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梗概 - 東海大学工学部建築学科
じゃんぐるようちえん ~遊具に溶けこむ育児空間~ 指導教員 杉本洋文 教授 6AEB3122 山脇仁美 1.問題意識 -豊かな感性を育む環境づくりの必要性- 4.提案 -じゃんぐるユニットでつくる- 首都圏を中心に、子供たちは自然環境が整った育児環 空間構成は、ジャングルジムのような立体格子の構造 境で育っていない。本来、育児期は基礎体力や感性によ とする。これによって多様なスケールの空間を生み、従 って学ぶ大切な時期である。しかし現在の施設では子供 来の主従の序列のあるプログラムを融解させ、遊具と施 たちに全身で体験し、教える機会は少なくなり、豊かな 設が融合した育児環境づくりをする(Fig.3)。 感性を育む環境づくりが整っているとは言い難い。 2.分析 -遊び場が学ぶ場- 横浜市都筑区には、川和保育園という育児施設がある。 この保育園では、遊具を保育者の手作りでつくられ、高 さ 8 メートルもあるツリーハウスがあり、通常危険を感 じる遊具が多く設置されている。しかしこうした遊具を 設置することによって、子供たちは自然とさまざまなこ とを体感していることが実証されている(Fig.1)。 5.手法 -遊具に溶けこむ育児空間- 育児施設は、従来プログラムに拘束され序列化されて しまうが、この建築の手法によって多様な場を同時発生 的に生み出すことができ、かつ建築の構造そのものが遊 Fig. 1 川和保育園 3.敷地 -港北ニュータウン- 横浜市都筑区の港北ニュータウンは 1974 年から 1996 年にかけて開発され、新しい街区を構成している。この 具化するので、子供たちの好奇心を呼び起こし、常に刺 激を与えることができる。子供たちは常に領域のあいま いな場を体験することになり、新しいアクションを誘発 Fig.3 じゃんぐるユニット空間 地区は現在も毎年約 2.08 パーセントの人口増加をしてい る。平均年齢は横浜市 18 区の中で一番低い。この地区は 自然豊かな里山を開発しているために、自然の丘陵、斜 面、谷などの緑が残され、自然豊かな公園をはじめいく つも緑が連携して整備 され快適な都市空間が 形成されている ( F ig.2 )。 するようになる(Fig.4)。 Fig.4 空間のあいまい化 6.結果 Fig.2 敷地周辺図 建築全体をジャングルジムにすることによって、育児 と遊具を溶けこませ、子供たちにとって体を動かせる魅 力的な育 児空間を 作り出す ことがで Jungle preschool~The child care space that melts into a playground equipment~ Hitomi Yamawaki 2009 年度卒業設計梗概集 東海大学工学部建築学科 きた(Fig.5)。 Fig:5 断面図 2006年度卒業設計梗概集 東海大学工学部建築学科