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横河電機が英KBCを買収

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横河電機が英KBCを買収
NEWS RELEASE
2016年2月18日
横河電機が英KBCを買収―格付への影響は限定的
横河電機(証券コード:6841、発行体格付=A)は 17 日、英国の石油・ガス産業向けコンサルティン
グ・サービスやソフトウエアを手掛ける KBC Advanced Technologies(以下、KBC)の全株式を取得し、
完全子会社化するための手続きを開始すると発表した。アドバイザリー費用等を含めた取得価格は総額
で 308 億円にのぼる見通し。買収完了は 2016 年 4-6 月を予定している。
R&I は、今回の買収による格付への影響は限定的とみている。横河電機はプラント制御システムでグ
ローバル大手の一角を占めるものの、コンサルティングを含めたサービス事業の体制強化が遅れていた。
KBC は 300 名超の従業員を抱え、オイルメジャーなどと取引がある。売上高は約 130 億円とそれほど大
きくないが、今回の買収によって安定したサービス収入が増加することになる。
KBC の連結純資産は 100 億円を少し上回る程度に過ぎず、横河電機は買収後に一定ののれんを抱える
ことになる。買収資金は外部から調達する予定で、債務負担も増加する。ただ、横河電機の自己資本は
堅調な業績にも支えられ 2015 年 12 月末時点で 2500 億円弱まで厚みが増している。100 億円超のネット
キャッシュ状態にあり、資本負債構成も良好だ。買収後も格付に照らして遜色ない財務基盤を保てよう。
横河電機は 2 日、第 3 四半期決算発表と同時に通期の各利益の予想を引き上げた。資源価格の下落が
追い風になる化学業界向けが伸びている。もっとも、原油価格が長期間低水準で推移するようだと、新
興国経済の減速感が強まる懸念があるだけに、事業環境の先行きは不透明だ。収益基盤の強化で投資回
収を着実に進めていけるか見守る。
主任格付アナリスト:村瀬
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