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肝性脳症慢性型を呈する肝硬変症にみられた 頭蓋内出血の1 - J
肝性脳症 慢性 型 を呈 す る肝硬 変症 にみ られた 頭 蓋 内出血の1剖 検例 岡 山大学 医学 部 第一 内科 学教 室(主 任:長 島 秀夫 教授) 渡 辺 明 治 ・ 泉 正 樹 ・水 谷 繁 樹 藤 井 利 武 ・ 渡 辺 正 博 ・東 吉 田 英 紀 ・ 遠 藤 ・ 長 島 秀 夫 浩 俊 宏 (昭 和55年3月21日 受 稿) Key は じ words:肝 め 性 脳 症 慢 性 型,肝 硬 変,頭 し,直 に 蓋 内出血 ち に 入 院 し た. 入 陛 時 所 見:体 肝 硬 変 症 例 に 意 識 障 害 が み ら れ た 場 合,安 易 体 温37.2℃,血 格 は 中 等(158cm,体 圧120∼80mmHg.意 に 肝 性 脳 症 と診 断 さ れ て 中 枢 神 経 系 の 血 管 障 害 傾 眠.手 な ど脳 外 科 的 疾 患 の併 発 を 見 落 とす 場 合 が あ り, 結 膜 に 貧 血 と黄 疸 を 認 め ず,胸 そ の 鑑 別 に は 慎 重 な 配 慮 が 要 求 され る.従 見 は な い.腹 来, 重50kg). 識状態は 掌 紅 斑 と ク モ状 血 管 腫 は み ら れ な い. 部 心 肺 に 異常 所 部 は や や 膨 隆 し,軽 度 の 鼓 腸 を認 肝 性 脳 症 の 脊 髄 液 に は 顕 著 な 異 常 所 見 に 乏 しい め る も 肝 脾 を触 知 し な い.軽 と さ れ1),肝 を 認 め る も,膝 蓋 腱 反 射 とア キ レ ス 腱 反 射 は ほ 性 脳症 が疑 わ れ る肝硬変 例 で髄 液 検 査 を 施 行 す る 機 会 は 比 較 的 少 な い.著 最 近, ぼ 正 常 で,そ 者 らは, の 経 過 を観 察 中,頑 の 他 の 病 的 反 射 は み られ な い. 入 院 時 検 査 成 績:未 7年 前 か ら 肝 性 脳 症 を 繰 り返 す 肝 硬 変 例 固 に つ づ く食 欲 不 振 が 突 然 度 の羽 ば た き振戦 血 色 素58%,白 梢 血 液 像;赤 血 球2500,血 小 板4.2×104,出 多 食 に 転 じ,血 性 髄 液 を 確 認 し,剖 検 に よ り後 血 時 間6分30秒,凝 固 時 間10分.血 頭 葉 部 の クモ 膜 下 出 血 と左 前 頭 葉 白 質 内 出 血 を 血 清 蛋 白5.4g/dl, γ-globulin 明 らか に し え た1例 の 概 略 を述 べ,肝 を経 験 し た.そ の臨 床 経過 ビ リ ル ビ ン1.13mg/dl, 硬 変 例 に 合 併 す る頭 蓋 内 血 管 K.U., 病 変 に よ る 意 識 障 害 と肝 性 脳 症 との 鑑 別 に つ い Ease) て 若 干 の 考 察 を加 え て 報 告 す る. LDH A1-Pase 0.41 HBsAbと 症 患 者: M. 主 訴:意 T., 例 61才,主 tintest 識障 害 和46年3月 KlcG 行)や 程 度 の 頻 度 で あ っ た.昭 療を と Thrombotest 間16.5秒, Hepap1as- 脳 波 で は 典 型 的 な3相 波 を伴 と して 高 ア ン モ ニ ア は 意 識 は ほ ぼ 清 明 に 回 復 し た.そ ロ-ス 見 当識障 2日 目 に の 後 ラ クチ ュ の 持続 経 口投 与 で肝性 脳 症 の発 症 は しば ね ら くみ られ な か っ た.腹 腔 鏡 観 察 と肝 組 織 所 見 和48年 以 か ら 進 行 し た 肝 硬 変(乙 型)と 害 を伴 う意 識 レ ベ ル の 低 下 が 出 現 し始 め,概 診 断 ざ れ,肝 後 意 識 障 害 の た め 数 回某 病 院 に 入 院 し,脳 波 の 脈wedge圧 異 常 が 指 摘 さ れ,肝 食 道 静 脈 瘤 は み ら れ な か っ た.そ 年2月,意 37 (Ch- HBsAg 0.039, 血 症 に 対 す る 治 療 を 施 行 し た と こ ろ, 顔 面 浮 腫 と鼻 出 血 あ り, 年 よ り異 常 行 動(奇 数 ヵ 月 に1度 GpT レ ス テ ロ ー ル158mg/dl, 清 鉄50μ9/dl, 入 院 後 経 過(図1):主 記 す べ き 事 な し. 某 医 を受 診 し初 め て 肝 障 害 を 指 摘 さ れ,治 受 け た.翌 50K.U., 清 cho1inesterase U.,コ Prothrombin時 40.5%. 液 生 化 学; 29.2%,血 う 高 振 巾 徐 波 を 呈 し た. 既 往 歴 と家 族 歴:特 現 病 歴:昭 △pH も に 陰 性, 48.4%, 婦 GOT 3.9B.L.U., 420W.U.,血 血 球386×104, 性 脳 症 が 疑 わ れ た.昭 和50 は250 mmH2Oで,レ 較 的安 定 し,同 識 障 害 を主 訴 と し て 当科 外 来 を 受 診 455 静 線 的 に明 瞭 な の 後病 状 は比 年12月 退 院 した が,腹 水 と 浮.腫 456 渡 辺 明 治 ・泉 正 樹 ・水 谷 繁 樹 ・藤 井 利 武 ・渡 辺 正 博 ・東俊 宏 ・吉 田英 紀 ・遠 藤 浩 ・長 島秀 夫 れ た.入 院 後3年 間の血清 ア ミノ グラム の経 時的変化 を 表1に 示 し た. 51年4月, 多 くの ア ミ ノ酸 の 濃 度 が 全 般 に 低 下 す る な か で,分 枝 鎖 ア ミノ 酸 濃 度 は と くに低 値 を 示 して お り, Methio nineと 芳 香 族 ア ミノ酸 濃度 の 増 加 を 認 め た. 52年11月 で は 分 枝 鎖 ア ミ ノ酸 濃 度 の 低 値 は 持 続 す る も,芳 香族 ア ミ ノ酸 とMethionine濃 度 の 増 加 が 改 善 さ れ て い た. し か し53年6月 には血清 Methionine濃 度 の著増 を は じめ 芳 香 族 ア ミ ノ酸 な ど 幾 つ か の ア ミ ノ酸 が 増 加 す る い わ ゆ る 肝 不 全 パ ター ン を 呈 して い る.食 欲 不 振 も 頑 固 に 持 続 し, 6月(血 清 ビ リル ビ ン23.59mg/dl, GOT 159I.U., GPT 51I.U., コ レ ス テ ロ ー ル66mg/dl, Ch-Ease BUN 0.19 △pH 42mg/dl, U., 血中ア ン モ ニ ア231μg/dl) に分枝 鎖 ア ミ ノ 酸 製 剤Hep-OU 図1.入 を 持 続 投 与 し,意 院 後 の経 過 識 レベ ル は 比 較 的 よ く維 持 され て い の 出 現 を み て 翌1月 1∼3回 再 入 院 し た .そ の 後1年 肝 性 脳 症(II∼III度 に 程 度2)を 生 じ,血 た. 6月8日 に 髄 液 ア ミ ノ酸 を調 べ る た め 脊 髄 液 を検 査 し た と こ ろ 血 性 髄 液 で あ る こ と を見 出 中 ア ン モ ニ ア 濃 度 は 概 して 高 値 を示 し た が,脳 し,血 症 発 症 との 直 接 的 関 連 性 は 乏 しい よ う に 思 わ れ や 芳 香 族 ア ミノ 酸 濃 度 の 著 増 が み ら れ(図2), た(図.1). 肝 不 全 に み ら れ る典 型 的 な 髄 液 ア ミ ノ グ ラ ムで 52年11月 肝 性 脳 症 出 現 時 に,特 殊 組 成 ア ミノ 酸 輸 液 製 剤(Hep-OU3))を5%ブ ドウ糖 液 と して 静 脈 内 に3時 あ る こ とが 示 さ れ(分 間 で 点 滴 す る と, 脳 波 所 見 は 急 速 に 改 善 さ れ,著 る し く低 値 を示 し た 血 清 分 枝 鎖 ア ミ ノ酸 濃 度 も 増 加 し た(輸 前 → 輸 液 終 了3時 cine 38→59, 昭 和53年3月 間 後; Valine Isoleucine 82→208, 25→42μmoles/e) 液 Leu- はHep-OU輸 門部 出血 や 意 識 レベ ル の低 下 な ど肝 病 態 の 進 展 が 観 察 さ 枝 鎖 ア ミ ノ酸 濃 度 の 高値 液 に よ る と思 わ れ る),血 門 の 破 綻 が 示 唆 さ れ た4).し 液脳 関 か し軽 度 の 頭 痛 と 37.5℃ 程 度 の 発 熱 の 他 に は 神 経 学 的 所 見 に 著変 は み ら れ ず,脳 . 頃か らは肝硬 変 末期症 状 と して の 肝 不 全 状 態 に 陥 り,黄 疸 の 増 強,肛 清 ア ミノ 酸 濃 度 に 比 し髄 液 中Methionine 波 所 見 な ど そ の 他 の 自.他 覚 所 見 に も 異 常 は み られ な か っ た. 6月14日 よ り多 食 傾 向 と な り3日 後 急 速 な 呼 吸 停 止 を生 じて 死 亡 し た(発 症 後7年 剖 検 所 見:主 目). な る 病 理 学 的 診 断 は1)肝 硬変 肝性 脳症慢 性 型 を呈す る肝硬 変症 にみ られた頭 蓋 内 出血の1剖 検例 表1.血 清 ア ミノ グラム の 経 時的 変 化 457 (乙 型), 2)黄 傾 向, 3)左 3)で 疸 お よび出血 大 脳 白質 出 血(図 あ っ た.肝 は575gと 重 量 は 著 減 し,肉 眼 的 に も顕 微 鏡 的(図4)に も典 型 的 な 硬 変 肝 を 呈 した.胆 の う内 に ビ リル ビ ン系 石,消 化 管粘 膜 に は 腫 張 と点 状 出 血,さ らに 腹 水 が認 め られ た.脳 浮腫 が 肉眼 的に も明 らか で,左 前 頭 葉 表面 に 穿破 した白質 内硬 塞 性 出血 と後 頭葉 部 での クモ膜 下 出血 が認 め られ,主 な る死 因 と考 え られ た.な お肝 性 脳 症 慢 性 型の 肝硬 変例 にみ られ る脳 の光 学顕 微 鏡所 見の 特徴 は必 ず しも明瞭 で なか った. 考 案 肝性 脳症 には,肝 硬 変 末期 にお け る肝機 能不 全 を母地 と して 発症 す る場 合 と,門 脈 大 循 環短 絡 形成 を伴 う代 償期 肝 * Essential 図2.本 amino acids 硬 変 に発症 す るいわ ゆ る猪瀬 症 例 の 髄 液 中性 ア ミノ酸 濃度 と他 の 肝硬 変 例 との 比較 本症 例 ●-● ,健 康 対 照例(6)○-○, 中の 数 字 は 髄 液 ア ミノ酸 濃 度/ 肝 性 脳症 を呈 す る肝硬 変 症 例(4)■-■,脳 症 を伴 わ な い肝 硬変 症 例(5)▲-▲,図 血 清 ア ミノ酸 濃度 ×100の 平 均 値 を示 す. ( )は 症 例 数. 458 渡 辺 明 治 ・泉 正 樹 ・水 谷 繁 樹 ・藤 井 利 武 ・渡 辺 正 博 ・東 俊 宏 ・吉 田 英 紀 ・遠 藤 浩 ・長 島 秀 夫 で な い場合 もあ るが,多 く は その 精神 症状 の特 異像 と 十 分 な既 往 歴 の聴取か ら必 ず しも困難 では な い.最 も 鑑 別 の 困難 な疾 患 は肝硬変 を有 す るア ル コー ル 中毒例 の 頭部 外傷,特 に慢性硬膜 外 血腫 であ るが,そ の臨床 症 状 の類似 性 の ため両者の 区 別が 容 易 でな く,ア ル コ ー ル性 肝硬 変例 の 意識障害 に は脳 外科 的 な診 断技術 と 治療 法 が必 要 とな る. 劇 症 肝 炎 例 の 死 因 の1つ と して 中 枢 神 経 障 害,と く に 脳 浮 腫 が 重 要 視 され て い る が,肝 硬 変 症 で は脳 浮腫, 脳 ヘ ル ニ ア や 頭 蓋 内血 管 障 害 な ど従 来 あ ま り注 目 され て い な か っ た よ うに 思 われ る.肝 硬 変 の 末 期 に は 出血 傾 向 が 出 現 し,上 部 消 化 管 か らの 出 血 が 死 因 と な る こ とが 多 い.昭 和48年 か ら3 ヵ 年 間 の 日本 病 理 揖 報(16 ∼18揖)に 集 録 され て い る 肝 硬 変 剖 検 例 を調 査 し,開 頭 例 で 記 載 され た 頭 蓋 内病 変 を 検 討 し た とこ ろ,脳 浮 腫,脳 図3.剖 出 血,ク 硬 膜 外 血 腫,脳 検 時脳 所 見 モ 膜 下 出血, 硬 塞,髄 膜 炎 な ど 肝 硬 変 例 の3.7∼8.1 型 肝 脳 疾 患5)と 呼 ば れ る も の とが あ る .本 症 例 %に 頭 蓋 内 器質 的疾 患 の合 併 を見出 した.重 症 の よ うに,肝 肝疾 患例 で 意識 レベ ルに変 化 を観 察 した時には, 性 脳症慢 性 型 を呈 す る肝硬 変例 が 意 識 障 害 を 生 じた 場 合,他 態,例 の 意 識 障 害 を 伴 う病 え ば低 ナ ト リウ ム 血 症,糖 イ ン ス リン シ ョ ッ ク,薬 尿 病 性 昏 睡, 物代 謝遅 延 に よ る中枢 詳 しい神 経学 的 変 化 を検討 し,そ の 異常所見の 時 間 的推 移 を観 察 す るだ け でな く,髄 液検査や 眼 底 所 見,CT所 見,頭 蓋骨 レ線像,脳 波所見 神 経 作 用 薬 剤 の 過 剰 薬 効 や 精 神 障 害 な ど を も考 や 他 の脳神 経外 科 的 な検 索 も含 めて慎 重に対処 慮 す る 必 要 が あ る.と す る こ とが 重要 であ る.し か し実際 には肝性脳 くに 肝 障 害 を 有 す る慢 性 ア ル コ ー ル症 例 で は,幻 聴,幻 視,幻 衰 失,妄 想 な ど の 精 神 神 経 症 状(禁 覚 症,振 戦 せ ん 妄,ウ サ コ ク症 候 群)が 覚 ,記 憶 断 症 状 ,幻 エ ル ニ ッ ケ 症 候 群,コ 出 没 し,時 症 に特 有 な精神 神 経症 状 に 乏 しい こ とか ら,上 記 諸検 査 に よる診 断能 の 向上 の ため には,そ の ル 解 析 法 の詳 細 な検 討や 新 しい鑑 別診 断法の開発 に その鑑 別 が容 易 な ど,肝 臓病 学 と神経 病 学 の臨 床専 門家 の協力 肝性 脳症 慢性 型 を呈 す る肝硬 変症 にみ られ た頭 蓋 内 出血 の1剖 検 例 図4.肝 1.昭 459 組織所見 和50年8月 2 .昭 和53年6月 的 研 究 が 望 ま れ る6). 謝 お わ り に 肝性 脳症慢 性 型 を呈す る肝硬 変症例(61才, 主 婦)で み られ た意 識障 害 を,血 性 髄液 か ら頭 蓋 内血 管病 変の合 併 と診 断 し,剖 検 に よ り左 前 頭 葉 白質 内 出血 と後頭 葉部 の クモ膜下 出血 を確 認 した.肝 硬 変例 にみ られ る意識 障害 が,頭 蓋 内血管 病変 な ど他 の成 因 で生 じる こ ともあ り, その鑑 別 には慎 重 な配慮 の い る こ とを強調 した. 辞 本症 例 の 病 理 学 的検 討 を して 下 さっ た 岡大 第 二 病 理 学 教 室 の 間 野 正平 先 生 に 感 謝 致 し ます. 460 渡 辺 明 治 ・泉 正 樹 ・水 谷 繁 樹 ・藤 井 利 武 ・渡 辺 正 博 ・東 俊 宏 ・吉 田 英 紀 ・遠 藤 浩 ・長 島 秀 夫 文 1. Adams, bolic R. D. and and and Toxic Willkins, 2. Sherlock, 3. 渡 辺 明 治,東 4. 渡 辺 明 治,東 Foley, J. M.: Diseases of Baltimore, S.: Hepatic 俊 宏,林 Vol. coma. 21, 1312∼1314, 5. 猪瀬 正:肝 6. Berk, P. D. neurologic the Nervous 32, 臓, 島 秀 夫:肝 associated Proc. Assoc. with Res. Nerv. & liver disease, Ment. Dis., In Meta Williams 1953. 41, 畑 尚 宏,長 20, 28∼42, 1•`8, 島 秀 夫:重 1961. 症 肝 疾 患 に お け る 栄 養 輸 液-血 清 ア ミ ノ酸 濃 度 1979. 不 全 に お け る 血 液 脳 関 門 の 中 性 ア ミ ノ酸 輸 送 異 常 と そ の 是 正,肝 臓, 1980, 脳 変 性 疾 患 の 一 特 殊 型.精 and disorder System, Gastroenterology 正 作,小 の 不 均 衡 是 正 を 中 心 に し て,肝 俊 宏,長 The 献 Popper, H.: Fulminant 神 神 経 誌, hepatic 51: 245∼271, failure. Am. 1950. J. Gastroenterol. 69, 349•`400, 1978 . 肝性 脳症慢 性 型 を呈す る肝 硬 変症 にみ られ た頭 蓋 内 出血の1剖 検例 An autopsy case of liver and Akiharu Masahiro YOSHIDA, Hiroshi Bloody cerebrospinal fluid vascular patient lesions. subarachinoideal abnormal other mental conditions with encephalopathy IZUMI, Shigeki WATANABE, ENDO and MIZUTANI, Toshihiro Hideo HIGASHI, NAGASHIMA of Internal Medicine, Okayama University Medical School (Director: in a cirrhotic hepatic bleeding Masaki FuJII, The First Department with intracranial WATANABE, Toshitake Hideki cirrhosis 461 Prof. H. Nagashima) indicated a chronic type that of the neuropsychiatric hepatic encephalopathy Autopsy findings revealed hemorrhagic bleeding at occipital lobe. the states occurring leading to coma. in patients with infarction It is particularly cirrhosis of the abnormalities were at the due left important liver may observed to intracranial frontal pole to realize be due and that to many