...

仕様書(PDF:762KB)

by user

on
Category: Documents
2

views

Report

Comments

Transcript

仕様書(PDF:762KB)
栃木県流域下水道
ストックマネジメント計画策定
支援業務委託
仕様書
平成28年11月
栃木県下水道管理事務所
仕様書目次
1
調達の概要
1.1 内容・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1
1.2 業務委託の背景・目的等・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1
1.3 用語の定義・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4
1.4 成果品の納入・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5
1.5 システム化対象業務・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7
1.6 支援システムの開発イメージ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10
2
機能要件
2.1 システム機能・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12
2.2 データベース要件・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・14
3
非機能要件
3.1 前提条件・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・15
(1)システム構成 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・15
(2)クラウドサービスの要件 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・15
3.2 クラウドサービスの性能要件・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・17
(1)稼働時間等 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・17
(2)処理能力 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・17
(3)ユーザ管理 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・17
(4)その他 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・17
3.3 構築要件・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・18
(1)開発要件 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・18
(2)セキュリティ要件 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・18
(3)システム開発環境等 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・19
(4)ドキュメント作成要件 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20
3.4 システム導入研修等要件・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20
(1)操作等マニュアルの作成 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20
(2)システム導入研修の実施 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20
3.5 保守・運用要件・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 20
(1)保守の範囲 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20
(2)保守サービス要件 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・21
(3)サービスレベル保証(SLA)要件 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・21
(4)クラウドサービスにおける運用サービス要件 ・・・・・・・・・・・・・・21
(5)問い合わせ対応 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・22
3.6 委託業務要件・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・23
(1)業務スケジュール ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・23
(2)業務委託体制 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・23
(3)業務管理 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・23
(4)特記事項 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・24
以下に流域下水道長命化計画策定を支援するシステムの要件を記載するので、必要要件を満
たし、かつ安価で操作性の良いシステムを提案すること。
1
調達の概要
1.1
内容
(1)委託業務名
栃木県流域下水道ストックマネジメント計画策定支援業務委託
(2)履行期間
契約日の翌日から平成 29 年 3 月 24 日限り
履行期間については、平成 28 年度栃木県流域下水道事業特別会計補正予算(繰越明
許費)が議決されたとき、
「平成 29 年 3 月 24 日限り」を「平成 29 年 9 月 29 日限り」
とする。
1.2
業務委託の背景・目的等
(1)システム構築の背景
下水道の維持管理等を取り巻く環境は、施設の老朽化や交付金の一括化等により厳し
い状況となっており、下水道施設の長寿命化を図ることが、非常に重要な課題となって
いる。当事務所においては、地方公営企業法の適用を見据えて『アセットマネジメント
システム(以下「AMS」という。
)
』を用いた長寿命化計画の策定に取り組んでいる。
このことから、管路施設に係るAMS及び長寿命化計画策定を支援するシステムを開
発し、効率的な維持管理や更新計画の策定等、円滑に事業を推進することが必要不可欠
である。
(2)システム構築の目的
国土交通省水管理・国土保全局下水道部は、平成 26 年 7 月に『新下水道ビジョン』を
公表、社会情勢の変化に伴い、新たな下水道の使命として、持続的発展が可能な社会の
構築に貢献することを目標として設定した。
さらに平成 27 年 11 月には、国土交通省水管理・国土保全局下水道部及び国土技術政
策総合研究所下水道研究部が、
『新下水道ビジョン』に位置付けている『下水道ストック
マネジメント計画』の下水道事業者の作成を促進するため、
【下水道事業のストックマネ
ジメント実施に関するガイドライン-2015 年版-】を公表した。
当事務所では、この持続的発展が可能な下水道事業管理を実現するために、
『地方公営
企業法に基づく公営企業会計』、『AMS』及び『下水道ストックマネジメント計画』等
について平成 32 年度に導入を予定している。
このことから、AMS等の考え方に基づき、事務の効率化を推進するため、下水道の
管路施設に係るストックマネジメント(長寿命化)計画支援システム(以下「管路情報
システム」という。)を開発するものとする。
なお、本支援システムとは別に、終末処理場及び中継ポンプ場などの施設・設備関係
のストックマネジメント(長寿命化)計画支援システム(以下「設備情報システム」と
いう。)の開発を現在進めている。
1
(3)現状と課題
当事務所が管理する流域下水道は、鬼怒川上流流域下水道(上流処理区)
、同(中央処
理区)
、北那須流域下水道、巴波川流域下水道、渡良瀬川下流流域下水道(大岩藤処理区)、
同(思川処理区)の 6 処理区(関連公共下水 11 市町)で構成し、所管する施設は、浄化
センター6 箇所、中継ポンプ場 12 箇所及び管渠延長 169.0kmとなっている。管路施設に
ついては、下水道管理事務所工務管理課において主に台帳図(図書)で管理しており、
布設状況等は都市GIS(以下「現行システム」という。)でも閲覧できる。
ストックマネジメント(長寿命化)計画支援におけるシステムの位置づけ等を以下に
示す。
①
長寿命化計画等への活用
現行システムは、管路施設の位置の確認や工事情報の索引を目的としたシステムで
ある。本業務において構築する管路情報システムでは、施設台帳としての管路施設の
属性情報に加え、長寿命化計画等に活用するための情報を管理することを目的とする。
現時点では、紙台帳等で管理している竣工情報や維持管理に関する情報(修繕や清掃
履歴等の情報)を施設情報と関連づけて一元的に管理するデータベースを構築する。
②
システムの利便性等
現行システムは、県庁でのみ利用可能であり、災害時における利用が懸念される。
また、広大な地域に布設された管路施設の情報を現場で確認するためには、竣工図等
を事前に準備・持参する必要があり、緊急時の迅速な対応が困難である。本業務で構
築する管路情報システムでは、日常業務における現場での利用に加え、災害時におい
ても関係者全員が利用できるシステムとして構築する。
2
(4)管路情報システムの導入・開発の考え方
管路情報システムは、利用用途に応じた適切なシステムを導入すること。
管路情報システムの導入に当たっては、コストの削減等の観点から、パッケージアプ
リケーションソフトウェア(以下「パッケージ」という。
)を用いて、必要最低限のカス
タマイズで実施することを想定している。さらに、運用後 10 年間の運用保守料を含めた
ライフサイクルコストも考慮した上で利用用途に応じた最適なシステムを導入するもの
とする。ただし、新規に管路情報システムを開発する方が優位となる場合は、これを妨
げるものではない。
支援システムの構成イメージと管路情報システムの位置づけを下図に示す。
【支援システムの構成イメージ】
AMS
財務会計システム
連携
県
庁
AMS支援システム
下水道管理事務所
管路情報システム
(今回)
設備情報システム
(別途業務)
維持管理業者
(処理場・ポンプ場施設)
AMS支援システムネットワーク(AMS-LAN)
(5)調達範囲
①
管路情報システムの開発を行う。
パッケージソフトを基本とし、最小限のカスタマイズの実施とする。
②
管路情報システムのシステム方式は、「クラウドサービス」又は「クラウドサービ
スとオンプレミスの組み合わせ」を想定しているが、それ以外に安価で本調達の機能
等が実現できるサービス等があれば、その内容を詳細に分かりやすく提案書へ記載し
提案すること。
・パッケージソフトのライセンス保守費用は、本業務完了の翌年度から年額を支払う。
・クラウドサービスについては、利用料金を毎月あるいは年額で支払う。
③ 既存の紙やデータを管路情報システムへ移行する。
3
1.3 用語の定義
アセットマネジメント:下水道施設(資産)の状態等を客観的に把握、評価し、中長期
的な下水道施設等の状態を予測するとともに、予算制約を考慮して下水道施設を計画
的かつ効果的に管理する手法
下水道ストックマネジメント計画:従来の施設ごとに長寿命化計画を策定していたもの
を下水道施設全体の維持管理・改築に関する事項まで拡充した計画
下水道事業のストックマネジメント実施に関するガイドライン-2015 年版-:国土交通省
水管理・国土保全局下水道部及び国土交通省国土技術政策総合研究所下水道研究部が
平成 27 年 11 月に公表した下水道ストックマネジメント計画を策定するためのガイド
ライン
下水道長寿命化支援制度:限られた財源の中で、ライフサイクルコスト最小化の観点を
踏まえ、耐震化等の機能向上も考慮した下水道施設の計画的な改築を推進するため、
国土交通省が平成 20 年度より導入した制度で、社会資本整備総合交付金事業の交付対
象事業の基幹事業
サービス品質水準(サービスレベルアグリーメント)
:支援ソフトウェア導入後における
サーバ等に対するサービスレベルを保証するもの(以下「SLA」という。
)
ストックマネジメント:既存の下水道施設(ストック)を有効に活用し、長寿命化を図
る体系的な手法
都市GIS:発注者が管理している全庁システムにおいて、下水道管路施設の情報を閲
覧するためのシステム
パッケージアプリケーションソフトウェア:既製の市販アプリケーションソフトウェア
で、受注者に著作権や使用権等の権利が認められているもの
公営企業会計:地方公営企業法の財務規定に基づく会計処理
財務会計システム:当県有財産である流域下水道施設の財務関係に関する情報等を管理
しているシステム
管路情報システム:AMSを実施していくうえで必要となる管路施設の情報(施設諸元
や工事関連の情報や図面等)の管理と維持管理情報を管理するシステム
設備情報システム:AMSを実施していくうえで必要となる処理場・ポンプ場の施設・
設備情報(工事履歴・保守点検状況等)の管理と改築・更新費用等の算定を補助する
システム
支援システム:下水道施設のストックマネジメント(長寿命化)計画の策定を支援する
ためのシステムで、管路情報システム及び設備情報システムで構成するもの
※今回構築開発する支援システム構築及び支援システム開発業務は、管路情報システム
に限る。設備情報システムは、別途業務で開発している
AMS:今回業務の長寿命化計画支援システム(管路情報システム)
、同システム(設備
情報システム)及び財務会計システムを含めた下水道施設全体の資産管理等のシステ
ム全体
AMS支援システムネットワーク:当県のLANとは異なるAMS支援システム専用の
LAN(以下、AMS-LANという。
)
4
1.4 成果品の納入
(1)納入品
本業務委託の開発・運用等に関わる下記の成果品を納品すること。
① 媒体(取り外し可能な形式のファイルに編集すること。
)
a
電子ファイル(Microsoft Office(Word 等)及び PDF ファイル等)で保存した
CD-RやDVD-R等で納入すること。
b
電子ファイルで使用する Microsoft Office(Word 等)のバージョンは 2010 以降
とする。
c
電子ファイルでの納入成果品は、ウィルス対策ソフトの最新のパターンファイ
ルでウィルス感染がないことを確認すること。その際、ウィルス対策ソフト名と
パターンファイルのバージョンを添付すること。
(書式は任意とする。)
② 用紙は日本工業規格A列 4 番縦書き、横書き、左とじを原則とし、図表等につい
ては、必要に応じ、A列 3 番を使用することができるものとする。
③ 使用言語は、基本的に日本語で記述し英文等を引用する場合は、日本語訳を併記
すること。また、プログラム(ソースコード、実行プログラム一式など、日本語
表記が困難な成果品)や各テストで使用するテストデータ、データ移行プログラ
ムなどは、この範囲外とする。
④ 容易に加除できる仕組みとし、変更履歴を付けて変更管理が行えるようにするこ
と。
⑤ 本業務においてカスタマイズしたプログラムについてのみ、ソースプログラム、
実行形式プログラム、利用環境等を定義するファイル、コンテンツを含めること。
⑥ 受託者が作成し提出した作業計画書、報告書、各種管理表、議事録及びその他会
議資料(打合せ協議を含む。
)等については、必要な加筆修正を行い、発注者の承
認を受けたもの全てを指定された納入期限までに一括して納品すること。
⑦ 部数は、ファイル形式の紙媒体として正副 2 部、電子媒体として正副 2 部を納品
すること。
(2)成果品一覧
① 実施スケジュール表(実施計画表)
② 要件定義書
③ ハードウェア設定表(クラウドサービスでは必要なし)
④ ソフトウェア設定表(クラウドサービスでは必要なし)
⑤ ライセンス管理表
⑥ マニュアル一式
⑦ 運用/操作マニュアル(管理者用、担当者用)
⑧ 研修(教育)計画書
⑨ 業務フロー
⑩ 議事録(定例会、打合せ議事など)
⑪ その他県より提出要請があったもの
5
(3)納入条件
①納入場所
郵便番号 329-0524
住
所 栃木県河内郡上三川町多功 1159
部署名
栃木県下水道管理事務所
工務管理課
担当者
田中、茂呂
連絡先
0285-53-5694
②納入期限
指定した日時までに上記納品場所へ納品すること。
なお、詳細については、担当者の指示に従うこと。
(4)検収方法
① 受入テスト
a
テストは、発注者が別途作成する「テスト実施要領」に基づいて行うが、受注
者はこのテストの支援を行うこと。
b
受注者は、
「テスト実施要領」に対する結果を取りまとめる作業に協力すること。
c
受注者は、テストにおいて不具合が発生した場合、適切な処置を施すこと。
不具合の修正後、再度テストを行い、問題なく動作することを確認する。
修正作業は、不合格がなくなるまで実施する。
d
テスト時に使用した一時ファイル等の不要なファイル等は、受入テスト終了後、
受注者にて削除すること。
② 完成検査
a
受入テスト終了後、
「納入成果品」の記載内容を検査する。
b
完成検査において指摘があった場合には、発注者の指示に従い適切な処置を施
し、指定日時までに納品すること。
6
1.5
システム化対象業務
システムの導入に当たっては、パッケージをベースに本仕様書に記載した機能を取
り入れたシステムを提案書にて提案すること。
また、システムのカスタマイズに当たり、要件定義及び基本設計等の作成を行い、
発注者の承認を得ること。
(1)業務委託の範囲
管路施設に関する情報を一元管理し、日常業務に加え、災害時などの非常時におけ
る業務を支援する管路情報システムを導入する。管路情報システムは、AMS-LAN
のパソコンでの利用を基本とするが、将来的には、タブレット端末等において、庁舎
の外でも利用できるものを想定している。管路情報システムのシステム構成について
は、提案書の中で内容を明確に示すこと。
a
更新用は 2 ライセンス以上、閲覧用は 6 ライセンス以上の同時使用が可能なライ
センスとする。管路情報システムを利用する場所と使用するライセンスを下表に示
す。
拠
ライセンスの権限と数量
点
下水道管理事務所
鬼怒川上流浄化センター
巴波川浄化センター
北那須浄化センター
県央浄化センター
大岩藤浄化センター
思川浄化センター
県土整備部 都市整備課 下水道室
b
平成 29 年度
更新用1
閲覧用1
閲覧用1
-
閲覧用1
-
-
-
平成 30 年度
-
-
-
閲覧用1
-
閲覧用1
閲覧用1
更新用1
管路情報システムを利用するパソコンは、AMS-LANに接続され、既存の回線
を利用し管路情報システムと接続する。パソコンは、平成 29 年度及び平成 30 年度
に導入される。パソコンの仕様等を以下に示す。
[製品名]:HP ProBook 470 G3 カスタマイズモデル相当品
[基本仕様]:Microsoft Windows 10 Professional(64bit)
CPU:Intel Core i3-6100U、グラフィック:AMD Radeon R7 M430、
RAM:6GB、HDD:500GB、MNT:17.3" TFT(1600x900)
ウィルス対策:Trend Micro Virus Buster
その他:Microsoft Office 2013 Personal(Word/Excel)
既存パソコンのハードディスク容量が不足する場合は本業務で調達すること。
管路情報システムは、将来的には、タブレット端末からのアクセスを行い、位置
情報の取得やタブレット端末で撮影した写真をその場から送信しシステムに反映
できるような仕組みを想定している。タブレット端末の利用を想定したシステムを
管路情報システムとは別に提案書に記載し、見積及び開発期間も記載すること。
c
バックアップ用のハードディスク 1 台を本業務において調達すること。バックア
ップ用のハードディスクは、下水道管理事務所以外のAMS-LAN上のパソコンに
7
接続し、データ更新時などにバックアップを行うことができること。バックアップ
はスケジューリング設定などにより自動的に行うこと。
d
クラウドサービスは、クラウドサービスに関するSLAを満たすパブリッククラ
ウドサービスを利用する。
e
AMS-LAN上の既存のプリンタが問題なく稼働すること。既存プリンタの仕
様等を以下に示す。
[製品名]:EPSON PX-S7050 相当品
[基本仕様]:A4 カラー24 面/分、A4 モノクロ 24 面/分
f
稼働後の運用業務と保守業務については、稼働後 10 年間の使用を想定している。
よって、ランニングコストとしては、稼働後 10 年間の年度毎の費用を一覧として、
提案書に記載し、
次年度の費用を見積書にて提出すること。
稼働中の OS や Microsoft
Office のバージョンの変更は保守業務の中で対応すること。
運用業務と保守業務(ハードウェア保守、ソフトウェア保守)については、提案書
の中で作業内容を明確にすること。なお、保守はオンサイト保守とし、平日 9 時か
ら 17 時まで(土曜日、日曜日及び休祭日と閉庁日は除く)を基本とする。
(2)データ整備・移行
本業務では、鬼怒川上流流域下水道(中央処理区)の管路施設、約 29.4kmを対象に
整備し、管路情報システムに登載する。
鬼怒川上流流域下水道(中央処理区)の管路施設のデータ規模は、A4 用紙で約 1500 枚
程度、竣工図面は 230 枚程度。本調達では、鬼怒川上流流域下水道(中央処理区)の管路
施設を対象とするが、残りの管路施設のデータ量を想定する情報を以下に示す。
管路延長約 139.6km、マンホールポンプ 5 箇所、A4 用紙で約 10000 枚程度、竣工図
1380 枚程度。
① 資料収集・既存資料整理
業務で必要となる各種資料について収集・整理を図る。
a
受注者に現行システムから出力した GIS データならびに関連するファイリング
データを貸与するため、受注者は利用可否について検証する。各データは標準形
式データで提供する。
b
上記 a において不足する竣工図等を紙媒体で貸与する。
② 管路施設データの整備
上記①を用いて管路施設データを作成する。管路施設データは、管渠とマンホー
ル、接続点等の図形(ラインやポイント)情報とそれらの諸元情報を登録する。
各施設の諸元情報の項目については、竣工図記載の情報及び『下水道台帳管理シ
ステム標準仕様(案)
・導入の手引き 改訂(社団法人 日本下水道協会)
』を参考
にし、協議にて決定する。
③ 図面データの登録
管路施設の整備の元にした竣工図を施設に関連づけて登録すること。なお、上記
①の b については、スキャニングを行うこと。
8
④ 総合地震対策計画データの登録
総合地震対策計画における診断結果を登録する。データはスパン単位であり、概
ね 15 件/km 程度である。データは、Excel ファイルで提供する。
⑤ 次期更新時には、管路情報システムの全データを抽出し、次期システムへのデー
タ移行ができる仕組みを構築すること。データ形式や媒体については、提案書の
中で記載すること。
(3)作業場所
(2)データ整備を行う作業所は、書類にて報告し県の承認を得ること。セキュリ
ティの関係上、日本国内とする。また、データ整備用の抽出データや書面は、作業
完了後速やかに返却を行うこと。複製・複写は行わないこと。ただし、複製・複写
がシステム開発に必要である場合には、県にその旨を文書で提出し承認を得ること。
抽出データや書面、複製・複写等の管理体制については、提案書の中で提示するこ
と。
9
1.6
管路情報システムの開発イメージ
(1)業務フロー
S T A R T
現行システムの管路施設データやファイリングデータの確認
管路情報システム(パッケージ)のカスタマイズの検討・実施
カスタマイズした管路情報システムに入力するデータ量の確認
管路情報システムから出力するデータ項目及び量の確認
関連システムとの連携確認
管路施設データとファイリングデータの入力及び動作確認
管路情報システム活用検討及び操作研修
E
N
10
D
(2)概要図
AMS支援システム全体
ストックマネジメント(長寿命化)計画支援システム(管路及び水処理関係施設)
※設備情報システムは別途業務で開発中
【共通】操作研修
下水道室・下水道管理事務所
・利用環境の整備(AMS-LAN、クラウド接続等)
設備情報システム(別途)
管路情報システム(今回)
■情報蓄積と応用利用
■施設台帳
・施設情報や維持管理情報(履歴)の蓄積
・施設情報(図面・写真を含む)
・修繕履歴
(図面・写真等を含む)
・縦断図作成や大判図面出力等応用利用
・維持管理状況
■日常業務支援と災害時支援
■維持管理コスト分析
・施設情報や維持管理情報(最新)の閲覧
・コストの集計、分析
・コスト削減策の検討
(図面・写真等を含む)
・関係者の情報共有
■ストックマネジメント計画策定支援
■ストックマネジメント(長寿命化)計画策定支援
・標準耐用年数の設定
・維持管理履歴の見える化(主題図表示)
・改築、修繕費用の検討
・改築需要(費用)の算定
・短期(実施)計画の作成
・中長期計画の蓄積と見える化
・中長期計画の作成
■その他支援機能
■施設評価
・タブレット端末によるルート案内や GPS によ
・不具合箇所や劣化箇所の評価
・定期点検、耐震診断等の結果の評価
る現場利用支援
・災害時の応援団体等全関係者の利用
連携
財務会計システム(別途)
11
2
機能要件
管路情報システムの機能要件項目は、次のとおりとする。
詳細については、別紙「栃木県流域下水道ストックマネジメント計画策定支援業務委託
要求水準書」及び「管路情報システム機能要件水準書」を参考にすること。また、ここに
記載した機能のほか、必要と思われる機能及びより効率的で安価にできる仕組み等がある
場合には、提案書へ記載すること。
2.1
システム機能
更新用 ID は 2 件、閲覧用 ID は 10 件を設定すること。
ア 認証機能
ユーザ ID 及びパスワードにてアクセス権限が付与できること。パスワードは定期的
な変更管理ができ、「********」等と表示し、視認できないこと。パスワードは英数
字を含む 8 桁以上とする。
イ
管理機能
ユーザ権限により、下表に示す役割分担が行えること。
ユーザ
ウ
施設更新
メモ作成
閲覧
管理者(管理事務所)
設
○
定
○
○
○
全機能を利用可能
補
足
施設情報登録者
×
○
○
○
設定関連機能以外は利用可能
上記以外の職員
×
×
○
○
情報閲覧と情報共有に利用
維持管理受託業者等
×
×
○
○※
※職員専用のメモは閲覧不可
登録・修正機能
・管路施設や維持管理情報の追加・削除・修正が行えること。維持管理情報について
は、所定の形式(Excel 形式)で作成されたデータを登録することができること。
・管渠の管種や管口など、リスト形式の属性情報はプルダウン選択など入力作業を考
慮すること。
・コピー登録機能・削除機能を有すること。
・エラーチェックとメッセージ表示機能を有すること。
(エラー箇所を明確に表示し、メッセージの内容は、誰でも理解できる内容にするこ
と。)
エ
業務支援ならびにストックマネジメント機能
管路情報システムの仕様を以下に示す。なお、ユーザ権限によって、利用しない機
能は表示しないなど使い勝手を考慮したシステム構成とすること。
<主に管理者や施設情報登録者が利用する機能>
機 能
地図表示・設定機能
表示領域調整
表示内容調整
検索・表示機能
住所指定検索
メッシュ検索
目標物検索
施設指定検索
機能概要
拡大や縮小などシームレスな地図操作ができ、表示位置の保存可能であること
図形表現を表示縮尺に応じて施設毎に定義でき、表示縮尺に応じて自動的に
表示施設を制御/利用者による表示設定可が可能であること
住所の階層表示から該当する住所を選択し領域を表示する機能を有すること
メッシュの索引図から該当する領域を表示できること
登録済みの公共施設などを選択し表示できること
施設等の属性を利用した表示ができること
12
機 能
汎用検索
図面印刷機能
定型印刷
任意印刷
その他機能
登録編集
工事情報管理
施設情報表示
計測
主題図表示
施設集計
機能概要
施設等の属性値の範囲などを利用した検索、検索結果の画面表示・強調表示
ができること
凡例付きの定型図面の大判図面の縮尺を指定して印刷する機能を有すること
任意の大判図面の縮尺を指定して印刷する機能を有すること
選択した施設の図形や属性の追加・変更・削除ができること
竣工情報を施設情報や竣工図等と関連づけて管理することができること
地図上で選択した管路施設等の属性情報を表示/施設に関連づけられている
竣工図等の図面の表示ができること
任意あるいは既存の図形の延長等を計測できること
施設の情報を用いた色分け表示ができること
指定施設の複数の属性値を利用したクロス集計ならびにデータ出力ができるこ
と
シェープファイル等による GIS データの出力ができること
地図上にメモを簡単に登録ができること
GIS データ出力
メモ登録
業務支援機能
上下流追跡
指定した位置から下水道施設を上流あるいは下流に追跡が可能なこと
縦断図表示・出力
指定した2点間の管路の縦断図を表示し、標準形式データとして出力できること
調書出力
下水道維持管理指針に則った下水道調書を出力できること
ストックマネジメント支援機能
耐震化・長寿命化関 耐震化対策や長寿命化計画の情報を管理し、対策方法や緊急度等で見える
連情報管理
化が可能であること
補 修 ・ 清 掃 箇 所 登 施設に関連づけて修繕、清掃等の維持管理情報の登録及び表示(通常は非表
録・表示
示)ができること
管内カメラ調査結果 施設に関連づけて管内カメラ調査施設結果を登録及び表示/調査の有無、調
登録・表示
査結果、健全度も表示(通常は非表示)ができること
点検記録登録・表示
施設に関連づけて巡視点検記録の登録及び表示(通常は非表示)ができること
要望記録登録・表示
施設に関連づけて事故・苦情の発生地点の表示(通常は非表示)ができること
改築需要算定
管路の布設年度と延長に基づき、改築需要量を算定が可能なこと
財務会計システム
財務会計システムと CSV 形式を介して連携が可能なこと
連携
<全利用者が利用する機能>
機 能
背景地図
現在位置表示・追随
検索
主題図表示
拡大・縮小・移動
表示制御
属性表示
関連情報表示
メモ管理
ルート案内
印刷
機能概要
インターネット上の地図表示が可能なこと
タブレット端末の GPS 等による現在位置表示及び移動に応じた追跡が可
能なこと
住所や施設、メモによる検索が可能なこと
施設諸元による、施設の色分け表示を行うこと
マウスやタッチのみで操作が可能であること
施設やメモの表示/非表示を設定できること
施設の属性情報を表示可能であること
各施設の写真、図面等を表示できること
任意の場所にメモを登録、メモ区分による色分け表示やメモのステータス
管理、お絵かき(自由入力)によるメモ作成が可能であること
指定した始点と終点の道路網のルート案内(タブレットではナビアプリと連携)
が可能であること
定型様式やブラウザの印刷機能で表示画面を印刷が可能であること
13
2.2
データベース要件
基本となる管理施設等は下表とし、必要に応じて追加・削除すること。
下水道施設
管渠
下 水 道 施 設 の 定 義 等
管渠の維持管理のために起終点に接続された施設。伏越し室、雨水吐き室含
む(排水管施設を区別して管理できること)
不特定の汚水及び雨水が流れる管渠(排水管施設を区別して管理できること)
オフセット
吐き口
流域下水道接点
弁ユニット
ポンプ施設
水管橋
鞘管
洞道
残置物件
施設の地形に対する相対位置を表す情報
処理水を管きょから公共用水域に放流する場所
流域下水道への公共下水道の接続地点
圧送に関連して設けられる弁施設
マンホールポンプ
管渠が河川等を横断する際の施設
管渠を被服している管
管渠等を設置できる暗きょ
施設布設の際に撤去されずに取り残された旧施設
マンホール
管理する維持管理情報は下表とし、必要に応じて追加・削除すること。
管理データ
管 理 デ ー タ の 概 要
管渠詳細調査
管渠の詳細調査に関する結果を格納
管渠メンテナンス
管渠メンテ管理
管渠簡易調査
管渠点検情報
管渠清掃情報
管渠修繕情報
人孔詳細調査
人孔簡易調査
人孔ふた調査・点検
人孔点検情報
人孔清掃情報
人孔修繕(躯体)情報
人孔ふた取替情報
要望・苦情情報
管渠のメンテナンス対応に関する結果を格納
管渠のメンテナンス対象の施設の情報を格納
管渠の簡易調査に関する結果を格納
管渠の点検に関する情報を格納
管渠の清掃に関する情報を格納
管渠の修繕に関する情報を格納
人孔の詳細調査に関する結果を格納
人孔の簡易調査に関する結果を格納
人孔ふたの調査・点検に関する結果を格納
人孔の点検に関する結果を格納
人孔の清掃に関する情報を格納
人孔の修繕に関する情報を格納
人孔ふたの取り替えに関する情報を格納
住民等からの要望や苦情情報を格納(陥没箇所含む)
長寿命化検討結果の項目は下表とし、必要に応じて追加・削除すること。
属 性
管渠施設番号
対応区分
健全度ランク
緊急度判定結果
LCC 改善額
選定工法
優先順位
対策予定年度
備考
登録データ内容
管渠とリンクするための施設番号
未対応/対応済み (修繕/更生/改築等の対策を実施済みかどうか)など
健全度 2、健全度 3、健全度 4、健全度 5 など
緊急度 1、緊急度 2、緊急度 3、緊急度 4 など
金額
長寿命化対象外、既設管を有効活用、部分対応、更新、長寿命化 など
対応優先順位
対策予定年度
備考
総合地震対策計画関連の項目は下表とし、必要に応じて追加・削除すること。
属 性
耐震詳細診断対象
耐震関連情報
登録データ内容
耐震詳細診断の必要性
防災拠点施設や河川・軌道・緊急輸送路等
14
3
非機能要件
3.1
前提条件
(1)システム構成
① AMS-LAN上の既存パソコンを利用する場合は、バックアップ用のハードディスク
を本業務において調達すること。調達するハードディスクやバックアップ手法につい
ては提案書に記載すること。
② クラウドサービスで利用するハードウェア及びソフトウェアは、管路情報システムが
稼働するのに十分なスペックとし、バックアップ装置等も備え定期的なバックアップ
が行われること。ただし、必要以上のスペックは不要とする。
③ 管路情報システムが稼働するサーバ装置には、ウィルス対策ソフトを導入し、自動で
パターンアップを行うこと。使用するアプリ(OS等含む)の脆弱性への対策や修正
パッチの適用を実施すること。
④ ハードウェア等の詳細なスペックについては、そのスペックが妥当である理由とバッ
クアップの手法を添えて提案書に記載すること。
(2)クラウドサービスの要件
クラウドサービスの拠点は日本国内とする。技術提案書にて下記の条件を満たしてい
ることを記載すること。
①立地条件
a
地震等による被害の恐れの少ない地域であること。
b
国土交通省や自治体が公開しているハザードマップ等の情報で危険地帯と指定され
た場所でないこと。
c
津波、高潮、集中豪雨等による出水の危険性を指摘されていないこと。
d
半径 100m以内に消防法で指定されている指定数以上の危険物製造施設や高圧ガス
製造施設等がないこと。
②施設サーバ室条件
a
建物構造が震度 6 強に耐えうる耐震、或いは免震等の構造を備えていること。
b
建築基準法及び消防法に適合した火災報知(防災)システムが設置されていること。
若しくは、室内環境の変化を敏感に察知し火災予兆を検知できるシステムが設置され
ていること。
c
消化設備は、消火時の水害、並びに環境保護を考慮したオゾン層破壊係数がゼロで
あるガス系消化設備とすること。若しくは、消火時の水害、環境保護並びに人体への
影響を考慮し、窒素消火設備とすること。
避難経路を複数確保する観点で、建物への出入り口を 2 箇所以上設けていること。
d
また、ラック、機器等の搬出入のためのエレベータが設置され 24 時間×7 日間/週利用
可能であること。
通信回線については、特定の通信事業者に依存しない経路の異なった 2 系統以上の
e
回線引込ができること。
f
マシンルームは無窓とするなど、外部から内部が見通せない構造とすること。
g
マシンルームのフリーアクセスは、最大加速度 500gal 以上に耐えうること。ただし、
免震構造の場合は、建物若しくは免震装置・床が該当加速度以上に耐えうること。
15
h
マシンルームの天井の高さは、
フリーアクセス床を除いて 2,400mm 以上であること。
i
マシンルームのフリーアクセスの床荷重は、調達設置されている機器及び機器等の
ラック重量以上に耐えられる能力を有していること。
j
マシンルームは、防火区画されていること。
k
セキュリティの管理上、他の利用者と混在しない独立した区画を提供すること。或
いは、他の利用者と混在しないようラック単位で施錠できること。
l
調達する機器、ラック等の諸元表に記載する設置環境(機能)を提供すること。
③非機能要件
a
環境要件として環境マネジメントシステムの国際規格であるISO14001 の認証を
取得していること。
b
「情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)適合性評価制度(JIS Q
27001)」の認証を取得していること。あるいはプライバシーマーク使用許諾事業者で
あること。
④電源・空調条件
a
受電設備は法定点検時も完全無停止であること。
b
無停電電源装置(UPS)や定電圧周波数装置(CVCF)
、自家発電装置を備えて
いること。また、発電設備使用中も燃料補給にて継続運転を可能とし、完全無停止で
あること。
2 系統以上の給電経路・方式にて電源の引込を図り、施設内は二重化等の冗長性を確
c
保していること。
d
二重化等の冗長性を確保した空調設備を有していること。また、災害時に断水とな
っても 24 時間以上連続して運転が可能な空調設備であること。
e
調達される機器、ラック等の諸元表に記載する電源設備(機能)を提供すること。
f
調達される機器、ラック等の諸元表に記載する空調設備(機能)を提供すること。
⑤セキュリティ条件
a
建物への入館とマシンルームへの入室に係るセキュリティ認証が、それぞれ独立し
た仕組みであること。また、建物の出入り口において有人警備を含むセキュリティ対
策が施されていること。
b
「侵入検知センサー、監視カメラ、入退室管理システム」等による機械警備システ
ムが導入されていること。
常駐警備員又は機械警備システム等による入退室管理が 24 時間×7 日/週されてい
c
ること。
d
入退室方式としてICカードや生体認証装置等の本人確認装置を有するとともに、
監視カメラが共有部やサーバルーム等に設置されていること。
⑥運用条件
設備に係る 24 時間×7 日/週の管理体制を提供するとともに障害時等の受け付け・連
a
絡窓口を開設していること。
b
設備の定期点検を実施していること。
16
3.2
クラウドサービスの性能要件
(1)稼働時間等
① システム稼働時間
稼働時間は、原則として、365日、24時間とする。
② システム稼働率
稼働時間内における 1 ヶ月のシステム稼働率については、99%以上を確保すること。
(2)処理能力
① レスポンス
オンライン処理のレスポンスは、通常入力画面については5秒以内(検索を除く。)
を目指し最大限の努力をすること。
また、入力に対してサーバ装置側が処理を行っている間は、画面に処理中の表示をす
るなど職員による再入力を防止できること。
② 同時アクセス数
クライアントからの同時アクセス数については、最大10名/時間の同時アクセスに耐え
得る仕様とすること。
③ 負荷の分散
繁忙時期や他システムの影響により、レスポンスの低下が見られた場合、若しくはそ
の傾向がある場合は、負荷の分散を行う仕組みを検討・活用し、システムへの影響を軽
減すること。
(3)ユーザ管理
① ユーザID数は、10 以上を可能とすること。
② ユーザ情報の管理(登録、削除及び修正等)は、システム管理担当者である発注者職
員が一元的に行えること。
(4)その他
① 画面のデザイン
利用者の利便性を考え、配色、ボタン配置等、各画面ではデザインを極力共通化する
こと。なお、メニューの深さについては、可能な限り各業務の初期画面から1クリック
で目的の画面を表示させること。また、困難な場合でも3クリック以内での表示を目指
すこと。
② 画面構成
ストレスなく操作できるように、画面構成には十分配慮すること。
画面は見やすくスクロール等を行わずに業務ができるようにすること。
③ 業務処理画面
画面上の項目は、入力項目か表示項目かの判別が明確に分かるようにすること。入
力項目については入力必須かどうかの判別が容易にわかるデザインとすること。また、
特定の情報が入力されるべき項目については、リスト等から入力候補を選択させる方法
等により、エラー入力を防ぐとともに初期表示を設定できること。
なお、エラー発生時に、エラー箇所が明確に分かるようにすること。また、エラー
の内容が容易に判断でき、対処方法等をメッセージとして表示させること。
17
④ サポート言語
各操作画面での表示言語は日本語とし、他国語への対応は必須としない。ただし、入
力項目については、英数字レベルまでの入力が可能であること。
⑤ 文字コード
文字コードについては特に定めないが、クライアント環境において特別な操作をする
ことなく表示が可能であること。なお、外字文字コードは使用しないこと。
3.3
構築要件
(1)開発要件
① 詳細機能確認
システムの開発に当たっては、発注者と協議し、「2 機能要件」で要求する各機
能についての画面をはじめ、必須入力項目など、各機能の詳細について説明、確認を
行い、発注者が必要とする機能要件に関し対応を検討すること。
② システムの動作検証作業
詳細機能の確認に際し、発注者からの修正要件が提示されなかった場合でも、必要
な動作検証を行うこと。
③ システム処理方式
「Web方式」のシステムを導入すること。
④ 接続形態要件
データベースに接続する形態として、セキュリティや可用性などを考慮し、適切な
構造を選択すること。
⑤ カスタマイズ
パッケージソフトウェアを基本とし、
「2
機能要件」で要求する各機能を実現させ
るために必要な最低限のカスタマイズを行うこと。
⑥ セキュリティ対策
システム開発環境は、受注者にて準備すること。システム開発に必要な経費も含め
ること。また、開発場所は日本国内とし、必要と考えるセキュリティ対策を行うこと。
(2)セキュリティ要件
① システム構築時のセキュリティ対策
・システム導入時のセキュリティ対策を行うこと。対策内容を書面にて提出し、発注
者の承認を得ること。
② ログの取得
・クラウド版の利用ログを取得すること。
③ データバックアップ及びリストア(復元)
・障害対応等に備えて、システムを停止することなく毎日バックアップデータを取得す
ること。バックアップ取得作業は、夜間に自動で取得することを前提とし、原則とし
て、発注者による操作を必要としないこと。
・また、バックアップデータについては、世代管理することとし、1か月程度前の状態に
戻すことを可能とし、かつ年1回以上データのフルバックアップを可能とすること。
・なお、リストア手順については、十分な検証を行い、取得したバックアップデータを
18
用いて正しく短時間に復旧できること。
・バックアップの取得方法や世代管理及びリストアの時間等に関しては、提案書の中で
提示すること。
④ その他
・発注者の定める栃木県情報セキュリティ基本方針(以下「基本方針」という。)に適
合すること。なお、基本方針に規定する「栃木県情報セキュリティ対策基準(抜粋)」
については、参加資格の審査後、参加資格が認められた者に貸与するが、技術提案書
の提出期限までに返却するものとし、貸出期間中は、いかなる複製も禁ずる。
(3)システム開発環境等
① システム開発環境
・システムの開発等に必要なハードウェアやソフトウェア等は、全て受注者が準備する
こと。
② テスト環境
・テスト環境については、受注者が開発環境として用意・構築し、テストを行うこと。
また、システムテストや運用テストにおいては、アセットマネジメントシステム(施
設編)等との連携を含めた検証が必要であることから、必要に応じてシステムの本格
運用環境で実施すること。
③ テスト要件
カスタマイズ機能のテストの実施においては、各テスト計画を作成し、発注者の承
認を得てから実施すること。テストにて不具合が発生した場合には、原因を特定し修
正後、同一のテストにて問題の無いことを確認すること。なお、テスト計画書やテス
ト実施報告書は発注者の承認を受け成果品として提出すること。
カスタマイズを実施した場合の想定される主なテストを下表に示す。なお、下表は
想定であるためこれ以外に必要と思われるテストを提案し実施すること。
テスト種類
単体テスト
目
的
概要及び実施時期
プログラム、モジュールでの最小単位の
サーバの生成物を生成物単位に行う。端末の
ロジックを保証することで、コーディン
画面表示や帳票印字の確認を行う。
グミスやロジックの不整合を除去する。
機能テスト
運用業務テスト
パフォーマンス
テスト
試行稼働テスト
通常の機能検証方法で、業務機能単位に
運用登録した維持管理履歴の入力及び出力等
プログラム間の整合性を保証する。
を、実際の運用環境下で稼働させる。
運用登録内容を保証する。運用登録内容
運用登録した維持管理履歴の入力及び出力等
とプログラム間の整合性を保証する。
を、実際の運用環境下で稼働させる。
実稼働時に想定されるデータ量でも処理
実処理に近いデータ量で処理効率を確認す
時間、CPUタイムに問題がないことを
る。
保証する。
開発した機能が正常に機能し、円滑な処
実際のシステム利用者による端末操作訓練を
理が行えることを保証する。
兼ねた実務データで機能保証する。実務で発
生し得るケースを想定し実施する。全テスト
終了後に実施する。
19
(4)ドキュメント作成要件
① 各工程の計画、成果を示すドキュメントの作成
・各工程において作成を要する各種設計書等の内容については、当該工程に着手する前
に発注者と十分協議するとともに、完成時には発注者に対して十分な説明を行い、内
容の承認を得てから次工程へ移行すること。成果品として提出すること。なお、発注
者が作成を不要と認めたドキュメントについては、省略できるものとする。
・システム機能の開発において設計、カスタマイズ、設定等が発生するものについては、
業務処理機能の開発と同様の設計書を作成すること。
・カスタマイズに当たり、システム構成におけるパッケージシステムの位置付けや、業
務プログラム等として作り込む部位がわかる説明資料を付けること。
・システムのマニュアルとしてパッケージシステムの附属説明書等を納品する場合は、
索引を作成すること。
3.4
システム導入研修等要件
システム導入研修等要件を以下に示す。なお、研修実施時期は、システム全体の内容が
確定した段階を想定している。
(1)操作等マニュアルの作成
① 操作マニュアルの提供
各システムの操作方法を記載した操作マニュアルを作成し、提供すること。なお、
操作マニュアルは、パソコンの知識など情報システムに関するスキルレベルに拘わら
ず理解できるよう、操作実例を記載するなど、利用者にとって読みやすく平易な内容
とすること。なお、ページ数が多くなる場合には、業務毎に分ける等の工夫を行うこ
と。
② 運用マニュアルの提供
職員においてもシステムの運用が可能となるよう、業務運用の手順などを記載した
マニュアルを作成し、提供すること。
(2)システム導入研修の実施
① システム導入研修実施計画の策定
発注者に対して行う研修の実施計画を策定し、計画書を提供すること。
実施場所は下水道管理事務所とし、各職員が日常利用しているパソコンを用いて実施
する。対象人数については、約 20 名を予定している。
3.5
保守・運用要件
運用・保守要件は今回の委託業務外であるが、システム導入後に発注者が想定している
保守・運用要件を以下に示す。なお、システム稼働後の保守・運用として10年間の利用を
想定して費用を一覧にて作成し、見積書を提示すること。ただし、保守・運用の範囲以外
の費用については提案書に記載し、その見積書を記載すること。
(1)保守の範囲
本システムの保守範囲は、本システムをあらゆる環境の変化に対応させる業務(適応
保守)、本システムの性能又は保守性を改善する業務(完全化保守)
、引き渡し後の本シ
20
ステムに潜在的な不具合が顕在化する前に発見し修復する業務(予防保守)
【※瑕疵担保
期間を除く】及び障害時の修復(ハード、ソフト両方)する業務を対象とする。
(2)保守サービス要件
① セキュリティ管理
ウイルス対策、不正侵入の防止等のため、以下に例示するセキュリティ対策を施すも
のとする。
・クラウド版のシステム管理用のユーザアカウントについては、パスワードを定期的
に変更する等、セキュリティ保持に努めること。
・重大なセキュリティホールに係る情報については、随時、県に報告し協議の上、必要
な対応を行うこと。その他セキュリティ対策上必要な措置も同時に行うこと。
・運用業務に必要なソフトウェアを導入する場合は、ウイルス検査を行った上で導入す
る等、ウイルス対策を確実に行うこと。
・システム障害に対するリカバリ等データ保護(データ損失対策・機密保持対策)を行
うこと。
・不正侵入者及びウイルスの監視及び排除を行うこと。
② システム保守
・システムのバージョン(世代)管理を行うこと。
・OSを含め、各システムのバージョンアップ状況、修正モジュールのリリース状況等
を適宜調査し、至急に更新が必要と考えられる場合は随時報告し、必要な対応をする
こと。
・導入したシステムに関するライセンス管理を行い、ライセンス体系の変更があった場
合は、速やかに報告すること。
③ システム上の問題点等の報告
システムの円滑な運用を図るため、システム上の問題点等について、必要に応じて報
告すること。
・データ保守点検作業に基づく処理状況等の報告
・障害発生時の対応方策策定・注意障害の監視項目の策定
・運用上の問題点等に対する助言等
(3)サービスレベル保証(SLA)要件
システムの開発及び運用保守業務の実施に当たっては、委託業務の品質を確保するた
め、具体的に対応可能なSLA、サービスレベル管理について提案すること。
(4)クラウドサービスにおける運用サービス要件
クラウド版に対する運用・保守サービス要件について以下のとおり示す。
① 運用サービスに関しての考え方
ア 運用時間
・運用時間は、原則として、365日24時間とする。
イ サービス稼働率
・オンライン業務処理の稼働率は、施設・設備等の計画点検・保守時間を除き、99%
以上とすること。
21
ウ オンライン応答時間遵守率
・画面遷移の応答時間を 5 秒以内とすること。なお、標準的な応答時間については、
ネットワークの影響を極力排した環境下におけるものとすること。
エ システム障害の報告・対応
(ア)平日の午前9時00分から午後4時00分(休日及び年末年始の休日は除く。)の時間帯
においてシステム障害が発生した場合は以下による。
・システム障害の発生・検知から発注者への通報までの時間は30分以内とすること。
・障害検知の通報を受けてから原因調査の開始までの時間は4時間以内とすること。
・原因調査の開始から障害範囲の報告及び応急復旧までの時間は8時間以内とする
こと。
(イ)上記以外の時間帯においてシステム障害が発生した場合は以下による。(システム
停止を伴う重大な障害が発生した場合を除く。)
・原因調査の開始は翌営業日の午前9時00分とし、以降上記(ア)により対応すること。
(ウ)定期的な性能監視
運用業務では、障害発生防止の観点から、定期的な性能監視を行うとともに、セキ
ュリティ対策について万全を図り、人的操作ミスを抑制する仕組みを活用して極力
自動化を図ること。
② 障害対応
システムに障害が発生した場合は、以下の要件に従い、直ちに復旧のために必要な
措置を行うこと。
ア システムの更新
・不具合の解消のために、システムの更新が必要となる場合は、導入計画を作成の上、
発注者の承認を得た後、導入作業を行うこと。
イ 障害が発生した場合の対応
・障害が発生した場合には、速やかに発注者に報告すること。
ウ 既設置の機器に係る障害対応
・既設置の機器に係る障害切り分け等において、関係業者からの求めがあった場合は、
必ず必要な協力を行うこと。
エ システムの停止を伴う重大な障害が発生した場合
・システムの停止を伴う重大な障害が発生した場合、1時間以内に着手し、4時間以内
に原因が究明でき、8時間以内(翌営業日)に復旧ができるよう、代替機の準備や十分
な保守体制等必要な措置をとり、速やかにシステム利用が再開できるようにすること。
③ 継続的利用において改修が必要となる更新への対応
処理内容の変更等システムを継続的に利用するに当たり、プログラム修正を伴わな
い範囲の改修を行うこととし、その改修費用は原則として運用・保守費用に含むこと
とする。
(5)問い合わせ対応
・発注者からの問い合わせに対応すること。
・平日の9時00分から午後4時00分(休日及び年末年始の休日は除く。)の問い合わせに
対応すること。
22
・なお、業務の円滑な執行に支障のないような時間とすることを想定しているため、対
応時間については検討の上、変更もあり得る。
・問い合わせに支障をきたさないようサポート体制を整えること。サポート体制表を作
成し発注者の承認を受けること。
3.6
委託業務要件
(1)業務スケジュール
システム導入は、平成 29 年度中に行うこととするが、発注者と協議の上、受注者は
本要件を踏まえた業務スケジュール案を提出し、発注者の承認を得ること。
(2)業務委託体制
① 受注者は、契約締結後、体制図を発注者に提出すること。
② 受注者は、進捗管理及び品質管理等を行う責任者を配置すること。
③ 受注者は、システムに係る各種要件を適切にシステム化できるよう、対象業務に精通
する者(以降「責任者」という。
)を置くものとすること。
④ 受注者が選任した責任者が委託業務の進捗管理等を適切に行わず、委託業務の円滑な
遂行が困難であると発注者が判断した場合は、発注者は受注者と協議の上、新たな責
任者の選任を求めることができる。
⑤ 責任者をやむを得ず変更させる場合は、事前に発注者に報告すること。
(3)業務管理
受注者は、システム導入業務及び運用保守業務(今回の委託業務外)の実施に当たり、
以下の要件を踏まえて、委託業務全体の管理を行うものとすること。
・カスタマイズにおいては、WBS(Work Breakdown Structure)等による開発管理を
行い、開発計画書を作成の上、これに基づき受注業務全体を円滑に進行するともに、
進捗状況を管理すること。
・また、発注者との定期的な協議会を月に 1 回程度開催し、工程・進捗管理報告書等
により業務の進捗状況、課題等の検討状況を報告すること。
・システム運用保守業務においては、毎年度に係る保守計画書を作成し、発注者と協
議した上で計画の承認を得ること。また、システム運用保守業務全体の月次報告を
行い、発注者の承認を得ること。
・作業の区切り・工程の区切りでは、成果物に対するレビューを実施すること。また、
成果物の提出スケジュール表も提出すること。
・各打合せ等における決定事項、確認事項、保留事項については、打合せ議事録とし
て開催後 1 週間以内に取りまとめ、発注者の了解を得ること。
・システム開発を進めていく上で必要となる発注者の関係部局、関係機関との調整用
資料等の作成を発注者と協力して行うこと。
・発注者が契約しているネットワーク業者、ハードウェア業者、その他関連するシス
テムの受託業者又は保守業者等との調整、確認を発注者と協力して行うこと。
23
(4)特記事項
① 秘密保持
・受注者は、履行期間中はもとより履行期間終了後であっても、本業務を履行する上で
知り得た発注者に係る情報を第三者に開示又は漏洩しないこととし、そのための必要
な措置を講ずること。
・発注者が提供する資料は原則貸し出しとし、指定する日までに返却すること。該当資
料は複製してはならず、原則として第三者に提供し、又は閲覧させてはならない。
② 瑕疵担保責任
・納入日から起算して 1 年以内に本調達機器等の設計・設定及びこれらに搭載されるソ
フトウェアに瑕疵があることが発見された場合には、受注者は、発注者の請求により
他の正常な機器等と引き換え又はその瑕疵によって生じた損害を賠償すること。なお、
それ以上の保守期間の明記のあるものは、当該期間の補償義務を負うこと。
③ その他
・システム構築業務スケジュール及び体制表については、システム構築計画書として契
約締結後、発注者と協議した上で、1 週間以内に提出すること。
・委託業務の実施に当たり、受注者が必要とするソフトウェアの調達については、受注
者の負担とすること。また、委託業務の実施場所についても同様とすること。
・システム構築に係る打合せ会議、レビュー等については、原則として発注者の施設内
において実施すること。
・委託業務の実施に当たり、発注者の情報通信関連施設、ハードウェアの設置場所等に
入室する必要がある場合は、発注者の指示を受けること。
・受注者は、発注者の書面による承諾を得た場合を除き、再委託(委託業務の全部若し
くは一部を他の者に委託し、又は請け負わせることをいう。以下同じ。
)を行ってはな
らない。なお、発注者の承諾を得て、再委託を行う場合であっても、発注者が受注者
に対して求める措置と同様の措置を再委託先に実施させなければならない。
・受注者の持ち込んだパッケージの著作権を除き、この契約を履行する上での作成物(発
注者の仕様に合わせたカスタマイズ部分を含む)の著作権については、協議のうえ決
定すること。
・システム等の導入にあたり、第三者の著作権等に抵触するものについては、受注者の
負担と責任において処理すること。
・契約満了時、システムにより生成されたデータに関しては、発注者に帰属すること。
・本仕様書に記載していない事項等については、発注者と受注者が協議して決定するも
のとする。
24
Fly UP