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南極観測用無人飛行機の開発と科学観測

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南極観測用無人飛行機の開発と科学観測
TE-2
南極から地球・宇宙を観る
南極地域観測事業の最近の成果
観測支援技術
南極観測用小型無人飛行機の開発と科学観測
初めて南極の地平線を越えて無人飛行機 Ant-Plane が地磁気観測と航空写真撮影に成功
夏の南極沿岸地域で、500km 以上
飛行する小型無人飛行機 Ant-Plane
の開発
九州大学、企業、それにラジコンマニアの協
力を得て、コンピューターで自動飛行する、翼
長3m の Ant-Plane(右写真)を開発しました。
国内で 1,108km の連続飛行と、高度 5,700m
での飛行に成功しました。
▲
Ant-Plane、翼幅3m、86cc ガソリンエンジン搭載
Ant-Plane による南極での空中磁気観測
Ant-Plane による南極での航空写真撮影
南極リビングストン島を離陸した Ant-Plane は、35km 南
方のデセプション島(活火山)上空を 300km にわたり飛行
し、空中磁気観測に成功しました。同島と周辺海域の磁化構
造を初めて明らかにしました(下図)
。
南極リビングストン島とデセプション島で航空写真撮影
を行い、氷河や海氷の分布などを撮影しました。温暖化によ
る氷河後退の基礎データを得ることができました(下写真)
。
▲ Ant-Plane で撮影されたデセプション島
図:Ant-Plane で観測されたデセプション島の磁化構造
▲ リビングストン島サウスベイの氷河
社会的
貢 献
● Ant-Plane の開発により、南極のみならず国内でも安全で経済的な航空機観測が可能になりました。
● 研究者が航空機観測を低コストで実施できるようになりました。
● Ant-Plane は福島第一原発事故直後の航空写真などに使用され、災害の状況把握に貢献しました。
大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 国立極地研究所 広報室
190-8518 東京都立川市緑町 10-3 [TEL]042-512-0655 [FAX]042-528-3105
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