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焼津市個人番号の利用及び特定個人情報の提供に関する条例素案

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焼津市個人番号の利用及び特定個人情報の提供に関する条例素案
焼津市個人番号の利用及び特定個人情報の提供に関する条例素案について
1
条例制定の趣旨
行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(平成25年法
律第27号。以下「番号法」といいます。)が施行されたことに伴い、来年1月から各自治
体や国の機関において個人番号の利用が始まります。本条例案は、これに伴い、本市にお
いて個人番号の利用及び個人番号を含む個人情報(以下これを「特定個人情報」といいま
す。)の提供を適正かつ円滑に行うことができるよう必要な事項を定めることにより、申
請手続を簡略化し、市民の皆様の負担を軽減するとともに、市の行政事務を効率的に行う
ために制定しようとするものです。
2
条例案の概要
(1) 個人番号の利用について
番号法は、個人番号を利用することができる範囲を社会保障、税又は防災分野の事務
に限定している(番号法第9条第1項・別表第一)一方で、社会保障、地方税又は防災
に関する事務その他これらに類する事務であれば、各自治体が条例で定めることにより、
個人番号を利用することができる(番号法第9条第2項)とも定めており、この規定に
基づき、自治体は、適正かつ円滑に個人番号を利用する事務を行うため、次の2つの事
項について、条例で定めます。
番号法に規定されていない事務で、市が独自に個人番号を利用すること につ
ア
いて
番号法において番号を利用することと定められた事務(以下これを「法定事務」と
いいます。)以外の事務について、個人番号を利用する必要性等を検討した結果、市
民の皆様が行う申請について税証明等の添付書類を不要とすることにより手続を簡略
化するとともに、市の事務処理を円滑に行うため、個人番号を利用する法定事務と関
連性が高い次の事務については、平成28年1月1日から個人番号を独自利用します。
個人番号を利用する事務の範囲=社会保障・税・防災に関する分野
【法
定
事
務】
【市が独自で個人番号を利用する事務】
生 活 保 護 に 関 す る 事 務
介護保険サービス利用者負担額の助
国 民 健 康 保 険 に 関 す る 事 務
成に関する事務
地 方 税 に 関 す る 事 務
介護保険サービス利用者負担額軽減
実施法人の助成に関する事務
介 護 保 険 に 関 す る 事 務
不妊治療費の助成に関する事務
母 子 保 健 法 に 関 す る 事 務
就学援助費の支給に関する事務
就学支援金の支給に関する事務
特別支援教育就学奨励費の支給に関
特別支援学校就学支援に関する事務
する事務
など
イ 市の同一機関内において実施される番号法に規定された複数の事務間で情報
連携し、個人番号を利用することについて
番号法は、自治体や国の機関が社会保障、税及び防災分野のどのような事務
において個人番号を利用することができるかについて具体的に定めるとともに
(番号法第9条第1項・別表第一)、それらの事務を行う過程において、他の
自治体や国の機関から特定人の地方税関係情報や生活保護関係情報等を得る必
要が生じた場合には、総務大臣が管理する情報提供ネットワークシステムを使
用し、必要な情報を照会し、又は提供することができる旨定めております(番
号法第19条第7号・別表第二)。
しかし、自治体の現場においては、他の自治体や国の機関との情報連携だけ
では法定事務を円滑に行うことはできません。自治体の内部には、市長や教育
委員会等、各々所管事務を持った行政機関が複数存在しますが、法定事務を円
滑に行うためには、これらの機関が自ら実施する複数の法定事務間で情報連携
し、必要な情報を得る必要があります。例えば、市民であるAさんが児童手当
の支給対象者となるかどうかを市長が判断するためには、Aさんの前年所得に
関する情報を確認する必要がありますが、これを行うことは、市長が法定事務
として実施する「地方税に関する事務」で作成され、個人番号で管理されてい
るAさんの所得情報を、同じく市長が法定事務として実施する「児童手当に関
する事務」で利用することを意味します。
また、市民であるBさんについて市長が生活保護の開始決定を行った場合に
は、Bさんは、国民健康保険の被保険者ではなくなるため、Bさんに対し生活
保護の開始決定が行われたという情報を市長は国民健康保険の事務で利用する
必要があります。これは、市長が法定事務として実施する「生活保護に関する
事務」で作成され、個人番号で管理されているBさんの生活保護関係情報を、
同じく市長が実施する法定事務である「国民健康保険に関する事務」で利用す
ることを意味します。
このように自治体の同一の機関(市長)が実施する法定事務間で情報をやり
取りする(番号法別表第一の項をまたいで情報連携する)ことを「庁内連携」
といい、どのような庁内連携を行い、個人番号を利用するかについて、各自治
体は条例で定めなければならないとされました(番号法第9条第2項)。
本市においては、条例で次のような内容を定めます。
① 番号法上、市長又は教育委員会が情報提供ネットワークシステムを使用し
て他の自治体や国の機関に照会し、又は提供することが認められている特定
個人情報(地方税関係情報や生活保護関係情報等)で、自らが保有している
ものについては、庁内においても情報連携し、法定事務を処理するために必
要な限度で、個人番号を利用します。
② ①以外の特定個人情報であって、市が法定事務を処理するために必要であ
り、庁内連携しなければ事務に支障が生じてしまうものについては、条例で
個別具体的にどのような事務間で庁内連携を行うかを定め、個人番号を利用
します。
このように庁内連携による個人番号の利用について条例で定めれば、連携が
認められた事務間においては、条例の規定に基づき市職員が特定個人情報を適
正に確認することが可能となるため、申請手続に必要とされる税証明等の書類
を添付していただく必要がなくなり、結果として市民の皆様の負担が軽減され
ます。
(2) 特定個人情報の提供について
上記のとおり自治体の内部には、市長という機関をはじめとして、議会や教育
委員会、選挙管理委員会等といった各々所管事務を持った機関が複数存在します。
このような機関同士で特定個人情報を照会し、提供する場合には、どのような事
務でどのような情報のやり取りを行うのかについては、自治体が条例で定めるこ
ととされました(番号法第 19 条第9号)。
本市においては、教育委員会が実施している次の事務について、市長が保有し
ている地方税関係情報や生活保護関係情報の提供を受け、事務を行う必要がある
ため、教育委員会と市長の情報連携について条例で規定します。
ア 就学援助費等の支給事務
生活保護法に規定する要保護者等経済的理由によって就学が困難と認められ
る児童又は生徒の保護者に対し、就学に必要な学用品費、通学用品費、学校給
食費や医療費を支給する事務
イ 特別支援教育就学奨励費の支給事務
特別支援学級等に就学している児童又は生徒の保護者の経済的負担を軽減す
るため、就学に必要な学校給食費、通学費、学用品購入費等を支給する事務
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