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中学校社会科学習指導案 三原市立久井中学校 教 諭 田川 泉 1 分 野

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中学校社会科学習指導案 三原市立久井中学校 教 諭 田川 泉 1 分 野
中学校社会科学習指導案
三原市立久井中学校
教 諭
田川
泉
1 分 野 公民的分野
2 日 時 平成23年11月11日(金)
3 学 級 3年A組 29人
4 単元名 「わたしたちの生活と経済」~家計と企業をつなぐ金融~
5 単元について
(1)単元観
本単元は,学習指導要領の第2章 第2節 公民的分野の大項目(2)「私たちと経済」の中の中
項目「ア 市場の働きと経済」に含まれる内容である。この単元では,「身近な消費生活を中心に経
済活動の意義を理解させる」とともに,「価格の働きに着目させて市場経済の基本的な考え方につい
て理解させる」ことや,「現代の生産や金融などの仕組みや働きについて理解させるとともに,社会
における企業の役割と責任について考えさせる」こと,またその際,「社会生活における職業の意義
と役割及び雇用と労働条件の改善について,勤労の権利と義務,労働組合の意義及び労働基準法の精
神と関連付けて考えさせる。」ことをねらいとしている。
日本は戦後の復興を成し遂げた後,高度経済成長を経験し,物質的な面での豊かさや繁栄が見られ
るようになってきた。そして今,日本経済は世界の中で大きな地位を占めている。多くの日本企業は,
国内の活動だけでなく,海外に工場や支店を設け,国際的な活動を行うようになっている。その中で,
長引く不況が続き,労働者を取りまくさまざまな問題も見られる。
本単元ではこのような現在の日本の状況において,個人と企業の経済活動を取り扱う。消費生活を
中心に経済活動の意義を理解させること,市場経済の基本的な考え方について理解させること,現代
の生産や金融などの仕組みや働きについて理解させること,社会における企業の役割と責任について
考えさせることなどが,おもなねらいである。経済活動が社会生活のあらゆる面で密接な関わりをも
っていることを踏まえながら,今日の経済活動に関する諸課題について着目させ,自ら問題解決する
力を育てるのに適した単元である。
(2)生徒観
全体的に学習態度は良好である。特に男子は意欲的に発言する。また,女子の挙手,発言も少しず
つ増え,授業に対する意欲が高い。しかしながら,思考・判断を必要とする学習や資料を探したり,
読
苦 識
減
りの文章で適切にまとめることを苦手とする生徒もいる。
資料の み取りについては 手意 があり,授業中の発言も 少する。また,学習したことを自分な
(3)指導観
本単元では経済活動の意義,市場経済の基本的な考え方,生産や金融などの仕組みや働き,企業の
入 具 例 提示,発問の工夫や生徒主体のグループ学習やロールプレーな
どを通して,思考力・表現力を育てたい。また,その前提としての基礎・基本の定着を図るために,
今年度より「アンダーライン・囲み学習」・聞き取りミニテスト(添付資料)を取り入れた。
生徒観にあるように,資料の読み取りや学習したことを自分なりの文章で適切にまとめることに苦
手意識を持っている生徒がいる。「アンダーライン・囲み学習」を通して,文章の要約力をつけてい
きたい。また,聞き取りミニテストでは資料の読み取り問題を用意し,苦手意識の克服に努めたい。
5月にアンケートをしてみると,次の通りであった。
質問事項
割合
アンダーライン・囲み学習は役立っているか。
100%
ミニテストは復習に役立っているか。
96%
アンダーライン・囲み学習は聞く力をつけるトレーニングになっているか。
96%
役割と責任などを,導 での 体 の
ンダーライン・囲み学習をすることで授業がわかりやすくなっているか。
90%
ンダーライン・囲み学習」をすることで,生徒にとって半知・半不知の学習レディネスが生まれ,
いわば「授業内予習」ができ,学習意欲が向上した。また,「アンダーライン・囲み学習」は,学力の
低い生徒の視覚支援となり,発表も行いやすく,グループ学習の内容が高まりやすい。生徒に年間を通
して聞く力を鍛える学習方法として定着してきた。
ア
「ア
6
標
単元の目
①
個人や企業の経済活動に対する関心を高め,それを意欲的に
追求し,経済活動について考えよう
②
社会における企業の役割と責任,社会生活における職業の意義と役割及び雇用と労働条件の改善
養
とする態度を う。
③
角
察
について多面的・多 的に考 し,個人や企業の経済活動のあり方についてさまざまな立場から公
正に判断させる。
収集し,学習に役立つ情報を適切に選択して活
用するとともに,追求し考察した過程や結果をまとめさせ,発表させる。
④ 経済活動の意義,市場経済の基本的な考え方,生産の仕組みのあらまし,金融の働きについて理
個人と企業の経済活動に関するさまざまな資料を
解させる。
7 研究主題とのかかわり
研究主題である「生きる力を育む社会科授業の創造」~生徒自ら学ぶ教材の活用を通して~
を実現するために,本時の授業では,導入段階で生徒にとって身近な題材を提示した。また,普段
の授業では教材活用が円滑行くように,「アンダーライン・囲み学習」を行って,基礎的知識を把
握させ,生徒と教材,資料,そして発問が結びつくように工夫しているが,本時の目標を解決する
ために,本時の授業のまとめ段階で「アンダーライン・囲み学習」を行い,基礎的知識の定着を図
っていく。
8 単元構成
次
学習内容
一 くらしと経済
(2時間)
二
三
到達目標
経済に関わる学習課題を意欲的に
追求できた。
身近な消費生活を中心に経済活動
の意義を理解できた。
市場のはたらき
価格の働きに着目させて市場経済
(2時 )
の基本的な考え方について理解で
間
きた。
生産と企業
現代の生産の仕組みのあらましつ
(3時 )
いて理解できた。社会における企
間
業の役割と社会的責任について多
角
察
面的・多 的に考 し,企業の経
済活動のあり方についてさまざま
四
値
金融とお金の価
間
(3時 )
正
な立場から公 に判断できた。
学習課題
○コンビニにはどのような財やサー
ビスがあるか?
○騙されない賢い消費者になるには
どうしたらいいか?
○同じ商品なのに,なぜ店によって価
格が違うのか?
○AKBのチケット,何円なら買って
もいいか?
○木工作品を作るのに必要なものは
何か?
○株とは何か?株式会社とは何か?
○自由競争の行き着く先は?
為 ○銀行はどのようにして利益を得て
替相場が貿易や国民生活にあたえ いるのか?
る影響について多面的・多角的に ○日本銀行の役割とは何か?
金融の働きついて理解できた。
察 具 例 通
考 し, 体 を して理解でき
五
た。
働く人をめぐる問題(2 職業の意義と役割及び雇用と労働
間
時 )
条件の改善に関わる学習課題を意
追求し,労働組合の意義及
欲的に
び労働基準法の精神と関連付けて
考えることができた。
評
9 単元の 価基準
ア 社会的
の関
心・意欲・態度
個人や企業の経済活動
に対する関心を高め,
それを意欲的に
し,個人や企業の経済
活動について考えよう
としている。
事象へ
追求
イ
社会的な思考・判
断・ 現
社会における企業の
役割と責任,社会生活
における職業の意義
と役割及び雇用と労
働条件の改善につい
て多,個人や企業の経
済活動に関わる
な
から課題を見
いだし,対立と合意,
と公 などの
から多面的・多 的
に考 し,その
や
を適 に 現し
ている。
表
様々
ウ
○円高,円安どちらが得か?
○過労死を防ぐために,自分が労働者
であればどう生きるか?
○突然の解雇通告,自分が労働者であ
ればこの後どうするか?
技能
エ
資料活用の
個人と企業の経済活動
に関する
な資料を
し, 用な
を
適 に
して, み
取ったり
にまとめ
たりしている。
様々
収集 有 情報
切 選択
読
図表
事象
効率 正
視
点
角
察
過程
結果 切 表
0 単元の指導計画(全13時間)
次 時
学習内容
関 思 技 知
一 1 私たちの消費生活
◎
1
2
二
三
四
収入と支出
3
家計の
4
ものの れとお金
の れ
5
市場のしくみと価
格の決まり方
6
流
流
生産活動とそのし
くみ
7
企業のしくみ
8
現代の日本の企業
9
10
◎
企業と家計をつな
ぐ金融
(本時)
◎
◎
◎
◎
◎
知識
評価
評価基準
消費生活が日本の経済を支える大き
な役割を っていることを理解して
いる。
な消費者としてのあり方を考え
ている。
家計 などから家計の
と支 の
関 を み取っている。
持
賢明
簿
係 読
事象
社会的
につい
ての
・理解
経済活動の意義,市場
経済の基本的な考え
方,生産や金融などの
仕組みや働き,企業の
役割と責任にについて
理解し,その
を身
につけている。
収入 出
知識
評
察
表
ノート
価方法
行動観
発
察
表
ノート
さまざまな小売店の特徴やお金の支 行動観察
払い方法に関心をもっている。 発表
ノート
価格は市場経済のしくみにより,均 行動観察
衡価格で取引されていることの意味 発表
を考えている。
ノート
生産活動に必要な要素で,最近は知 行動観察
的資源が重要になっていることにつ 発表
いて考えている。
ワークシート
◎ 企業の種類や役割,株式会社のしく 行動観察
みについて理解している。
発表
ノート
◎ 資本主義経済における自由競争のし 行動観察
くみと生産の集中について理解して 発表
いる。
ノート
貸出金利を預金金利よりも大きくす 行動観察
ることで銀行が利益を得ていること 発表
に気づいている。
ノート
行動観
発
11
変化する日本の金
融
五
味
12
働く意 と雇用の
問題
13
今日の職場の問題
◎
○
◎
銀
日本 行の役割について理解してい
る。
現代日本の金融の大まかな
と
行動観
場の基 を理解している。
発
変化 為
察
礎
表
ノート
◎ 働くことの意味が雇用形態の多様化 行動観察
とともに変化していることを理解し 発表
ている。
ノート
◎ 労働基準法や労働組合などは,働く 行動観察
者の権利を尊重するためにあること 発表
を理解している。
ノート
替相
11 本時の学習(第9時)
標
一般銀行の利益(利潤)のしくみを考えることができる。
(2)本時の評価基準
社会的な思考・判断・表現
貸出金利と預金金利の差額から銀行が利益(利潤)を得ていることに気づくことができる。
(3)持参物
教師…教科書,資料集,ノート,電子黒板(地域の金融機関の写真)
生徒…教科書,資料集,ノート
(1)本時の目
8
第 時 企業と家計をつなぐ金融
な発問
な学習活動
時の学習内容を
時の学習内容を
する。
り
う。
(
)
導
(
を見せ)どこの
行
職場か。
行について って 「自分は 行について~ って
いることを発 しよう いる」というように発 する。
。
( 金
を見せ)
「お金を け,利子をもらって
行に 金すると,つく いる」ことを
し,本時の目
ものは か
を
に く。
主
○前
返ろ
○ 写真
○銀
主
評価基準 評価方法 資料
振 ○前
確認
ミニテスト
○銀
・銀行の
知 ○
写真
銀
知
表
表
・通帳
入 ○ 預 通帳
○
預
銀 預
確認
標
何 ?
ノート 書
本時の目標:銀行は預金者に利子を払っているにもかかわらず,もうか
っているのはなぜだろう。
○預金したお金はどこ ○図示A(預金者と銀行の関係)班の話し合いに 行動観察
へ行くのか。
をノートに書いたあと,班ごとで 参加している。 ノート
話し合う。
○預金して,もらう利子 ※期待される解答
展 はどこからきているの ・お金を必要とする企業や個人。
か。
・貸出利子からきている。
○預金と貸出の金利 ○預金金利と貸出金利の違いを
・資料集
(元金に対する利子の 資料集をもとに気づかせる。
比率)はいくらか。 預金金利
(普通預金…0.025%)
開
貸出金利
(住宅ローン…2.475%)
○銀行はどのようにし ○図示B(図示Aに銀行と企業の 貸出金利を預金 行動観察
て利益を得ているのか。 関係を追加)をノートに書いたあ 金利よりも大き ノート
と,班ごとに話し合う。
くすることで銀
行が利益を得て
いることを班の
話し合いを通し
て正しく判断で
きる。
ま
と
め
○
標
○本時の目標の解決を確認し,ノ
行動観察
ートにまとめる。
ノート
まとめ:銀行は貸出金利を預金金利よりも大きくすることで利益を得ている。
本時の目 が解決し
たか。
○本時の学習内容を要
約する。(アンダーラ
イン・囲み学習)
○銀行の役割とは何だ ○貸したい人と借りたい人を結
ろうか。
びつける役割がある。(金融機関
)
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