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中部地域(pdfファイル:887KB)
4.地域政策の取組内容 4.地域政策の取組内容 中部地域 意欲ある多様な担い手の確保と育成 取 組 方 向 農業関係機関・団体等の連携により就農支援体制を強化します。 認定農業者への農地集積や効率的・持続的な農業経営を行うことができる環境を整備します。そのため に集落営農組織の法人化支援と法人設立後の支援を行います。また、農業経営改善計画の認定を進める とともに、認定農業者の経営管理能力の向上を図ります。 主 な 取 組 結 果 これまでの取組内容 担当課:普及 自己評価:A ○地域担い手育成総合支援協議会を中心として定期的に会議を開催するなど、関係者が連携して新規就農者の支援ができる体制を 整備しました。具体的には、研修受け入れ農家リストを整備・活用し、就農研修希望者に研修農家とのマッチングを行い、研修 を開始し、新規就農者に対して、巡回指導を実施しました。 ○農業経営改善計画の認定や農業簿記講座等の研修会開催等を通じて、経営管理能力の向上を支援しました。 ○地域担い手育成総合支援協議会を中心に関係者が連携し、集落営農組織の法人化への支援を行うとともに、法人化された組織に 対し、設立後の経営管理(農事組合法人経営支援研修会・集落営農塾)等を支援しました。 現状分析・課題・今後の予定 ○新規就農者を支援する体制は概ね構築されましたが、支援内容・事業等の充実が課題であり、今後も、新規就農者の栽培技術や 経営管理能力向上のための農業講座の開催、新規就農者のつどいを開催し、地域農業の振興を含めた話し合いなどを予定してい ます。 ○農業経営改善計画の達成に向けて、より効果的な支援が求められており、地域担い手育成総合支援協議会において、指導を検討 しています。 ○未法人化組織では、法人化に向けた課題がそれぞれ異なっているため、状況に応じた支援が必要です。また、法人化された組織 に対しては、より高度の支援が必要で、関係者による打合せ会議等の充実・強化や法人同士の情報交換等の実施が必要であり、 集落営農塾等を実施します。 代 表 的 な 指 標 指標名 単位 H22 実績 H23 目標 H23 実績 H27 目標 新規就農者数 人 63 51 80 51 法人化組織数 組織 37 76 46 76 - 57 - 4.地域政策の取組内容 野菜生産の拡大と経営基盤の強化 取 組 方 向 野菜の生産・販売戦略を持った産地づくりを実現するため、各JAごとの野菜振興プロジェクト会議等を核 に関係機関が一体となり、県重点品目や地域推進品目等の生産規模拡大への取組を進めます。 また、産地の認知度・信頼性向上を図るため、販売・流通促進への取組を支援します。 主 な 取 組 結 果 これまでの取組内容 担当課:振興 自己評価:B ○担い手支援対策等としては、地域推進品目(ブロッコリー)において新規栽培者の確保に向けた栽培指針策定(伊勢崎)や規模 拡大等を踏まえた労働力確保のための作業受託組織設立に向けた取組を進めました。(試験栽培の実施) ○省力化技術導入の推進としては、機械化等に関する指針策定に向けた調査、セルトレイ育苗,袋詰機等の導入による省力化の検 討や実演会開催。コンテナ出荷導入に関する検討を進めました。なお、機械等の導入に当たっては、県単補助事業の活用による 支援を行っています。 ○食の安全・安心対策としては、研修会等の開催によりGAP手法導入への意識啓発、IPM実証ほ設置(施設ナス等)や特別栽 培農産物の取組(イチゴ)を推進しました。 ○産地化支援(販売対策)としては、首都圏の大消費地への販売促進活動の実践等を目的に県単補助事業を活用した取組を推進し ました。 現状分析・課題・今後の予定 ○早期に栽培指針等の策定を進め、新規栽培者の確保のための取組が必要です。 ○省力化技術の導入効果等の確認を行い、啓発・普及を図ります。 ○IPM実証ほ等の成果を踏まえ、組織的な取組を目指した指導を進めていきます。 ○産地化支援のため、首都圏の大消費地での販売促進活動等を予定しています。 代 表 的 な 指 標 指標名 単位 H22 実績 H23 目標 H23 実績 ha 2,094 2,125 地域推進品目農協取扱出 荷量※ t 3,859 4,919 GAPへの地域取り組み品 目数 数 県重点品目作付面積 ※ ※ ※ H27 目標 未調査 2,188 3,399 5,013 (24 年 10 月調査) (2 月末数値) 5 6 5 県野菜重点8品目(きゅうり、トマト、なす、いちご、キャベツ、ほうれんそう、レタス、ねぎ) 中部地域野菜推進品目(ちんげんさい、えだまめ、ブロッコリー、パプリカ、にら) - 58 - 8 4.地域政策の取組内容 畜産生産基盤及び経営体質の強化 取 組 方 向 家畜や生産物の安全性の確保を図り、適正な飼養衛生管理を推進します。 また、飼料作物生産組織や地域型コントラクターの育成・強化を図るとともに自給飼料の生産拡大を推進し ます。さらに、畜産農家と耕種農家の連携による循環型農業を確立するため、たい肥の地域内流通を促進 し、稲わら等の有効活用による耕畜連携を推進します。 主 な 取 組 結 果 これまでの取組内容 担当課:家保 自己評価:B ○バルク乳 45 検体や個体乳 247 検体について乳房炎等の原因菌の同定と有効な薬剤の検索を実施しました。また、体細胞数の多 い農家等 50 戸(チェックシートを含めると 92 戸)について巡回による乳質改善指導を実施、161 戸に個別成績資料を作成、配布 し、適正な飼養衛生管理等を推進しました。 ○特定家畜伝染病である口蹄疫(9/30)、高病原性鳥インフルエンザ(12/1)の机上演習を開催しました。関係者及び建設業者を対象 に殺処分家畜の埋却処分研修会(12/2)を開催しました。また、家畜伝染病予防法改正による飼養衛生管理基準の強化等について 市町村及び団体への説明会(10/18)を開催、家保だよりを発刊し、農家への周知を図りました。 ○飼料ムギの収穫・調製現地研修会(5/18)、飼料イネ現地検討会(10/7)を開催し、飼料イネ・ムギ作体系の推進を図りました。ま た、専用収穫機導入に伴う利用計画の作成等を支援した結果、組織間の調整により 4ha の作業補完が行われました。 ○普及推進を図ったため、飼料米 180.2ha(前年 67.6ha)、飼料イネ 215.2ha(前年 142ha)と大幅に増加しました。 現状分析・課題・今後の予定 ○体細胞数の高い農家を中心に、衛生面や搾乳方法について巡回指導等を継続します。 ○高病原性鳥インフルエンザや口蹄疫等の特定家畜伝染病発生時に備え、防疫演習を開催するとともに防疫マニュアルに沿った班別動員 者の具体的業務内容の詳細を確認します。 ○たい肥流通を推進するため、たい肥を利用した土づくり研修会の開催や展示ほの設置を行う必要があります。 代 表 的 な 指 標 指標名 単位 H22 実績 H23 目標 H23 実績 H27 目標 牛群検定加入率 % 32.8 34.0 33.8 39.0 自給飼料作付面積 ha 3,000 3,024 2,714 3,190 - 59 - 4.地域政策の取組内容 農地の有効活用による自給率向上 取 組 方 向 地域型コントラクターによる飼料イネの定着と生産安定を図るとともに、麦類の生産安定と小麦新品種「さ とのそら」にGAPを導入します。また、耕作放棄地の再生利用を図るため、地域担い手育成総合支援協議 会が中心となり、耕作放棄地の現状・情報を整理し、関係機関と連携して担い手への集積等に取り組みま す。鳥獣被害防止対策としては、集落単位で対策が進むよう人材育成を支援します。 主 な 取 組 結 果 これまでの取組内容 担当課:普及 自己評価:A ○飼料イネの定着と安定生産のため、地域担い手育成総合支援協議会との連携のもと、様々な打合せ会議や栽培講習会等を実施し ました。作付面積は 215.2ha(前年度 142.0ha)となり、前橋市では 5 つのコントラクター組織において新たに2台の専用収穫機が 導入され、コントラクター組織間の調整・連携が図られ、効率的収穫作業が行われました。 ○小麦新品種「さとのそら」 (平成 23 年産)の適期収穫・適正乾燥調製のため、JA等と指導を行うとともに、品質(タンパク質) 向上のための実証ほの設置・成績とりまとめやGAP取組のためのチェックリスト回収・集計・取りまとめを行い、その結果を 生産者にフィードバックしました。また、平成 24 年産「さとのそら」の生産においては、播種前に実証ほの成績結果に基づく 品質・収量向上対策やGAP取り組み促進を主な内容とした講習会を各地で実施しました。 ○耕作放棄地の解消に向け、耕作放棄地の情報共有化や担い手への集積支援や耕作放棄地調査に基づく地域毎のマッチング等、様 々な取り組みへの支援を行っています。その結果、約 11.4ha の耕作放棄地が解消されました。 ○鳥獣被害防止に向け、事業の推進を図り、鳥獣被害防止総合対策交付金による総合的な取り組みが前橋市と渋川市、鳥獣害防止 対策農業者支援事業が前橋市と榛東村で導入されています。また、鳥獣害に強い集落づくり支援事業により前橋市内に実証ほを 設置しました。さらに、わな猟免許試験講習会に43名の申込みがありました。 現状分析・課題・今後の予定 ○耕畜連携推進のもと今後とも自給飼料生産安定・拡大を図る必要性があり、飼料イネの作付拡大と安定生産は重要となっている。 今年度の反省を踏まえた取りまとめを行うとともに、地域コントラクター組織間及び関係機関との連携を強化し、次年度への作 付推進を図ります。 ○農林61号から全面転換された「さとのそら」の生産安定が重要な課題である。そのために、生育状況の把握や気象変化に応じ た栽培管理指導を関係機関と連携して行うとともに、GAPへの取り組みを支援します。 ○耕作放棄地の解消に向けて、各担い手育成総合支援協議会との連携を図り、地域毎のマッチング等を進めます。 ○鳥獣被害防止対策事業等導入地域の取り組み状況のとりまとめをするとともに、次年度へ向けた対策等の検討を行います。また、 わな猟免許有資格者の養成を推進します。さらに、鳥獣害防止実証ほの調査結果を取りまとめを行い、今後の支援に役立てます。 代 表 的 な 指 標 指標名 単位 H22 実績 H23 目標 H23 実績 H27 目標 飼料イネ作付面積 ha 142.0 159.5 215.2 190.8 麦作付面積 ha 3,648 3,662 3,611 4,125 217 ※ 228.4 285 耕作放棄地解消面積 ※ ha 159.5(137) 耕作放棄地解消面積のH22確定値がH23年目標値を上回ったため、H23目標値を137haから159.5haに上方修正 - 60 - 4.地域政策の取組内容 観光資源を活かした地域農業の振興と地産地消・食育の推進 取 組 方 向 伊香保温泉旅館等での地場産物の供給拡大を推進します。赤城山地域振興プロジェクトと連携し、直売 所・果樹園等を核とした観光農業を推進します。農産物直売所に対応した少量多品目生産を推進し、観光 農園の品質向上を図ります。県産農畜産物の利用促進を図るため地産地消に取り組み、また、教育や農業 団体との連携による食農教育を推進します。 主 な 取 組 結 果 これまでの取組内容 担当課:振興 自己評価:B ○渋川広域農業活性化推進協議会では、「地域農産物流通部会」、「地域特産物開発部会」、「グリーンツーリズム研究部会」を中心 に活動を行いました。各部会活動のほか、DC県央エリアイベント「日本のまんなか元気フェスタ」 (8 月 1 ~ 4 日)へ出展し、 農産物の販売やPR等を行いました。 ○地場産農産物活用研修会(10 月 11、25 日)を開催し、前橋のサツマイモ、落花生の加工技術の研修を行い、農産物直売所等の 活性化に向けた支援を行いました。 ○JA佐波伊勢崎では、産地収益力向上支援事業により地元高校と連携し、米粉・小麦粉を利用したレシピの作成や加工品開発を 行い、女性起業の育成を図っています。 ○玉村町農業公社では、地産地消モデルタウン推進事業により米粉・小麦粉等を利用した「クレープ」の商品化を検討しています。 ○ぐんま地産地消推進店の認定を推進し、108 の推進店が認定されています。 ○管内の小学校等に、食農教育等推進協働委託事業により農作業や農産加工の体験学習等について支援を行うとともに、伝統料理 の講習会を開催し、食農教育を推進しました。 現状分析・課題・今後の予定 ○伊香保温泉での地域農産物の取引額は、原発の影響を受け宿泊客が減少し、前年の7割にとどまりました。今後は、検討会等の 情報交換を通じ、旅館からの要望による計画生産や新規品目の開発等を行い、取引額の増加を図ります。 ○「ぐんまの真ん中!農産物フェア」をぐんま総合情報センターで 11 月 9 日、10 日に開催し、県産農産物の安全性のPRを行い、 放射性物質による風評被害を払拭するとともに観光客の増加を目指します。 ○農産物直売所については、新商品開発等の各種講習会等を開催し、加工活動等を支援します。 ○リーフレット等によりぐんま地産地消推進店、ぐんま地産地消協力企業のPRを行い、一層の地産地消を推進します。 ○小学校や農業団体と連携をとり、食農教育等推進協働委託事業等により食農教育を推進します。 代 表 的 な 指 標 指標名 単位 伊香保温泉での 地域農産物利用額 万円 ぐんま地産地消推進店 件 H22 実績 H23 目標 H23 実績 H27 目標 1,100 1,200 813 1,600 100 105(100)※ 108 140 ※ ぐんま地産地消推進店のH22確定値がH23年目標値と同じになったため、H23目標値を100件から105件に上方修正 - 61 - 4.地域政策の取組内容 地域特産農産物の生産振興 取 組 方 向 こんにゃくの輪作や優良新品種みやままさりの普及を図るとともに、越冬栽培などの新技術の導入により、 環境に配慮した栽培を推進します。 きのこは生産コスト削減や施設などの近代化に向けた再整備を推進します。また、安全なきのこを求める 消費者の声に応えるため、生産者団体が行う安全生産への取組を支援します。 主 な 取 組 結 果 これまでの取組内容 担当課:渋セ、渋森 自己評価:B ○渋川地域コンニャク研究会が行っている輪作推進、生子休眠試験、温湯消毒試験等の技術実証ほ、また、施肥改善及び越冬栽培 などの低コスト化実証ほの設置と調査を支援しました。また、「みやままさり」の普及のため、増殖ほ場を巡回し、良質な種芋 生産を支援しました。環境に配慮したこんにゃく栽培の推進については、土壌消毒安全実施推進資料を農家全戸に配布するとと もに、広報車巡回を実施し生産者への啓発を行いました。 ○しいたけ生産者を戸別訪問し、榾場診断とともに、今後の榾木管理や害菌対策等を指導しました。(渋川森林) ○きのこ生産者団体等が行う施設の近代化や消費拡大活動に支援を行いました。(渋川森林) ○きのこ生産者に対し、放射能汚染対策として安全生産指導を行い、原木、菌床用培地及びきのこの放射性物質検査を実施しまし た。(渋川森林) 現状分析・課題・今後の予定 ○「みやままさり」は年々作付けが増加しており、良質な種芋確保が求められます。 ○こんにゃくの輪作として作付けしているタラの芽では、新品種「ぐんま春王」の作付けが拡大しています。 ○実証ほの展示により、施肥低減及び越冬栽培の導入農家が増加し、また、土壌消毒剤の安全使用が図られたことから、苦情は少 なくなっており、今後も現地啓発活動を実施します。 ○しいたけ生産者の高齢化や価格の低迷により、原木しいたけ生産量が減少しています。また、産地間競争に伴う低価格化の影響 と大規模経営者の経営転換などにより、他のきのこ類の生産量が減少していることから、基盤整備の強化等に伴う経営の効率化 を支援します。 ○県産きのこの消費拡大を図るため、生産者団体等が行う消費宣伝活動の支援や安全で安心なきのこを供給するための品質向上の 取り組みへの指導を行います。特に放射能汚染対策として、きのこ類や生産資材の安全検査実施や、安全生産を指導します。 代表 的な指標 指標名 単位 H22実績 H23目標 みやままさり作付面積 ha 114 130 144 295 きのこ類の生産量 t 3,208 7,780 2,735 7,856 - 62 - H23 実績 H27目標 4.地域政策の取組内容 農業生産基盤の保全・整備 取 組 方 向 基幹農業水利施設について、ストックマネジメントの手法による整備を推進し、ライフサイクルコストの低減 と施設の長寿命化を図ります。渋川市赤城町の赤城西麓地区や伊勢崎市境地域の基盤整備により担い手 への農地集積を図ります。地域の状況に応じた多様な主体の参加を得て、施設の適切な維持管理と農業 用水の有効利用を図る協働活動を推進します。 主 な 取 組 結 果 これまでの取組内容現 担当課:整備 自己評価:A ○基幹農業水利施設の整備について、4 地区で機能保全計画策定のための委託を実施しました。機能保全対策は、5 地区で実施し ており、関係利水者、関係機関の協議等を行い、実施設計業務や工事を実施しました。 ○赤城西麓の北上野地区においては、平成 23 年度事業採択となり工事着手に向け地元調整を行いました。境小此木地区について は、実施設計を行い、5.9ha の区画整理工事を実施しました。 ○農地・水保全管理支払(向上活動)は国から事業の詳細な内容が示されたことから、活動組織に対し、説明会等を実施し周知を 図り、10 地区 659ha での活動が開始されました。 状分析・課題・今後の予定 ○機能保全計画の策定や実施設計業務、工事については、関係機関と調整を行いながら進めます。 ○赤城西麓の中原、笠張・寺後原の 2 地区は、地権者等への説明会を開催し、事業計画の合意形成を図っており、平成 25 年度以 降の事業採択に向け地元調整を行います。境小此木地区は、引き続き区画整理工事を進めます。 ○農地・水保全管理支払は、新たな 5 カ年間の対策実施に向けての支援を行います。また、引き続き、各活動組織と面談を行いフ ォローアップを行います。 代 表 的 な 指 標 H22 実績 H23 目標 H23 実績 H27 目標 指標名 単位 保全対策により農業用水 の安定供給が維持される 農地面積 ha 119 409 411 5,091 生産基盤の整備面積 ha - 7 6 143 - 63 -