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参考資料 - 立川市
<参考資料> ○ シックハウス症候群とは 住宅の気密化や化学物質を放散する建材等の使用により,室内に入ると気分が悪くなる、のどや目が痛い、咳が 出るなどの体調不良を生じるなどの訴えが報告されています。症状が多様で、発症の仕組みをはじめ、未解明な部 分が多く、様々な複合要因が考えられることから、シックハウス症候群と呼ばれています。また、これらの症状は 屋外に出ると和らぐものといわれています。 (WHO の診断基準) ① 目、鼻、のどの刺激症状、粘膜の乾燥感 ② 皮膚の紅班、かゆみ ③ 疲れ易さ、頭痛、精神的疲労、集中力の低下、めまい、吐き気 ④ 嗅覚、味覚の異常 ⑤ 過敏性の反応(分泌亢進など) ○ 学校環境衛生基準 学校における換気、採光、照明、保温、清潔保持その他環境衛生に事項については、学校保健安全法に基づき「学 校環境衛生基準」が設けられています。これにより、教室などの空気中のホルムアルデヒド、トルエン、キシレン、 パラジクロロベンゼンについても基準値が定められています。 立川市においては、継続して全小・中学校で3箇所の室内化学物質の濃度測定を行っています。測定する場所は、 ①日常的に児童・生徒が使用している普通教室 ②防音設備等があり、密閉度が高い音楽室 ③樹脂素材の機器が 多いコンピュータ室の3ヶ所です。 なお、前年度までに著しく低濃度の測定結果が出ている場所については、室内環境に変化が認められない限り、 検査を省略できることとなっており、今回は測定していません。また、トルエン、キシレン、パラジクロロベンゼ ンについては、すべての学校で著しく低濃度の測定結果になっているため、ホルムアルデヒドのみ測定しています。 <空気中の化学物質濃度の基準値等> 物 質 ホルムアルデヒド 基準値 0.08 ppm (100 μg/㎥) 人体影響の例 目や鼻への刺激 主な用途等 合板類、断熱材、壁紙、接着剤 ※この基準値以下であれば、一生涯呼吸しても支障のない値とされ、基準値を超えた時点で直ちに健康への 影響が現れるものではありません。 ○ 室内における化学物質 学校、住宅、ビルなど、建築物の室内には、合板、壁紙、じゅうたん、殺虫剤、塗料、芳香剤、タバコや燃焼器 具など、多くの化学物質があります。化学物質が空気中に多量に揮発し、室内化学物質の濃度が高くなると、シッ クハウス症候群などの健康影響を引き起こす可能性があります。 文部科学省の全国調査の結果では、学校の教室などのおよそ20%において、室内科学物質の濃度が基準値を超 えていました。また、住宅では、約27%が基準値を超えるとの報告もあります。 室内化学物質の濃度を低く保つためには、日常的に次のような配慮が必要です。 ・ 新築、改築時や夏期等は、室内化学物質の発生が多いので、特に換気を徹底する。 ・ 普通教室等、換気装置がない場合には、窓開けにより十分な換気を行う。その際には、教室の対角線上の窓 を開け,通風経路を確保する。特別教室など換気装置がある場合は、必要に応じて24時間運転する。 ・ 机、椅子、パソコン、視聴覚機器、棚等の備品購入時も換気を十分に行う。 ・ 床ワックス、殺虫剤、芳香剤等の使用は、可能な限り控える。 ・ タバコや燃焼器具も化学物質の発生源となるので注意する。 ○ 室内化学物質の測定方法 ・本測定(標準的な測定方法:パッシブ法)…30分以上換気し、5時間以上密閉した後で、試薬を封入した容器 に化学物質を吸収(立川市では 24 時間程度)させてから、機器等を使って分析します。 ・再検査をする際の測定(検知管法) … ポンプを使って、試薬を封入したガラス管に一定時間空気を吸入して 試薬の反応の程度で濃度を測定します。他の物質にも反応するため少し高めに出易いなど、精度は標準 的な方法に及びませんが、直ちに結果が判明します。