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単協重点品目学習会報告≫ 2014 年 8 月 22 日(金)単
≪単協重点品目学習会報告≫ 2014 年 8 月 22 日(金)単協消費委員会 2014 年度静岡単協重点品目は「さ*し*す*せ*そ」基礎調味料です。 その中から、酢と味噌の生産者を招き学習会を行いました。 重点品目の酢は「純米酢」ですが、消費材と しては他にも、「食酢」「りんご酢」「純玄米黒 酢(くろず)」 「すし酢」 「調理用合わせ酢」等を 供給しています。私市醸造(株)では、今でも木 桶を使った酢の醸造を行っています。新潟県の 指定酒蔵から取り寄せの吟醸酒粕を 3~4 年 寝かせ、チョコレートのような色にまで熟成。 深みのある香りと味を持ったその酒粕から丁 寧に醸造された「赤酢」は、寿司店の職人に好ま 私市醸造(株):竹山和男さん れ長く使われているそうです。Sマーク認定 「食酢」は木桶で醸造された酢を 50%含んでいます。個性の強い木桶づくりの酢に純米酢、 ホワイトヴィネガーを加えた味重視のブレンド酢です。 「純米酢」は、ドイツ製の近代的なタンクを使用し、静置法で得られる醸造を再現してい ます。フルーティーで華やかな香り、雑味のない純米酢です。材料には、宮城県の指定酒蔵 から出る米粉(酒米を磨く際の中心部の削りかす)を使用しています。とにかく、材料の素性 が分かることは自慢。市販の酢の材料は不確かで、醸造期間も短いです。生活クラブの酢の 容器はもちろん ビン。環境に配慮しています。 「りんご酢」は青森県産リンゴ果汁を使用。「純米酢」同様タンクでの醸造です。「くろず」 は1ℓ中指定米を 300g使用。まろやかな風味は飲用にも料理にも重宝します。「すし酢」 は昆布の旨みが入り、キリッとしまった味です。「調理用合わせ酢」は砂糖に「素精糖」を使用 することで、さらにまろやかな味の万能調理酢となっています。 生活クラブの酢、見た目は地味でなかなか手に取ってもらえないと謙遜の言葉も出ました が、「中身」が違います。体に良い酢をたくさん利用しましょう。 学習会の後半は味噌です。重点品目として 選んでいるのは「十割こうじみそ」(カップ・ 袋)。味噌の酵母を活かすため冷蔵配送とな っています。「十割」は味噌に使用する大豆 を 10 とした場合、米麹が 10 (1:1) の割 合ということ。少し甘みの加わった味噌です。 ふつうのお味噌は大豆 10 に対して 7~8 の 割合だそうで、白味噌のような甘い味噌にな ると 15 まで割合が高くなり、米麹の割合が (株)マルモ青木味噌醤油醸造場:鈴木晴紀さん 甘みの指標になることも教わりました。また、熟成が進むほどに褐色に変化、色が濃くなる ことも教わりました。 (株)マルモ青木味噌醤油醸造場から供給されている消費材は他に、消費材 1 号でもある 「信州田舎みそこうじ 1kg」 「信州田舎みそこし 1kg」、また、 「麦みそ」 (麦麹を使用し た味噌) 「信州淡色みそこうじ 750g」 「信州淡色みそこし 750g」 「天然醸造 100%こう じみそ」 「塩こうじ・甘口(こうじ漬の素)」 「万能うまみそ」 「ゆずみそ」 「米麹」、ギフト「善 光寺みそ」(甘口・辛口)等があります。米麹は指定農場の米を使用。時には遊YOU米を 使用することもあるそうです。 「万能うまみそ」 「ゆずみそ」 「塩こうじ」などの調味材料は、 手づくりではなかなか出せない上品な味わいとなっています。 味噌は酵母が生きていることを示す『生』の表示が付いています。 「米麹」もそうですが、 家庭で長期保存する際は『冷凍』にすることがお勧めだそうです。 常温での流通では味噌に『アルコール』を添加。酵母の働きを抑え、発酵が進んで包材が 膨らまないよう留意しています。酵母の働きを抑えるよう、生活クラブはほとんどの味噌が 『冷蔵』での流通を選んでいます。市販の味噌が平然と常温で陳列ケースに並んでいると思 いますが、価格の低いものは高温で酵母を殺し流通させる味噌になるそうで、ダシ入りの味 噌など、その高熱殺菌の味噌が基になっており、これはもう「みそ味調味料」と言えますね。 高価な味噌が常温で扱われる場合には包材にお金をかけ、発酵により出る炭酸ガスを逃すパ ウチが取り付けられています。 味噌やヨーグルトのような発酵食品は、含まれている酵母菌が体内で不純物(添加物、放 射能)を排出する働きがあり、また、生活習慣病のリスクを下げ、老化を防止するとも言わ れ、毎日の生活に取り入れることが大切です。『冷蔵』で流通することで、少しでも余分な 添加物(アルコールなど、一般では原料が不透明なもの)を排除することは、組合員との話 し合いで決めてきたことです。 味噌のもとになる「大豆」は、もちろん国産で遺伝子組み換えでない(NON-GM)大豆(有 機大豆)です。提携生産者のものを使用しています。(株)マルモ青木味噌醤油醸造場の市販 の味噌(ギフトの「善光寺みそ」も含む)には中国産の有機大豆を使用していますが、中国の 提携生産社に社員を 1 名常駐させて、管理されているものを使用しています。 包材は環境物質の排出されないもの、印字のインクも配慮したものとなっています。 複数の味噌を合わせることもお勧め、とのこと。特にお勧めは米麹の味噌に麦みそを合わ せたもの。味に深みが加わります。各々の良さを生かして、たくさん活用してみましょう。 学習会の最後は、消費材の酢の飲み比べ、消費材の味噌の食べ比べです。それぞれの風味 と味わいを確認し合いました。 酢も味噌も生活クラブだからこそ、原料も、生産も、包材も、流通も、履歴のはっきりし た、『安全・健康・環境』基本の「消費材」であることを改めて知ることができた学習会で した。 (担当理事:小谷)