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平成 24 年度予算編成方針
平 成 24 年 度 予 算 編 成 方 針 平 成 23年 9月 第1 水戸市 国 の 平 成 24年 度 予 算 編 成 の 動 向 我が国の経済は,東日本大震災及び世界的な金融経済危機という2つの危機に直面して おり,これらによりもたらされた様々な課題を克服し,持続的な経済成長の実現を図る必 要があるとされている。また,他方では,巨額の財政赤字の計上により公的債務残高が増 加を続けていることから,財政健全化の取組みもあわせて実施しなければならない現状に ある。 こ の よ う な 状 況 の 中 , 国 の 平 成 24年 度 予 算 編 成 に お い て は , 最 優 先 の 課 題 で あ る 東 日 本 大震災からの復旧・復興と経済社会の再生に全力を尽くすこととされ,特に経済社会の再 生 に 真 に 資 す る 分 野 に 予 算 を 重 点 配 分 す る 取 組 み と し て ,「 日 本 再 生 重 点 化 措 置 」の 実 施 が 決定された。さらには,ムダづかいの根絶や不要不急な事務事業の徹底した見直しにより 歳出全般にわたる改革に全力を挙げるほか,省庁を超えた大胆な予算の組替えを基本とし て,より優先順位の高い政策に重点配分する戦略的な予算編成を行うものとしている。 第2 1 地方財政の現状と水戸市の財政運営 地方財政の現状 地方の財政は,過去の景気対策による公共事業の追加や減税の実施などにより,借 入 金 残 高 が 累 積 し ,平 成 17年 度 に 201兆 円 と い う ピ ー ク を 迎 え た 。そ の 後 ,行 財 政 改 革 の 推 進 等 に よ り 減 少 に 転 じ た も の の , 平 成 20年 度 か ら は , 税 収 の 急 激 な 落 込 み と 交 付 税の原資不足による臨時財政対策債の増加により,再び上昇に転じている。 さらには,今後,東日本大震災からの復旧・復興を進めるため,多額の災害復旧債 や歳入欠かん債の借入が見込まれ,地方債残高の急増が懸念されるところである。 このような状況の中,国は,地方交付税の加算等により確実に地方の復興財源の手 当 を 行 う と と も に ,「 中 期 財 政 フ レ ー ム 」の 対 象 期 間 で あ る 平 成 24年 度 か ら 26年 度 に お い て は , 安 定 的 な 財 政 運 営 に 必 要 と な る 地 方 の 一 般 財 源 の 総 額 に つ い て , 平 成 23年 度 地方財政計画の水準を下回らないよう実質的に同水準を確保するとしている。 し か し な が ら , 現 時 点 で は 平 成 24年 度 の 地 方 財 政 計 画 が 示 さ れ て い な い こ と か ら , 地方財政を取り巻く環境は不透明であり,特に大震災による被災地域では,税収の大 幅な落ち込みが見込まれる中で,復旧・復興事業に係る財政負担が増大するなど,財 政運営は一段と厳しさを増すことが予想される。 1 2 水戸市の財政運営 本 市 の 財 政 状 況 は , 平 成 22年 度 の 決 算 状 況 を も と に 分 析 す る と , 歳 入 の 根 幹 を な す 市 税 収 入 が , 世 界 的 な 不 況 に よ り 急 激 に 減 少 し た 平 成 21年 度 か ら , さ ら に 減 額 と な る 一方,歳出面においては,義務的経費である扶助費が少子高齢化の進行及び景気低迷 の影響により大幅に増加するなど,財政の硬直化が進行する憂慮すべき状況が続いて いる。 ま た ,一 般 会 計 ,特 別 会 計 ,企 業 会 計 の 市 債 残 高 総 額 は ,平 成 16年 度 末 の 約 2,321億 円 を ピ ー ク に 減 少 傾 向 と な っ て い る が ,平 成 22年 度 末 で 約 2,272億 円 と い ま だ 高 い 水 準 に留まっており,災害復旧債及び臨時財政対策債の借入額の増加により,今後しばら くの間は下げ止まり傾向が続くと見込まれることから,公債費及び特別会計繰出金の 負担軽減のため,今後も引き続き市債の新規借入を厳しく抑制する必要がある。 財 政 調 整 基 金 の 残 高 に つ い て は ,平 成 17年 度 末 に 約 2億 円 と 枯 渇 状 態 で あ っ た も の が , 行 財 政 改 革 に よ る 経 費 の 節 減 な ど に よ り , 平 成 22年 度 末 に は 約 26億 円 と 大 き く 回 復 し た。しかしながら,本年度において,震災対応事業の実施により多額の取り崩しを行 うことから,本年度末の残高は大きく減少する見込みであり,緊急的な財政需要に対 応するには不十分な状況となっている。 さらに,市税については,大震災に伴う市民税や固定資産税の減免等により減収が 見 込 ま れ る と こ ろ で あ り , 特 に 企 業 収 益 の 悪 化 に 伴 う 法 人 市 民 税 の 減 収 は 平 成 24年 度 に本格化する見通しである。 し た が っ て ,今 後 の 予 算 執 行 に 当 た っ て は ,市 民 生 活 の 一 日 も 早 い 安 全 確 保 の た め , 災害復旧事業を優先的に進める一方で,その他の通常事業については,財政規律を保 持する観点から徹底した経費の節減に努める必要がある。 第3 平 成 24 年 度 予 算 編 成 の 基 本 方 針 平 成 24年 度 の 予 算 に つ い て は , 以 上 の 点 を 踏 ま え , 次 の 5 つ の 項 目 を 基 本 的 な 方 針 と し て編成する。 ま ず ,東 日 本 大 震 災 か ら の 復 旧・復 興 に 向 け た 取 組 み を 最 優 先 の 課 題 と 位 置 付 け , 「水 戸市震災復旧方針」に基づき,公共施設等の早期復旧を目指すとともに,市民生活の 回復に向けて,地域防災力の強化,放射線対策,農水産物等の風評被害防止対策,観 光を始めとする産業復興に引き続き取り組むものとする。 ま た ,市 民 が 安 心 し て 暮 ら せ る ま ち の 実 現 に 向 け て ,市 民 の 安 全・安 心 を 取 り 戻 し , 活力を高める確かな事業を着実に推進するものとし,既存事務事業の徹底的な見直し に取り組みながら,限られた財源を有効に配分し,所要の予算を計上する。 2 1 大震災からの復旧・復興に向けた取組みの推進 (1) 公 共 施 設 の 復 旧 (2) 安 全 ・ 安 心 な ま ち づ く り の 推 進 (3) 観 光 及 び 農 林 水 産 業 の 風 評 被 害 防 止 対 策 の 推 進 (4) 災 害 対 策 の 強 化 (5) 市 民 の 生 活 再 建 に 向 け た 取 組 み の 推 進 (6) 経 済 復 興 に 向 け た 取 組 み の 推 進 2 安心して暮らすことのできる快適空間づくり (1) 次 代 を 担 う 子 ど も た ち を 健 や か に 育 て や す い 環 境 づ く り (2) 自 然 や 歴 史 を 保 全 す る 環 境 調 和 都 市 の 構 築 (3) 水 戸 ら し い 教 育 の 充 実 (4) 高 齢 者 が 安 心 し て 暮 ら せ る 環 境 づ く り (5) 医 療 提 供 体 制 の 充 実 (6) 障 が い 者 福 祉 の 充 実 に よ る 誰 も が 明 る く 安 心 し て 暮 ら せ る ま ち づ く り (7) 社 会 資 本 の 効 果 的 な 維 持 ・ 整 備 (8) 地 球 温 暖 化 防 止 対 策 の 強 化 推 進 (9) 適 正 な ご み 処 理 の 推 進 3 水戸の魅力の発信による経済の活性化 (1) 水 戸 の 魅 力 を 発 信 す る 戦 略 的 な 観 光 振 興 (2) 多 く の 人 が 集 い , 暮 ら す 賑 わ い の あ る 中 心 市 街 地 と し て の 再 生 (3) 県 央 地 域 発 展 に 向 け た 広 域 連 携 の 強 化 (4) 産 業 と し て 成 り 立 つ 農 業 振 興 策 の 強 化 (5) 商 店 街 の 振 興 策 の 推 進 4 市民と行政との協働によるまちづくり (1) 市 民 サ ー ビ ス の 向 上 の た め の 行 財 政 改 革 の 断 行 (2) 地 域 コ ミ ュ ニ テ ィ 活 動 の 促 進 (3) 市 民 に 開 か れ た 行 政 運 営 の 充 実 5 「中期的財政見通し」を視野に入れた財政構造の健全化 厳しい行財政環境の中,分権型社会を生き抜く確かな財政基盤の構築,財政の健全 性 や 弾 力 性 を 確 保 す る た め の 指 針 の ひ と つ と し て ,「 水 戸 市 の 中 期 的 財 政 見 通 し 」( 平 成 24~ 28 年 度 )を 策 定 し た と こ ろ で あ る が ,行 財 政 改 革 の 実 施 に よ る 改 善 策 を 見 込 ん で も , 計 画 期 間 中 の 5 年 間 の 累 計 で 約 41 億 円 の 財 源 不 足 が 生 じ る 見 込 み で あ る 。 3 このため, 「 行 財 政 改 革 プ ラ ン 2010」に 基 づ き ,市 税 徴 収 率 の 向 上 や 使 用 料・手 数 料 の計画的な改定に努めるほか,新たな財源の拡充,民間委託の推進等による職員定数 の削減,市債残高の抑制による公債費の縮減など,行財政改革に徹底的に取り組み, 中長期的視点に立った規律ある財政運営を行っていくものとする。 第4 1 予算編成要領 予算編成に関する基本的事項 予算編成にあたっては,歳入の伸びが期待できない一方で,扶助費などの義務的経 費の増加などに対応しつつ,基本方針に掲げる本市の重要課題に的確に取り組み,市 民福祉の一層の向上を図らなければならないことから,全庁を挙げて既存の事務事業 の徹底した見直しや新たな歳入確保に向けた検討を行い,厳しく踏み込んだ経費の節 減・合理化に努め,次のとおり予算編成を行うものとする。 (1) 当 初 予 算 は , 原 則 と し て 「通 年 予 算 」で 編 成 す る こ と と し , 年 間 を 通 し て 予 測 さ れ るすべての収入・支出を漏れなく要求すること。 国の各省庁の予算要求の内容や,県の予算編成の状況などについては,確実にそ の動向を把握し,的確に予算要求に反映させること。予算要求後においても,制度 変更等が明らかになった場合には,速やかに財政課と情報を共有すること。 (2) 経 常 的 経 費 に つ い て は , 行 政 の 責 任 分 野 を 的 確 に 見 極 め , 最 小 の 経 費 で 最 大 の 効 果が発揮できるように,徹底した見直しを行うとともに,施策・事業の優先順位に ついても厳しい選択を行い,事業の廃止・縮小・統合に取り組むこと。 (3) 新 規 事 務 事 業 に つ い て は , 後 年 度 負 担 , 緊 急 性 , 必 要 性 , 効 果 等 に つ い て 十 分 検 討のうえ,スクラップ・アンド・ビルドの原則により,既存の事務事業の見直しに よる財源の組み替え等によって対処すること。 (4) 各 種 施 策 の 計 画 に あ た っ て は , 安 易 に 一 般 財 源 に 頼 る こ と な く , 各 分 野 に お け る 行財政制度を十分に調査研究し,財源の確保に努めること。 (5) 施 設 の 新 設 及 び 増 改 築 に あ た っ て は , 建 設 費 の 低 減 に 努 め る と と も に , 将 来 の 維 持管理に係る財政負担に鑑み,管理運営の方法について計画段階から比較検討をし たうえで適切な方針を定め,経済的・効率的な管理運営ができるよう十分配慮する こと。 (6) 民 間 委 託 に つ い て は , 市 民 サ ー ビ ス の 向 上 と 事 務 事 業 の 効 率 化 の 視 点 か ら , 所 管 事務事業の委託可能性について十分検討し,積極的に推進すること。 (7) 特 別 会 計 及 び 企 業 会 計 に つ い て は , 独 立 採 算 の 原 則 に 基 づ き , 経 営 的 視 点 に 立 っ て,事業運営の一層の効率化による支出の抑制と積極的な収入確保に努め,安易に 一般会計からの繰入れに依存することのないよう,財政の健全化に努めること。 特 に 使 用 料 等 に つ い て は ,中 長 期 的 見 通 し に 立 っ て 適 時 適 切 な 改 定 を 検 討 す る こ と 。 4 (8) 外 郭 団 体 に つ い て は , 市 民 サ ー ビ ス の 向 上 と 経 費 の 徹 底 し た 抑 制 , 独 自 財 源 の 一 層の確保に努め,民間と競合可能な自立的経営の実現に取り組むこと。 ま た , 事 業 目 的 基 金 等 の 留 保 財 源 の あ る 団 体 は , 平 成 23 年 度 末 残 高 見 込 額 の 10% 以上を目安として取り崩し,これを市補助金対象事業に充当することにより,市補 助金を削減して予算要求をすること。 (9) 議 会 及 び 監 査 委 員 の 意 見 や 指 摘 事 項 な ど に つ い て は ,そ の 趣 旨 を 十 分 検 討 の う え , 速やかな改善を図ること。また,市民要望,請願,陳情等についても,その事業の 必 要 性 ,緊 急 性 等 を 十 分 に 検 討 す る と と も に ,実 現 可 能 性 を 慎 重 に 判 断 し た う え で , 適切な予算要求を行うこと。 (10)他 の 部 課 と 関 連 の あ る 事 務 事 業 の 予 算 要 求 に あ た っ て は , 相 互 に 十 分 な 協 議 を 行 い ,目 的 の 重 複 す る 事 業 に つ い て は 整 理 統 合 を 図 る な ど ,経 費 を 縮 減 す る と と も に , より一層事業効果を高めるよう努めること。 2 予算編成の手法と要求基準 (1)予 算 編 成 の 手 法 ①枠配分対象経費 枠配分方式については,事業に対する深い理解と市民ニーズを的確に把握してい る担当部課の主体的判断と責任において,既存の事務事業の徹底的な見直しや取捨 選 択 を 行 い , 真 に 市 民 が 求 め る 施 策 を 実 現 す る た め , 平 成 18年 度 予 算 編 成 か ら 導 入 している。これまで,枠配分対象経費は原則として査定を行わないものとしていた が ,平 成 24年 度 予 算 編 成 に お い て は ,制 度 導 入 後 5 年 以 上 が 経 過 し た こ と を 踏 ま え , 制度の再評価を行う観点から対象事業の必要性や費用対効果を検証し,枠配分対象 経費であっても必要に応じて査定を行う方針とする。 各部においては,財政課より示達する部の限度額の範囲内において,すべての施 策の徹底した見直しによる事業費の精査を行うとともに,重点事業への優先配分に より予算要求を行うこと。 ②個別査定対象経費 投資的経費や政策的判断により実施する事務事業など,年度間の予算の変動が大 きい経費や義務的経費については,個別に予算額を査定するので,事業の費用対効 果や実現可能性,過去の実績等を十分検討したうえで予算要求すること。 また,今まで枠配分対象経費であった施設管理費や事業費についても,震災の影 響により増減の大きいと認められるものは,個別査定経費として要求すること。 5 ③特別予算枠 ア 安心みと実現特別枠 基 本 方 針 に 掲 げ る「 1 大 震 災 か ら の 復 旧・復 興 に 向 け た 取 組 み の 推 進 」 「2 心 し て 暮 ら す こ と の で き る 快 適 空 間 づ く り 」「 3 活性化」 「4 安 水戸の魅力の発信による経済の 市 民 と 行 政 と の 協 働 に よ る ま ち づ く り 」に 資 す る ソ フ ト 事 業 に つ い て は , 平 成 24年 度 予 算 編 成 か ら 新 た に 設 定 す る 「 安 心 み と 実 現 特 別 枠 」 に よ り 予 算要求を行うこと。 この枠は,新規事業のみならず既存事業の拡充についても対象とするので,枠 配 分 対 象 経 費 で 実 施 し て い た 事 業 に つ い て は ,枠 配 分 額 を 返 還 し て 要 求 す る こ と 。 な お ,「 安 心 み と 実 現 特 別 枠 」に つ い て は ,市 長 へ の プ レ ゼ ン テ ー シ ョ ン に よ る コンペ方式で事業採択を行うので,新しい価値観や若い職員のアイデアを積極的 に活用した提案を行うこと。 イ 予算節減奨励特別枠 各 部 課 が 自 ら の 創 意 工 夫 に よ っ て 経 費 の 節 減 及 び 収 入 増( 新 た な 収 入 項 目 の 設 定 ,料 金 改 定 な ど )を 図 る こ と を 奨 励 す る た め に ,そ の 節 減 額 又 は 収 入 増 額 の 一 定額を特別枠として配分する。 平 成 24 年 度 予 算 編 成 に お い て は , 平 成 22 年 度 決 算 及 び 平 成 23 年 度 執 行 を 対 象 と す る も の と し , 節 減 額 又 は 収 入 増 額 の 1/2 以 内 の 額 を 平 成 24 年 度 予 算 に 特 別枠として加算する。 (2) 要 求 基 準 枠配分対象経費,個別査定経費及び特別予算枠については,それぞれ次表の基準に より要求するものとする。 経費区分 枠配分対象経費 経費の内容 要求基準等 ・定 例 的 な 経 常 経 費( 一 般 事 務 費 ,施 ・ 平 成 23年 度 当 初 予 算 計 上 額 を 基 準 設等維持管理費) に,一般財源ベースで算定した配 ・政 策 的 事 務 事 業 経 費 の う ち 定 例 化 し 分額を各部に示達するので,必ず ているもの その範囲内で要求すること。 ・投 資 的 経 費 の う ち 定 例 的 に 実 施 し て ・ 事 業 の 必 要 性 や 費 用 対 効 果 を 見 極 いるもの めたうえで,必要に応じて査定を ・枠配分内で生み出した新規経費 行う方針であるため,既存事務事 業の徹底的な見直しにより,重点 事業に優先配分した予算要求を行 うこと。 個別査定対象経費(枠外経費) 投資的経費 ・ 枠 配 分 対 象 経 費 と し て 指 定 さ れ た 定 ・建 設 単 価 や 規 模 等 を 再 度 精 査 し た うえで,必要最小限の事業費で要 例的なものを除く投資的経費 (「 3 か 年 実 施 計 画 」の 内 示 に お い て 求すること。 平 成 24年 度 の 実 施 を 位 置 付 け ら れ た ・ 投 資 的 事 業 計 画 書 の 作 成 ・ 提 出 を 事 業 に 限 る 。) 必須とする。 6 政策的事務 事業経費 ・政策的判断により実施する事務事業 ・対象者や実施手法等を精査したう 経費(枠配分対象経費として指定さ えで,必要最小限の事業費で要求 れた定例的なものを除く) すること。 ( 新 規 施 策 に つ い て は ,「 3 か 年 実 ・政 策 的 事 務 事 業 調 書 の 作 成・提 出 施 計 画 」 に お い て 平 成 24年 度 の 実 施 を必須とする。 を 位 置 付 け ら れ た 事 業 に 限 る 。) そ の 他 の 経 費 ・そ の 性 質 上 ,配 分 枠 内 で 処 理 で き な ・ 内 容 に つ い て 精 査 し た う え で , 必 いものとして別に定める経費 要最小限の事業費で要求するこ ・震 災 の 影 響 に よ り ,所 要 経 費 の 変 動 と。 が大きい施設管理費や事業費 ・枠配分対象経費として示達された も の の う ち , 大 幅 な 変 動 ( ±20% を 目 安 と す る 。)が 見 込 ま れ る も の については,事前に財政課と協議 のうえ,枠配分額を返還し,枠外 経費(個別査定対象経費)として 予算の要求を行うこと。 ・人件費については,別途配付の給 義務的経費 ・人件費 与見積書により現員現給で要求す ・扶助費 ・公債費 るものとし,財政課において,行 政改革課の定数査定を踏まえて所 要額の調整を行うものとする。 ・扶助費については,決算見込額等 を踏まえ,必要最小限の経費をゼ ロベースからの積み上げにより要 求すること。特に市単独の扶助費 については,優先順位の厳しい選 択を行うなど徹底した見直しを行 ったうえ,要求すること。 ・公 債 費 に つ い て は ,正 確 に 積 算 し , 所要額を要求すること。 特別枠経費 安心みと実現 特別枠 予算節減奨励 特別枠 ・基 本 方 針 に 掲 げ る「 大 震 災 か ら の 復 ・ 採 択 は , 市 長 へ の プ レ ゼ ン テ ー シ 旧・復 興 に 向 け た 取 組 み の 推 進 」 「安 ョンによるコンペ方式で決定す 心して暮らすことのできる快適空 る。 間 づ く り 」「 水 戸 の 魅 力 の 発 信 に よ ・ 人 員 増 や 後 年 度 に 事 業 負 担 の 増 加 る 経 済 の 活 性 化 」「 市 民 と 行 政 と の が見込まれる事業は除く。 協 働 に よ る ま ち づ く り 」に 資 す る ソ フト事業 ・枠 配 分 対 象 事 業 に 単 年 度 に 限 り 加 算 ・ 平 成 22年 度 決 算 及 び 平 成 23年 度 執 することができる。 行において,自らの創意工夫によ ・主 に ソ フ ト 事 業 を 対 象 と す る 。た だ る予算の節減や収入増(新たな収 し ,後 年 度 に 負 担 が 生 じ る 見 込 み の 入項目の設定,料金改定など)を ものは除く。 実施した場合は,創意工夫により 生 み 出 し た 財 源 の 1/2 相 当 額 を 特 別枠として配分する。 7 3 歳 入 に関 する留 意 事 項 歳入予算は,歳出予算と比べて軽視されがちであるが,収入が確保されてはじめて 支出が可能となることを再認識し,社会経済情勢の変化,国・県の施策や制度改正の 動向等に十分留意し,新たな財源の検討も含め,財源確保に積極的に取り組むととも に ,過 大・過 小 の 見 積 り と な ら な い よ う 注 意 す る こ と 。な お ,国 ・県 等 の財 源 について, その確 保 が見 込 めない場 合 には,年 度 途 中 において執 行 停 止 などの措 置 を講 じることになる ので厳 に留 意 されたい。 市税や使用料等については,滞納整理の推進による徴収率の向上,適正な受益者負 担の設定など自主財源の確保に努めるとともに,本年度の税収等についてもその確保 に最善の努力をすること。 (1) 市 税 市税収入は,財政運営の根幹をなすものであり,その見積りにあたっては,今後 の経済情勢の動向や市民所得の推移,税制改正等を慎重に見極めるとともに,収納 率向上の方策を検討し,明確な目標を設定したうえで的確な額を見積もること。 (2) 地 方 交 付 税 , 地 方 特 例 交 付 金 等 関 係 法 令 の 改 正 動 向 や 地 方 財 政 計 画 等 を 十 分 に 勘 案 し ,的 確 な 見 積 り を 行 う こ と 。 (3) 分 担 金 及 び 負 担 金 応益負担の原則に立って対象者の把握及び厳正な徴収に努め,適正な見積りを行 うこと。また,他団体の動向,類似施設の料金等を十分把握しておくこと。 なお,分担金及び負担金の徴収にあたっては,法令又は条例の規定が必要である ので,徴収根拠を再確認すること。 (4) 国 ・ 県 支 出 金 事務事業の緊急性,必要性,効果,内容等を精査検討して,対象事業を厳選する とともに,国・県の制度改正や予算編成の動向等に留意し,補助対象,補助率,補 助単価等について正確に把握し,確実な額を見積もること。 (5) 使 用 料 ・ 手 数 料 受益者負担の原則,住民負担の公平性の確保を図るため,他団体の状況や類似施 設との均衡を考慮したうえで,賄い率の観点から料率や単価の再検討を行い,適正 な額を見積もること。 なお,各施設の運営にあたっては,市民サービス及び利用率の向上に努めるとと もに不断の経営努力を行い,効率的な管理運営に配慮すること。 (6) 財 産 収 入 財産の有効活用を図る観点から,未利用市有財産の運用策を検討し,売却や貸付 による収入を適正に見積もり,積極的に予算計上すること。 8 (7) 市 債 市債は,その元利償還である公債費の増加に伴う財政負担が,後年度の財政運営 に大きな影響を及ぼすものであり,市債残高が累増しない財政構造を確立すること が 極 め て 重 要 で あ る 。「 水 戸 市 行 財 政 改 革 プ ラ ン 2010 」 に お い て は , 将 来 の 公 債 費 負 担を軽減するため,一般会計における普通債の新規借入額を償還元金の8割以下に 抑制することを位置付けている。これを踏まえ,安易に市債に依存する事業計画は 慎むこと。 なお,事業の適債性,充当率等については事前に財政課と協議すること。 (8) そ の 他 の 収 入 本市においては,歳入等検討委員会の設置により様々な財源確保策を実施してき たところであるが,新たな財政負担や市税収入の減少など,より一層厳しい財政運 営が予想されることから,職員1人ひとりの創意工夫により新たな財源の確保に積 極的に努めること。 また,零細なもの又は捕捉が困難なものについても,貴重な財源という認識に立 って,極力把握し,その積極的な確保に努めること。 4 歳出に関する留意事項 歳出予算の見積りにあたっては,最小の経費で最大の行政効果が発揮できるよう創 意工夫し,徹底した経費の節減に努めるとともに,限られた財源の重点的・効率的な 配分を行うものとする。 したがって,国・県の補助事業といえども,安易に実施することなく,十分検討し て選択するとともに,その内容,緊急性,効果等について,さらに精査すること。 (1) 人 件 費 組織機構の簡素合理化や民間委託を積極的に推進し,人員の効率的配置により, その抑制に努めること。職員給与については,別途配付の給与見積書を参考に現員 現給で要求することとするが,財政課において,行政改革課の定数査定を踏まえて 所要額の調整を行うものである。 なお,新規の事務事業等により増員の必要がある場合には,既存事務事業の見直 しにより,その吸収を図ること。また,嘱託員及び臨時職員については,その必要 性及び有効性について十分な検証を行うこと。 9 (2) 物 件 費 賃金,旅費,需用費等の一般行政経費については,行財政改革の一環として徹底 した節減を図り,極力縮減して見積もること。特に委託料については,安易に従来 の方式を踏襲することなく,委託業務の内容及び方法を再検討し,必要最小限の委 託とすること。調査・設計委託については,基本的な方針を構築したうえで要求す るものとし,職員の能力育成を図る観点からも,特殊で専門的な内容を除き極力内 部対応とすること。 また,備品購入費については,法定耐用年数を機械的に適用するのではなく,購 入の必要性や時期を熟考のうえ,要求すること(枠内経費にあっても同様の扱いと す る )。 (3) 扶 助 費 対象人員の推移,扶助基準,制度改正や単価改定の動向を的確に把握し,決算状 況等を踏まえ,適正に見積もること。 市単独で国・県の基準に上乗せや対象者の拡大をしている事業や,他団体と比較 し て 給 付 水 準 が 高 い 事 業 に つ い て は ,そ の 必 要 性・妥 当 性 を 再 検 討 し ,廃 止・統 合 ・ 組替えなど徹底した見直しを行うこと。 国・県の補助事業であっても,特に新規事業については,補助制度の継続性等に ついて十分検討のうえ,県等と十分協議を行い,必要最小限の額を見積もること。 (4) 補 助 金 ・ 負 担 金 及 び 交 付 金 水 戸 市 補 助 金 等 検 討 専 門 委 員 か ら 提 出 さ れ た 「 平 成 21年 度 水 戸 市 補 助 金 等 検 討 報 告 書 」の 趣 旨 を 踏 ま え ,補 助 金 等 の 行 政 効 果 等 を 検 証 す る と と も に ,「 補 助 金 等 の 適 正化を進めるための基本ルール」に基づき見直しを行うこと。 なお,新規補助金の創設については,行財政改革を推進する観点から,厳に抑制 する方針である。 (5) 投 資 的 経 費 厳 し い 財 政 事 情 を 考 慮 し ,事 業 の 緊 急 性 ,投 資 効 果 ,後 年 度 の 財 政 負 担 等 を 十 分 に検討し, 「 3 か 年 実 施 計 画 」に 位 置 付 け ら れ る 事 業 で あ っ て も ,実 施 時 期 の 再 考 , 事 業 規 模 の 縮 小 ,段 階 的 整 備 な ど ,財 源 的 に 無 理 の な い 計 画 に 見 直 し て 予 算 要 求 す ること。 ア 補 助 事 業 に つ い て は ,国 ・ 県 の 施 策 ,財 源 措 置 等 の 動 向 に 留 意 し ,よ り 有 利 な 補助制度の適用を検討するなど,財源確保に創意工夫を凝らすこと。 な お , 国 の 制 度 変 更 に よ り 平 成 22年 度 か ら 補 助 対 象 外 と な っ た 事 務 費 に つ い て は,漫然と単独費として要求することがないよう,徹底した節減に努めること。 イ 各 施 設 の 整 備 に あ た っ て は ,効 率 的 な 運 営 や 維 持 管 理 費 の 低 減 化 な ど ,施 設 完 成後の財政負担に十分留意のうえ,適正な規模・内容とすること。 ウ 用 地 の 取 得 を 計 画 す る に あ た っ て は ,土 地 利 用 状 況 ,将 来 の 財 政 に 及 ぼ す 影 響 を十分検討のうえ,予算要求を行うこと。 10 (6) 繰 越 額 の 縮 減 及 び 予 算 の 載 せ か え 近 年 , 事 業 の 繰 越 が 増 加 傾 向 に あ る こ と か ら , 平 成 23年 度 の 予 算 執 行 に お い て , 災害復旧事業を除く単独事業で年度内に竣工できる見込みのないものについては, 原 則 と し て 11月 以 降 の 執 行 を 認 め な い こ と と す る の で , 必 ず 平 成 24年 度 予 算 と し て 要 求 す る こ と 。( 詳 細 に つ い て 別 途 通 知 予 定 ) (7) 情 報 シ ス テ ム 関 連 予 算 情報システムの改修や更新を予定している場合は,見積書及び仕様書,システム 概念図等を準備し,必ず情報政策課と事前に協議のうえ要求すること。 5 要求書の提出等 (1) 提 出 す る 様 式 及 び 部 数 別途通知 (2) 予 算 編 成 の 日 程 年 月 日 事 項 平 成 23年 9 月 2 7 日 ( 火 ) 第 1回 予 算 編 成 連 絡 会 議 ( 予 算 編 成 方 針 協 議 ) 平 成 23年 9 月 3 0 日 ( 金 ) 第 2回 予 算 編 成 連 絡 会 議 ( 予 算 編 成 方 針 決 定 ) 平 成 23年 1 0月 5 日 ( 水 ) 予算編成事務説明会 平 成 23年 1 0 月 2 1 日 ( 金 ) 科目メンテナンス期限 平 成 23年 1 0月 下 旬 3 か 年 実 施 計 画 内 示 (政 策 企 画 課 ) 平 成 23年 1 0 月 3 1 日 ( 月 ) 枠外組替及び予算節減奨励特別枠協議期限 平 成 23年 1 1 月 1 5 日 ( 火 ) 予算要求書提出期限 平 成 23年 1 1月 中 旬 ~ 12月 中 旬 財政課予算要求内容ヒアリング 平 成 23年 1 1月 下 旬 第 3回 予 算 編 成 連 絡 会 議 (予 算 要 求 市 長 概 要 説 明 ) 平 成 23年 1 2月 上 旬 「 安 心 み と 実 現 特 別 枠 」市 長 プ レ ゼ ン テ ー シ ョ ン 平 成 23年 1 2 月 上 旬 ~ 24年 1 月 中 旬 財政課予算調整 平 成 24年 1 月 下 旬 予算市長調整会議 平 成 24年 1 月 末 第 4回 予 算 編 成 連 絡 会 議 (予 算 内 示 案 提 示 ) 平 成 24年 1 月 末 予算案各 課 内 示 11 平成24年度予算における財源見通しの考え方 1 平成24年度予算における財源見通し(一般会計) 平成24年度予算における歳入一般財源,歳出充当一般財源の推計は, 「水戸市の中期的財政見通し」に より,以下のとおりである。 (1) 推計の基本的な考え方 平成23年度当初予算及び決算見込みをベースとし, 「水戸市行財政改革プラン2010」の施策を踏まえ, 財政健全化に取り組むこととする。 項 目 推 計 の 考 え 方 ・震災の影響等により,個人市民税の所得割,法人市民税の法人税割の調定が大 きく減少するものとして推計 市税 ・固定資産税は平成23年度の調定状況及び評価替えの影響をもとに推計 歳 ・ 平成25年度に徴収率90%を達成するものとして推計(平成24年度88.8%) 地方譲与税等 ・平成23年度普通交付税の基準財政収入額の算定結果を基本に推計 入 地方交付税 ・普通交付税は,平成23年度算定額をベースに個別要因を考慮して推計 臨時財政対策債 ・平成23年度決定見込と同水準として推計 その他の収入 ・過去の推移などから推計 人件費 ・平成24年度から27年度までに100人の定数削減を行うものとして推計 扶助費 ・項目ごとに,事業単価改定,対象者数の増減を考慮して推計 ・既発債分等に平成23年度借入見込みを加え推計。普通債発行額は,当該年度の 公債費 普通債償還元金の8割(50億円)以内とする。 歳 普通建設事業費 ・仮に平成23年度当初予算と同額としている。 出 繰出金 ・会計ごとに制度改正等それぞれの特殊事情を勘案して推計 ・物件費は,震災による使用料(特定財源)の減少や,事務の委託化などの影響 により増加を見込んで推計 ・補助費等は,補助金の見直し等により1%の削減を行うとして推計 その他 (2) 一般財源収入と一般財源充当見込額の推計 区 分 (単位:百万円) 平成24年度(推計) 平成23年度(当初) 39,735 40,766 △1,031 △2.5% 地方譲与税等 4,389 4,605 △216 △4.7% 地方交付税 8,193 7,577 616 8.1% 臨時財政対策債 4,735 4,481 254 5.7% 663 751 △88 △11.7% 歳入合計 57,715 58,180 △465 △0.8% 義務的経費 32,041 32,081 △40 △0.1% 人件費 15,503 15,724 △221 △1.4% 扶助費 6,746 6,415 331 5.2% 公債費 9,792 9,942 △150 △1.5% 普通建設事業費 3,047 3,047 - -% 繰出金 9,715 9,529 186 2.0% その他の経費 13,665 13,523 142 1.1% 歳出合計 58,468 58,180 288 0.5% 収支差額 △753 - △753 市税 その他の歳入 12 増 減 額 増 減 率 推計の結果,平成24年度の収支差額は,約7億5千万円の財源不足となる見込みである。 なお,財政調整基金については,震災対応事業の実施のため,本年度において多額の取崩しを 行う予定であり,緊急的な財政需要に対応するには不十分な額であることから,当初予算におい ては原則として取崩しを行わないこととする。 (財政調整基金の状況) 平成22年度末残高 (単位:百万円) 平成23年度増減予定額 (9月補正後) 2,566 平成23年度積立見込額 (前年度実質収支の1/2) △1,788 平成23年度末残高見込 1,457 2,235 2 財源不足への対応について (1)「枠配分方式」導入による削減見込み額について 区 分 一般会計 平成23年度(当初) (単位:百万円) 配分率 4,686 投資的経費(枠配分対象) 削減困難な事務事業経費 その他の事務事業経費 特別会計 枠配分額 4,601 △85 357 90% 321 △36 3,338 100% 3,338 - 991 95% 942 △49 590 △5 495 95 - △5 595 削減困難な事務事業経費 その他の事務事業経費 外郭団体委託料・補助金 削減困難な事務事業経費 その他の事務事業経費 合 計 枠配分による 削減額 495 100 100% 95% 693 686 552 141 100% 95% 5,974 552 134 - △7 5,877 △97 ※一般会計は一般財源ベース,特別会計及び外郭団体委託料・補助金は歳出ベースの配分 (2)投資的経費及びその他の経費の削減 推計による財源不足見込額の753百万円に対し,枠配分方式導入により97百万円を削減しても, なお656百万円の不足が見込まれるため,さらなる財源不足解消に向けた取り組みを進め,収支の 均衡を図ることとする。 ア 投資的経費 現在,中期的財政見通しにおける充当一般財源額を踏まえ, 「3か年実施計画」の策定が進め られているが,各部内で調整のうえ,以下の削減率を基本として予算要求することとする。 (事業費ベース) 補助事業 △5% 単独事業 △5% イ その他の経費 人件費,物件費,補助費等について,1の財源推計で見込んだ削減に加え,更なる削減を行 うほか,扶助費及び繰出金についても抑制する。 なお,以上に関わらず,一般財源の見通しについては,国の予算編成や地方財政対策の動向等 を踏まえ,予算編成作業の過程で弾力的な見直しを行うものとする。 13