuki,
technique
S. et al.:
for revascularization
of
homografts
of the liver with a vaiant right hepatic
artery from
the superior
Gynecol.
pediatric liver transplantation. Transplantation, 1
Kalayoglu,
mesenteric
Obstet・,160 : 474-476,
M. and
artery. Surg・
1985.
Belzer, F・ ○バA
new
tech-
nique for arterialization of the hepatic graft.Surg・
60 : 1109, 1995.
H., Makuuchi,
to hepatic
1984.
H. et a1.:
Surgery, 119 : 431-436, 1996.
Kasai,
surgery
procedures.
patic graft. Surg. Gynecol・
liver transplantation?
S., Okumura,
S. et al.:The
in living-donor
B. WoIwatsuki,
structed in living-related
Y., Kawasaki,
I., Yamagata,
1992.
Alternative
113 : 395-402, 1993.
S., Matsunami,
reconstruction
A simplified
6)
et al.:
liver transplantationヽSur-
of microvascular
Gordon,
Hashikura,
H.
1996.
Nagata,
Should all hepatic arterial branches be recon- 14)
5)
F., Sasaki,
plantation―Its surgical advantages compared
liver
for living related partial liver
T., Kawasaki,
related
: 20-26,
K.,
artery
et
18 : 1 1 15-1 120, 1993・
transplantation. Surgery,
4)
Matsunami,
for living-related
plantation. Hepatology,
3)
Nishizawa,
in living
introduction
a1.: Preoperative
volume
T.,
Experiences of 120 reconstruction of hepatic
1317, 1995.
2)
Inomoto,
27 : 1 1 80,
M.,
Intraoperative color Doppler
Kawasaki,
S. et al.:
ultrasonography
Gynecol.
for
49
Obstet・, 164 : 564-567,
1987.
50
日血外会誌 6巻1号
Hepatic Artery Reconstruction in Living Related
Liver Transplantation
Toshihiko
IkegamI1,
Yasuhiko
Seiji Kawasaki1,
Hashikura1,
Yuichi
Sunao
Key
words:
1
First Department
2
Department
3
Secont Department
Shinichi Miyagawa1,
Nakazawa1,
Furuta2
and
Masayuki
Masatoshi
Hidetoshi
Matsunami1,
Arai1, Hisanao
Chisuwa1,
Makuuchi3
of Surgery, Shinshu University School of Medicine
of Pediatric Surgery, Shinshu University School of Medicine
of Surgery, Tokyo
University Faculty of Medicine
Living related liver transplantation, Hepatic artery reconstruction, Microvascular surgery,
Complication
The
development
of operation
of vascular surgery, especially microvascular
but also the indications
transplantation
performed
June
August
1990
and
in First Department
1996
hepatic arteries.Twenty
of general
was
analyzed
retrospectively. There
not only the safety
total of 58 cases of living related liver
of Surgery, Shinshu
two grafts (38 %) were
was significantly thinner in patients whose
surgery. A
surgery, increased
University
were
School
many
fed by multiple arteries.The
of Medicine
branching
diameter
between
pattern of donor
of the hepatic artery
grafts were fed by multiple arteries than in patients whose
grafts
were fed by single artery.In cases with multiple graft arteries,the thickest one was reconstructed first.When
pulsatile blood
flowed
from
flow signals in segments
remaining
of GPT,
arteries were
incidence
the stumps
2, 3 and
which
4 were
not anastomosed.
of postoperative
arteries were reconstructed
had not been anastomosed,
confirmed
There
There
using intraoperative
and patient survival regarding
was
performed
transplantation
Overall
patient survival in these two
was significantly lower
patient and
graft survival
related to the arterial blood
whether
supply
was
under
naked
eye observation
48 it was carried out with the aid of an operating
was no significant difference in the postoperative
and
ultrasound,
the
values
all graft
or not.
glasses, while in the remaining
complication
color Doppler
arterial blood
was no significant difference in the postoperative
biliary complication
In the first 10 cases, arterial reconstruction
magnifying
and intrahepatic
values of GPT,
incidence
but the incidence
of reanastomosis
in cases in which
the microvascular
technique
84%
observed
and
neither arterial thrombosis
during
(Jpn. J. Vase. Sure., 6: 45-50, 1997)
50
the postoperative
microscope.
of postoperative
groups,
was
or using
course.
was
biliary
during
the
used.
nor liver dysfunction
Fly UP