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仁淀川・四国カルストジオパークニュースレター 第2号

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仁淀川・四国カルストジオパークニュースレター 第2号
第2号
皆さんご存じですか?我々6町村は日本有数の古い地層がある地域なのです。
日本の地質学の基礎を築いたドイツ人学者エドムント・ナウマン博士は明治
時代佐川を2度訪問しました。その理由は?
日高村を含む6町村には約4億3千万年から9千800万年前に渡る古生代から中生代
の地層(シルル紀・デボン紀・石炭紀・ペルム紀・三畳紀・ジュラ紀・白亜紀)が存在し
ます。
明治時代に日本地質学の父と呼ばれるドイツ人地質学者エドムント・ナウマン博士が2
度に渡り我々の土地を訪問し、周辺の地質を研究して、日本の地質学の発展に大きく貢献
しました。我々の周辺地域は日本でも最古に属す地層が有る事で有名ですが、それらの地
層を含む多くの地層はこの狭い範囲で大変複雑な配置となっております。
日本三大カルストの一つである「四国カルスト」は約2億5千万年前のペルム紀に出来
た石灰カルストで、その後の地殻変動(隆起)により、海抜1300m~1400mの現
在地まで押し上げられました。このように1000mを越える所まで隆起したカルスト高
原は世界でも大変珍しいカルストです。また仁淀川は三波川帯、秩父帯が走っている仁淀
川町、越知町を蛇行しなが流れ太平洋に流れる為、この川の川石はチャート、玄武岩、砂
岩、凝灰岩と変化に富みそれらの石が織りなす岩石色が他の河川ではみられない美しい五
色の石を出現させます。又仁淀川には多くの水生生物が生きており、生態系が保たれ、我々
はその恩恵を受け生活を営んできました。この川文化も世界に誇れるジオ遺産なのです。
越知町横倉山は日本でもっとも古い時代、約4億3千万年前のシルル紀地層が存在する
ことで日本中のみならず世界に知られています。横倉山は牧野博士のフィードワークの場
としても大変有名な場所で多くの新種植物を発見しています。
日高村錦山周辺は日本でも有数の蛇紋岩地帯であり、超塩基性岩であるため、限られた
植物しか育ちません。その一つが「ドウダンツツジ」です。このツツジは古来土佐では「錦
ツツジ」と言われていました。それは秋になると葉が紅葉し、その紅葉で山一面が「錦」
に変わるから「錦山」と呼ばれました。
このように我々6町村には多種多様な植物が存在します。土地(地層)は植物との関係
が大変深く、植物にはその植物が好きな地層が有ります。言うならば地層が変われば植物
も変わる(植生が変わる)と言えるかもしれません。
それ故この複雑な地層は多種多様な植物の宝庫となり、それぞれの地層を好む植物がそ
の地層の上に繁茂するのです。郷土が生んだ世界的な植物学者、牧野富太郎博士も、幼少
の頃から、この複雑な地層の上に繁茂する、多様な植物植生に触れ、植物に益々興味を持
ったとも考えられますね。この偉大な植物学者も我々のジオ(土)があったからこそ、生
まれたと考えられるかもしれません。
三波川帯、秩父帯を縫って流れる仁淀川
日本でも最古の地層シルル紀に属する横倉山
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