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内容項目 4-(1) 規則の尊重・公徳心 資料名 1.みんなのルール 出典

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内容項目 4-(1) 規則の尊重・公徳心 資料名 1.みんなのルール 出典
気持ちのよい学校生活
資料名
内容項目
1.みんなのルール
出典
4-(1) 規則の尊重・公徳心
みんなで考える道徳
4年
4月
一人ひとりが生き生きと学校生活を送るために,ルールを考え,実行していこうとする意
ねらい
識を高める。
主題設定の
理由
評価の観点
社会で生活するには,社会のきまりを守ることが不可欠である。ルールは自分たちのため
にあることや,自分たちでルールを作り,守っていくことの大切さに気づかせたい。
①ルールの意義がわかり,社会で生活するために必要なものであることが理解できたか。
②自分たちが気持ちよく生活するためのルールを考え,守ろうとする意識が育ったか。
授業の展開例
学習活動(主な発問・予想される児童の反応)
導 1.ルールとは何か話し合う。
入
○ ルールとは何か。
指導上の留意点
■評価の観点と評価方法
○ 身のまわりのルールを思い出させ,ルールに対
して関心をもたせたい。
・ きまり。
・ やぶってはいけないもの。
・ 約束ごと。
展 2.資料「みんなのルール」を読んで話し合う。
開
(1)まわりにはどんなルールがあるか。
○ 自分の考えを書くワークシートを用意しておく。
・廊下を走らない。
・使い終わったら,元の場所にもどす。
(2) 4,5 ページのルールの中で,あなたが生き
生きと学校生活を送るために大切にしたいルー
ルは何か。自分の考えを 2 つ書こう。
・何かをしてもらったらお礼を言う。
・相手の目を見て話そう。
○ 選び終わったら,わけを考えさせ,自分の考え
を説明できるようにさせておく。
○ 自分の考えと合うものがなければ,自分でルー
ルを考えてよいことを補足する。
・人の名前をしっかりおぼえよう。
○ グループになって話し合い,それをもとに,全
体で話し合うようにしたい。
・授業の準備はすばやくしよう。
○ 友だちと自分の考えの違いに注目させたい。
○ グループ,全体での話し合いをふまえ,もう一
度,自分が一番必要だと思うルールを選ばせる。
(3)ルールを作るときに大事なことは何か。
・何のためのルールかはっきりさせる。
・いろいろな人の立場になって考える。
・みんなが気持ちよくなれるようにする。
終 3.この学習を通して,考えたことや感じたことを書
いて発表する。
末
・
発
展
○ ルールを作るときに大事なことは,ルールの意
味をはっきりさせることと,自分たちが幸せに
なるためであることに気づかせたい。
■ルールの意義がわかり,社会で生活するために
必要なものであることが理解できたか。
(児童の発言,ワークシート)
○ 今までの自分のことも振り返り,今後の自分の
あり方についても考えさせたい。
■自分たちが気持ちよく生活するためのルールを
考え,守ろうとする意識が育ったか。
(児童の発言,ワークシート,ふりかえりシート)
自分を成長させるために
内容項目
1-(2) 勤勉努力
出典
みんなで考える道徳
資料名
2.「失敗」は「マイナス」じゃ
ないよ!!
ねらい
今よりよくなりたいと願い,努力しようとする心情を養う。
主題設定の
理由
評価の観点
4年
4月
何かに挑戦しようとするときに,失敗してしまうのではないかと不安に思い,また,実際
に失敗してしまうこともある。しかし,失敗は,成長していくために必要なものだという
ことに気づき,失敗をおそれずチャレンジしていこうという気持ちを育てたい。
①失敗することでより成長できることを理解できたか。
②今よりよくなりたいと願い,努力しようとする姿について考えを深めることができたか。
授業の展開例
学習活動(主な発問・予想される児童の反応)
導 1.自分が今取り組んでいることや頑張っていること
について話し合う。
入
・習い事
・係活動
・行事などでの役割。
展 2.資料『「失敗」は「マイナス」じゃないよ!!』を読
んで話し合う。
開
(1)なぜトライ(try)が「いい言葉だと思う」のか。
・何かができるようになるためには必要だから。
・自信をもてるようになるために大切だから。
(2)失敗したとき自分だったらどんな気持ちにな
るか。
・がっかり。
・もうやりたくない。
(3)なぜ「失敗するたびに」「よし!」と思うこと
にしているのか。
・失敗しないとうまくならないから。
・どこを直せばよいかわかるから。
・失敗はプラスの第一歩だから。
3.自分がやろうとしていることで,今よりも上達
するために大切なことは何か,話し合う。
・あきらめないこと。
・失敗を「よし」と思うこと。
・一生懸命に努力すること。
終 4.この学習を通して,思ったことや考えたことを
書く。
末
・
発
展
指導上の留意点
■評価の観点と評価方法
○一人ひとり,自分が取り組んでいるものがあ
ることを確認する。もしも見つけにくい児童が
いるようであれば,趣味などでもよいことを話
す。
○(1)と(3)の2つの問いかけは,対比するよ
うに扱いたい。「try=ためしにやってみる」と
いうことがなぜいい言葉なのか,子どもたちも
容易に理解できる。しかし,失敗=よしという
気持ちにはなりにくい。資料から考えさせる中
で,失敗が必要なことであることをつかませる。
■失敗することでより成長できることを理解で
きたか。(児童の発言,ワークシート)
○導入で話し合ったことを思い出させ,そのこ
とと関連させて考えさせる。
○今チャレンジしていることがある子どもは,こ
れからどんな気持ちで取り組むか,という視点
で書けるとよい。
○時間があれば,書いたことを発表し合い,交
流できるとよい。
■今よりよくなりたいと願い,努力しようとす
る姿について考えを深めることができたか。
(児童の発言,ワークシート,ふりかえりシート)
資料名
自分らしさとは
3.わたしのレシピ
内容項目
1-(5) 個性の伸長
出典
みんなで考える道徳
4年
4月
ねらい
自分のよさを知り,自分らしさを大切に,前向きに節度ある生活をしようとする態度を育てる。
主題設定の
理由
人間は長所も短所もあわせてもっている。長所も短所も自分の個性として客観的に見つめ
ることを通して,自分のよさに気づき,自己肯定感を育てたい。
①レシピを作り当てっこゲームをする中で,自分を見つめ直し,自分らしさに気づくこ
評価の観点
とができたか。
②自分のよさを認め,前向きに生活しようとする意欲が高まったか。
授業の展開例
学習活動(主な発問・予想される児童の反応)
指導上の留意点
■評価の観点と評価方法
導 1.料理のレシピを例にあげながら,レシピを理 ○レシピの意味がわかり,スキルに意欲的になるよう
入
解する。
にする。指導者のレシピを例として説明するのも効
〈焼きそばのレシピ〉
果的である。
・めんをたっぷり ・ こしょうは少々
・色合いのよい野菜をほどよくいためて
・最後に青のりを,大さじ 2 はい
〈人のレシピの言い方の練習〉
・ユーモアたっぷり
○レシピの言い方がどの子にも徹底するように,人の
レシピの言い方を何度か練習し,おさえておく。
・短気なところ,ちょっぴり
・元気いっぱい
・ときどき,わがまま
展 2.資料「わたしのレシピ」のスキルをする。
○ レシピで楽しく自分を表現できるよう,友だちのレ
開
(1) 3,4人のグループごとに,それぞれ思い
シピを言うときは,言ってほしくないことは言わな
ついた自分のレシピを言ったり,友だちに見
つけてもらったりしてレシピを作り合う。
いよう配慮する。
○ 自分で書いたり,友だちのレシピを見つけたりする
作業を同時に行う。順序を決めるとかえって出にく
いと予想される。
(2) グループで代表1人が,グループの誰かの ○クラスの人数,雰囲気によってグループでレシピを
レシピを発表して,当てっこする。
交換したり工夫して発表するとよい。
■レシピを作り当てっこゲームをする中で,自分を見
つめ直し,自分らしさに気づくことができたか。
(レシピへの記入,ゲームの様子)
終 3.みんなの前で自分のレシピが発表されたり, ○ワークシートなどを使い,感想を書いてもよい。
末
レシピを作ってどんな気持ちがしたか発表す ■自分のよさを認め,前向きに生活しようとする意欲
・
る。
が高まったか。
発
展
(児童の発言,ふりかえりシート)
資料名
支え合う家族
4.日本のお父さん・お母さん
内容項目
出典
4-(3) 家族愛
みんなで考える道徳
4年
5月
ねらい
カカと押切さん夫婦との交流を知り,自分を支えてくれている家族への敬愛の思いを養う。
主題設定の
理由
人はみな,誰かに支えられて生きている。しかし,日々の生活では感謝の気持ちを忘れが
ちである。サッカー選手カカのエピソードを通して,家族への思いを再認識させたい。
①カカの言葉や考え方から,まわりの人に感謝する気持ちを理解できたか。
②自分を支えてくれる家族の存在について改めて考え,感謝する気持ちが高まったか。
評価の観点
授業の展開例
指導上の留意点 ■評価の観点と評価方法
学習活動(主な発問・予想される児童の反応)
1.最上町の写真(カカの看板)を見て,気づいた ○12 ページの写真を拡大して提示する。
導
○地図帳で山形県最上町とブラジル・サンパウ
ことを発表する。
入
・サッカー選手の看板がある。どうしてかな。 ロの位置を調べ,ちょうど地球の反対側であ
ることを確認する。
展
開
2.資料「日本のお父さん・お母さん」を読んで話し ○子どもたちの発言を次の 4 つの視点から分類
合う。
する。
(1)カカの最上町での思い出は何か。
①サッカーの試合で MVP に輝いたこと。
・ サッカーの試合,自然の中での遊び,日本食, ②最上町の自然の中で川遊びや魚釣りをした
お世話になった人たちのこと…,など。
こと。
③日本の文化(食事,花笠踊り)に触れたこ
と。
④心の支え(押切さん夫婦)が増えたこと。
(2)押切さん夫婦は,どんな願いを込めてカカに ○カカのことを本当の我が子のように思ってい
こいのぼりを渡したのだろうか。
ることに気づかせる。
・ けがをしないように元気にサッカーをして
ほしい。
・ 町のみんなが応援していることを伝えたい。
(3)何度も言った「ありがとう」の言葉には,カカ ○遠い日本から自分を思っていてくれる「日本
のどんな思いが込められているのだろうか。
のお父さん・お母さん」への感謝の気持ちを,
・ 今でも自分のことをこんなに思っていてく
日本語の「ありがとう」という言葉に込めて
れて,うれしかった。
いることをおさえる。
・ 遠く離れていても,心が通じていることに感
謝した。
(4)カカの言葉や考え方で,あなたの心に一番強く ○感謝の心,目標に向かって頑張る気持ち…な
どに,分類されるだろう。
残ったのはどれか。
・お世話になった人のことを忘れずにいること。
・ 有名になっても,たくさんの人に「ありがと ■カカの言葉や考え方から,まわりの人に感謝
う」の気持ちをもっていること。
する気持ちを理解できたか。
・ 自分が好きなサッカーを一生懸命頑張って
(児童の発言)
いること。
終
末
・
発
展
3.
「心の支え」の意味を,自分の経験をもとに話し
合う。
○自分を支えてくれている家族の存在を再認識
し,その「支え」に感謝する気持ちをもたせ
たい。
■自分を支えてくれる家族の存在について改め
て考え,感謝する気持ちが高まったか。
(児童の発言,ワークシート,ふりかえりシ
ート)
資料名
ねらい
主題設定の
理由
評価の観点
みんなで伸びていくために
5.教室はまちがうところだ
内容項目
2-(3) 信頼・友情
出典
みんなで考える道徳
4年
5月
互いに意見を認め合い,理解し合い,助け合おうとする心情を養う。
よい友だち関係を築くには,学習や生活などさまざまな場面でお互いに理解し,助け合い,励
まし合うことが大切である。重要なのは一人ひとりが自分の感じ方や考え方をのびのびと表現
できる雰囲気であり,どんな意見も受け入れる温かさを育てたい。
①間違ったことの言える教室がなぜよいのか,気づくことができたか。
②お互いを認め合い励まし合って,よりよい友だち関係を築こうとする心情が高まったか。
授業の展開例
導
入
指導上の留意点 ■評価の観点と評価方法
学習活動(主な発問・予想される児童の反応)
1.授業などで意見を言ったとき(言えなかった ○グループ内で話し合わせるといろいろな考えを出しやす
とき)の経験や考えを発表し合う。
い。話し合った後,主な意見を発表してもらう。
(1) 今までの経験を話し合う。
・ 授業で意見が言えたときの気持ち。
・ 授業などで意見が言えなかったときの
気持ち。
(2)間違った意見はないほうがいいと思うか。
展
開
○意見や理由をさっと聞く程度でよい。
2.資料「教室はまちがうところだ」を読んで話
し合う。
(1) 意見を言えなくなるのは,意見を言うことにつ ○意見を言いにくい子どもの気持ちは,詩と同じである
いてどう思っているからか。
ことに気づかせ,共感できるようにする。
・ 正しく間違いのない答えをしなくちゃ
いけない。
・ 教室は正しい意見だけを言うところ。
・ 間違うことがこわい。
(2) なぜ「まちがった意見を言おうじゃない ○何かを考えていくときは,多様な考えを出し合って一
か」と言っているのか。
緒に考え,話し合っていくことが大切であることをお
・ みんなが意見を言うことが大事だから。
さえる。
・ みんなでああだこうだと言い合う中で
正しい答えが見つかるから。
終
末
・
発
展
(3) なぜ「みんなで出しあい言いあう」と「み ○ここでは,
「聞く」だけでなく「話す」ことが,頭の中
んなで伸びていく」ことになるのか。
でいろいろと考えることにつながる,という点をおさ
・ 自分で意見を言ったり友だちの意見を聞い
えたい。
たりしていろいろ考えるから。
○誰も意見を言わないで先生の話だけでどんどん進んで
・ 自分の考えとは違う友だちの考えのい
いってしまったらどうなるか考えさせるとよい。
いところがわかるから。
■間違ったことの言える教室がなぜよいのか,気づくこ
とができたか。
(児童の意見,ワークシート)
3.「みんなで伸びていく」には,どんなことに ○1つは,一人ひとりがどんなことに気をつけたらよい
気をつけたらよいか話し合う。
か,もう1つはほかの人の意見をどういうふうに聞い
たらよいか,2つの視点について考えさせたい。
■お互いを認め合い励まし合って,よりよい友だち関係
を築こうとする心情が高まったか。
(児童の意見,ふりかえりシート)
4.みんなで「教室はまちがうところだ」を読む。 ○今までの自分の考え方と比べ,この詩のよさを考えな
がら読ませる。
○たとえ間違った意見だったとしても,結果として自分
のためだけでなくクラスのみんなのためにもなってい
ることを話し,まとめとする。
資料名
美しいものとの出あい
6.十歳のプレゼント
内容項目
3-(3) 感動と畏敬
出典
みんなで考える道徳
4年
5月
ねらい
人間の力では及ばないものの存在に気づくとともに,美しいものや気高いものに感動する
心情や態度を育てる。
主題設定の
理由
人間が,人間の力を超えたものに対する畏敬の念を抱くようになるのは,人間の力では及
ばないような事実や事象に出あったときが多い。自然の摂理はその一つである。児童に気
高いもの,美しいものに意識的に触れさせ,人間の力では及ばないものの存在について気
づかせたい。
評価の観点
自分の経験の中で,美しいものや気高いものに感動した経験を思い出し,その時の気持ち
を伝えることができたか。
授業の展開例
指導上の留意点 ■評価の観点と評価方法
学習活動(主な発問・予想される児童の反応)
導 1.題名について考え,プレゼントの内容に期待をも ○蝶や花の写真を見せ,その羽や花びらの美しさ
たせる。
や不思議さに気づかせる導入も考えられる。
入
◯ 「十歳のプレゼント」には,どんな意味があるか。 ○資料を開く前に題名だけ板書する。
・私たちの年齢とほぼ同じだ。
○資料を読む意欲をもたせる。
・20 歳の半分,つまり,成人まで,あと 10 年。
・ただの贈り物ではないみたい。
展 2.資料「十歳のプレゼント」を読んで話し合う。
(1) 父親に連れられて外に出たとき,「あや」はどん ○眠そうなあやの顔の絵を提示する。
開
な気持ちだったか。
・まだねむいよ。
・まだ暗いよ。
・何があるのかな。
・寒そうだな。
(2) 日の出の光景を見たときの「あや」の気持ちは ○OHPを活用し,黒白のシルエットを写し出し,
雰囲気をつくりたい。
どうだったか。
○「何かにすまない」という言葉については深入
・きれいねえ。
りせず,人間の力では及ばないものと自分を比
・色がどんどん変わる。
べると起こる気持ちであることに気づけばよ
・すごいなあ。空にすいこまれていくようだ。
い。
・心の中まできれいになっていくようだ。
・口では言い表せない。
・自然ってすばらしい。人間には絶対につくれな
い。
(3) 父から,
『あや,十歳のたんじょう日おめでとう。
』
と言われたとき,
「あや」はどんな気持ちだったか。
・お父さんありがとう。
・こんなすばらしいプレゼントはほかにはない。
・いつまでも,大切にしておきたい。
終 3.美しいと感動し心に残っている体験を思い出し, ○発言者は少なくてよいが,ていねいに発表させ
そのときの自分の気持ちを話し合う。
たい。
末
■自分の経験の中で,美しいものや気高いものに
・
感動した経験を思い出し,その時の気持ちを伝
発
えることができたか。
展
(感動した経験の発表)
4.教師の説話を聞く。
○児童の発表によっては省いてもよい。
昔からの日本のよさ
資料名
7.江戸のエコライフ
ねらい
内容項目
出典
4-(6) 愛国心と国際理解
みんなで考える道徳
4年
6月
日本の文化や伝統のよさに気づき,進んで大切にしようとする心情を養う。
主題設定の
理由
国際化が進んだ今日こそ,日本のすばらしい文化や伝統に目を向け誇りをもたせるととも
に,それを大切にしようとする気持ちを育てたい。
評価の観点
①江戸の人々が,いろいろな「リサイクル」を大切にしていたことが理解できたか。
②昔から大切にされてきた文化を自分の生活に生かそうという気持ちが高まったか。
授業の展開例
学習活動(主な発問・予想される児童の反応)
導 1.リサイクルに取り組んだり節約をしたりしたと
きのことを発表する。
入
指導上の留意点
■評価の観点と評価方法
○各家庭でもリサイクルに取り組んでいるの
で,いろいろな意見が出てくるだろう。各学
校での取り組みを振り返ってみるのもよい。
○リサイクル活動と限定せずに,ものを大切に
した経験などを発表させてもよい。
展 2.資料「江戸のエコライフ」を読んで話し合う。
開
(1)江戸時代のリサイクルにはどんなものがあっ
たか。
・農家の仕事。
・割れた陶器を修理する。
○リサイクルとは何か,どうして最近になって
その取り組みが重視されるようになってきた
のか,補足説明すると,より理解が進む。
○子どもたちは,江戸時代のことはあまり知ら
ないので,資料から大切なことをきちんと読
み取らせる。
・古い傘を作り直す。
・下駄の歯を取り替える。
(2)打ち水の特徴は何か。
・水をまいて暑さをしのぐ。
・その場を清めるという意味がある。
○打ち水自体は知っている子どももいるだろ
う。ここでは,単に打ち水という行為だけで
なく,その意味などもしっかりとおさえたい。
・雨水や残り湯を使う。
(3)なぜ江戸の人々は「リサイクル」や「打ち水」 ○日本の文化や伝統に関わる大切な部分であ
を大切にしてきたのか。
る。きちんと話し合わせることが大切である。
・ものを大切にしようとする思いが強かった。
・相手の人への思いやりの気持ちが強かった。 ■江戸の人々が,いろいろな「リサイクル」を
大切にしていたことが理解できたか。
・ お互いに助け合おうとする思いがあった。
(児童の発言)
○本資料にある内容のほか,子どもの実態によ
終 3.江戸の人々のやってきたことや考え方で,手本
にしたいと思うことを話し合う。
っては,左の発問の前に「江戸しぐさ」など
末
を紹介するのもよい。
・
・ 消しゴムが小さくなると,まだ使えるのにす
発
ぐに新しいものを買ってもらっていたので, ○今の自分を振り返ったうえで,どんな点を手本
展
江戸時代の人々のように最後まで大切に使
としたいというように具体的に考えさせたい。
うというところをお手本にしたい。
○本資料にある,リサイクルや打ち水のことば
かりでなく,幅広い意見を受け入れるように
する。
■昔から大切にされてきた文化を自分の生活に
生かそうという気持ちが高まったか。
(児童の発言,ワークシート,ふりかえり
シート)
資料名
ねらい
主題設定の
理由
評価の観点
精一杯生きる
内容項目
3-(1) 生命尊重
6月
出典
みんなで考える道徳 4年
命あることの値打ちと,その命を精一杯生きていくことの意味と尊さを大切にしようとする
心情を養う。
「地球上に住んでいる人たちはみんなつながって生きている」という言葉に代表される主人公の生
き方・考え方を通して,生きていること,生きていくことのすばらしさに気づかせ,人が生きると
はどういうことなのかを考えさせたい。
①登場人物の生き方から,置かれている立場の中で精一杯生きる尊さについて感じ取ることができ
たか。
②生きることの意味について考え,生命を大切にしようとする心情が高まったか。
8.口で歩く人
授業の展開例
学習活動(主な発問・予想される児童の反応)
指導上の留意点
■評価の観点と評価方法
1.「口で歩く」とはどういう意味なのか話し合 ○「○○が動かなかったらどうするか」体の部分か
う。
ら例をあげて,ハンデを克服するために,代わり
入
に何をするか,どんなことを工夫するか発表する。
導
展
開
2.資料「口で歩く人」を読んで話し合う。
(1) 感想を発表する。
○このときは「かわいそう」という感想も受け止め
る。
(2) 「ボクの親友」は1人で旅をするためにど ○さまざまな工夫や,「ボクの親友」が初めて外に出
たときのとまどいに気づかせる。
んなことをしているか。
・ベッド式車いすを使う。
・通りがかりの人に声をかけて頼む。
(3) 「ボクの親友」がなぜ人からの援助を積極 ○なぜ,「ボクの親友」は困難な条件の中で1人で旅
に出ようと考え実行したのか,その理由を「人と
的に受けているのか,その目的やわけは何
つながり,積極的に生きるために生まれてきた」
か。
と考える「ボクの親友」の発想(思想)から,学
習のまとめに引きつけて考えさせたい。
(4) 「ボクの親友」の生き方をどう思うか。
・立派な生き方。
・とても自分にはできない。
・自分も「ボクの親友」がしたように勇気を
もっていきたい。
(5) 「地球上に住んでいる人たちは,みんなが ○障がい者という視点ではなく人間の生きるあり方
つながって生きている。ささえあってくらし としてとらえさせる。
ている。」という「ボクの親友」の言葉はど ■登場人物の生き方から,置かれている立場の中で精一
杯生きる尊さについて感じ取ることができたか。
ういうことなのか。
(児童の発言,ワークシート)
終
末
・
発
展
3.「ボクの親友」の生き方から,どんなことが ○「ボクの親友」の生き方をもう一度振り返り,人
大切か話し合う。
を支えたり,支えられたりすることの意味,人が
生きるということはどういうことかを児童自身の
言葉でとらえさせた上で,これからどう生きてい
くか考えさせたい。
○教師の説話も児童の発表の中に絡めて入れる。
■生きることの意味について考え,生命を大切にしよう
とする心情が高まったか。
(児童の発言,ふりかえりシート)
インターネットのルールとマナー
資料名
9.ネットでけんか
ねらい
主題設定の
理由
評価の観点
内容項目
出典
4-(1) 規則の尊重・公徳心
みんなで考える道徳
4年
6月
約束や社会のきまりを守り,公徳を大切にしようとする心情を養う。
人々がよりよく生活していくためには,それぞれが一般的な約束や社会のきまりについて
理解し,それを守っていくことが必要である。自分自身の生活が快適になるばかりでなく,
ほかの人との人間関係をよりよくしていくことにつながることに気づかせたい。
①登場人物の行動の問題点を捉えることができたか。
②掲示板を使うときのマナーやきまりについて考え,それを身につけようとする態度が見
られたか。
授業の展開例
学習活動(主な発問・予想される児童の反応)
指導上の留意点
■評価の観点と評価方法
導 1.インターネットでホームページを見たり掲示 ○楽しかったことや便利に感じたことなど,自由に感
板を見たりした経験を話し合う。
想を出し合う。
入
○ホームページや掲示板を利用したり,見たり ○掲示板を見たことがない児童がいる場合,資料を使
したことがあるか。見て,どうだったか。
って説明する。
展 2.資料「ネットでけんか」を読んで話し合う。
(1) しょうた君は,なぜたくや君との出来事を ○イライラしていたことを誰かに聞いてもらいたいと
開
掲示板に書き込んでしまったのか。
いう気持ちはどの子にもわかるであろう。掲示板で
・ ムカムカしていた。
なくても,交換日記などにそういう書き込みをして
・ 友だちのたくや君には言いづらかった。
いる例もある。
・ 誰かに聞いてもらってすっきりしたかった。
(2) けんかになってしまったとき,しょうた君 ○イライラしているときに,相手からの返事を見てさ
はどうすればよかったか。
らに気持ちが高ぶると,冷静な書き込みができにく
・ すぐに返事を書かない。
くなることも考えさせたい。また,掲示板には,相
・会って実際に話をする。
手を挑発したりあおるような書き込みが他者から行
・先生に相談する。
われたりすることもある。
(3) この後,しょうた君はどうすればよいか。
○ 不特定多数に情報を発信する掲示板での書き込みに
・ 掲示板ではなく,実際に会って話す。
ふさわしい内容であったかどうか,もう一度考えさ
・ たくや君に謝る。
せたい。
■登場人物の行動の問題点を捉えることができたか。
(児童の発言,ワークシート)
終 3.掲示板を使うときのマナーやきまりについて ○ネットを利用する上で大切なことはたくさんある。
末
相手に面と向かって言えないことは言わないなど,
話し合う。
・
実生活と同じ基準を守ることをおさえたい。
発
○掲示板を使うときにどんなことに気をつけた ○この資料のケース以外にも気をつけたいことを出し
展
合うようにする。
らよいか。
・実際に会って言えないようなことは,書き ○個人の特定ができないと思い,悪い書き込みをする
込まない。
・書き込みを見て,ムカッときてもすぐに書
き込まず,落ち着いて考える。
・悪口など,不適切な書き込みをしない。
・個人情報を書き込まない。
人もいる。しかし,アクセスログなどから,どの端
末から発せられたものかを特定できることもきちん
と説明しておきたい。
■掲示板を使うときのマナーやきまりについて考え,
それを身につけようとする態度が見られたか。
(児童の発言,ワークシート,ふりかえりシート)
困っている友だちへの手助け
資料名
ねらい
内容項目
2-(2) 思いやり
10.海田君もいい感じ!
出典
みんなで考える道徳
―わたしたちのVサイン
相手のことを思いやり,相手のために努力する心情と態度を育てる。
4年
6月
主題設定の
理由
友だちのよさを知り認め合うことが,一人ひとりの友だちを思いやり大事にすることにつ
ながる。相手を理解し,相手の立場に立って考え行動することを具体的に学ばせたい。
評価の観点
①友だちのよさを知り認め合うことで,お互いに自分の力が発揮できるということが理解できたか。
②相手のことを思いやり,相手のために努力しようとする気持ちが育ったか。
授業の展開例
学習活動(主な発問・予想される児童の反応)
指導上の留意点
■評価の観点と評価方法
導 1.自分の得意なことを,まわりの人から認めら ○誰にも,何らかの経験があると思われる。今までの
れてうれしかった経験を発表し合う。
生活の中から思い起こさせてみる。
入
展 2.資料「海田君もいい感じ!」を読んで話し合
う。
開
(1)最初にVサインをしたのはどういう気持ち ○海田君の得意なことを見つけた時の気持ちを考えさ
からか。
せる。
・海田君がフラフープが得意だということを発
見してうれしかった。
(2)
「海田君のいいとこ探し」をなぜしていたのか。 ○海田君は,自分の気持ちを抑えることが苦手だが,
・海田君が,失敗したり泣いたり落ち着かないから。
みんなに認めてもらい自信をもてば,きっと落ち着
・海田君にもいいところがあるから。
くという作戦のねらいを考えさせたい。
・いいところを認めて海田君に自信をもっても
らうため。
(3)
「フラフープ体操」の発表の後,Vサインを ○海田君のためと思って始めたけれど,自分たちも楽
したのはどういう気持ちからか。
しめたし,みんなにも喜んでもらえたということが
伝わるように話し合いたい。
・うまくいったから。
・みんなに喜んでもらえたから。
・先生にほめてもらえたから。
・練習でも本番でも海田君が頑張ったから。
(4)準備から発表にかけての海田君の様子,生 ○みんなに認められて自信をもつことで,生活にも変
活の変化からどのようなことを感じたか。
化が出てきたことに気づかせたい。
・準備でも,発表の時でも,大活躍していてと
てもうれしそうだった。
・自分の得意なことを生かすことができてうれ ■友だちのよさを知り認め合うことで,お互いに自分
しかったんだと思う。
の力が発揮できるということが理解できたか。
・ふだんの様子が変わってきたのは,自信がも
(児童の発言,ワークシート)
てたからだと思う。
終 3.友だちのいいところ探しをする。
末
・
発
展
○身近な人(たとえば班の人)について,お互い考え
て発表する。いいところを認め合うことが,一人ひと
りの友だちを思いやり,大事にすることにつながると
いうことを話す。
■相手のことを思いやり,相手のために努力しようと
する気持ちが育ったか。
(児童の発言,ワークシート)
地域の環境を守る
資料名
ねらい
主題設定の
理由
評価の観点
内容項目
4-(5) 郷土愛
11.ぼくたちの手で環境を
7月
出典
みんなで考える道徳 4年
守りたい
環境の守り手は自分であることに気づき,地域社会の環境保全に積極的にかかわろうとす
る態度を育てる。
住みよい地域社会をつくるには,住民の一人ひとりが何をしたらよいか考え,積極的に地
域の活動に参加することが大切である。児童に自分も地域の一員であることを自覚させ,
郷土をよくするために行動する態度を育てたい。
①自分たちが住んでいるところの環境に目を向けることができたか。
②美しい郷土にするために,自分に何ができるかを考え,行動しようという意欲が見られ
たか。
授業の展開例
学習活動(主な発問・予想される児童の反応)
指導上の留意点
■評価の観点と評価方法
導 1.自分の住んでいる町のよいところを発表 ○社会科副読本や市政要覧などを用意し,写真があった
する。
ら提示する。
入
◯ わたしたちの住んでいる町のよいとこ ○住みよい町をつくってきた人々の努力にも触れる。
ろはどこか。
・公園がたくさんある。
・近くに川が流れている。
展 2.資料「ぼくたちの手で環境を守りたい」
を読んで話し合う。
開
(1) ぼくが苫小牧の町に感動したのはど
うしてか。
・おいしい水をつくってくれている人が
いる。
・ごみを拾ったり,見回ったりする人が
いて,町がきれいになっている。
(2) ぼくが悲しい気持ちになったのはど
うしてか。
・ぼくの住んでいるところの川の水は,
茶色だった。
・川にごみがいっぱい捨ててあるから。
・無責任な人がいるからかなあ。
(3) ぼくが環境を守るのは自分たちだと
気づいたのは,どうしてか。
・ガムをそのまま捨てたことがあること
に気がついたから。
・ごみが落ちていたら拾う人がいる。
・一人ひとりが気をつけなければなら
ない。
○教師の範読。
○環境を守るために働いている人がいることをおさえ
たい。
○川が汚れているのは,自分以外のほかの誰かのせいに
していることを,文脈から捉えさせたい。
○気づくことで意識が変容していくことをおさえたい。
■自分たちが住んでいるところの環境に目を向けるこ
とができたか。
(児童の発言)
終 3.住みよい町をつくるために何ができるか ○自分たちの町の様子から考えさせたい。
考える。
末
○大きな視野で考え,できることから行動することの大
・
◯ 環境を守るために何かしているか。
切さを示唆する。
発
・ごみはごみ箱に捨てる。
展
・ポイ捨てはしない。
■美しい郷土にするために,自分に何ができるかを考
え,行動しようという意欲が見られたか。
・ごみは分けている。
(副読本への書き込み,ワークシート)
かけがえのない命
資料名
12.はるかのひまわり
ねらい
内容項目
3-(1) 生命尊重
出典
みんなで考える道徳
4年
7月
「はるかのひまわり」の意味を知り,自他の命を大切にしようとする心情を養う。
主題設定の
理由
評価の観点
人の命はかけがえのないものであり,多くの人々に見守られたおかげで今の自分がいるこ
とに気づき,また,まわりの人たちの命も大切であることに気づかせたい。
①命は永遠に続くものではないからこそ大切にしなければならないことを感じ取ることが
できたか。
②自分が多くの人に守られていることに気づき,自他の命を大切にしようとする心情が高
まったか。
授業の展開例
学習活動(主な発問・予想される児童の反応)
指導上の留意点
■評価の観点と評価方法
「はるかのひまわり」とは何だと思うか発表し合う。 ○なぜ,「はるか」という名前がついているの
導 1.
か考えさせることで,資料への導入とする。
入
・はるかが植えたひまわり。
展 2.資料「はるかのひまわり」について話し合う。
開
(1)
「あれは,はるかと違う。ひまわりや,ただの
○震災にあって,生き残ることはできたけれ
花や……。
」と言ったとき,いつかさんはどんな気
ども,愛する妹をなくしてしまった姉の気
持ちだったか。
持ちをおさえさせる。自分だったらどんな
気持ちになるか投げかけたい。
・はるかは死んでしまった。
・はるかは帰ってこない。
(2)自分自身への苦しい問いかけが続いたとき,い
つかさんはどんな気持ちだったか。
・はるかに悪かった。
○自分だけ生きている罪悪感に悩むいつかさ
んの気持ちを,体を傷つける,ひきこもる
という言葉を説明しながら感じ取らせる。
・死んでしまいたい。
(3)いつかさんは,なぜ全国の小・中学生に地震の
体験を伝え歩くようになったのか。
・みんなに命を大切にしてほしい。
○残されたものがやっと悲しみを脱して,自
分が今,何をしなければならないのか考え
抜いた結果であることに気づかせたい。
・はるかのために。
(4)44 ページの 11 行目にある「はるかのひまわり」 ○幼くしてなくなったはるかさんがかわいが
っていた隣のオウムのエサであったひまわ
にはどんな意味があるか。
りなので,はるかさんの分まで一日一日を
・はるかの分まで生きてほしいという願いが込め
大切に生きることの大切さやありがたさを
られている。
感じ取らせたい。
・いつ何が起こるかわからない,つねに命を大事に
○災害で苦しんでいる地域の新聞やニュース
一日一日を生きていこう。
から,災害にあうと人々の心はどうなって
・みんなを明るい気持ちにしてくれる。
いくのか気づかせたい。
・みんなに勇気を与えてくれる。
■命は永遠に続くものではないからこそ大切
にしなければならないことを感じ取ること
ができたか。
(児童の発言,ワークシート)
「自分の命と相手の命というものを,いつも大切に見 ○自分の命だけでなく,相手や自分のまわり
終 3.
つめてください。
」とはどういう意味か話し合う。
にいるすべての人の命を大切にする言動を
末
とることの重要さに気づかせたい。
・
・自分の命も相手の命も同じように大切にする。
発
・ 家族や友だちといつもなかよく,悔いなく生活する。 ○具体的にどうすることなのか考えさせたい。
展
■自分が多くの人に守られていることに気づ
き,自他の命を大切にしようとする心情が
高まったか。
(児童の発言,ふりかえりシート)
資料名
ねらい
主題設定の
理由
評価の観点
自分のことは自分で
13.チェック チェック チェック!
内容項目
出典
1-(1) 自立,思慮・節制
みんなで考える道徳
4年
9月
自分でできることは自分でやり,節度のある生活をしようとする態度を育てる。
この時期の児童にとって,自分のくらしを振り返り,自分について考えることは,とても
大事なことである。生活チェックを実施するなかで,自分を客観的に把握し,身辺・精神
の両面で自立することの大切さを認識させていきたい。
①自分でできていること,できていないことを振り返り,自分のことは自分でしようとす
る意欲が高まったか。
②自ら考え,節度ある生活をしようと考えることができたか。
授業の展開例
学習活動(主な発問・予想される児童の反応)
指導上の留意点
■評価の観点と評価方法
導 1.自分のくらしを振り返って,資料の「生活 ○1から 15 までの設問を順番に答えていく形で進
める。一人ひとりが表を完成させる。
入
チェック」をしてみる。
・最初は㋐が多いけど,あとのほうには,㋑ ○やり方を示した後,一人ひとりで進めさせるのも
よいが,教師のほうでゆっくりと読みながら,全
が増えてきた。
体で進めていくのもよい。児童の実態に合わせる。
・自分の考えは,相手によって言えるときと
言えないときがある。
展 2.
「生活チェック」の結果をもとにして話し合 ○㋐を選んだ児童,㋑を選んだ児童という順で挙手
開
う。
させながら,どういうふうにしているのか話を出
(1) 自分は何ができて何ができないのだろう
させる。
か。
○児童の家庭の事情により違っている場合がある。
・家の手伝いは,家の人に言われて,い
㋐でなければならないという判断で話し合いを進
やいやながらやっている。
めていかず,どうだったらよいかを考え合ってい
・自分だけでできることは,だいたいやっ
くことができたらよい。
ている。
(2) 「『自分づくり』できているかな?」を見 ○他の人とも比較しながら自分づくりの課題を知
て,どうだったか。
る。自立の課題をつかむ上で,他の人との比較は
・もっとできることがあるなと思った。
大事である。ただし,なぜそうしたらよいかを考
・本当はできるのに,めんどうだからやら
えることを抜きにしてはならない。
ないことがあった。
(3) 人に頼らないで自分でできることを増や ○自分のためなのだということがつかめるとよい。
すことがなぜ大切なのか。
■自分でできていること,できていないことを振り
・自分のためになるから。
返り,自分のことは自分でしようとする意欲が高
・自分に自信がもてるから。
まったか。(副読本のチェックシートの結果,児童
の発言,ふりかえりシート)
3.「こんな時,あなたなら」を読んで友だち
と話し合う。
終 4.教師の説話を聞く。
末
・
発
展
○お母さんの言う通りによく考えてみるという意見
が多いかもしれないが,自分の考えをもって自分
でお金を使いたいという意見も大事にしたい。
■自ら考え,節度ある生活をしようと考えることが
できたか。(ワークシート,児童の発言)
○自分のくらしを振り返ってチェックしてみること
の大切さを話す。
資料名
ねらい
主題設定の
理由
評価の観点
内容項目
みんなで力を合わせて
14.ほたるの星
出典
4-(4) 愛校心
みんなで考える道徳
4年
9月
みんなで力を合わせ,楽しい学校生活を送ろうとする態度を育てる。
学級が自分たちのものであるという自覚をもち,明るく生活できる楽しい学級をみんなで
協力してつくっていこうとする態度は極めて大切である。学校全体にも目を向け,日々お
世話になる人々とのかかわりについても気づかせたい。
①協力して一つのことを成しとげたときの気持ちを感じ取ることができたか。
②楽しい学校生活を送るために,自分たちができることを考え,実践しようとする姿勢が
見られたか。
授業の展開例
指導上の留意点
学習活動(主な発問・予想される児童の反応)
導 1.ホタルを見た経験を発表する。
入
■評価の観点と評価方法
◯
ホタルについて知っていることを発表させてもよい。
◯
ホタルの絵や写真を提示すると,よりわかりやすい。
展 2.資料「ほたるの星」を読んで話し合う。 ◯
開
(1) ホタルを飼育することになったきっ
かけは何か。
◯
・学校の庭の汚れた池。
・先生の一言。
学校の庭にある池は汚れている上に,学校のまわり
は住宅や工場がたちならび,ホタルが飛ぶ環境では
ないことをおさえる。
先生と子どもたちの気持ちが,一致してスタートし
たことをおさえる。
・子どもたちが大乗り気。
(2) どんな気持ちでホタルの飼育を続け ◯
たか。
・ホタルを飛ばしたい。
◯
ホタルの飼育場面を一つひとつ取り上げ,そのとき
どんな気持ちだったか考えさせる。
地域の人たちの協力についても触れる。
・ほんとうに孵化するのか不安。
・飼育は思ったよりたいへん。
(3) はじめてホタルが舞ったときのみん ○この場面の子どもたちの気持ちを想像し,感動を共有
なの気持ちはどうだったか。
させたい。
・やったー!!(涙)
・きれいだなあ。
・みんなで成功させたんだ。
■協力して一つのことを成しとげたときの気持ちを感
じ取ることができたか。
(児童の発言)
3.「ほたるの星」のお話の子どもたちをど ○資料の最後の「子どもたちの声」を取り上げ,ホタル
う思うか。
の飼育を通して子どもたちが大きく成長したことを
おさえたい。
・力を合わすことができる。
・働き者。
・根気強い。
○地域の人を含め,みんなで力を合わせたことが,成功
に結びついたことに気づかせたい。
・熱心。
終 4.教師の説話を聞く。
末
・
発
展
○
自分たちの学校でできることについて,考えさせたい。
■楽しい学校生活を送るために,自分たちができること
を考え,実践しようとする姿勢が見られたか。
(ふりかえりシート)
資料名
ねらい
主題設定の
理由
評価の観点
小さな命への思い
15.アゲハがたんじょうした
内容項目
出典
3-(2) 自然愛と動植物愛護
みんなで考える道徳
4年
9月
自然のすばらしさや不思議さを知り,自然や動植物を大切にする心情を養う。
人間の生活は衣食住ともに動植物の恩恵の上に成立する。生き物に親しみ・愛情を感じる
ことは,人間本来の自然の姿といえる。児童に自然や動植物など,命あるすべての物を優
しくはぐくむ気持ちを高めることが大切である。
①今までの自分の経験と照らし合わせ,自然や動植物の不思議さやすばらしさを感じ取る
ことができたか。
②自然や動植物を大切にしようとする気持ちが高まったか。
授業の展開例
学習活動(主な発問・予想される児童の反応)
導
入
指導上の留意点
■評価の観点と評価方法
1.今まで世話をしたことのある動物や植物 ○苦労したことや,どんな気持ちで世話をしたかといっ
について話し合う。
た視点を与える。
○住宅事情などで動植物の飼育や栽培ができない児童
がいることに配慮する。
2.アゲハの成長過程を表したスライドや写 ○ビデオで視聴できると申し分ないが,スライドまた
真などを見て,感想を発表する。
は,写真を提示して学習への興味と関心を喚起した
開
い。
展
3.資料「アゲハがたんじょうした」を読ん ○教師が範読する。
で話し合う。
(1) アゲハの卵を見つけたとき,どんなこ
とを考えたか。
・アゲハ(成虫)になるまで,世話をし
よう。
・成長の様子を調べてみよう。
(2) 青虫の生活が始まってから,どんな気 ○アゲハなどのチョウ類を飼育したことがある児童の
持ちで世話をしたか。
意見を取り上げる。苦心が他の児童にも理解できるで
あろう。
・元気に育ってほしい。
・早く,大きく育ってほしい。
(3) さなぎを学校へ持って行ったのは,ど
うしてか。
・アゲハになるのを確かめたかった。
・みんなにも見てほしかった。
(4) どんな気持ちで「空たかくまっていき ○さなぎから成虫となる瞬間は,非常に感動的である。
なさい。」と言ったのか。
窓を開放し,
「空たかくまっていきなさい。」と言葉を
発したのは,きわめて自然な感情であろう。
・アゲハになるまでよくがんばった。
■今までの自分の経験と照らし合わせ,自然や動植物の
・いつまでも元気に飛んでいてほしい。
不思議さやすばらしさを感じ取ることができたか。
・のびのびと自由に生き続けてほしい。 (児童の発言,ワークシート)
終
末
・
発
展
4.生き物を世話するときに気をつけること ○動植物の習性をよく理解した上で飼育栽培すること
を話し合う。
が何よりも大切であることに気づかせたい。
○スライドやビデオが準備できたときは,もう一度視聴
させ,余韻を与えて終わりたい。
■自然や動植物を大切にしようとする気持ちが高まっ
たか。
(児童の発言,ふりかえりシート)
資料名
ねらい
主題設定の
理由
評価の観点
疑う心
内容項目
信じる心
16.なくなった
まさかり
出典
1-(4) 明朗・誠実,反省
みんなで考える道徳
4年
9月
正直に行動し,過ちは素直に改める態度を育てる。
日常生活において,常に自分の言動を振り返り,うそをついたりごまかしたりせずに,誠
実に明るい心で生活しようとすることが,人間関係を誠実にし,他者との信頼をつくる基
盤となることに気づかせたい。
①疑うことが,相手に対する見方も変えてしまうことに気づくことができたか。
②過ちは素直に認め,相手の気持ちを考えて誠実に行動しようとする心情をもつことがで
きたか。
授業の展開例
学習活動(主な発問・予想される児童の反応)
指導上の留意点
■評価の観点と評価方法
導 1.自分が大切にしていたものをなくし,どうし ○大切にしているものをなくしてしまったときの
ても見つからなかったことはないか話し合う。
心情を想起させる。そのときの腹だたしさ,悔
入
しさを考えさせる。
展 2.資料「なくなった
合う。
開
まさかり」を読んで話し ○短い文章なので,テープなどに吹き込んでおい
てもよい。また,ペープサート,紙芝居的に扱
うのも効果的。
(1) ワンさんは,リンさんがぬすんだと,どう ○疑いの目で人を見ると,善人であっても悪人に
して思ったのか。
見えてしまうことが多い。
・目をそらす。
・そわそわして何かかくしているようだ。
(2) 「ぜったいにリンがぬすんだにちがいな ○自分のことだけ考えていると,他人の気持ちを
い。」と信じたワンさんの態度をどう思うか。
思いやることに欠け,疑い深くなってしまうこ
・他人を疑うのはよくない。
とをおさえる。
・リンさんを信用していない。
(3) リンさんに早く謝ろうと村にもどるとき, ○まさかりが見つかったときのワンさんの心情を
ワンさんはどんな気持ちだったか。
考えさせておきたい。また,村にもどり,謝ろ
・やたら他人を疑ってはいけない。
うとする態度について考えさせたい。
・恥ずかしい。
■疑うことが,相手に対する見方も変えてしまう
ことに気づくことができたか。
(児童の発言,ワークシート)
終 3.大切なものをなくしたとき,人を疑った経験 ○人に接するとき,大切にしなければならないこ
がないか話し合う。
とは,どんなことか考えさせてみる。
末
・
○疑問と疑心は別ものである。疑心は,人間の醜
発
い心の表れであることをわからせたい。
展
■過ちは素直に認め,相手の気持ちを考えて誠実
に行動しようとする心情をもつことができた
か。
(児童の発言,ふりかえりシート)
資料名
ねらい
主題設定の
理由
評価の観点
命の力
内容項目
3-(3) 感動と畏敬
出典
みんなで考える道徳
17.生きる
4年
10 月
自然や生命のたくましさや不思議さに感動し,それらを尊敬する心情を養う。
美しいものや気高いものに感動し,それを大切なものとして,尊敬するようになったとき,
人間は謙虚になり,素直になる。このような体験を通して,想像力や感性を育て,児童に
自ら気高いものに触れようとする態度を身につけさせたい。
①自然のすごさ,不思議さを感じ取ることができたか。
②自ら美しいものや気高いものに触れる体験をしてみたいという心情がもてたか。
授業の展開例
学習活動(主な発問・予想される児童の反応)
指導上の留意点
■評価の観点と評価方法
導 1.自然を見て「たくましい」「不思議だ」と感 ○ここでは 2,3 の発言をとりあげて次に進む。
入
じた経験を話し合う。
○『生きる』という題について話し合うという導入
方法もある。
展 2.写真「たくましく生きる木」を見て話し合う。
開
○この写真の木を見て,何を感じたか。
○つぶやきや疑問に思ったことも取り上げる。
・石で見えないところはどうなっているの
だろう。
○何年間立っているの? など素朴な質問も出る。
子どもたちには誠実に答える。
・石や砂ばかりのところでどうやって栄養
をとるの。
・上には枝や葉がついているんだ。
・かれてはいない。生きているんだ。
3.写真「カテンソウの花粉」を見て話し合う。 ○写真家の,この瞬間を撮影する努力に触れるのも
よい。
○「カテンソウの花粉」の写真を見て,どう
思ったか。
・すごいね。何が飛んでいるの。
・花粉だよ。花粉をばらまいているんだよ。
・花粉を自分でばらまいているんだ。
・いっぱい種をつくろうとしているんだ。
■自然のすごさ,不思議さを感じ取ることができた
か。
(児童の発言,ワークシート)
終 4.なぜ,『生きる』という題がつけられたか考 ○考えをまとめるきっかけにする。
末
えながら,感想文を書く。
・
○友だちの意見を参考にして,自分の考えをまとめ
発
る。
展
■自ら美しいものや気高いものに触れる体験をし
てみたいという心情がもてたか。
(児童の発言,感想文)
資料名
ねらい
主題設定の
理由
評価の観点
言葉に真心を込めて
18.心をつなぐひとこと
内容項目
出典
2-(1) 礼儀
みんなで考える道徳
4年
10 月
礼儀は人と心をつなぐ大切なものであることを知り、真心をもって接する態度を育てる。
あいさつは,単に形式的なものではなく,お互いの心と心をつなぐ働きがある。真心を込
めてあいさつや言葉がけをすることで,明るい社会生活を営むことができることに気づき,
実践的な意欲を養いたい。
①あいさつや言葉がけをすることで自分も相手もまわりの人も気持ちよく生活できることが理解
できたか。
②礼儀は,相手に心を届けるものだということがわかり,真心をもって接しようとする意欲が高まったか。
授業の展開例
指導上の留意点 ■評価の観点と評価方法
学習活動(主な発問・予想される児童の反応)
1.礼儀につながる言葉にはどんなものがあるか, ○日常生活で,あいさつすることで,気持ちが明るく
導
言われるとどんな気持ちか発表し合う。
なったことなど思い出させる。
入
・ありがとう→うれしい,また親切にしたい。
・こんにちは→これから話ができるかな。
展
開
2.資料「心をつなぐひとこと」を読んで話し合う。
(1)おばあさんが,お店の人にいつもひとこ ○おばあさんがどんな時に声をかけるのか文中から考
と声をかけるのはなぜか。
えさせる。
・声をかけると気持ちがよくなるから。
・「いつもありがとう」という気持ちでいるから。
・知り合いが多いのはうれしいことだから。
(2)わたし(ゆうちゃん)が,バスの中で男 ○自分自身が同じ立場であったらどうするか比較して
の子に思わず声をかけたのはなぜか。
考えてみる。
(自分だったら…)
・黙っている。
・困ったとは思うけどどうしていいかわからない。
(ゆう)
・泣き止ませるために,なんとかしたい。
・おばあさんのように,声をかけたら泣き止む
かもしれない。
→ゆうちゃんは,おばあさんの行動を見ていた ○あいさつや言葉がけは,習慣によってできるように
ので,自然に話しかけられた。
なることに気づかせたい。
終
末
・
発
展
(3)男の子に声をかけ,わたし(ゆうちゃん) ○自分と相手の様子をそれぞれ読み取らせ,お互いが
はどんな気持ちになったか。
気持ちよくなっていることを確認する。
・おばあさんがしていることを思わずまねてよ
かった。
■あいさつや言葉がけをすることで自分も相手もまわ
・男の子が泣き止んで自分も楽しくなった。
りの人も気持ちよく生活できることが理解できた
・男の子のお母さんのお礼を言われて,
「声をかけて
か。
よかった」と思った。
(児童の発言,ワークシート)
3.あいさつや言葉がけはなぜ,大切なのか話し ○この話から,あいさつをすることでお互いの気持ち
合う。
が通じ合い,分かり合うことができるきっかけにな
・お互いに気持ちがよくなる。
ることを理解させたい。
・言葉をかけることは心が通じる始まり。
■礼儀は,相手に心を届けるものだということがわか
り,真心をもって接しようとする意欲が高まったか。
(児童の発言,ふりかえりシート)
自分の気持ちを伝える
資料名
19.勝手に決めないで!
ねらい
内容項目
1-(3) 正義・勇気
出典
みんなで考える道徳
4年
10 月
自分の経験を振り返り,正しいと思うことは勇気をもって行う態度を育てる。
主題設定の
理由
正しいことを,まっすぐに主張することはとても難しい。しかし,くじけそうになったり
葛藤する中で,勇気をもち主張することが,まわりを変えていくことに気づかせたい。
評価の観点
①自分の経験を振り返り,勇気を出して言うことの難しさを考えることができたか。
②正しいと思ったことを勇気をもって行おうとする意志をもつことができたか。
授業の展開例
学習活動(主な発問・予想される児童の反応)
導 1.正しいと思っても,勇気を出して言えなかった
り,できなかった経験について発表し合う。
入
指導上の留意点
■評価の観点と評価方法
○勇気を出せなかった経験は多くの子がもっ
ているので,気軽に言える雰囲気をつくる。
展 2.資料「勝手に決めないで!」を読んで,わたしや
クラスの友だちの心の動きについて話し合う。
開
(1)和田さんに決まってしまったのに,反対意見
を言えなかったわたしの気持ちはどうだったか。
また,なぜ言えなかったのか。
○児童にとっては,身近によくある問題であ
る。伊藤さんという子の話を例として,自分
の思いを語らせる。
・言ったら,じゃあおまえと言われるのがいや。
・人のことだから…。
(2)わたしが当番にされそうになったとき,どん
な気持ちだったか。
・悔しい,腹が立つ。
・和田さんの気持ちがわかった!
・どうしよう。
(3)自分の意見を勇気を出して言ったわたしは,ど
んな気持ちだったか。
・自分でも,びっくりした。
・こんなふうに言える自分を見つけた。
・わたしにも勇気があったな。
(4)わたしの発言で,クラスの友だちはどんな気持 ○児童の現状に合わせ,いつも勇気を出そうで
ちになったか。
はなく,できないときもあるが,勇気を出せ
たときの大切さや価値を頭に置いて発言さ
・よかったと,思ったのでは。
せる。
・すごいな。
■自分の経験を振り返り,勇気を出して言うこ
・自分も少し頑張れるかな。
との難しさを考えることができたか。
(ワークシート)
終 3.これから話し合いのときに,自分たちの態度や行動 ○発言できなくても,書くことはできることも
で改めていけそうなことを話し合い,まとめる。
多いので,一人ひとりの感想を大切にしたい。
末
・
・これから,自分も勇気を出せるようにがんばる。 ○次の時間に,感想を教師が読み,お互いの思
発
いを知り合うことも,授業を深める 1 つの手
・難しいことだけど大切だね。
展
段である。
■正しいと思ったことを勇気をもって行おう
とする意志をもつことができたか。
(児童の発言,ふりかえりシート)
資料名
ねらい
主題設定の
理由
評価の観点
言われてうれしい言葉
20.こう言ってほしいな
内容項目
2-(3) 信頼・友情
出典
みんなで考える道徳
4年
10 月
互いに理解し,信頼し合って,友情を深めていこうとする心情を養う。
信頼や友情は,お互いのことを理解することから生まれる。児童一人ひとりが自分の思い
を言ってもらったり,言ってあげたりする活動を通して,お互いをわかり合い,理解を深
めさせたい。
①「こう言ってほしい」と思うことを話したり,聞いたりすることができたか。
②お互いのことをわかり合い,理解を深めることができたか。
授業の展開例
学習活動(主な発問・予想される児童の反応)
指導上の留意点
■評価の観点と評価方法
導 1.今までに,先生や友だち,おうちの人に言 ○スキルへ意欲的に取り組めるように,楽しい雰囲
入
われてうれしかったことを発表する。
気にすることと,何を言ってほしいのか,イメー
・正直だね。
・ 大好きだよ。
ジがわくような例を挙げる。
・あなたの顔を見ると元気になるよ。
展 2.資料「こう言ってほしいな」のスキルをす
開
る。
(1) 「こう言ってほしいな」と思うことを書 ○うまく書けない児童には,具体的に例をあげてア
く。
ドバイスをする。
○先生,友だち,おうちの人のどこから始めてもよ
いことにし,書きやすいところから書き始めるよ
う指示する。
(2) 全体の場で「こう言ってほしいな」と思 ○言ってもらうほうも言うほうも,真剣にできるよ
うことを先生,友だち,おうちの人の役の
う,初めは全体指導で,言い方や聞き方を練習さ
人に言ってもらい,感想を言う。
せる。
(3) グループで役割を決めて活動し,何組か ■「こう言ってほしい」と思うことを話したり,聞いた
に発表してもらう。
りすることができたか。
(用紙への記入,活動の様子)
終 3.「こう言ってほしいな」と思うことを言っ ○感想を書く。
末
てもらって,どんな気持ちになったか発表す
・
る。
■お互いのことをわかり合い,理解を深めることが
発
展
できたか。(児童の感想,ふりかえりシート)
自分の気持ちを見つめる
資料名
21.気もち〈気もち〉は,とって
もいい友だち
ねらい
主題設定の
理由
評価の観点
内容項目
出典
1-(4) 明朗・誠実,反省
みんなで考える道徳
4年
11 月
正直に,明るい心で元気よく生活しようとする態度を育てる。
「男のくせに」「女のくせに」と言われ,性別によって考え方まで決められることはない。児童
に,自分の「気持ち」を隠すことなく,言葉や態度で外に出して,素直に明るく生きていく態
度をはぐくみたい。
①自分の気持ちに向き合い,その気持ちを言葉や態度で外に出すことの大切さが理解できたか。
②自分の気持ちを大切にして,正直に明るい心で生活しようとする心情が高まったか。
授業の展開例
指導上の留意点 ■評価の観点と評価方法
学習活動(主な発問・予想される児童の反応)
○「気もち <気もち>は,とってもいい友だち」とい
導 1.人の気持ちについて話し合う。
う資料について勉強することを伝える。
(1)
みんなはどんな気持ちになるときがある
入
か。
・うれしい。 ・楽しい。 ・悲しい。
・悔しい。
・つらい。
・ばかばかしい。
(2) みんなはそんな気持ちのとき,どのような
言葉や態度で表現するか。
・うれしいときには,もっと派手に笑ったり,
喜んだりするときもある。
(3) では悲しかったり,つらかったりしたとき
は?
・だまっている。
展 2.資料「気もち〈気もち〉は,とってもいい友 ○教師の範読。
だち」を読んで話し合う。
開
(1) 「気もち」が教えてくれるのは何か。
・今,何が起こっているのか。
・何が欲しいのか。
・何が大切なのか。
(2) 「気もち」は,どんなことを話しかけてく
るか。
・「自分のことを大切にして」
(3) 最近,自分の「気もち」に知らんぷりをし ○実際の経験を「気もちに耳をすませて」思い起こすよ
たことがあるか。それは,どんなときか。
う助言する。
・ひとりぼっちでさみしいとき,平気なふり
をした。
(4) 「男のくせにメソメソするな」とか「女の ○「男のくせに」「女のくせに」と言われた体験を出さ
子なのだから,やさしくして」とか言われた
せる。
ことがないか。
(5) 「男のくせに」「女のくせに」と言われて
どう思ったか。
・男だからって,本当の自分を見せてはいけ
ないと思わなくってもいいと思った。
・女だからって,やさしくだけする必要はな ■自分の気持ちに向き合い,その気持ちを言葉や態度で
いと思う。
外に出すことの大切さが理解できたか。
(児童の発言,ワークシート)
「〈気もち〉に耳をすます」ということをどう ○「自分のことを大切にしてほしい」と話しかけている
終 3.
考えるか,話し合い,感想をノートに書く。
気持ちだから,それを素直に表すことが大切だという
末
ことを確認する。
・
■自分の気持ちを大切にして,
正直に明るい心で生活し
発
ようとする心情が高まったか。
展
(児童の発言,ふりかえりシート)
資料名
ねらい
主題設定の
理由
評価の観点
支えてくれる人たち
内容項目
2-(4) 尊敬・感謝
11 月
出典
みんなで考える道徳 4年
学校で働く用務員さんの仕事を知り,お世話になっている人に感謝しようとする心情を養
う。
生活の中で,子どもたちはたくさんの人にお世話になっている。お世話になっている人の仕事
の内容やその仕事をしているときの気持ちに触れることで,その苦労や努力について考え,感
謝の心をもたせたい。さらに自分も何かに貢献しようということまで思いが広がるとよい。
①用務員さんの仕事について知り,その苦労や努力を感じ取ることができたか。
②日頃お世話になっている人にはどんな人がいるか考え,感謝の気持ちをもつことができたか。
22.お世話になってます!
授業の展開例
指導上の留意点 ■評価の観点と評価方法
学習活動(主な発問・予想される児童の反応)
1.「縁の下の力持ち」について話し合う。
導
(1)
「縁の下の力持ち」という言葉を聞いたこ ○自分の経験の中から考えさせるとよい。
入
とがあるか。
(2)学校にいる「縁の下の力持ち」というと ○学校の実態に合わせて,いろいろな人に目を向けさ
どんな人がいるか。
せたい。いつもお世話になっているが,忘れがちに
・用務員さん
なっている人に焦点を当てさせる。
・給食調理員さん
・図書館員さん
展
開
2.資料「お世話になってます!」を読んで話し合う。
(1)用務員さんの仕事には,どんな仕事があ
るか。
・鍵を開ける。
→いつもとくらべて異常がないかどうか確
認している。
・草取り。
→危険なハチが巣をつくってないか。
・机などの修理。
→部品を分けないと処分できない。
・ごみの分別。
→子どもたちが「ありがとう」と言ってく
れるのがうれしい。
(2)用務員さんはどんな気持ちで仕事をして
いるか。
・子どもたちが安全に過ごせるように気をつ
けている。
・子どもたちに不便がないようにしてくれて
いる。
(3)用務員さんの仕事について感じたことが
あるか。
・たくさん仕事があってたいへんだと思う。
・わたしたちのことを考えて,仕事をしてく
ださっていることがわかった。ありがとう
ございます。
○82・83 ページの絵を参考に考えさせる。83 ページ下
の「給食の準備の手伝い」と「椅子の修理」は,仕
事の内容や用務員さんの気持ちを想像しながら書き
込ませるとよい。
○実際に校内で働いている用務員さんの仕事の様子を
撮影して提示すると,より実感がわき,理解が深ま
る。また,学校の用務員さんにゲストティーチャー
で参加していただくと,さらに効果的である。
○83 ページ上の「佐藤さんへのインタビュー」のほか
に,校内の用務員さんに取材し,仕事へのこだわり
や工夫していることなどを話せるとよい。
○仕事のことを詳しく知ることによって得た感謝の思
いを,校内の用務員さんに語りかけるように発表さ
せたい。手紙に書いて用務員さんに手渡す活動も考
えられる。
■用務員さんの仕事について知り,その苦労や努力を感
じ取ることができたか。
(児童の発言,ワークシート)
終 3.用務員さんのほかに,学校を支えている人や日 ○学校や地域,家庭の中から,「縁の下の力持ち」にな
ごろお世話になっている人にはどんな人がいるか
っている人を探し,その仕事や仕事をしているとき
末
話し合う。
の気持ちを考えさせる。
・
○自分も誰かの「縁の下の力持ち」になることはでき
発
ないか話し,今できること,将来したいことという
展
視点で考えさせたい。
■日頃お世話になっている人にはどんな人がいるか考
え,感謝の気持ちをもつことができたか。
(児童の発
言,ふりかえりシート)
生き物への責任
資料名
内容項目
23.海をわたってきた生き物たち
出典
3-(2) 自然愛と動植物愛護
みんなで考える道徳
4年
11 月
ねらい
外来生物と,その影響や注意点などを知り,自然や動植物を大切にしようとする心情を養う。
主題設定の
理由
外来生物にかかわる際に,子どもたちが正しく行動できるように理解させるとともに,こ
の学習を通して生き物を大切にする心情を育てたい。
①外来生物について知り,自然環境に被害を与えている現実があることを理解できたか。
②責任をもって生き物を育てることの大切さに気づき,生活に生かそうという心情が高ま
ったか。
評価の観点
授業の展開例
学習活動(主な発問・予想される児童の反応)
導 1.生き物を育てた経験を発表する。
・金魚を育てた。
入
・ザリガニを育てた。
・カブトムシを育てた。
指導上の留意点
■評価の観点と評価方法
○どんな生き物を育てたか,また,そのときど
んなことに気をつけたかなどを発表させる。
○たとえば,ザリガニなどを育てた子どもがい
たら,その種類を尋ねてみる。アメリカザリ
ガニなど外来種が出てくることもある。
展 2.資料「海をわたってきた生き物たち」を読んで話
し合う。
開
○外来生物とは何なのか,よくわからない子も
(1)外来生物とはどのような生き物のことか。
多い。きちんと読み取らせたい。
・ もともといなかったところに何らかの理由
で入ってきた生き物や植物。
(2)また知っている外来生物はいるか。
・アメリカザリガニ
・タイワンリス
(3)外来生物はどのようにして入ってくるのか。
・ペットとして持ち込まれる。
・農作物などとして持ち込まれる。
・荷物などに紛れて入ってくる。
(4)外来生物が入ってきたことによって心配なこ
とはどんなことか。
・もとからいた生き物に被害を与える。
・自然環境に被害を与える。
・人にけがをさせたりする。
○外来生物についてあらかじめ写真などを大き
くしたものを印刷しておき,それを貼り出し
ながら進めるとより効果的である。
○資料から読み取ることもできるが,たとえば
「セアカゴケグモなどは建築資材に紛れて入
ってきた」など調べておいて,具体的な例を
あげるとなおよい。
○出てきた意見の中には反応例の「もとからい
た生き物に被害を与える」のように抽象的な
意見もあるだろう。その場合,さらにどんな
被害を与えるのか,補助発問などをし,具体
的につかめるようにすることが大切である。
■外来生物について知り,自然環境に被害を与
えている現実があることを理解できたか。
(児童の発言)
終 3.生き物を育てるときは,どんなことに気をつけた ○外来生物による被害を防ぐために「入れない」
「捨てない」
「広げない」という 3 つの原則が
らいいか話し合う。
末
ある。子どもたちとの話し合いの後,こうし
・
・軽い気持ちで生き物を育てたりしない。
たことに触れるのもよい。
発
・ 生き物を育てるときは,最期までしっかりと
展
○外来生物そのものが悪いのではなく,多くの
世話をする。
場合,人間によって引き起こされている問題
・ 外来生物を育てるときは,あらかじめその生
であるということをきちんと伝えたい。
き物の寿命,成長したときの大きさ,性格や
生態といったことを十分に調べたうえで責
任をもって育てる。
■責任をもって生き物を育てることの大切さに
気づき,生活に生かそうという心情が高まっ
たか。
(児童の発言,ワークシート,ふりかえ
りシート)
資料名
ねらい
失敗したときに
内容項目
24.ぼくは言えなかった
出典
1-(4) 明朗・誠実,反省
みんなで考える道徳
4年
11 月
正直に明るい心で,元気よく生活しようとする心情を養う。
主題設定の
理由
この時期の児童は,活動的である。したがって過ちを犯しがちである。過ちを犯したとき,勇
気をもって誠実な行動をとることが明るい生活を送る上で大切であることに気づかせたい。
評価の観点
①正直に言えなかったただしの気持ちを感じ取り,自分の考えをもつことができたか。
②自分が間違いをおかしたとき,勇気をもって誠実に対処しようとする意欲が見られたか。
授業の展開例
学習活動(主な発問・予想される児童の反応)
導 1.うそやごまかしをした経験を発表させる。
○うそをついたり,ごまかしをしたとき,
入
どんな気持ちだったか。
指導上の留意点
■評価の観点と評価方法
○児童の生活態度を自由に発表させ,本時のねらい
への心構えをさせる。
・早く謝ればよかった。
・どうしよう。
展 2.資料「ぼくは言えなかった」を読んで話し合 ○聞く観点「ただしの気持ち」を前もって知らせて
う。
から読むようにする。
開
(1) 花びんを床に落として割ってしまったと ○自分たちの経験と照らし合わせて,ただしのゆれ
き,ただしはどんな気持ちだったか。
る気持ちを捉えさせる。
・悪いことをした。
・見られてないから……。
・謝ろうか。
・怒られるだろうか。
(2) 下を向いたまま,じっとしているただしは ○誠実な行為が心を暗くさせ,びくつかせ,落ち着
どんな気持ちだったか。
かなくさせていることをしっかり捉えさせる。
・悪いことをしてしまった。
・気づかれるかな。
・みんなが自分を見ているような気が
する。
(3) 落ち着かない気持ちはどこからきている
のか。
・花びんを割ったのに,正直に言わなかった
■正直に言えなかったただしの気持ちを感じ取り,
から。
自分の考えをもつことができたか。(児童の発
言,ワークシート)
終 3.間違いをおかしたとき,どうすればいいか考 ○人への迷惑,自己嫌悪といった視点から,これか
え,学習のまとめをする。
らの生き方を考えさせたい。
末
■自分が間違いをおかしたとき,勇気をもって誠実
・
に対処しようとする意欲が見られたか。
発
(児童の発言,ふりかえりシート)
展
4.教師の説話を聞く。
○常に誠実な行動をすることが大切なことを,身近
な例をもって示す。
資料名
ねらい
主題設定の
理由
評価の観点
友だちと支え合う
25.カンボジアからきた転校生
内容項目
2-(3) 信頼・友情
出典
みんなで考える道徳
4年
12 月
友だちと互いに理解し,信頼し,助け合う態度を育てる。
低学年と比べて,中学年では友だちの対象を広げる目を育てる必要がある。国際化が一層進
む今日,それぞれの国の文化や生活に違いがあることに気づかせ,その違いを認め合うこと
が大切であることを理解させたい。
①友だち同士で,お互いを認め合う大切さに気づくことができたか。
②友だちとのかかわり合いの中で,信頼し,助け合おうとする心情が高まったか。
授業の展開例
学習活動(主な発問・予想される児童の反応)
導
入
展
開
指導上の留意点
■評価の観点と評価方法
1.この学級に転入生がきたとき,どうしたら ○自分にできることは何か考えさせたい。
よいか話し合う。
・慣れなくて,さびしいだろうから,話
しかけよう。
・学校案内をしてあげたらよいと思うよ。
・一緒に遊ぶといいよ。
2.資料「カンボジアからきた転校生」を読ん ○地図を見て,カンボジアの位置を知る。日本に外国人が
で話し合う。
よく来ることを知る。
(1) セム・ラミー君は,先生から紹介された
とき,どんな気持ちだったか。
・不安でいっぱい。小さい子に合わせよう
としている。
・先生は,ぼくの気持ちをわかってくれ
る。
(2) 「いっしょに遊ぼう」とクラスの子から
誘われたとき,ラミー君はどんな気持ちだ
ったか。
・うれしかったんだよ。待っていたんだ。
・みんな親切に教えてくれる。ありがと
う。
(3) ラミー君が日本語スピーチ大会に参加
する気持ちになったのはなぜだろうか。
・ぼくのためにしてくれた友だちに感謝
する気持ち。
・ぼくの気持ちをわかってくれたこと。
(4) 代表委員に選ばれたとき,ラミー君はど
んな気持ちだったか。
・林君は,いつも外国人であるぼくを応
援してくれた。
・ぼくはがんばるよ。林君ありがとう。
○言葉がわからないことや日本の文化や生活になじめなく
て不安ではあるが,なんとか頑張りたいという気持ちを
理解させたい。
○寂しそうな顔の絵を活用する。
○うれしそうなラミー君の顔の絵を活用する。
○林君を中心とするクラスの友だちに感謝する気持ちに気
づかせたい。
○ここでは林君への信頼感へ焦点化したい。
■友だち同士で,お互いを認め合う大切さに気づくことが
できたか。(児童の発言,ワークシート)
3.自分の体験を想起する。
■友だちとのかかわり合いの中で,信頼し,助け合おうと
終
する心情が高まったか。
◯ ラミー君が林君に感謝したように,友
末
だちのことを考えたことはないか。
(児童の発言,ふりかえりシート,作文)
・
発 4.日記や作文に書く。
○この時間に書かせるのではなく,自主的に書くように指
展
導したい。
◯ 今日の勉強や,友だちの話を聞いて,
心に浮かんできたことがあったら,作
後日,書かれた作文を読んだりして実践意欲を高めた
文を書こう。
い。
助け合うクラス
内容項目
4-(4) 愛校心
資料名
26.仲間をさがせ!
「おねがい,協力して!」
ねらい
友だちのことをわかり合い,明るく楽しい学校をつくろうとする態度を育てる。
主題設定の
理由
評価の観点
出典
みんなで考える道徳
4年
12 月
仲間のいることの大切さを感じることで愛校心は培われていく。友だちとの協力がないとでき
ないゲームを通して,自分が生きていく上で大切なパートナーとしての友だちの存在を認識さ
せたい。
①ゲームを進めるために,友だちと協力することができたか。
②明るく楽しいクラスや学校を作るために友だちと助け合うことが大切だということに気づ
き,生活に生かそうという心情が高まったか。
授業の展開例
学習活動(主な発問・予想される児童の反応)
指導上の留意点
■評価の観点と評価方法
導 1.資料「仲間をさがせ!『おねがい,協力し ○このゲームはルールを理解することが大事なので,
入
質問をたくさん出させて,よくルールを理解させ
て!』」のゲームの説明をする。
①色を指さして教えることはよい。
る。
②鏡などにシールの色を映すのはなし。
③誰と誰は同じと指でさすのはよい。
④手で○にしたり,×にして教えるのはよ
い。
⑤声を出さなくとも口の形で教えたりする
のはなし。
⑥ジェスチャーはあり。
展 2.資料「仲間をさがせ!『おねがい,協力し ○額にシールを貼るときは全員,目をつぶって待つよ
開
う指示する。
て!』」のスキルをする。
○ルールを守って,額に貼ってあるシール
の色と同じ色の仲間を探そう。
○同じ仲間らしい人が見つかったら,集まって座るよ
うに指示する。
■ゲームを進めるために,友だちと協力することがで
きたか。
(副読本への記入,ゲームの様子)
3.ゲームをして思ったことをワークシートに ○仲間が見つからないとき,自分ではできないことが
書く。
わかったとき,人に助けてもらったり,助けたとき
の気持ちを出させるようにする。
終 4.ゲームをして思ったこと,考えたことを発 ■明るく楽しいクラスや学校を作るために友だちと助
末
け合うことが大切だということに気づき,生活に生か
表し合う。
・
そうという心情が高まったか。
・仲間のいるうれしさ。
発
(副読本への記入,ふりかえりシート)
展
・人を助けられるうれしさ。
自分を振り返って
資料名
内容項目
27.人のふり見て わがふり直せ
出典
1-(1) 自立,思慮・節制
みんなで考える道徳
4年
12 月
自分でできることは自分でやり,節度ある生活をしようとする態度を育てる。
ねらい
主題設定の
理由
評価の観点
自立とは,自分で真偽や善悪を判断し,自分のことは自分で処理することである。子ども
たちに,自分自身の行動や態度を向上させるためにはどうすればよいかを考えさせたい。
①「人のふり見てわがふり直せ」のことわざの意味について,自分の経験に照らし合わせ
て考えることができたか。
②自分の行動を客観的に振り返り,自分で判断して生活しようとする心情が高まったか。
授業の展開例
学習活動(主な発問・予想される児童の反応)
導 1.知っていることわざとその意味を発表する。
入
指導上の留意点
■評価の観点と評価方法
○ことわざは短い言葉の中に大切な内容が入っ
ている。ことわざと,それがどんな意味かい
ろいろと発表させる。意味がわからないもの
については深く触れなくてよい。
展 2.資料「人のふり見て わがふり直せ」を読んで話
し合う。
開
(1)
「人のふり見て わがふり直せ」とは,どんな ○それぞれの単語から意味をしっかりとつかま
意味か。
せる。
・ ほかの人がしたことのよい悪いをよく見て,
自分のやり方を直しなさいということ。
(2)どうしてほかの人の態度や様子を見て自分の
ことを確かめるのか。
・自分では気がつかないことがある。
○自分では自分のことはわかりにくいというこ
とや,人の言動から学ぶということも大切で
あることを知らせる。
・ 自分ではよいと思っていても,違うことがあ ○今までの生活経験の中には,このことわざが
あてはまるような経験がたくさんあるだろ
る。
う。時間をたっぷりとり,ことわざと生活経
験を結びつけたい。
○人のふりを見てわがふりを直せた例ばかりで
なく,直せなかった例でもよい。その場合は,
・体育でシャツを出していて,注意された人が
ここでは共感的に話を聞いてあげるようにす
いたから,自分もシャツをズボンの中に入れ
る。
た。
■「人のふり見てわがふり直せ」のことわざの
意味について,自分の経験に照らし合わせて
考えることができたか。
(3)このことわざがあてはまる経験を発表する。
(副読本への書き込み,児童の発言)
終 3.これから,このことわざを生かして,どのように ○単にことわざの通りにするというのでは物足
りない。反応例にあるように,具体的にどう
生活していこうと思うか発表する。
末
したいと思うか紙に書いて発表させるとよ
・
・クラスで集合したときにおしゃべりばかり
発
い。
してしまうので,これからはまわりの人の
展
○自分の生活を振り返らせ,今の自分に必要な
様子を見て自分の行動に気をつけたい。
教訓的な内容のことわざをさらに調べさせて
もよい。
■自分の行動を客観的に振り返り,自分で判断
して生活しようとする心情が高まったか。
(児童の発言,ふりかえりシート)
仲良くするために
資料名
ねらい
主題設定の
理由
評価の観点
内容項目
4-(1) 規則の尊重・公徳心
28.子どもによる子どものため
1月
出典
みんなで考える道徳 4年
の「子どもの権利条約」
人と仲良くするためのきまりについて考え,規則を尊重する態度を育てる。
みんなと仲良くなりたいという児童の基本的な願いを踏まえ,「人がいやだと思うことは言わ
ない」
「何をやるかは自分で決定できる」という二つの根本的なきまりの大切さについて日常生
活の具体例から議論させ考えさせたい。
①みんなが仲良くできる方法について,自分の考えをまとめることができたか。
②「権利」や「きまり(規則)
」が社会生活の中で必要なものだということを理解し,生活に正
しく生かしていこうという心情がもてたか。
授業の展開例
導
入
展
開
指導上の留意点 ■評価の観点と評価方法
学習活動(主な発問・予想される児童の反応)
1.友だちとけんかをしたり,仲良くできなかった ○失敗した経験を多く発言させる。
経験を話し合う。
○友だちとけんかになるのは,どんなときか。
・約束を守らなかったとき。
・うそをついてしまったとき。
・自分勝手なことをしたとき。
2.資料「子どもによる子どものための『子どもの ○ 教師の範読:資料全体を通して読む。場合によっ
権利条約』」を読んで話し合う。
ては区切って読むことが必要である。
(1) みんなが仲良くするためにはどうしたらよ
○ 「仲良くするために,相手にやってはいけないこ
いか。
とは,どんなことか。」という発問をすると,子ど
・いやだなあと思うことは言わない。
もが具体的に答えやすい。
・人をばかにしない。
・人の悪いところばかり見てはいけない。
・悪口を言わない。
(2) 悪口を言われたらどう思うか。
○ 一人ひとりの子どもに問いかける。言われた人の
・言われた人はたまらない。いやになる。
立場に立たせることが大切である。
(3) もう一つの考えは何か。
・自分も他の人も,やっていいことは同じで
ある。
(4) 自分はやってよくて,他の人はだめという
考えをどう思うか。
・自分勝手。
・「やる」
「やらない」は自分で決めること。
・他の人が決めてはいけない。
・みんな生まれつき同じなんだ。
○このことを権利と教える。
(5) 子どもは守られてよいとはなぜか。
○ 最後に,「このきまりはだれが何のために考えた
・弱いから。
のか。
」という発問をし,人間が人間同士仲良く暮
・これからの「社会」をつくる大事な人だから。
らすために考えたということをわからせると,よ
・子どもだって同じだよ。自分で守る。
り意識が深まる。
■みんなが仲良くできる方法について,自分の考え
をまとめることができたか。
(児童の発言,ワークシート)
終
末
・
発
展
3.権利やきまりを守ることの大切さを話し合う。
○規則を生活に生かすことの大切さを伝える。
きまりのいくつかは法律にまとめられていること
にもふれる。
「子どもの権利条約」などを示す。
■「権利」や「きまり(規則)
」が社会生活の中で必
要なものだということを理解し,生活に正しく生
かしていこうという心情がもてたか。
(児童の発言,ふりかえりシート)
4.教師の説話を聞く。
◯
権利は人々の努力により獲得してきたことと,
よく考えてそれを行使することを伝える。
資料名
ねらい
世界に広がる日本の文化
29.日本発
内容項目
世界行き
出典
4-(6) 愛国心と国際理解
みんなで考える道徳
4年
1月
日本の文化のすばらしさを知り,それを大切にしようとする心情を養う。
主題設定の
理由
世界の伝統や技術が日本に入っているのと同時に,世界にも日本のすばらしい伝統や技術が広がってい
ることに気づき,日本のよさを再認識させたい。
評価の観点
①世界に広まり,定着している日本の文化があることに気づいたか。
②日本の文化のよさを理解し,誇りをもつことができたか。
授業の展開例
学習活動(主な発問・予想される児童の反応)
導
入
展
開
指導上の留意点
■評価の観点と評価方法
1.外国の人に,日本の誇れることは何か話し合う。 ○ 外国から見た日本のよさを語り合うことで,日本の
よさを見つめ直そうとする意欲を喚起したい。
2.資料「日本発 世界行き」を読んで話し合う。
(1)「どこでもいいよ。
」と答えたとき,こうたは
どんな気持ちだったか。
・ なんで調べなくちゃいけないんだろう。
・ やりたくないな。
○ 調べ学習をするときの自分に重ね合わせるように
させる。
○ 世界のことに関心が低い場合は,世界のニュースを
例に,子どもたちに問いかけるとよい。
(2)日本のまんがや食べ物が世界に広がっている ○ 「ドラえもん」や「ドラゴンボール」
,「名探偵コナ
と知ったとき,こうたはどんな気持ちだったか。
ン」
,「ポケットモンスター」などは,世界中の子ど
もたちから人気を集めている。
・日本ってすごいんだな。
・ ほかにどんな物が世界に広がっているんだ ○ 日本の食文化の代表である“しょうゆ”は 100 か
ろう。
国以上で販売されている。日本の音楽は J-POP と
呼ばれアジアでは人気を集めていることを補足す
る。
(3)「日本発 世界行き」とはどういう意味か。 ○ 今まで,海外で知られていた日本文化は,浮世絵な
・日本から世界へ行く。
ど伝統的な文化であり,また,海外に輸出される日
・日本の物が世界に広まる。
本の商品は,工業製品が代表的であったことを補足
する。
■世界に広まり,定着している日本の文化があること
に気づいたか。
(ワークシート,ふりかえりシート)
終
末
・
発
展
3.日本の文化や技術のすばらしさはどんなところ
だと思うか。
・アイデア。
・安心。
・健康によい。
・ていねい。
○ 日本から世界に広まっているものがたくさんある
ことを押さえる(日本食,自動車,テレビゲーム,
アニメなど)
。特にアニメは世界のアニメの 60%以
上を占めている。
○ 日本の技術や伝統,文化のすばらしさが,なぜ世界
に受け入れられているのか,1 つひとつ技術や物な
どを取り上げながら明らかにしていくとよい。
○ 日本のよさを知ってもらうためには,自分は何がで
きるかを考えさせる。
■ 日本の文化のよさを理解し,誇りをもつことができ
たか。
(児童の発言)
一つしかない命
資料名
ねらい
主題設定の
理由
評価の観点
内容項目
3-(1) 生命尊重
30.火の山のおじいさん
出典
みんなで考える道徳
-ある山番の話-
生命の尊さを知り,生命あるものを大切にしようとする心情を養う。
4年
1月
生命尊重は,人間尊重の精神に通じる基本的なものである。自他の生命の尊厳をおびやか
すものに対しては,毅然とした態度で対応できる正義と勇気の心を培いたい。
①おじいさんが他人の生命を大切に思う気持ちを理解できたか。
②命は1つしかないものということを改めて深く考え,自他の生命を大切にしようとする
心情が高まったか。
授業の展開例
指導上の留意点 ■評価の観点と評価方法
学習活動(主な発問・予想される児童の反応)
導 1.資料「火の山のおじいさん-ある山番の話-」 ○ 感動した部分に傍線を引かせる。
入
を読んで,特に感じたこと,考えさせられたこ ○ できるだけ発表を多くさせ,本時のねらいへの導入
としたい。
となどを話し合う。
◯ 文章を読んで,感動したことはどんなこと ○ 浅間山や身近に火山があれば,それについて知るこ
か。
とから導入を図ってもよい。
展 2.資料「火の山のおじいさん-ある山番の話-」
開
を読んで話し合う。
(1) おじいさんが,頂上へ登ろうとする若者た
ちを止めたのはどうしてか。
・爆発の前ぶれがあったから。
・爆発するとたいへん危険だから。
(2) 若者たちの言葉をどう思うか。
・素直に聞こうとしない。
・恐ろしさを知らない。
(3) 白い骨だけになってしまった若者たちを見
つけたときのおじいさんの気持ちはどんなだ
ったか。
・力ずくでも止めればよかった。
・心から悔やんだ。
(4) どうして「ばかめ!……いのちは,一つし
かないものだに。
」と,どなりつけたのだろう
か。
・いのちを大切にしない。
・考えが足りない。
(5) おじいさんはどんな気持ちで,自殺しよう
とする人に,じっくり言って聞かせたか。
・どんなことがあっても,生きてほしい。
・死んだ気になって,りっぱに生きなさい。
○ 火山の噴火のすさまじさ,恐ろしさを参考資料など
で知らせておく。
○ 穏やかな言葉の奥に本当に気づかうおじいさんの心
に触れさせたい。
○ 若者の言葉を自分の日常でのあり方と比べさせて考
えさせる。
○ 白骨化した若者たちを発見したときのおじいさんの
痛恨の思いをじっくりと考えさせたい。
○ 他人の生命を自分のことのように大切に考えるおじ
いさんの,心の奥からの叫びを十分に感得させたい。
○ おじいさんの言葉が,自殺しようとする人の心を打
つわけを十分に話し合わせ,後の作文に結びつけた
い。
(6) 自殺を思いとどまった人の言葉を聞いたと ○ 生命の大切さ,生きることのすばらしさを感得させ
き,おじいさんはどんな気持ちだったか。
たい。
・うれしい。
・よかった。
■おじいさんが他人の生命を大切に思う気持ちを理解
できたか。
(児童の発言,ワークシート)
終 3.
「火の山のおじいさん」の行為について,どん ○ おじいさんの考え・行為について自分の感じたこと
末
なところに心を強く打たれたか作文に書く。
を短文で書かせる。
・
■命は1つしかないものということを改めて深く考
発
え,自他の生命を大切にしようとする心情が高ま
展
ったか。(作文)
内容項目
夢の実現のために
資料名
31.こん虫カメラマン
ねらい
出典
4-(2) 勤労
みんなで考える道徳
4年
2月
働くことの大切さを知り,自分の夢を実現しようとする心情を養う。
主題設定の
理由
評価の観点
自分の将来に夢と希望をもたせ,自己の特性を発揮し,将来の夢を実現するために,進ん
で努力しようとする心情を養いたい。
①栗林さんが昆虫カメラマンとして活躍する姿から,夢を実現するためには何が必要かを
考えることができたか。
②将来なりたい職業について考え,自分の夢を実現しようとする意欲が見られたか。
授業の展開例
指導上の留意点
学習活動(主な発問・予想される児童の反応)
■評価の観点と評価方法
導 1.将来,なりたい職業と理由について,集計一 ○事前に調査を実施し,一覧表を作成しておく。
入
覧表を提出し,感想を発表する。
○児童の実態を的確に把握して,授業を展開する
ことが大切である。
展 2.資料「こん虫カメラマン」を読んで話し合う。
開
(1) 栗林さんがプロの昆虫カメラマンになるこ ○資料に該当する部分に線を引かせ,その後,発
とができたのは,どういうことがあったから
表させる。
○予想できる反応は,板書用短冊を作成しておく
か。
とよい。
・自然たっぷりのいなかで育った。
○「夢を実現させるためには,努力しなければい
・自然の大好きな父の影響。
・自然の生き物やカメラが好きだった。
けない。」と答えた栗林さんの言葉を大切にす
・自然シリーズを見て。
る。
・「将来,ぜったいにこのしごとをするぞ。
」
・自分でカメラを改造した。
・夢を捨てなかった。
(2) 自分の夢を実現するために,今からどんな ○記入カードを配付し,記入させる。
○
ことをしておけばいいだろうか。
〈自分の夢を実現するために〉名前(
なりたい職業名を記入
)
になりたいと思っ
たら,小学生のころから,どんなことを
しておけばいいと考えますか?
には,将来なりたいと考えている職業
名を記入する。
○子どもの自由な発想を尊重して記入させたい。
○机間巡視をしながら,児童の実態に応じた適切
な助言を与える(学校でできること,家庭でで
きること,その他)。
○進んで働く大切さを,ここでおさえておく。
■栗林さんが昆虫カメラマンとして活躍する姿か
ら,夢を実現するためには何が必要かを考える
ことができたか。
(児童の発言)
終 3.「自分の夢を実現するために」を発表する。
○二~三人を机間巡視でピックアップしておく。
末
○カードを回収し,事後,個別指導を行ったり,
・
保護者会や個人面接などで活用したり,家庭の
発
啓発が大切である。
展
■将来なりたい職業について考え,自分の夢を実
現しようとする意欲が見られたか。
(記入カード,ワークシート,ふりかえりシー
ト)
資料名
ねらい
勇気を出して
32.おじいさん,どうぞ
内容項目
1-(3) 正義・勇気
出典
みんなで考える道徳
4年
2月
正しいと思うことは勇気をもって行おうとする態度を育てる。
主題設定の
理由
中学年もこの時期になると,大人から与えられた価値観をそのまま行動に移すのではなく,自
分の心でもう一度考えるようになる。身近な事例を通して,自分がよいと思ったことを,勇気
をもって実行する生活態度を育てていきたい。
評価の観点
①「ぼく」が勇気を出しておじいさんに声をかけたときの気持ちがわかったか。
②正しいと思ったことを勇気を出してしてみようという意欲がもてたか。
授業の展開例
導
入
展
開
学習活動(主な発問・予想される児童の反応)
指導上の留意点 ■評価の観点と評価方法
1.正しいなと思ったことを言えなかったり,でき ○日常生活の中で,ちょっと勇気を出せばよいこと
なかった経験について話し合う。
がわかっていても,できなかった経験を出し合う
◯ 自分が正しいと思っていても,言えなかった
ことにより,本時の導入を図る。
り,行動できなかったことはないか。
・バスの中で,引っ越していった友だちに会っ
たのだけど,恥ずかしくて声がかけられなか
った。
2.資料「おじいさん,どうぞ」を読んで話し合う。 ○教師が範読する。
(1) ぼくの行動と心の動きについて話し合う。
○バスの中であるか,電車の中であるか,確かな記
述はないが,入り口が複数あると思われる記述と
①おじいさんが「ぼく」の席の近くに立ったと
さし絵から,電車であることで通したい。
き。
・足がふるえた。
・胸がドキドキした。
・とても困って顔が熱くなった。
・席をゆずる決心をして思い切って声をかける。
②おじいさんが「ぼく」の声に気づかずに外ばか ○心の動きをはっきりとらえたい。
りながめているとき。
○主人公の「ぼく」の三つの顔の絵を利用したい。
・目のやり場がない。
・顔が熱くなってとても困ってしまう。
・立ち上がって,肩をたたいて知らせた。
③おじいさんが「ありがとうな。」といって喜ん ○最後までやりとげたことで,ぼくが変容している
でくれたとき。
ことをとらえさせたい。
・恥ずかしい気持ちがふっとんだ。
・よいことをしたという満足感でいっぱい。
・まわりの人たちのことばかり気にしていた自
分が恥ずかしい。
(2) 何度も思い切っておじいさんに声をかけた ○ 気軽に声をかけられる児童もいると思うので,こ
「ぼく」をどう思うか。
の「ぼく」を批判する意見も大切にしたい。
・どんなに顔を赤らめて困っても,最後まで
やり通したことはえらいと思う。
・きっとこの次の機会には,もっとどうどうと
声をかけるのではないか。
■「ぼく」が勇気を出しておじいさんに声をかけた
・まわりの人のことなど気にしないで,大きな
ときの気持ちがわかったか。
声で言える勇気をもてばいい。
(児童の発言,ワークシート)
終 3.正しいことをやり通すためには,どんな考えを ○「案ずるより産むが易し」という格言を紹介しつ
もつことが大切かを話し合う。
つ,教師の体験を語る。
末
・
■正しいと思ったことを勇気を出してしてみようと
発
いう意欲がもてたか。
展
(児童の発言,ふりかえりシート)
資料名
ねらい
主題設定の
理由
評価の観点
人に喜ばれること
33.ひろったりんご
内容項目
2-(2) 思いやり
出典
みんなで考える道徳
4年
2月
相手のことを思いやり,親切にする態度を育てる。
弱い人や不幸な人,困っている人を進んで助け励ますことは,相手にも自分にも喜びを与
える。さらに一歩進んで,他の人の身になって考え,だれに対してもあたたかく接する態
度を身につけさせたい。
①親切にされたおばあさんのうれしい気持ちを感じ取ることができたか。
②相手の立場になって考え,困った人を見たら助けたいという心情が高まったか。
授業の展開例
指導上の留意点
学習活動(主な発問・予想される児童の反応)
導
入
1.困っている人に親切にしてあげた経験について, ◯
話し合う。
■評価の観点と評価方法
日常の友人関係の中で,親切にしてあげたこと
を思い出させ,本時の導入を図る。
◯ 友だちに親切にしてあげたことがあるか。
・教科書を忘れたとき,見せてあげた。
・遊び仲間に誘ってあげた。
展
開
2.資料「ひろったりんご」を読んで話し合う。
○さし絵のおばあさんの表情から,階段の途中でり
んごの袋が破け,非常に困った様子を読み取らせ
(1) おばあさんが新聞に投書したのは,どんな気
る。
持ちからか。
○ その困惑をすぐさま救ってもらったおばあさん
・すごくうれしかったから。
の気持ちを考えさせる。
・幸せな思いをかみしめたから。
(2) 「ぼくたち」がりんごを拾ったときは,どん ○おもしろ半分でやったことに深入りせずに,意識
な気持ちだったか。
せずに何気なく行ったことが,相手に喜ばれたこ
とをおさえる。
・親切な気持ちからではない。
・
「りんごひろいきょうそう」のつもり。
・よいことをしたとは思っていなかった。
(3) 運動会で再びおばあさんに会った「ぼく」は, ○おばあさんが,感謝の気持ちを新たにしている様
どんなことを考えていたか。
子と,それにこたえるぼくの気持ちを考えさせ,
お互いに喜びをかみしめ合っていることを理解さ
・胸にあたたかいものがこみあげてきた。
せる。
・親切って,いいな。
■親切にされたおばあさんのうれしい気持ちを感じ
取ることができたか。(児童の発言,ワークシー
ト)
終
末
・
発
展
3.困っているとき,人から助けてもらった経験を ○自分の体験を振り返り,親切にされたときの喜び
を思い出させる。
出し合って話し合う。
◯ 人から助けてもらってどんな気持ちになった ■相手の立場になって考え,困った人を見たら助け
たいという心情が高まったか。
か。
(ふりかえりシート)
・ありがたかった。
・いつか自分も親切にしよう。
4.教師の説話を聞く。
○親切にされて本当に助かった事例を聞かせ,今後,
困っている人を見かけたら進んで慰め,励まそう
とする意欲を起こさせる。
将来の夢
資料名
34.大きくなったら…
ねらい
内容項目
出典
4-(2) 勤労
みんなで考える道徳
4年
3月
自分の未来に夢と希望をもち,4 年生なりに価値ある生き方を求めようとする心情を養う。
主題設定の
理由
評価の観点
近年,未来に希望がもてない児童が多い。前向きに生きようとする確かな夢や,生きる意
味を問う夢をもとうとする姿勢を育てたい。
①自分の夢や希望を真剣に考え,表現することができたか。
②夢に向かって前向きに積極的に生きようとする意欲がもてたか。
授業の展開例
学習活動(主な発問・予想される児童の反応)
指導上の留意点
■評価の観点と評価方法
導 1.「大きくなったら…」とは,いくつぐらいのとき ○20 代でもよいし,30 代,40 代…でもよく,
のことか話し合う。
また 30 歳以降など,ずっと長い間のことでも
入
よいことを示す。
「大きくなったら…」のスキルを実施する。
展 2.
(1)4 人の「大きくなったら…」を読み話し合う。 ○4 人の夢に対して,自由な意見が言えるよう
開
○正輝のゆめ
にする。
・お父さんに,あこがれているんだね!
○教師が,以下の視点からそれないように,児
・ぼくと同じ!
童の発言を聞きとる。
・わたしは,保育士になるんだ!
・仕事
○美紀のゆめ
・生きがい
・えらいな。
・役に立つ
・ボランティアで世界に行く人もいるよ!
・やりがい
○笑実のゆめ
・やることに意味がある
・ぼくもお笑いいいな!
・○○さんもできそうだよ!
○大地の夢
・大変そうだけど,楽しそう!
・体力つけなきゃ。
・ぼくは世界に行く!
(2)
「わたしのゆめ」を書く。
○うまく書けない子には援助をする。
(3)
「わたしのゆめ」を発表し合う。
○互いの夢を認め合い,肯定的に受け止めるこ
とができるようにする。
(4)友だちの夢を聞いて,わかったことや思ったこ ○相互理解,尊重につながるようにする。
とを書く。
■自分の夢や希望を真剣に考え,表現すること
ができたか。
(副読本の書き込み,児童の発表)
○まわりの人がいるから夢もあり,進んでいく
終 3.自分の夢を発表し合うことで互いのよさを尊重
し,
夢に向かって生活することの大切さを話し合う。
ことができる。互いをわかり合い,夢をもつ
末
ことのすばらしさを知らせたい。
・
発
○2時間扱いにして,1時間目に「わたしのゆ
展
め」を書き,2時間目に全員が「ゆめ」を発
表し,感想を発表し合うことで,夢がひろが
り,他者理解を深めることもできる。
■夢に向かって前向きに積極的に生きようとす
る意欲がもてたか。
(児童の発言,ふりかえりシート)
資料名
ねらい
主題設定の
理由
評価の観点
夢中になれること
35.絵をかくのが大すき
内容項目
1-(2) 勤勉努力
出典
みんなで考える道徳
4年
3月
自分でやろうと決めたことは,粘り強くやりとげようとする心情を養う。
人は誰でも,もっている力,能力をより向上させたいと願っている。児童のその気持ちを
大切にし,よりよい人や物に接したとき,自分に欠けているものは何かを考えさせ,発見
することの大切さをわからせたい。
①「わたし」の絵画へ取り組む真剣な姿勢を感じ取ることができたか。
②自分なりにやりたいことを見つけ,決めた目標に向かって努力しようとする姿勢が見ら
れたか。
授業の展開例
指導上の留意点 ■評価の観点と評価方法
学習活動(主な発問・予想される児童の反応)
導 1.絵画展を見に行ったときのことを話し合う。
○ 経験がない場合もある。そのときは絵画展につい
入
◯ 今まで,美術館などに絵画展を見に行ったこ
て解説し,イメージをつくらせ導入を図る。
とがあるか。
○ 何の目的で行ったかも話をさせる。
展 2.資料「絵をかくのが大すき」を読んで話し合う。 ○ 「わたし」は服に絵の具がついても気にならない
開
(1) 「わたし」は,山下清展に,どんな絵がある
ほど,絵をかくのが好きだということに気づかせ
と考えたか。
る。
・はり絵でかいた風景画。
○ 山下清について,簡単に解説する。
・花や虫を細かく見てかいたはり絵。
・はり絵の絵ってどんな絵だろう。
(2) 図工の時間,清さんのどんなことを思い出し ○ 「わたし」は,ただすごいと感心しているだけで
ながら頑張ったのか。
なく,どこがすばらしいかを,自分で見つけてい
るということの大切さを理解させる。
・とても細かくかいている。
・いろいろな人間の表情を自然にかいている。 ○ 展覧会を見に行って,気がついたことを,図工の
・花をよく観察している。
時間に生かしていることに気づかせる。
・根気よくやっている。
・はり方を工夫している。
(3) 「わたし」が絵をかくときにめあてをもって ○ 山下清の絵を見たことから,自分なりの目標を考
まで取り組むようになったのはなぜか。
えていることに気づかせる。
・絵をかくのが好きで好きでたまらない。
■「わたし」の絵画へ取り組む真剣な姿勢を感じ
・絵は人の心を楽しくする。
取ることができたか。
・一生懸命やればすばらしい絵がかける。
(ワークシート)
終 3.どんなめあてを決めて,頑張っているか話し合 ○ 何をめあてにして,どう取り組んでいるかも話し
末
う。
合わせ,実行して,初めて価値のあることを理解
・
◯ どんなめあてをもっているか。
させる。
発
・さか上がりができるようになる。
■自分なりにやりたいことを見つけ,決めた目標に
展
向かって努力しようとする姿勢が見られたか。
(児童の発言,ふりかえりシート)
4.教師の説話を聞く。
○ 目標をもって努力し,その努力が報われた事例を
取り上げ話をする。めあてをもって努力していく
ことは,目標が達成されたときはもちろん,その
過程でも,それを見ている人,友だちに,同じよ
うな喜びとやる気を与えるということを聞かせ
る。
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