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雪冷熱利用ガイドniigataパンフレット(PDF/3.05MB)

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雪冷熱利用ガイドniigataパンフレット(PDF/3.05MB)
「暑中氷室より雪を切り出すの図」
「北越雪中実景」より
長岡市立中央図書館文書資料室所蔵
はじめに
“雪に学び、雪に親しみ、雪から元気をもらう”
この冊子は、資源としての雪の可能性を産学官が連携して探る“雪ルネッサ
ンス新潟”コンソーシアムの事業として、新潟県の雪冷熱利用施設の概要をと
りまとめたものです。
取材にご協力いただいた皆様に心からの感謝を申し上げるとともに、この冊
子が、雪冷熱利用の一層の普及・促進を図る一助となることを願っております。
平成 26 年 2 月 “雪ルネッサンス新潟”事業コンソーシアム事務局
公益財団法人新潟県環境保全事業団
目 次
雪冷熱利用施設一覧 雪冷房のしくみ 各施設紹介 ……………………………………… 1
…………………………………………… 2
………………………………………………… 4
新潟県の雪冷熱利用施設
平成25年に実施した“雪ルネッサンス新潟”事業コンソーシアムによる現地調査・書面調査に御協力
いただいた施設の概要を紹介します。
雪冷熱利用施設
市町村名
設置者
施設名称
頁
新潟市
新潟国際情報大学
雪冷房施設
4
三条市
にいがた南蒲農業協同組合
花卉球根集出荷予保冷冷蔵施設
4
長岡市
長岡市
雪中貯蔵施設
4
長岡市
長岡市
雪中貯蔵施設
5
小千谷市
スノーランド池ヶ原利用組合
雪室貯蔵施設 スノーランド池ヶ原
5
小千谷市
高の井酒造㈱
雪中貯蔵用タンク
5
柏崎市
社会福祉法人柏崎市社会福祉協議会
北条デイサービスセンター
6
柏崎市
塩沢利雪組合
雪室付貯蔵野菜等販売所兼冬期共同車庫
6
柏崎市
鵜川雪室の会
鵜川の雪室
6
魚沼市
玉川酒造㈱
越後ゆきくら館
7
魚沼市
㈲ゆきくらフーズ
雪利用漬物生産加工施設
7
魚沼市
魚沼市
峠の雪むろ
7
魚沼市
農事組合法人グリーンファーム
雪中貯蔵施設
8
魚沼市
JA 北魚沼
利雪型米穀低温貯蔵施設(雪室倉庫)
8
上越市
上越市
雪むろそば家「小さな空」
8
上越市
上越市
上越市立安塚中学校
9
上越市
上越市
上越市立安塚小学校
9
上越市
上越市
雪のまちみらい館
上越市
上越市
雪だるま物産館
10
上越市
上越市
農産物集出荷貯蔵施設
10
上越市
上越市
キューピットバレイスキー場雪冷房施設
10
上越市
JA えちご上越
やすづか利雪型米穀貯蔵施設
11
上越市
JA えちご上越
柿崎雪中貯蔵庫
11
上越市
㈱岩の原葡萄園
岩の原葡萄園雪エネルギー棟
11
上越市
新潟市
9
豊坂生産組合
信濃坂の雪室
12
十日町市
㈱小嶋屋
麺工房
12
十日町市
十日町市
体験交流施設「NATURA」(ナトゥーラ) 12
十日町市
㈱こしじ販売
精米貯蔵農産物加工施設
13
十日町市
十日町市
仙田体験交流館 雪室
13
十日町市
十日町農業協同組合
中里花卉野菜出荷センター
13
十日町市
十日町市・清田山自然運動公園管理組合
清田山自然運動公園
14
南魚沼市
㈱アグリコア
アグリコア越後ワイナリー
14
南魚沼市
㈱吉兆楽
雪蔵貯蔵庫
14
南魚沼市
新潟県
新潟県南魚沼地域振興局
15
南魚沼市
八海醸造㈱
八海山雪室
15
南魚沼市
㈲きのこはうす上村
八色しいたけ栽培棟
15
津南町
㈲大地
野菜集出荷貯蔵施設
16
津南町
津南町農業協同組合
農産物集出荷貯蔵施設
16
津南町
津南町農業協同組合
集出荷予保冷施設
16
三条市
長岡市
柏崎市
小千谷市
十日町市
上越市
魚沼市
南魚沼市
津南町
〈個人住宅〉
魚沼市
O 様宅
17
魚沼市
S 様宅
17
魚沼市
M 様宅
17
ここに掲載した施設の概要は、
次のホームページでより詳しくご覧いただけます。
URL:http://www.eco-niigata.or.jp/
雪ルネッサンス新潟
1
雪冷房のしくみ
雪の冷熱
雪(氷)を解かすためには、融解熱と呼ばれる大きな熱量が必要です。0℃の氷を0℃の水
に変える融解熱は、1kgあたり80kcalです。つまり、1kgの氷を水に変えるには、同じ量の
80℃のお湯が必要ということになります。
逆に見ると80℃のお湯を0℃にまで下げる能力があるといえますから、雪のもつ冷たい熱
という意味で「雪冷熱」と呼ばれます。
冷房と冷蔵
雪の冷熱を使えば、部屋の冷房をしたり、農産物などを保管する冷蔵庫をつくることがで
きます。
「冷房」と「冷蔵」です。
「冷房」は人間が過ごす空間を冷やすことなので、部屋を25~28℃程度に制御します。
「冷
蔵」は農産物の生命活動を抑制して鮮度を維持するもので、0~5℃程度に空間の温度を保
持します。
雪が解ける温度は0℃で、雪が解けきるまではその温度が維持されますから、
「 冷房」にも
「冷蔵」にも使えるだけの冷たさが得られることになります。冷房の場合は、暖かい空気とうま
くミックスすることで、15~18℃ほどの冷風をつくって部屋に吹き出しています。
雪冷房・雪冷蔵のしくみ
雪の冷熱を使って冷房・冷蔵を行う仕組みは、大きく4つの段階に分けられます。①雪氷の
貯蔵、②冷熱の取出し、③冷熱の輸送、④冷熱の利用です。それぞれの段階についていくつか
の種類があり、施設の目的に合うように組み合せて設計されています。
①雪氷の貯蔵
②冷熱の取出し
雪室(氷室)
直接熱交換(水・空気)
雪山
間接熱交換(水・空気)
③冷熱の輸送
④冷熱の利用
強制循環/放流(水・空気)
直接熱交換(水・空気)
自然循環/放流(水・空気)
間接熱交換(水・空気)
※冷熱の貯蔵のために人工的な凍土を使う場合もありますが、新潟県にはありません。
2
例 1- 全空気循環方式
雪室+直接熱交換(空気)+強制循環(空気)+直接熱交換(空気)の場合、
「冷風循環方式」あるいは「全
空気循環方式」
と呼ばれます。
貯雪槽
機械室
室内
送風機
送風機
変風量調整
ダンパー
雪
例 2- 冷水循環方式
雪室+直接熱交換
(水)
+強制循環
(水)
+間接熱交換
(水)の場合、
「冷水循環方式」
と呼ばれます。
貯雪槽
機械室
室内
空調機
熱変換器
ポンプ
雪
ポンプ
例 3- 自然対流方式
雪室+直接熱交換(空気)+自
然 循環(空気)+直接熱交換(空
気 )の 場 合 は 、
「 自然 対 流 方 式 」
5℃
(氷室・ヒムロとよばれることも
ある)と呼ばれ、いっさい動力を
必要とせずに低温・高湿度の高品
質の冷蔵庫が実現できます。
0℃
雪
3
新潟国際情報大学〈雪冷房施設〉
所在地
新潟市西区みずき野
完成年月
平成 26 年 1 月
施設規模
貯雪室(雪室) 297 ㎡
冷房方式
冷水循環方式
冷房対象面積
パソコン教室 9 室 800 ㎡
雪貯蔵量
2,000 ㎥(660t) 新潟市に建設された初の雪冷熱利用施設。冬季に貯雪庫(雪室)に
貯蔵した雪の雪解け水により、発熱量の多いパソコン教室を冷房
する。中央電源が冷房運転となっていない6月~8月の中間期に
雪冷房を導入することでパッケージエアコンを停止することがで
き、エネルギー削減及びCO2排出量の削減を行うことができる。
にいがた南蒲農業協同組合〈花卉球根集出荷予保冷冷蔵施設〉
所在地
三条市笹岡
完成年月
平成 8 年
施設規模
鉄骨造 678 ㎡
冷房方式
自然対流方式
冷房対象面積
91 ㎡
貯雪量
約 271t
雪を用いて、冷凍していた球根の解凍、予冷や芽伸ばし
を行っている。生産者がユリ等の花卉野菜類をJAにい
がた南蒲に預け、冷凍・冷蔵保管している。雪室と集出荷
場は隣接しており、断熱カーテンの開閉によって雪室か
らの冷気の流入を制御し温度を調整する。
長岡市〈雪中貯蔵施設〉
所在地
長岡市山古志種苧原
完成年月
平成 3 年 12 月
施設規模
鉄筋コンクリート造 12 ㎡
冷房方式
自然対流方式
冷房(蔵)
12 ㎡
対象面積
貯雪量
※貯雪式でない
雪貯蔵量
雪で覆い断熱シートをかけた半地下方式の貯蔵室で、
ニ
ンジン、
ハクサイ等の加工用野菜を貯蔵している。
4
長岡市〈雪中貯蔵施設〉
所在地
長岡市川口中山
完成年月
平成 6 年 1 月
施設規模
鉄筋造 113 ㎡
冷房方式
自然対流方式
冷房対象面積
102 ㎡
建築当初は雪室として野菜等を貯蔵していたが、平成
16年の中越地震を機に、使用していない状況が続いて
おり、現在は、施設の周囲一帯に広がる
「川口運動公園」
の備品等が保管されている。
スノーランド池ヶ原利用組合〈雪室貯蔵施設 スノーランド池ヶ原〉
所在地
小千谷市大字池ヶ原
完成年月
平成 12 年 11 月
施設規模
鉄筋コンクリート(一部鉄骨)造
冷房方式
自然対流方式
冷房対象面積
220 ㎡
貯雪量
9,000 ㎥(4,500t) 2 階建て 376 ㎡
雪室は半地下にあり、全体を雪で覆った上にもみ殻(厚
さ約30㎝)
とネットで被覆し、室温0℃~3℃、湿度90%
以上を保っている。内部は二階建てとなっており、米、野
菜、
ジュース、酒類等を貯蔵している。
高の井酒造㈱〈雪中貯蔵用タンク〉
所在地
小千谷市東栄
完成年月
昭和 62 年 10 月
施設規模
10,000ℓと 5,000ℓのタンク 2 基 冷房方式
自然対流方式
貯雪量
700 ㎥(500 ~ 600t) 全国で初めて
「雪中貯蔵酒」
を開始した。
タンクを雪で覆
い、断熱シートを掛け、
お酒を貯蔵している。
5
社会福祉法人柏崎市社会福祉協議会〈北条デイサービスセンター〉
所在地
柏崎市大字東条
完成年月
平成 15 年 3 月
施設規模
貯雪槽 242 ㎡
(貯雪槽容積:1,200 ㎥)
冷房方式
冷水循環方式
冷房対象面積
421 ㎡ 貯雪量
906 ㎥(453t)
雪の融解水を熱媒体とし、熱交換機で冷却された二次側
の冷水を循環させ、
ファンコイルユニットによりデイサー
ビスセンター施設内を冷房している。
塩沢利雪組合〈雪室付貯蔵野菜等販売所兼冬期共同車庫〉
所在地
柏崎市高柳町山中
完成年月
平成 8 年 12 月
施設規模
鉄骨造平屋建 162 ㎡
冷房方式
自然対流方式
冷房対象面積
68 ㎡ 貯雪量
110t
( 雪室 68 ㎡、共同車庫 94 ㎡ )
地場野菜・山菜、穀類等を貯蔵し、山菜(根)は抑制栽培
用として真夏に生産・貯蔵している。隣接する空き車庫
を利用し販売所としても活用している。
鵜川雪室の会〈鵜川の雪室〉
所在地
柏崎市大字女谷
完成年月
平成 15 年
施設規模
倉庫改装 床面積 30 ㎡
冷房方式
自然対流方式
冷房対象面積
30 ㎡
貯雪量
100 ㎥(30t) 既存倉庫を改装し、約30トンの雪を投入して日本酒と味
噌の貯蔵を行っている。また、平成21年~23年には、
プール跡地に設置したコンテナを雪で覆い、雪室として
利用するなど、雪の保存・貯蔵に取り組んでいる。
6
玉川酒造㈱〈越後ゆきくら館〉
所在地
魚沼市須原 1643
完成年月
昭和 63 年 11 月
施設規模
雪蔵床面積 158 ㎡
冷房方式
自然対流方式
貯雪量
500t 天然の雪を特殊なシートで3重に覆って貯雪し、年間を
通して大吟醸酒を低温で貯蔵している。雪蔵の内部を見
学することができる。
㈲ゆきくらフーズ〈雪利用漬物生産加工施設〉
所在地
魚沼市須原
完成年月
平成 9 年 3 月
施設規模
貯蔵庫:鉄筋コンクリート造 154 ㎡ 冷房方式
自然対流方式
冷房対象面積
172 ㎡
貯雪量
5,000t
加工場:鉄骨造 194 ㎡ 貯蔵庫の上に雪を被せ、断熱シートで覆って保冷し、粕
漬け用野菜の貯蔵や粕漬けの通年生産(低温発酵)を
行っている。
魚沼市〈峠の雪むろ〉
所在地
魚沼市福山新田
完成年月
平成 13 年 3 月
施設規模
鉄骨造り 437 ㎡
冷房方式
自然対流方式
冷房対象面積
109.15 ㎡
貯雪量
990t
貯蔵庫を屋根付き建物(断熱パネル)で覆い、除雪車で雪
を投入する。野菜の貯蔵や出荷の調整、玄米の保管、味
噌の熟成などの目的で使用しており、キャンプシーズン
には、隣接する
「福山森林体験の家」の利用者が持参した
飲物等の保管場所としても利用される。
7
農事組合法人グリーンファーム〈雪中貯蔵施設〉
所在地
魚沼市大沢
完成年月
平成元年 1 月
施設規模
鉄骨造 620 ㎡
冷房方式
自然対流方式
冷房対象面積
600 ㎡
貯雪量
約 2,000 ㎥(1,000t) 日本で最初の雪中貯蔵庫であり、農産物の保存に最適な温
度と湿度の管理を実現した。貯蔵庫の外周を4m離して擁壁
で囲い、上部を雪で覆って断熱シートを掛け貯雪。年間を通
して温度1~7℃、湿度60%前後の貯蔵庫内でニンジン、ダ
イコン等加工用野菜や酒、漬物等の貯蔵を行っている。
JA北魚沼〈利雪型米穀低温貯蔵施設(雪室倉庫)
〉
所在地
魚沼市板木
完成年月
平成 24 年 8 月
施設規模
鉄骨造 4,350 ㎡
冷房方式
全空気方式
冷房対象面積
低温貯蔵庫(雪):900 ㎡、
雪温貯蔵庫:209 ㎡
雪貯蔵量
2,962 ㎥(1,500t)
北魚沼産コシヒカリの玄米約6万俵を、低温で管理・貯蔵している。
低温貯蔵庫では、10℃~15℃の室温下で2万4千俵を、また雪温
貯蔵庫では最高品質の北魚沼産コシヒカリ6千俵を室温5℃、湿度
70%の条件下で、収穫時の鮮度を損なわないように保管している。
上越市〈雪むろそば家「小さな空」
〉
所在地
上越市安塚区樽田
完成年月
平成 15 年 12 月
施設規模
木造平屋建て 192 ㎡
冷房方式
冷水循環方式
冷房対象面積
食堂 82 ㎡ 貯雪量
2,000 ㎥
隣接する雪室(農作物集出荷貯蔵施設)の雪解け水を利
用した冷房を行っている。
また、蕎麦の実は雪室で貯蔵
されており、
ひきたての十割そばを通年提供している。
8
上越市〈上越市立安塚中学校〉
所在地
上越市安塚区石橋
完成年月
平成 15 年
施設規模
鉄筋コンクリート造
冷房方式
熱交換冷水循環方式
冷房対象面積
1,674 ㎡
貯雪量
約 660t
雪を保管し夏場に雪解け水を循環させファンの風をあ
てて教室を冷房している。太陽光発電も行っており、夏
場の晴れたときは冷房にかかる電気の使用料は0円と
なっている。
上越市〈上越市立安塚小学校〉
所在地
上越市安塚区安塚
完成年月
平成 14 年 1 月
施設規模
鉄筋コンクリート造 総床面積 455 ㎡
冷房方式
冷水循環方式
冷房対象面積
355 ㎡ 貯雪量
300 ㎥(150t)
全国で初めて学校の厨房、ランチルームに雪冷房を実
施した施設であり、夏場に雪を補充する
「雪の宅配シス
テム」
を実証試験した。
また、融雪水はスクールバスの洗
浄にも活用している。
上越市〈雪のまちみらい館〉
所在地
上越市安塚区安塚
完成年月
平成 11 年 6 月
施設規模
鉄筋コンクリート造 2 階建
床面積 611 ㎡
冷房方式
冷水循環方式と全空気方式の併用
冷房対象面積
611 ㎡ 貯雪量
500 ㎥(300t)
建物の基礎部に雪室を配置し、全空気式と冷水循環式
の併用によりラウンジやスタジオ、視聴覚室などの館内
冷房を行っている。
また、冷房使用後の融解水はトイレの
中水などに再利用している。
9
上越市〈雪だるま物産館〉
所在地
上越市安塚区樽田
完成年月
平成 7 年 12 月
施設規模
木造 2 階建
(基礎部分一部鉄筋コンクリート造)
冷房方式
融解水直接循環方式
冷房対象面積
400 ㎡ 貯雪量
2,000 ㎥
雪中貯蔵の米、酒を貯蔵し販売しており、雪室の解け出
した雪解け水(0~1℃)
を冷房に利用している。
上越市〈農産物集出荷貯蔵施設〉
所在地
上越市安塚区樽田
完成年月
平成 16 年 2 月
施設規模
鉄骨造 総床面積 400 ㎡
冷房方式
自然対流方式
冷房対象面積
96 ㎡ 貯雪量
2,000 ㎥(1,500t)
鉄骨製の倉庫を雪で覆い断熱材をかけ、雪の冷気により
倉庫内で米、地酒、自然芋、蕎麦の実などを低温貯蔵し
ている。雪室は温度2~3℃の貯蔵空間となっており、解
け出した雪解け水は「雪だるま物産館」、
「雪室そば屋小
さなそら」の冷房に利用している。
上越市〈キューピットバレイスキー場雪冷房施設〉
所在地
上越市安塚区須川
完成年月
平成 19 年
施設規模
鉄筋コンクリート造
冷房方式
ふれあい昆虫館:直接熱交換冷風循環方式
センターハウスレストラン:熱交換冷水循環方式
冷房対象面積
1,559 ㎡
貯雪量
約 1,500t 本州では最大級(1,500t)の雪室を備えたスキー場で、ふれ
あい昆虫館とセンターハウス内のレストラン「ブランネージュ」
の冷房をしている。夏期には「雪室コンビニ」がオープンし、雪
のイベントを行うなど、一年中楽しめる施設となっている。
10
JAえちご上越〈やすづか利雪型米穀貯蔵施設〉
所在地
上越市安塚区樽田
完成年月
平成 16 年 1 月
施設規模
鉄骨造、総床面積 463 ㎡
冷房方式
全空気方式
冷房対象面積
288 ㎡ 貯雪量
1,200 ㎥(600t)
高品質な「安塚産高品質コシヒカリ」11,000俵(玄米)
を、5℃、湿度70%の環境で貯蔵している。
JAえちご上越〈柿崎雪中貯蔵庫〉
所在地
上越市柿崎区黒岩
完成年月
平成 16 年 12 月
施設規模
鉄骨造り 床面積 122 ㎡
冷房方式
全空気方式
冷房対象面積
122 ㎡
貯雪量
530 ㎥(210t) 玄米(1,000俵)
と清酒(4合瓶2,000本)
を貯蔵してい
る。
㈱岩の原葡萄園〈岩の原葡萄園雪エネルギー棟〉
所在地
上越市北方
完成年月
平成 17 年 4 月
施設規模
雪エネルギー棟:鉄骨コンクリート造
159 ㎡
冷房方式
冷水循環方式、自然対流方式
冷房対象面積
243 ㎡ 貯雪量
650 ㎥(325t)
ワインの貯蔵、熟成を行っている。冷水循環式でワイン
貯蔵庫を冷房し樽熟成を行っており、また、雪貯蔵庫に
はワインの熟成庫が設けられ、0~5℃で瓶詰めワイン
の低温下熟成が行われている
(自然対流方式)。
11
豊坂生産組合〈信濃坂の雪室〉
所在地
上越市安塚区信濃坂
完成年月
平成 15 年
改修:平成 13 年 3 月
施設規模
鉄骨造 貯雪庫:44 ㎡ 冷房方式
自然対流方式
冷房対象面積
37 ㎡
貯雪量
50t 地元の生産組合が空き倉庫を雪室に改築し、地域の特産品である
棚田米や山菜、野菜などを貯蔵して販売している。協同の雪室とし
て、組合員が漬物や山菜、酒の貯蔵などそれぞれの用途で利用して
おり、また、雪室の研究施設として、果物、肉なども貯蔵している。
㈱小嶋屋〈麺工房〉
所在地
十日町市新座甲
完成年月
平成 9 年
施設規模
鉄骨 2 階建 冷房方式
自然対流方式
冷房対象面積
27 ㎡
貯雪量
約 178 ㎥(200t)
15坪の雪室に隣接して氷温貯蔵室があり、そばや野菜
の冷蔵を行っている。雪室と氷温貯蔵室はビニールカー
テンで冷気の調節を行っている。雪室内には屋根からの
落下した雪を入れており、3月に入れた雪は11月頃には
消える。
十日町市〈体験交流施設「NATURA」(ナトゥーラ)〉
所在地
十日町市馬場癸
完成年月
平成 10 年 12 月
施設規模
丸太組構法 延床面積 224 ㎡
冷房方式
全空気方式
冷房対象面積
約 40 ㎡ 貯雪量
約 40 ㎥(114t)
15℃、湿度85%の環境で、米・酒・野菜等を冷蔵するほ
か施設の冷房の一部として利用しており、お客様には季
節を問わず雪室を見学・体験して頂いている。
毎年1月を目途に、バックホー・小型ロータリー・除雪機
等により貯雪庫に雪を搬入している。
12
㈱こしじ販売〈精米貯蔵農産物加工施設〉
所在地
十日町市通り山子
完成年月
平成 9 年 6 月
施設規模
貯蔵庫:40ft コンテナ×2 台
貯雪スペース:鉄筋・鉄骨組み・断熱パネル
冷房方式
自然対流方式
冷房対象面積
65 ㎡ 貯雪量
約 700t
米の貯蔵を行っており、夏場の酷暑でも5℃以下、平常時には
1℃~3℃を安定的に確保している。高さ8mの屋根から雪を
投入し、12m×2.5mコンテナ2本を覆う。完成以降、貯雪ス
ペースから雪が姿を消したことがなく、万年雪状態である。
十日町市〈仙田体験交流館 雪室〉
所在地
十日町市中仙田
完成年月
平成 12 年
施設規模
交流館 木造平屋建 498 ㎡
貯蔵庫 鉄筋コンクリート造 468 ㎥
冷房方式
直接熱交換冷風循環方式
冷房対象面積
498 ㎡
貯雪量
約 490t 貯雪室内の雪に水道水で風穴をあけ空気を通し、暖かい空気を
雪に接触させ直接冷却する仕組みになっている。貯雪室の冷気
は、貯蔵室に送風され貯蔵庫の農産品を冷やしており、また外気
と混合することにより、隣接する交流館の冷房にも使用している。
十日町農業協同組合〈中里花卉野菜出荷センター〉
所在地
十日町市桔梗原
完成年月
平成 6 年 9 月
施設規模
鉄骨造 403 ㎡
冷房方式
自然対流方式
冷房対象面積
121 ㎡
貯雪量
約 400t
雪を用いて冷凍した球根の解凍や予冷・芽出しを行ってい
る。生産者から預かったユリ等の花卉・野菜を冷凍・冷蔵保
管するとともに、雪を用いて自然に近い状態で解凍を行う。
解凍・予冷等を行う出荷場と雪室は断熱シートで区切られ
ており、
シートの開閉により、出荷場の温度を調整している。
13
十日町市・清田山自然運動公園管理組合〈清田山自然運動公園〉
所在地
十日町市
完成年月
昭和 63 年 6 月
貯雪量
45 ㎥(40t)
雪(45㎥)を断熱シートで覆って保存し、夏休み期間に
開催される
「清田山自然運動公園まつり」
イベントの「真
夏の雪すべり台」
として活用している。
㈱アグリコア〈アグリコア越後ワイナリー〉
所在地
南魚沼市浦佐
完成年月
13 年 5 月
施設規模
雪氷室 567 ㎥
冷房方式
自然対流方式
冷房対象面積
198 ㎡
貯雪量
567 ㎥(250t) ワインのタンク室に隣接した雪氷室に、地上に積もった
雪や屋根(開閉式)
から自然落下する雪を入れ、
ワインの
熟成に必要な温度・湿度を保っている。
ワイン貯蔵庫の
温度調整は、隣接する貯雪庫との間にあるシャッターの
開閉で行う。施設の見学が可能。
㈱吉兆楽〈雪蔵貯蔵庫〉
所在地
南魚沼市中
完成年月
平成 20 年 3 月
施設規模
鉄骨造平屋 858 ㎡
冷房方式
全空気方式
冷房対象面積
雪温貯蔵室 230 ㎡
低温貯蔵室 270 ㎡
貯雪量
1,350 ㎥(700t) 敷地内の降雪を貯雪設備に蓄え、その冷気により雪温貯蔵室(5℃、湿度70%)
と低温貯蔵室(12℃、湿度70%)で、合計1万2千トン(20,000俵)の魚沼米
(玄米)を貯蔵している。このシステムの導入により、従来の電気式冷蔵貯蔵施
設に比べ、CO2排出量を半分以下に低減(通常倉庫の約1/3)している。
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新潟県〈新潟県南魚沼地域振興局〉
所在地
南魚沼市六日町
完成年月
平成 16 年 2 月
施設規模
貯雪庫:鉄筋コンクリート造平屋建 床面積 約 220 ㎡
冷房方式
全空気方式
冷房対象面積
643 ㎡
貯雪量
1,300 ㎥(650t) 県民ホール、県民サービスセンター、講堂、第一会議室
の雪冷房を行っている。構内駐車場の除雪で生じた堆雪
を使用しており、年間約1,900ℓの灯油節減を見込んで
いる。
八海醸造㈱〈八海山雪室〉
所在地
南魚沼市長森
完成年月
平成 25 年 7 月
施設規模
雪室床面積 691.2 ㎡
冷房方式
自然対流方式
直接熱交換冷風循環方式
冷房対象面積
40 ㎡
貯雪量
約 1,000t
雪を利用して最大40万ℓのお酒を低温で長期間熟成するとともに、雪温貯
蔵室では野菜や肉、お菓子などの冷蔵を行っている。また雪の冷気は送風機
によって別室の雪温貯蔵室へと送られており、雪室と雪冷房の特徴を併せ持
つ、雪利用施設としては他に例を見ない施設である。雪室内は見学が可能。
㈲きのこはうす上村〈八色しいたけ栽培棟〉
所在地
南魚沼市雷土
完成年月
平成 23 年 3 月~
施設規模
栽培棟:鉄骨造 6 棟(合計 1,695 ㎡)
冷房方式
冷水循環方式
冷房対象面積
平成 25 年度:330 ㎡×2 棟、
400 ㎡×1 棟
雪貯蔵量
約 2,000 ㎥(800t) 特産品である八色しいたけ栽培棟の夏場の温度管理に初めて雪冷房を導入し
た。栽培棟に隣接した土地に雪山を造成し、もみ殻で断熱する“雪山”方式によ
り大幅なコスト削減を図っており、
“雪ルネッサンスにいがた”の実証支援事業
では、5か月間で、約11トンのCO2削減効果が得られたものと評価された。
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㈲大地〈野菜集出荷貯蔵施設〉
所在地
中魚沼郡津南町下船渡
完成年月
平成 19 年
施設規模
鉄骨造 258 ㎡
冷房方式
自然対流方式
冷房対象面積
113 ㎡
貯雪量
約 468t
野菜やお米などの鮮度維持・安定供給を目的としてお
り、施設の半分が雪室、もう半分が貯蔵庫となっている。
雪の冷気は両施設の間に設置された木の格子とブルー
シートの上部をこえて降りかかり、貯蔵庫内を効率よく
冷蔵できる。
自然対流方式のため電気代は数千円程度。
津南町農業協同組合〈農産物集出荷貯蔵施設〉
所在地
中魚沼郡津南町大字米原
完成年月
平成 5 年 7 月
施設規模
鉄骨造一部二階建 1,129 ㎡
冷房方式
自然対流方式
冷房対象面積
650 ㎡ 貯雪量
200 ㎥(600t)
ユリ切花の予冷(開花抑制)及びユリ球根の貯蔵を行っ
ている。貯蔵室隣に貯雪室(975㎥/390t)
を設置して
冷蔵しており、電気冷蔵を併用している。
津南町農業協同組合〈集出荷予保冷施設〉
所在地
中魚沼郡津南町赤沢
完成年月
平成22年3月
施設規模
鉄骨造 平屋建 720 ㎡
冷房方式
自然対流方式
冷房対象面積
1,500 ㎡
貯雪量
1,900 ㎥(1,300t)
アスパラガス、スイートコーン、キャベツ、
ジャガイモ、花
卉等、津南で生産される多くの野菜を貯蔵している。施
設地内に積もった雪を、4面に保温剤(発泡ウレタン)
を
敷き詰めた雪室に搬入し、その冷熱で野菜を低温貯蔵す
る
(通年)。
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個人住宅〈O 様宅〉
所在地
魚沼市東中
完成年月
平成 22 年 3 月末
施設規模
高床式 3 階建 236.46 ㎡
雪室(貯雪室) 29.80 ㎡
冷房方式
直接熱交換冷風循環方式
冷房対象面積
71.24 ㎡
雪貯蔵量
61.3 ㎥(30.6t) 雪30tを夏まで貯蔵し、雪室の冷気を居間、キッチン、寝室に
送風して雪室に戻す方式で雪冷房を実施している。また、雪
冷房以外に雪室の前室で野菜、お酒などを貯蔵している。雪
入れ作業は、家庭用の小型除雪機を用いて約一日で終わる。
個人住宅〈S 様宅〉
所在地
魚沼市吉田
完成年月
平成 25 年 4 月末
施設規模
高床式 3 階建 240.27 ㎡
雪室(点検室含) 78.49 ㎡
冷房方式
直接熱交換冷風循環方式
冷房対象面積
88.06 ㎡
雪貯蔵量
71.06 ㎥(35.53t) 雪室の冷気はダクトを通って点検室から2階・3階へと運ばれ、
3部
屋(寝室、リビング、8畳間)を冷房している。住宅側面に併設された
雪室は上部が開いた造りになっており、雪は自然に落ちて雪室内に
溜まっていくことから、雪入れ作業にとられる時間・労力は少ない。
個人住宅〈M 様宅〉
所在地
魚沼市根小屋
完成年月
平成 25 年 2 月末
施設規模
木造 3 階建 176.54 ㎡
雪室(貯雪室) 14.3 ㎡
冷房方式
直接熱交換冷風循環方式
冷房対象面積
93.56 ㎡
雪貯蔵量
25.74 ㎥(12.87t) 雪冷房によって、6月上旬~7月末の間、リビング・階段・洋室・子
供部屋・廊下を冷やしている。落雪式の屋根から落ちた雪を貯め
ておき、上部にふたをかけて貯蔵しているが、今後は、雪室内部に
断熱シートをかける等、より長い期間使用できるよう工夫したい。
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“雪ルネッサンス新潟”
事業コンソーシアム
事務局:公益財団法人新潟県環境保全事業団
(新潟県地球温暖化防止活動推進センター)
●新潟県環境保全ネットワーク ●長岡技術科学大学 ●新潟大学 ●新潟国際情報大学
●公益財団法人 雪だるま財団 ●新潟地下開発 株式会社 ●有限会社 きのこはうす上村
●東日本高速道路株式会社 新潟支社 ●にいがた雪室ブランド事業協同組合
●新潟県 ●新潟市 ●長岡市 ●阿賀町 ●公益財団法人 新潟県環境保全事業団
●お問い合わせ●
公益財団法人新潟県環境保全事業団
(新潟県地球温暖化防止活動推進センター)
〒950-2144 新潟市西区曽和1182番地 TEL:025-264-2144 FAX:025-239-5755
URL http://www.eco-niigata.or.jp/
雪ルネッサンス新潟
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