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公共建築物「管理マニュアル」

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公共建築物「管理マニュアル」
公共建築物『管理マニュアル』
“いつまでも安全で快適な施設づくりを目指して”
大 和 市
目
次
① まえがき
1
② 建物保全について
2
③ 点検と清掃
4
④ 建物の保守・点検
8
⑤ 空気調和衛生設備の保守・点検
10
⑥ 電気設備の保守・点検
13
⑦ 公共建築物シックハウス対策
15
⑧ 公共施設保全計画について
24
⑨ 豆知識
27
⑩ 非常時の連絡体制
33
① まえがき
大和市の公共施設整備ピークは、昭和 40 年代後半であり現存する公共施設の約 6 割が建
設後 20 年以上経過しており、老朽化が著しくなってきている状況です。
これらの施設においては、大規模な修繕や設備機器の更新等が増加することに加え、高
度情報化・バリアフリー化等社会的ニーズに対応するための適切な機能改善も行う必要が
あります。また、火災や地震等による災害が発生した場合、利用者や財産の安全を守るこ
とが重要であり、日常から維持保全を徹底していかなければ、災害が発生した時にその被
害を最小限に抑えることはできません。
このような課題に的確に対応し解決するためには、効率的な補修・修繕等を計画的に立
案し、優先すべき修繕・更新等を合理的に選択するシステムの確立が不可欠であります。
これらを踏まえ大和市においては、公共施設の安全性の確保と計画的な維持補修を行う
ことによる建物の延命化を目的として『公共施設保全計画(公共施設マネジメントシステム)
』を平
成 13 年 5 月 26 日付で全庁的に位置付け、積極的に建物の維持保全を実施しております。
公共建築物の新築・増築・改築及び改修については、設計から工事完成まで監理・監督
を適切に行うことはもとより、完成後の建物管理においても各施設管理者の方が、この「管
理マニュアル」を参考にして、日頃から市民の利用する建物をよりよく観察していただき
たいと思います。
この様に建築課職員と各施設管理者が連携を持って大和市公共施設保全業務に取組むこ
とにより、安全で快適な施設づくりを、設計段階から日常管理まで総合的に実践できるも
のと思っております。
-1-
−1−
② 建物保全について
保全とは
保全とは、建物の機能や性能を良好な状態に保つことです。建設計画から取り壊しに至
る建物の一生のうち、建物を使用するすべての期間にわたって適切な保全を必要とします。
保全は、継続的かつ長期にわたる行為なので、その良し悪しは建物の寿命を左右すると共
に、年月を経過するに従って故障や老朽化とその修繕に要する費用、建物の使いやすさ、
親しみやすさ、安心感などの大きな違いとなって現れます。
また、重要な組織が入居している建物や、公共的な建物などでは、災害時などにも機能
することが求められる場合がありますので、建物の目的や用途に合った保全の水準を十分
検討し、計画的に実施しなければなりません。保全に充分な注意を払うことによって、建
物の機能が一生にわたり良好に保たれると共に運用管理経費の縮減をはかることが可能に
なります。
保全の必要性
施設で働く人、利用する人等、すべての人が快適に利用するためには、適正な保全が必
要となります。
安全性
・定期点検の実施により、安心できる執務環境を保ちます。
・防火設備等を適切に点検し、安全性を確保します。
・経年劣化等による事故に対し、安全性を確保します。
(外壁の剥落防止、漏電、漏水防止)
機能性
・健康に配慮した室内空間を確保します。
・快適な環境により、機能の向上を目指します。
経済性
・適切な時期に修繕することにより、修繕費用を軽減させます。
・適切なエネルギー管理により、光熱水量を軽減させます。
地球・環境
・適切なエネルギー管理により、地球環境にやさしい施設とします。
・省エネルギーによるCO2 の削減を図ります。
-2-
−2−
建物の一生
建物は、誕生と共にその機能を発揮しながら劣化していきます。途中、寿命の短い部分
を取り替えつつ機能を維持し、建物としての役割が終わった時点で解体され一生を終わり
ます。
予防保全と事後保全
予防保全とは、故障等が発生する前に定期点検等的確な保全措置を行うことにより、
故障等の発生を未然に防止する行為をさし、事後保全とは、故障等の発生後に修繕等の
対応を実施する行為をさします。予防保全を実施することにより、継続的、効率的かつ
経済的な施設の運用ができます。
事後保全
予防保全
安全性の低下
機能の停止
寿命短縮
改修費用増大
安全性の確保
機能の確保
寿命を延ばす
改修費用縮減
→
-3-
−3−
③ 点検と清掃
建物の点検
建物の維持保全に関する規定は、建築基準法に定められており、
「建築物の所有者、管理
者又は占有者はその建築物に関して常時適法な状態にするよう」義務付けられています。
また、建物は設備を含めて、安全性と機能を維持するための日常管理に加えて定期に調
査・検査・点検整備が必要です。 これらの中には有資格者による専門的な調査・検査・点
検整備と報告を法令で義務づけているものがあります。
従って、効率よく確実な保全を行うため、定期点検の計画を必ず立ててください。
点検の分類
維持管理
日常的な維持管理
清掃
運転・日常点検
保安
警備・受付
定期的な維持管理
定期清掃
定期点検
自主点検
定期保守
法定点検
軽微な補修
性能検査
定期自主検査
経常的な修繕
臨時の維持管理
臨時点検
診断調査
修繕工事
運転状態の機器及び設備について、異常の有無、兆候を発見するため、原則と
日常点検
して毎日行う点検です。主として目視、触感、確認、調整及び記録等の作業を実
施します。
機器及び設備の損傷、腐食及び磨耗状況を把握し、修理、修繕等の保全計画を
定期点検
臨時点検
立てるため、一般的には 1 週、1 ヶ月、3 ヶ月、6 ヶ月、1 年等の周期を定めて行う
点検です。通常、機器の運転を停止し、日常点検では点検しにくい、測定、調整、
分解清掃及び記録等の作業を実施します。
日常、定期点検以外に行う臨時的な点検です。故障警報等、機器及び設備の異
常に対して状況を確認するために、点検及び記録等の作業を実施します。
-4-
−4−
法定点検一覧表
点検対象
点検内容
機器点検
(外観点検・機能点検・作動点
消防用設備等
消火設備・警報設備 検)
避難設備・非常電源)
総合点検
ボイラー
小型ボイラー
第1種圧力容器
(貯湯槽・熱交換器)
第2種圧力容器
性能検査
(小型ボイラー、第2種圧力容
器は自主検査)
定期自主検査
(第2種圧力容器は除く)
性能検査
(積載荷重が1t以上のもの)
エレベーター
自家用電気工作物
定期自主検査
(積載荷重が0.25t以上1t未
満のもの自主検査)
空気環境の測定
飲料用貯水槽掃除
事務所
1回/年
1回/年
1回/月
1回/年
1回/月
1回/年
1回/年
消防法第17条の3の3
点検には消防設備士・
消防庁告示 昭和50年第3 消防設備点検資格者の資
号
格が必要
労働安全衛生法
第45条
第51条
ボイラー及び圧力容器安全
規則
第32条
第38条
労働安全衛生法
第51条
クレーン等安全規則
第154条
第159条
遊離残留塩素の測定
1回/7日
排水設備掃除
1回/6月
定期清掃
1回/6月
ネズミ、昆虫等防除
1回/6月
作業環境測定
1回/2月
機械換気設備点検
1回/2月
照明設備定期点検
1回/6月
定期清掃
1回/6月
ネズミ、昆虫等防除
1回/6月
清掃 全ばっき方式
他方式
水質検査
性能検査のためのボイラー
及び第1種圧力容器の整備
の業務はボイラー整備士の
資格が必要
建築基準法第8条
第12条
電気主任技術免状の資格
が必要
水道法第34条の2
同法施行規則
第23条・第55条
地方公共団体の機関又は
厚生労働大臣の登録を受
けた者の検査を受ける
ビル管理法第4条
同法施行規則
第3条∼第4条の5
(ビル管理法)
建築物における衛生的環境
の確保に関する法律
1回/年
1回/6月
合併処理
点検資格等
1回/2月
水質検査
保守点検 単独処理
浄化槽
1回/6月
規定法規
経済産業省に届出済みの保安
保安規程による電気事業法第42条
規程に基づく定期点検等
水槽の清掃
簡易専用水道
(水槽の有効貯水量が1
0 を越えるもの)
水質検査
特定建築物
(3000㎡以上の事務
所・8000㎡以上の学
校)
点検期間
労働安全衛生法
第65条
事務所衛生基準規則
第2条∼第15条
1回/6月
∼1回/月
1回/3月
∼1回/週 浄化槽法
第8条∼第11条
1回/6月 環境省関係同法施行規則
第6条∼第9条
1回/年
1回/年
-5-
−5−
保守点検は登録業者又は
浄化槽管理士が行う
保安業務に必要な取扱資格
資格名称
規格法令
対象業務
備考
地下貯油槽の容量が指定数量(重油20
00 ・灯油500 )を超える場合
石油等、危険物の取扱 ボイラーの1日の燃料使用量が上記指定
数量を超える場合はその取扱に資格が
必要
危険物取扱者
消防法 第13条
ボイラー技師
ボイラー取扱技能講習修了者
労働安全衛生法 第14
条
同法施行令 第6条
同法施行規則 第16条
電気主任技術者
電気事業法 第43条
自家用電気工作物の工 受変電設備や自家発電設備があるとき
事、維持及び運用に関 は一般に電気主任技術者を選任する必
する保安の監督
要がある。
建築物環境衛生管理技術者
ビル管理法 第6条
同法施行規則 第5条
施行令第1条に定める特定建築物 ああ
維持管理が環境衛生上 (3000㎡以上の事務所等)において、そ
適正に行われることの監 の維持管理が環境衛生上適切に行われ
督
るよう監督させるため資格者を選任する
必要がある。
技術管理者(浄化槽)
浄化槽の保安点検及び し尿浄化槽の処理対象人員が500人を
浄化槽法 第10条第2項 清掃に関する技術上の 超える場合は、技術管理者をおくことが
業務
必要
ボイラーの取扱
-6−6−
小型ボイラー(施行令第6条第1項第4号)
以外のボイラーはすべて、その取扱に資
格が必要
必要な資格の種類は、ボイラーの型式や
容量によって異なる
建物の清掃
清掃は施設の快適な環境を維持するために行うもので、建物の用途や機器の種類により、
日常的に行う清掃と定期的に行う清掃があります。また、場所や仕上げ材などによって清
掃の頻度・方法が異なりますし、専門業者に委託したほうが効率的な部分もあります。
塵や汚れの放置は、利用者に不快感を与えるばかりでなく、仕上げ材や機器を傷め寿命
を短くすることにもなります。
日常清掃(1 日 1 回以上実施しましょう)
○床の拭き、掃き掃除
○衛生陶器掃除
○汚物入れの掃除
○窓台、窓枠のほこり払い
○紙屑、ごみ類の片付け処理 ○扉まわりの掃除
○茶殻、塵埃の片付け処理
○鏡まわりの掃除
○階段手すり拭き
○外部、ピロティ、犬走り掃除 ○流し場等の掃除
○エレベータかご内部の掃除
定期清掃(1 ヶ月に 1 回程度実施しましょう)
○床の樹脂皮膜の補修
○天井・壁の高所のほこり落とし ○扉・間仕切り掃除
○畳上げ掃除
○カーペット類の全面掃除
○窓ガラスクリーニング
○建物周囲植木手入れ・雑草取り ○排水溝掃除
○金物・外装磨き
定期清掃(1年に1回程度実施しましょう)
○照明器具清掃 ○空調吹出口吸込口清掃 ○トイレ等シロッコファン吸込口清掃
-7-
−7−
④ 建物の保守・点検
建築(外部・内装・建具等)
建物の外部や内装等は、年数が経過すると老朽化し、ひび割れや浮き上がり、腐食等が
発生します。そのまま放置しますと外壁落下による思わぬ事故が発生する場合があります。
日頃から五感を総動員して建物を点検、診断し、異常が認められたときは早急に補修・
改修しましょう。
◎日頃行うことが望ましい点検等
○屋上・屋根
・屋上に上がれる場合、亀裂たわみ等がないかどうかの確認
・草等が生えていないかどうか、また埃、砂等が堆積してい
ないかどうかの確認
(草が生えてしまっている場合は安易に取ることは逆に雨漏りを招くことがある)
・最上階の天井面を注意して観察し、雨漏りの跡がないかどうか確認。特に雨
の日や雨上がりの時などは注意する。
・雨どいに落ち葉等が詰まっていないかどうかの確認
○外壁面
・外観の確認(ひび割れの有無、タイル等の浮き沈みはがれ
及び割れ、鉄筋の露出・錆の有無)
・壁内面への雨水の進入の有無
・建具付近からの雨水の進入の有無
(シーリングの劣化の可能性)
・照明設備の異常(球切れ等)の有無
・配線の切断、垂れ等の有無の確認(特に台風通過後は要注意)
○建築内部(床)
・清掃の実施やワックス掛け等の実施
・フローリングやシート等の場合は床に浮き沈みや鳴きがないかどうか。
○建築内部(壁)
・壁面の浮き、沈み、はがれ、しみ、亀裂等の有無
(塗装面にガムテープ等で掲示物を貼ると、塗装が
剥がれる原因となるのでので注意する)
-8-
−8−
○建具
・開閉の確認(開閉困難の場合、建具上下及びドアノブ蝶番部のネジの締付など
の対応)
・レールのゆがみの有無、埃、小石等の有無及び清掃、潤滑油等の補充
・ネジの脱落を発見したら、そのままにせず直ちに当該箇所を探し出し締めてお
く
○建築内部(天井)
・天井面の浮き、はがれ、亀裂、シミ等の有無
○建物外(外構)
・外壁の落下物の有無等、施設利用者の安全確保を最優先とした主眼での確認
・入り口等の門扉やフェンスの破損、錆等の状況の確認
・樹木の生育状況や枯れているか、見通しはよいか、信号標識等の障害になって
いないか等の確認(台風等で転倒がないか、建物への影響がないか等)
・ペンキの変色、錆止めの露出状況の確認
○階段・廊下等(内外とも)
・手すりのぐらつき、すべり止めの磨耗、亀裂・漏水跡の確認
・誘導灯は消えていないかの確認(バッテリーは切れていないか)
・避難路に物を置いていないか(特に防火扉、廊下等のまわり)
建物の屋外名称
1
2
3
4
5
6
7
門 扉
植 栽
外 灯
アスファルト舗装
打継ぎ目地
パラペット
屋上手すり
8
9
10
11
12
13
冷却塔
テレビアンテナ
自転車置場
縁 石
車 庫
塀
※チェック内容ついては、「建物カルテ」に記入してください。
《ご相談は、建築課営繕担当(内5423)までお願いします》
-9-
−9−
⑤ 空気調和衛生設備の保守・点検
空気調和衛生設備
空気調和設備とは、快適で衛生的な室内環境を創るため、温度・湿度などを適切な状態
に保つためのものです。空気調和設備の運転にあたっては、快適で衛生的な執務環境の確
保、経済的かつ効率的な運転及び安全な運転を行う必要があります。
◎日頃行うことが望ましい点検等
○冷温水発生機(冷凍機,ボイラー)の機能確認
・冷房:冷水温度が7℃前後か
暖房:温水温度が55℃前後か
○空気調和機(エアハン)の機能確認
・フィルター及びエレメントの目詰まりを確認
・室内の各吹出口から冷風及び温風が出ているか確認
・暖房の場合に加湿機能が運転されているか確認
○パッケージエアコン及びファンコイルユニットの機能確認
・フィルターの目詰まりを確認
・冷風及び温風が出ているか確認
○ポンプ類の運転異常
・ポンプの異常音や多量の水漏れ確認
○全ての機器類に対して異常な表示・臭い・音の確認
換気設備
便所や湯沸室には、室内の臭気や燃焼ガスが室内から漏れないように天井には吸込口や
排気フードが設けられているので、機器は供用中常時運転しておくことが必要です。
◎日頃行うことが望ましい点検等
○排風機等の運転確認
・機器の異常音,風の吸込み状況の確認
・フィルターや防虫網及び防鳥網の目詰まりを確認
- 10 -
−10−
給水設備
水道本管から引き込まれた水道水を建物内の必要箇所に供給します。
供給方式としては受水槽高架水槽方式・受水槽加圧ポンプ方式・水道直結方式・増圧給水
方式などがあります。
◎日頃行うことが望ましい点検等
○受水槽,高架水槽の清掃点検(法定点検)
・内外面の劣化状態を確認(錆の発生など)
○受水槽,高架水槽,ポンプ類の運転確認
・水槽からの水漏れ確認,ポンプの異常音や多量の水漏れ確認
○受水槽,高架水槽の満水減水警報
・満水警報:水槽のオーバーフロー管から水が排水されているか確認
・上部の点検口を開けボールタップが正常に機能しているかを確認
・減水警報:揚水ポンプ,加圧ポンプが停止しているか確認
・水槽に水が給水されているか確認
・水槽類に亀裂等が生じて水が漏れていないか確認
○水道水の赤水や臭気
・赤水や臭気がなくならない場合は飲料用としての水の使用を控えて下さい
衛生器具
便器や洗面器など陶器製の衛生器具は、亀裂や破損をさせると使用できなくなるので取
り扱いには注意が必要です。衛生器具が汚れていると、利用者に不快感を与え、その器具
の使用を避けるようになるので、日常の清掃で清潔を保つように努めて下さい。
◎日頃行うことが望ましい点検等
○器具類の取り付け状況
・器具のがたつきや破損及び配管接続部からの漏水確認
○衛生器具の汚れ
・器具類を衛生的に使用するための清掃
(陶器類の黄ばみや黒ずみは耐水性紙ヤスリ等で綺麗になります)
- 11 -
−11−
排水設備
建物の排水設備は、ただ水を流せば良いという単純なものではありません。汚水や雑排
水を溢れさせることなく、いかにスムーズに外に排出するかということを充分検討して配
管されています。また、臭いや害虫などが管を通って室内に入ってこないような配慮もさ
れています。
◎日頃行うことが望ましい点検等
○臭気
・建物内:床排水口トラップ,各衛生器具類の水切れ確認(水の補給を行う)
・建物外:汚水桝の蓋を開けて内部の状況を確認
○詰まり
・防止するため定期的に器具類に水を貯めて排水を行うか建物内外の排水配管内
の洗浄を行う
ガス器具設備
ガス器具を使用する場合は、換気に十分注意し排風機や換気扇の運転を必ず確認して下
さい。ガスを使用すると換気設備が自動的に運転する場合もありますが、必ず運転されて
いるか確認して下さい。
◎日頃行うことが望ましい点検等
○点火燃焼状況
・点火及び燃焼状況に変化がないことを確認
○ガス漏れ検知器
・正常に作動しているかを確認(使用期限に注意)
LPガスは、空気より重いため床面から30cm以内
LPガス用
の高さに設置すること
都市ガスは、空気より軽いため天井近くに設置すること
都市ガス用
※チェック内容ついては、「建物カルテ」に記入してください。
《ご相談は、建築課営繕担当(内5423)までお願いします》
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−12−
⑥ 電気設備の保守・点検
電気設備
現在の生活・仕事をする上で電気は、なくてはならないもので、停電すると照明・パソ
コン・その他、電気で動くものはすべて停止してしまいます。そのため、施設の維持管理
をする上で、支障となる原因を未然に防ぐ方法としては、日常点検・定期点検の実施によ
るところが多いものです。
◎日頃行うことが望ましい点検等
・1つのコンセントで多数の機器を使用しないように
注意する。
(過電流防止)
・コンセント・プラグに付着している埃は、清掃する。
(漏電・発火防止)
・照明器具は、点灯に時間がかかったり、明滅したら交換をする。
・管球を交換しても点灯しない場合は、器具本体の故障です。
(器具本体の故障は電気工事店などへ依頼。
)
点検について
電気設備の点検には、法的資格者(電気主任技術者)の監督のもとで実施する点検と施
設管理者の方々でもできる点検に区分できます。また、法的資格者や専門技術者でないと
実施できない点検(消防設備や電話設備など)もあります。
法的資格者が関係法令等に基づき定期的に実施する点検は、電気設備の劣化状態や保護
装置の状況などを診断するものです。(定期点検)
施設管理者や一般の方にできる点検は、スイッチ・コンセントの破損や照明器具の不点
などを、目視等により異常の有無を確認することです。
(日常点検)
電気設備名称
○受変電設備
高圧(6600V)を低圧(200V・100V)に変えて、
分配する設備です。
(高圧受電盤・低圧動力盤・低圧電灯盤といった名称があります。)
- 13 -
−13−
○キュービクル
受変電設備を金属箱内に収めたもので、施設内に電気室が設置
できないような場合は、屋外形のものもあり、よく見かけます。
○自家発電設備
停電のときに必要最小限の電力を供給できる設備です。(消防署・下水処理場・防災拠点
施設などに設置されていることが多いものです。
)
○直流電源装置
非常用照明器具や受変電設備の制御装置などに電源を供給するものです。
○電灯設備(分電盤)
分電盤は、照明器具に電気を送るものやコンセントに電気を送る
ものなどに分けているものです。(分電盤の設置されている場所は、
一般的には、床階ごとに置かれています。)
○動力設備(動力制御盤)
動力制御盤は、空調設備、ポンプ、エレベーターなどの機器を動かすためと機器を制御
する装置や安全保護装置が組み込まれているものです。(動力制御盤の設置されている
場所は、機械室や機器設置場所に近いところに置かれています。
)
○その他の設備
電話設備・放送設備・自動火災報知設備などは、一般的に常時、
人がいる事務所や専用の監視室に置かれています。
※チェック内容ついては、「建物カルテ」に記入してください。
《ご相談は、建築課電気保安設備担当(内5326)までお願いします》
- 14 -
−14−
⑦ 公共建築物シックハウス対策
住宅の高気密化や化学物質を放散する建材・内装材等の使用により、新築・改築後の住
宅やビルの室内空気が化学物質によって汚染され、居住者等に種々の体調不良の症状を呈
することが表面化してきました。
化学物質による体調不良の症状は、神経機能障害や免疫系、内分泌系の機能障害もみら
れるなどの特徴があるが、初期の段階や軽度の場合は原因が特定できず、他の疾病と間違
われやすくしかも発症には個人差があり、原因となる物質も多種多様のきわめて複雑な症
候群であります。
このような化学物質に起因する健康問題が発生しないように、原因と疑われる物質の低
減を図ることが重要であります。
従って、公共建築物の建設及び管理にあたって留意すべき事項を定め、多数の市民が利
用する施設の室内空気中の有害化学物質濃度の低減化をすすめます。
ビニールクロス
合板・MDF・パーティクルボード
可塑性
ホルムアルデヒド
ホルムアルデヒド
家具類
木材保存剤・防虫剤
ホルムアルデヒド
有機リン系殺虫剤
ピレスロイド系殺虫剤
塗料
たたみ
トルエン
キシレン
有機リン系殺虫剤
接着剤
石油暖房器具
一酸化炭素
二酸化炭素
木製複合フローリング
トルエン
キシレン
ホルムアルデヒド
可塑剤
ホルムアルデヒド
化学物質による室内空気汚染
▼
(眼・鼻の痛み、めまい、吐き気)
多様な化学物質の使用
建築物の機密性の向上
換気の不足
- 15 -
−15−
−16−
『国土交通省基準』 ※官庁営繕部における平成15
年度からのホルムアルデヒド等の室内空気中の化学
物質の抑制に関する措置について 準用する
その他施設
『国土交通省基準』 ※公営住宅における化学物質の
室内測定方法について
市営住宅
検査:6物質の濃度確認の上引渡し
(新築・改築・改修時)
『文部科学省基準』 ※学校環境衛生の基準
小・中学校
事後措置
基準値を超えた場合:換気
の励行及び原因究明
施設管理者に化学物質を発散する恐れのある
建築材料等、必要に応じて措置に関する配慮
事項等の指導を行う
学校用備品搬入時に実施
濃度確認の上引渡し
毎学年1回定期的に実施
施設引渡し時の保全指導
臨時検査
定期検査
『厚生労働省基準』 ※室内空気汚染に係わるガイドライン
・ホルムアルデヒド(0.08ppm(100μg/ )) ・パラジクロロベンゼン(0.04ppm(240μg/ ))
・アセトアルデヒド(0.03ppm(48μg/ )) ・フタル酸ジ-n-ブチル(0.02ppm(220μg/ ))
・トルエン(0.07ppm(260μg/ )) ・クロルピリホス(0.07ppb(1μg/ )) ・フェノルカルブ(3.8ppb(33μg/ ))
・キシレン(0.20ppm(870μg/ )) ・テトラデカン(0.04ppm(330μg/ ))
・エチルベンゼン(0.88ppm(3800μg/ )) ・フタル酸ジ-2-エチルヘキシル(7.6ppb(120μg/ ))
・スチレン(0.05ppm(220μg/ )) ・ダイアジノン(0.02ppb(0.29μg/ ))
※室内濃度測定に関する仕様書(参考)
化学物質の使用を配慮し、
使用時にあたっては十分な
換気量を確保すること
日常管理
『建築基準法の基準』
・クロルピリホスの使用禁止
・ホルムアルデヒドの使用面積制限
・換気の義務化
什器を大幅に入れ替えた
時必要に応じて測定し安
全を確認すること
揮発性有機化合物
の室内測定
※詳細事項は各施設による。
ホルムアルデヒド等の放
散量の少ないものを選
定すること
什器の選定
建築完成後
施設管理者対応
『大和市グリーン購入推進指針』
・物品等調達にあたっては、上記指針による。
・建築工事特記仕様書
・公共建築工事標準仕様書
・公共建築改修工事標準仕様書
建築設計・施工管理
建築設計・施工管理
建設部局対応
公共建築物シックハウス対策
拡散法による「室内空気中の化学物質の濃度」の測定に関する仕様書(参考)
1.測定対象施設及び対象室
室内空気中の化学物質の測定発注の
際、参考にしてください。
別紙対象施設リストのとおり
○○施設
○○室
例)事務室、会議室、休憩室、居住室、宿泊室、研修室など、居室全般
2.実施期間
契約日翌日から平成 年 月 日(○日間)
3.測定対象化学物質
厚生労働省が指針値を定めた揮発性有機化合物等13物質のうち、使用されてい
る可能性が高い物質(ホルムアルデヒド・アセトアルデヒド・トルエン・キシレン・
エチルベンゼン・スチレン)
4.実施方法
次のいずれかの方法により測定を実施します。
1)パッシブ型採取機器による測定方法
測定にあたっては、
・測定日前までに十分、換気を行って
ください。
・換気設備、空調設備は運転状態で測
定してください。
2)標準的な測定方法
※実施可能な検査機関は、別紙による。
5.分析結果
分析結果については各施設の測定結果を示した一覧表及び施設毎の報告書を提出す
ること。
分析結果が厚生労働省指針値を超えた場合は、次の措置をお願いします。
1)原則、当該施設の使用を中止し、原因を調査するとともに、原因物質の除
去や換気を十分に行うなどの対策を講じた後に再測定を行い、指針値を超
えてないことを確認した上で施設の使用を再開します。
2)指針値を超えた公共建築物において、市民等から体調不良など化学物質に
起因する健康問題の発生が疑われる訴えや相談があった場合は、原因を調
査するとともに、医療機関の受診を勧めます。
- 17 -
−17−
化学物質の室内濃度指針値
- 18 -
−18−
パッシブ型採取機器による測定方法
- 19 -
−19−
標準的な測定方法
- 20 -
−20−
揮発性有機化合物室内濃度測定(拡散法)の分析機関一覧
A 厚生労働省の「室内空気中化学物質の標準的測定方法」
[1]ホルムアルデヒド
[2]トルエン等有機ガス
名称
○…則して測定
△…同等以上の方法
A
所在地
〔1〕
〔2〕
鋼管計測(株)
環境営業部
〒210-0855
川崎市川崎区南渡田町 1-1
044-322-6200
044-322-6528
○
○
化工機プラント環境エンジ(株)
環境測定課
〒210-8560
川崎市川崎区大川町 2-1
044-355-0598
044-355-4744
○
-
(株)ゼオン分析センター
事業企画部
〒210-9507
川崎市川崎区夜光 1-2-1
044-276-3748
044-276-3958
○
○
グリーンブルー(株)
〒221-0822
横浜市神奈川区西神奈川1-14-12
045-322-3155
045-410-3460
○
○
(財)新日本検定協会
中央研究所
〒222-0033
横浜市港北区新横浜 2-12-13
045-473-5815
045-473-5834
○
○
(株)総合環境分析
〒226-0003
横浜市緑区鴨居 1-13-2
045-929-0033
045-929-0039
○
○
(財)北里環境科学センター
理化学試験・施設検査グループ
〒228-8555
相模原市北里 1-15-1
042-778-9208
○
○
NEC アメニプランテクス(株)
環境アセスメント部
〒229-1198
相模原市下九沢 1120
042-771-0804
○
○
富士産業(株)
営業部
〒230-0031
横浜市鶴見区平安町 1-59-8
045-502-1828
045-502-1842
△
△
日本環境(株)
横浜事業所
〒230-0051
横浜市鶴見区鶴見中央 3-12-31
045-501-8651
045-501-0610
○
○
- 21 -
−21−
042-778-4551
042-779-9958
(株)増田分析センター
〒236-0003
横浜市金沢区幸浦 2-19-5
045-785-2914
045-783-8883
○
○
石川島検査計測(株)
化学環境部
〒236-0004
横浜市金沢区福浦 1-9-4
045-784-6824
045-784-6826
△
-
(株)アクアパルス
〒236-0004
横浜市金沢区福浦 2-16-19
045-788-5101
045-788-5102
○
○
菱日エンジニアリング(株)
研究開発部
〒236-8515
横浜市金沢区幸浦 1-8-1
045-776-7548
045-776-7546
○
○
(株)横須賀環境技術センター
技術部
〒237-0062
横須賀市浦郷町 5-2931
046-865-6661
046-865-1998
○
○
(株)住重環境分析センター
第 2 技術部
〒237-8555
横須賀市夏島町 19 番地
046-869-2450
046-869-2070
○
○
(株)酒井化学研究所
分析部
〒242-0022
大和市柳橋 1-3906-9
046-263-6764
○
○
ムラタ計測器サービス(株)
計測分析センター
〒245-0052
横浜市戸塚区秋葉町 15
045-812-1870
045-812-6410
○
○
(株)オオスミ
東京支店 営業部
〒246-0008
横浜市瀬谷区五貫目町 20-17
045-924-1050
045-924-1055
○
○
(株)湘南分析センター
営業部
〒247-0006
横浜市金沢区福浦 2-10-12
045-780-6180
045-780-6181
○
○
046-263-6429
上記については、財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センターが公表している「厚生
労働省で示されている室内空気中の化学物質の標準的測定方法による測定が実施できる分
析機関です。(http://www.chord.or.jp/)
※注
検査・測定については、大和市入札参加者登録されている分析
機関に発注すること。
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−22−
専門的な診療を受けることができる病院一覧
下記の病院では、シックハウス診療のためのクリーンルームが整備されており、専門的な
診療を受けることができる。
診療には予約等が必要である。
病院名
電話番号
所在地
国立相模原病院
042-742-8311
神奈川県相模原市桜台 18-1
国立療養所盛岡病院
019-647-2195
岩手県盛岡市青山 1-25-1
国立療養所南岡山病院
086-482-1121
岡山県都窪郡早島町大字早島 4066
国立療養所南福岡病院
092-565-5534
福岡県福岡市南区形原 4-39-1
東京労災病院環境医学研究センター
03-3742-7301
東京都大田区大森南 4-13-21
北里研究所病院臨床環境医学センター
03-3444-6161
東京都港区白金 5-9-1
※クリーンルームとは
環境中に微量に存在する物質(揮発性有機化合物、アレルゲン等)を除去した超清潔
空間の中で、これらの物質を定量的に負荷することにより、様々な検査を行うための特
殊検査室のことをいう。
- 23 -
−23−
⑧ 公共施設保全計画について
大和市では公共施設の安全性と延命化を進めるための基本方針である「公共施設保全計
画」(公共施設マネジメントシステム)を策定しました。大和市の施設建設のピークは昭和
40 年代後半で、築 20 年を経過する建物が約 6 割存在しています。こうした今後老朽化が
進む公共施設に対して、同計画をもとに効果的な維持補修を実施しています。
具体的な取組みとしては、施設の状況を記載するチェックシートや補修予定などを記す
保全計画管理表、日ごろの点検項目などを 1 冊にまとめた「建物カルテ」を作成し、公共
施設の管理について情報の体系化を図りました。これは施設管理者が、専門的な知識がな
くとも簡単にチェックできるもので、この「建物カルテ」をもとに、建築課が施設保全を
効果的にコーディネートしており、こうした一連の流れを「建物健康診断」と称していま
す(必要に応じて建築課職員が 往診 しております)
。
このように計画的な維持補修を行っていくこと、また点検をマニュアル化することで、
維持補修が必要なレベルについての認識の共有化が図ることができ、定期的な建物チェッ
クを通じて施設の安全確保にもつながります。
- 24 -
−24−
−25−
営繕グループ
[D o]:補修工事等の実践
公共施設の適正なマネジメント
の実施
[C heck]:事業実施後の評価
予算編成
【財政課】
実施計画
【企画政策課】
維持補修計画の策定・更新
建物健康診断
【建 築 課】
公共施設再整備の提案
【施設管理者】
建物カルテ
公共施設配置計画
【企画政策課】
《PDCAサイクル》
建物健康診断
【建築課】
5月上旬
営繕グループ
施設保全グループ
施設保全グループ
B チーム 市庁舎・消防庁舎・住宅
保育園・プール施設
A チーム 学校・コミセン・図書館
学習センター・スポーツ施設
[P lan]:維持補修計画
11月∼
10月∼
[A ction]:目的を見据えた調査
既存データの整理
建築課 役割分担(コーディネータ)
公共施設保全計画(公共施設マネジメントシステム)
建物保全計画年間スケジュール
建築課営繕担当
役割
4月∼9月
下旬まで
5月上旬
建物健康診断「日頃の健康管理チェック項目」
担当者等の確認
(上半期)を実施する。(4月∼9月)
12月にまとめた公共施設保全計画管理表と現
況を建築課職員と再確認する。
次年度保全計画
予算を企画政策
課・財政課及び
建築課で決定
下記の書類を建築課へ提出する。
10月中旬
提出資料 建物健康診断
各部当初予算時期
〈表 紙〉建物カルテ
〈資料1〉チェックシート
〈資料5〉日頃の健康管理チェック項目
(下半期・上半期)
11月下旬
まで
12月
日頃の健康管理チェック項目表をもとに建築課
職員と保全計画管理表を作成する。
建築課にて全公共施設の保全計画管理表を策
定する。
3月下旬
まで
建物健康診断「日頃の健康管理チェック項目」
各チームと各施
設担当者で補修
箇所確認
保全計画予算案を
企画政策課・財政課
及び建築課で調整
データ等の整理
(下半期)を実施する。(10月∼3月)
全ての用紙は、Yamato Staff Network 内の建築課 HP よりダウンロード出来ます。
(建築課→営繕担当のページ→建物健康診断→記入用紙をダウンロードする)
建築課営繕担当 内線5423・5433
<E-mail:[email protected]>
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−26−
⑨ 豆知識
けんちくの豆知識
豆知識1−震度階級とはな∼に ?
震度階級と状況
■ 震度
震度とは、地面の揺れの強さのことです。
全国にある震度計ではかります。
■ マグニチュード(M)
地下で発生した地震そのものの大きさを表すもので、1 つの地震で 1 つだけ決まる
ものです。
マグニチュードが 1 増えるとエネルギーは約 32 倍になります。
■震度 0
■震度 1
人は揺れを感じない。
屋内にいる人の一部が、わず
かな揺れを感じる。
■震度 2
■震度 3
屋内にいる人の多くが、揺れを
感じる。
眠っている人の一部が、目を覚
ます。
屋内にいる人のほとんどが、揺
れを感じる。
恐怖感を覚える人もいる。
■震度 4
■震度 5 弱
かなりの恐怖感があり、一部の
人は、身の安全を図ろうとす
る。
眠っている人のほとんどが、目
を覚ます。
多くの人が身の安全を図ろうと
する。
一部の人は、行動に支障を感
じる。
■震度 5 強
■震度 6 弱
非常な恐怖を感じる。
行動に支障を感じる。
立っていることが困難になる。
■震度 6 強
■震度 7
立っていることができず、はわ
ないと動くことができない。
揺れにほんろうされ、自分の意
思で行動できない。
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−27−
豆知識2−ユニバーサルデザインってな∼に ?
『ユニバーサル』の直訳は『全体の・・・』とか『普遍的な・・・』とかになります。そこから示されるよ
うに『全ての人の為のデザイン』という意味があります。要するに、年齢や障害、ハンディキャップ
などの有無に関係なく、物を創る最初のデザイン・設計から出来るだけ多くの人が利用できる様に
デザインする事です。
この思想は、1980年代にアメリカ・ノースカロライナ州立大学のロナルド・メイス氏によって推進さ
れました。そこからは以下の7つの原則が提唱されています。
ユニバーサルデザインの7つの原則
①公平性:誰にでも使用でき、入手が可能な事
②自由度:柔軟にしようできる事
③単純性:使い方が用意に解る事
④解りやすさ:使い手に必要な情報が容易に解ること
⑤安全性:間違えても重大な結果にならない事
⑥省体力:少ない労働力で効率的に、楽に使える事
⑦スペースの確保:アプローチし、使用するのに適切な広さが有る事
豆知識3−バリアフリーとは ?
『バリアフリー』は、人を隔てたり、行動を妨げたりする障害(バリア)を取り除いたり、行動を補
助するものを付加したりする事です。
『バリア』については、
①「物理的なバリア」②「制度のバリア」③「文化・情報のバリア」④「意識のバリア」
という定義があります。
『バリアフリー』という言葉と使われ方から、「障害者・高齢者」の概念と考えている方が多いよう
です。「社会的弱者」のおかれている環境から、現にある障害(バリア)を取り除くという発想になっ
てしまっています。本来、障害者や高齢者の方々に限定する事無く、広義で「あらゆるバリアをなく
す」事が本来の意味であります。
このような状況から、全ての人々の多様な関係や平等性、公平性などを考える必要性や、機能
性、見た目のデザイン性などが協議されるようになってきています。
「障害者用」とか「高齢者用」などの表示は、誰でも抵抗はありますよね!
※ 神奈川県福祉の街づくり条例において、整備基準が示されている。
- 28 -
−28−
せつびの豆知識
豆知識4−換気の種類は ?
●換気は大きく「全体換気」と「局所換気」の2つに分類されます。
「全体換気」は家の中全体に対して行なうもの
「局所換気」はトイレや風呂など部屋単位で局所的に行なうもの
この 2 種類の換気を組み合わせ、住環境整備を行ってます。
「換気方法」は第 1 種∼第 4 種まであります。住宅の計画換気で一般に利用されるの
は「第1種」と「第3種」です。
換気種類
給気
排気
第1種
機械
機械
第2種
機械
自然
第3種
自然
機械
第4種
自然
自然
特徴
熱交換タイプはこれに当たる。 電気代は掛かるが、熱効率
の良い換気が可能。
室内は正圧になる。 実験用のクリーンルームなどで利用さ
れる。
室内は負圧になる。 壁に設置された給気口から新鮮な外気
を取り入れる。
自然換気方式であり、 温度差や風力に左右され、確実な換
気量確保は難しい。
大和市の公共施設は、防衛庁の補助事業により第 1 種換気設備が整備されていま
す。従って、部屋を使用する際は換気をおこなってください。
豆知識5−みんなのトイレの整備例
だれでもが円滑に利用することができるように、十分な床面積を確保し、かつ、腰掛便座、手すり、
洗面器等を適切に配置する。(大きさ 200cm 以上×200cm 以上)
はね上げ又はスイ
ング式てすり
子供用便座
非常呼び出しボタンな
どの緊急通報装置
出入口にはだれでもが利用で
きる旨を分かりやすい方法で
表示
オストメイト対応として汚物流
しを設置
水洗装置は、パウチやしびん
等の洗浄ができるものとし、温
水がでる設備
鏡の設置
自動洗浄機能付き便
座を設置
汚物入れの設置
床面は、滑りにくい
仕上げ
出入口の有効幅は、
90cm 以上
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便房の戸は、開閉時間
の調整が出来るもの
豆知識6−パッキンの交換方法をご存知ですか?
○蛇口の水がポタポタ漏れるとき
蛇口をいくら締めてもポタポタと水が漏れるときは、次の手順でコマパッキンのゴミを取り除く
か、または交換してください。
※シングルレバーの水漏れの際は、専門業者にご相談下さい。
1.メーターボックスの中の水道元バルブを右にまわして水を止めます。
蛇口を開け、水が出なくなることを確認します。
シングルレバー
2.蛇口を全開にして、スパナやモンキーレンチでキャップナットを左にまわし、蛇口の上部をは
ずします。
3.ピンセットでコマパッキンを取り出します。
4.ゴミがついていれば取り除きます。コマパッキンがすり減っていたり破損していたら、新しい
コマパッキンと交換します。
5.コマパッキンを元の状態にはめ込みます。蛇口を締めて水道元バルブを開き、水がきちん
と止まっていれば完了です。
修理してもだめな場合は、専門業者に依頼してください。
一度、水道元バルブを止めると給水管内にエアが入るため、各蛇口をあけ、エア抜きをして下
さい。
この程度なら、
誰でも交換でき
るよ。
1.ハンドル
2.キャップナット
3.コマパッキン
蛇口の構造
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−30−
でんきの豆知識
豆知識7−蛍光ランプの端につく、黒い汚れはなに ?
蛍光管内部の端につく黒い汚れですが、この汚れ現象を大きく分けると下
記のとおりであり、これらを黒化現象と呼んでます。この原因は、
「電極から放
射された電子と管内にある水銀から紫外線が飛び出し、この紫外線が蛍光管内
の内壁に塗られた蛍光物質に当たると蛍光物質が光り出す」という蛍光ランプ
の発光原理からくるもので、主に長時間使用すると発光します。
蛍光ランプは長く使っていくにつれてだんだん暗くなっていくのはご存じだ
と思いますが、消費電力は暗くなっても新品のときと変わっていないこともご
存知ですか?
実際に蛍光ランプが使えなくなれば、新しいものとすぐに交換しようと思いま
すが、少し暗くなってもまだ使えるランプを捨ててしまうのは不経済のように
感じますね。しかし、明るさは減っていても、新品のときと同じ量の電気を消
費しているのなら早めに交換したほうが経済的ではないでしょうか。また、あ
まりつけたり、消したりすると寿命が短くなってかえって不経済だと思われが
ちですが、最近の蛍光ランプは以前に比べて寿命が長いので、こまめに消灯す
るほうが経済的です。
蛍光ランプの黒化現象と原因
現
象
原
因
アノードスポット
(a)電極の近くに比較的境界のはっきりした黒化現象。
(b)比較的短時間で生ずる現象。
エンドバンド
ランプの管端から数センチメートルのところに生ずる。
黒褐色の帯状に生じる現象。
水銀付着
ランプ内壁に水銀が付着して黒褐色の斑点状のものができる現
象で、これは電極部に付着していた水銀が蒸発し管壁で凝縮し
たもので、ランプのもっとも低温部に集まる性質があります。明
るさ、寿命等には影響ありません。
EC黒化
ラビットスタート形ランプのガラス管内壁に導電性被膜(EC膜)
を施したもののみに発生する現象で、空調吹き出し口の近いと
ころなどランプの一部が冷却されるところに多く起こります。寿
命等には影響ありません。
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−31−
豆知識8−タコ足配線は禁物 !
テーブルタップには流せる電流の限度(定格容量)が定められており10A・12A・15A等の
表示がされています。
この例のように、15A用テーブルタップに100W(1A)の冷蔵庫、800W(8A)の炊飯器、12
00W(12A)の電子レンジを接続し使用すると合計2100W(21A)になり定格容量を600W
(6A)オーバーしてしまいます。
このまま、使用しているとコードの被覆のゴムやビニールが溶け出したり、発火したりして非常
に危険です。
冷蔵庫(約 100W)
主な電気製品の定格容量
電子レンジ
ジャーポット(約 800W)
(約 1200W)
セラミックファンヒーター 電磁調理器
ホットプレート(約 1300W)
(約 1300W)
(約 1200W)
アイロン(約 600W)
電気コタツ
電気カーペット(約 700W)
(約 600W)
加湿器(約 350W)
ジャーポット
除湿機(約 250W)
(約 250W)
テーブルタップを使用する場合は、使用する電気製品の消費電力の合計が定格容量を超えな
いよう注意しましょう。
豆知識9−アースの大切さ ?
電線に止まっている鳥が感電しないのはなぜでしょうか。
鳥の皮膚が絶縁物で出来ているわけではありません。感電は身体に電気が流れることをいい
ます。
電気は水と一緒で高いところから低いところ、つまり電圧差があるところに流れます。
電線に止まっている鳥の両足の間は距離が短く、しかも電線は抵抗が小さいため、電圧差は
ゼロとなり感電しません。
漏電している洗濯機に人が触れた場合、電気の流れ道は、つぎのようになります。
電線路 100V → 洗濯機(漏電) → 洗濯機に触れた手 → 身体(心臓) → 足 →
床 → 大地(アース)0V となり、流れ道(回路)と電圧差(100V-0V)ができ、心臓に電
流が流れ感電します。
洗濯機がもし漏電していても、洗濯機がアースされていれば、電線路から漏れた電気は、洗濯
機に接続されたアース線から大地に流れ、人の身体には流れず、感電から身を守ることができ
ます。このために電気器具につなぐアースは絶対必要です。
- 32 -
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⑩ 非常時の連絡体制
管理担当者
氏名
TEL
大和警察署
統括管理者
氏名
TEL
大和消防署
建築課
水道局
大和営業所
TEL 261−3256
TEL
TEL
営繕担当
260−5423
建築課
TEL
TEL
電気保安担当
261−0110
261−1119
大和市立病院
TEL
260−5326
260−0111
氏名
TEL
東京ガス
ガス漏れ通報専用ダイヤル
TEL 045−945−1160
氏名
TEL
東京電力
大和営業センター
TEL 0120−99−5776
氏名
TEL
NTT
大和営業所 故障係
TEL 0120−444−113
※ 上記、事柄を施設のわかりやすい場所に表示しましょう。
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−33−
- 34 -
−34−
公共建築物『管理マニュアル』
いつまでも安全で快適な施設づくりを目指して
平成 17 年 2 月
大和市都市部建築課
保守点検業務調査・研究ワーキング
046−260−5423
E-mail:[email protected]
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