Comments
Description
Transcript
ブリンカー - Murata
セイサク君&セイコちゃんがナビゲート はじめよう! 電子工作 ブリンカー さい きん そう ち あ 最近のオーディオ装置や MP3プレーヤーはサウンドに合わせ め たの おと きょう じゃく ひかり ひょう じ なが 監修:伊藤尚未 て目も楽しませてくれます。 音の強弱を光で表示したり、流 はん のう ふ か し ぎ が ぞう み 協力:村田製作所 れるサウンドに反 応して不 可 思 議 な画 像 を見 せてくたり、 さま ざま わたし おと はん のう すく 様々です。 私たちも、音に反応するイルミネーションを、少 ぶ ひん ない部品でつくってみましょう。 かい ろ かい おと こ ひか かい 56Ω 56Ω 緑 赤 黄 120Ω 青 120Ω し 1kΩ 100kΩ ECM ろ 2SC1815 Tr1 ひか やく わり しん はLEDを光らせるスイッチの役 割をし、Tr1が ECMからの信 ぞう ふく どう さ おと でん き しん ごう 号を増幅してTr2を動作させています。ECMは音を電気信号 2SC1815 Tr2 ポイント! 4.5V へん かん でん かい しん ごう よ わ に変 換し、1μFの電 解コンデンサーで信 号を選り分け、Tr1 にゅう りょく はん こ てい てい こう き かん ど ちょう せい のベースへ入力します。100kΩの半固定抵抗器は感度調整 トランジスターの極性 2SC1815 C (コレクター) とお 抵抗値の表示 抵抗器は表面の色帯によって 抵抗値が表現されています E B C 電解コンデンサの極性 1μF 100kΩ (茶黒黄金) 1kΩ (茶黒赤金) 120Ω (茶赤茶金) 56Ω (緑青黒金) でん き なが しん ごう くわ さい おき、ECMからの信号が加わった際にコレクター〜エミッター なが でん き へん か どう さ せっ てい 間に流れる電気の変化でTr2が動作するよう設定します。これ しゅつ りょく しん ごう ぶ ぶん にゅう りょく で、Tr1の出力信号がコレクター部分からTr2のベースに入力 かん こ されると、Tr2のコレクター〜エミッター間が ONになって、4個 LEDの極性 ひか てい こう き く のLEDが光ります。Tr2のコレクターにはLEDと抵 抗 器の組 A (アノード) 目印 あ 足が短い方または 目印がある方が− (マイナス) 側 すこ のためのもので、これを通してTr1のベースに少し電気を流して かん B (ベース) E (エミッター) よう はトランジスター(Tr)2SC1815を2つ使用していますが、Tr2 ごう 1μF ぶ しゅう い せつ めい の音をキャッチして、4個のLEDを光らせる回 路です。ここで 100kΩ 1kΩ ろ 回路の説明:ECM(エレクトレットコンデンサーマイク)で周囲 ず 回路図 K K (カソード) A 足の長い方がA へい れつ くみ せつ ぞく てい かく み合わせを並列で4組接続していますが、2SC1815の定格で なが さい だい でん りゅう はコレクターに流せる最大電流は150mAですから、20mAの けい さん じょう くみ ふ LEDであれば計算上7組まで増やすことができます。また、こ ひん ひょう つか 部品 表 てい かく あお みどり あか こで使ったLEDの定格は、青は3.4V、緑は3V、赤は2.1V、 ① トランジスター: 2SC1815 2個 ② 抵抗器: 100kΩ 1/4W 1個 1kΩ 1/4W 2個 (LEDに合わせて) 120Ω 1/4W 2個 (LEDに合わせて) 56Ω 1/4W 2個 高輝度 4個 (4色) ③ LED: 1個 ④ 半固定抵抗器: 100kΩ 1個 ⑤ 電解コンデンサー:1μF50V ⑥ マイク:ECM(エレクトレットコンデンサーマイク)1個 1個 ⑦ スイッチ:小型スライドスイッチ 1枚 ⑧ ユニバーサル基板:15×15穴 ⑨ 電池ボックス&スナップ:単3形×3本用 1組 ⑩ ビニールコード 電池:単3形3本、プラ板、散光フィルム、 ボール紙、 両面テープ、 スズめっき線、 ハンダ少々 き ちょく れつ せつ ぞく てい こう ち 黄は2.2Vでそれぞれ20mAなので、直 列に接 続する抵 抗 値 ほう そく がつ ごう さん しょう あお みどり あか は、オームの法則(5月号参照)により、青と緑に56Ω、赤と き いろ 黄色に120Ωとしました。 マイク コンデンサー ポイント まい でん きょく ばん む あ こう ぞう かく でん きょく ばん コンデンサーは2枚の電 極 板を向かい合わせにした構造で、各電 極 板のプ でん き ひ あ でん き た でん きょく ラス、マイナスの電気が引き合うことで電気を溜めることができます。電 極 ばん かん きょ り ちか たが でん き つよ ひ あ おお でん き た 板間の距離が近ければお互いの電気はより強く引き合って多くの電気を溜 とお ひ あ ちから よわ おお でん き た めることができ、遠ければ引き合う力が弱くなって多くの電気を溜めることが げん り おう よう か どう でん きょく ばん できません。コンデンサーマイクはこの原理を応用し、可動する電 極 板で くう き しん どう う でん きょく ばん かん きょ り へん か た でん き りょう 空気の振動を受け、電 極 板間の距離が変化することで溜める電気の量を へん か ⑧ ◦ おと でん き しん ごう 変化させ、音を電気信号 と コンデンサーマイク の原理構造 だ として取り出します。 ⑩ ◦ ⑨ ◦ ① ◦ ④ ◦ ◦ ⑤ 52◦ ② ③ ◦ 2009.7 ⑥ ◦ ⑦ ◦ し し ぶ おう 音 (空気の振動) 充電される よう 応用 品は が 部 と 電子 なこ ! だ ろん い るん で 次第 ようにな る でき でん ひん + 出力 可動する 電極板 固定極 だい − 放電される つくりかた き ばん はい せん ず 基板配線図 き ばん く た 基板の組み立て ▼ 電池ボックスの ECM (−側) 電池ボックスの +側につなげます ECM (+側) −側につなげます 電源スイッチ A 緑LED K 56Ω K 56Ω 1kΩ 1μF 2SC1815 15×15穴のユニバーサル 基板にまずスライドスイッチを接着し、背の低い部品から取り 付けていくと作業がしやすいでしょう。抵抗器、トランジスター の順に、基板配線図をよく見てハンダ付けしていきます。 120Ω K 赤LED A A 青LED 100kΩ 2SC1815 100kΩ 1kΩ K 黄LED A 120Ω 基板を部品面から見た図 基板をハンダ面から見た図 半固定抵抗器、電解コンデ ンサーを取り付けてから、消しゴムなどをゲタにしてその 上に基板を置くと、LEDの高さを揃えやすくなります。 切り取って不要になった部品 の足を使ってスライドスイッチの端子を接続し、ECMは ビニールコードで配線して取り付けます。 ほん たい く 完成! た 本体の組み立て ▼ ボール紙を使ってケースをつく ります。 基板を置く場所を確認し、電池ボックスを両面テー プで貼り付け、電池スナップを基板にハンダ付けします。 スライドスイッチをONにし、 半固定抵抗器を回して感度を調整します。静かな状態で LEDが光る手前のところで止めて、マイクに向かって音を 立てたときにLEDが光ればOKです。反応が無かったり、 焦げ臭いニオイや異常を感じたら、すぐに電源を切ってもう 一度良く基板を確認しましょう。動作確認できたら、基板 ホルダーに基板を差込み、ケースに両面テープで貼り付け て固定します。 ケースは自由に工夫してください。 そのまま光らせてもいいですが、 ここではLEDの前に窓ガラス目 隠し用の散光フィルムを透明のプ ラ板に貼って、キラキラするように してみました。 て わせ 〜 あ りに する ゃべ ラキラ し お キ 2009.7 53 さらに一工夫! ひと く ふう ボクみ たいに 点滅 するロ 目が ボット しよう に かな てん ちか スライドスイッチをONにして近くでおしゃべりしたり、テレビ ちか お おん がく おん せい やオーディオのスピーカーの近くに置けば、音 楽や音 声にあわせて てん めつ ひかり そう しょく め めつ さん こう 点滅する光の装飾になります。ここでは散光フィルムでキラキラするイルミネーション ひかり み かんが おも しろ もの にしましたが、光をどのように見せるかを考えると、さらに面白い物ができるでしょう。また、 ちが よう と かんが おお ごえ あか な ごえ ほう ち き つづ 違う用途も考えてみてください。大声センサーや赤ちゃんの泣き声報知器、しゃべり続け ひか かい ちゅう でん とう く ふう ないと光らない懐中電灯(?)など、いろいろ工夫できそうです。 電源用小型 スライドスイッチ 基板に接着 不要になった部品の足で 直接基板にハンダ付け ECM (+側) 基板 青LED K 56Ω ECM ECM (−側) 緑LED 電池ボックス の+側 LEDは極性があります 向きを間違えないように A 1kΩ 100kΩ 100kΩ 1μF 黄LED 2SC1815 1kΩ K A 56Ω っ でも 銀紙 キラ ラ とキ ゃお! ち せ さ ぎん 穴の位置を間違えないように図を よく見て確認しながら作業します 電池ボックス の−側 120Ω 赤LED 120Ω LEDによって接続する抵抗器が異なり ますので、 間違えないように ECMはビニールコードで取り付けます ケースの工夫にもよりますが、 ここでは スライドスイッチのネジ穴を利用して基 板の上部に配置しました ECM K 2SC1815 がみ トランジスターの 向きに注意 A 抵抗器は色帯を見て 間違えないように コンデンサーマイク (ECM) LEDは最後に向きを調整 するとよいでしょう 散光シートを貼った透明の プラ板をスクリーンにする プラバンを挟む切込み を入れる 金属部分につながって いる方が−側 基板ホルダー 単三形乾電池3本 ケース ケースはボール紙でつくりましたが、 お菓子の箱などを利用したり、独自に 工夫すると面白い物ができるしょう 完成イメージ 電池ボックスは両面テープ で貼り付ける ハンダ付け作業は、明るい部屋で、燃えやすいものが近くにないように、そして机の上は整理整頓し て行います。くれぐれもやけどには注意して、ハンダの煙を吸い込まないようにしましょう。 はじ 初めてのキミのために! KOKA 電子工作チャレンジキット でん し こう さく ●工具セット「KOKA-KOUGU」2980円(税込) ※ハンダごて、こて台、ハンダ吸い取り線、 鉛フリーハンダ、デジタルテスター ●部品セット「KOKA0907」980円(税込) ※52ページ掲載のオトブリンカー部品 54 2009.7 ◆取扱店のご紹介 マルツパーツ館 秋葉原店 03-5296-7802 秋葉原2号館 03-5289-0002 その他の各店舗はインターネットで確認してください。(仙台、静岡、 浜松、名古屋、京都、大阪、金沢、福井、敦賀、二の宮) URL http://www.marutsu.co.jp/ マルツパーツ館 WebShop Mail: [email protected]