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八王子市再生可能エネルギー導入方針(PDF形式 204キロバイト)
八王子市再生可能エネルギー導入方針 平成26年 3月 策定 平成28年 4月 改定 八王子市 八王子市再生可能エネルギー導入方針 1. 背 景 地球温暖化は世界規模で深刻な問題となっており、これを防止するために、原因と なっている温室効果ガスのうち最も占める割合が多い二酸化炭素(以下、「CO 2」とい う)の排出量を削減する取り組みが求められている。 また、東日本大震災や原子力発電所の事故を契機に防災機能の強化や産業の活 性化という視点からも持続可能な自然エネルギーの普及を期待する声が多くなってい る。 こうしたことから、エネルギーを作り、且つ、使用してもCO 2を排出しない「再生可能 エネルギー」(以下、「再エネ」という)の普及を図るための施策が必要になっている。 2. 位置づけ この方針は、八王子市の基本構想・基本計画である「八王子ビジョン2022」のほか 「八王子市環境基本計画」や「八王子市地球温暖化対策地域推進計画」に掲げる再エ ネの事項について推進していくこと、また、本市での再エネの普及方策について調査・ 検討を行った「八王子市再生可能エネルギー導入検討会」の検討内容を踏まえて、八 王子市における再エネの導入方法について基本的な考え方を定めたもの。 3. 定 義 この方針において「公共施設」とは、公有財産のうち建物をいう。 また、「新改築」とは新築及び改築をいう。 4. 適用時期 この方針は、平成26年度から適用する。 5. 基本的な考え方 本市においては、次の考え方に基づき再エネを推進していく。 ・ 市内における再エネ普及の模範となるため、市は率先して再エネ設備の導入を進 める。 ・ 民間の住宅・事業所及び民間の土地への再エネ設備の導入については、自然や 景観などの周辺環境に影響を与えない範囲で適切な取り組みについて促進してい く。 ・ 再エネの普及については、「地球温暖化対策」を基本として推進する。推進するに あたっては「環境教育」、「産業の活性化」、「市民協働」及び「防災対策」等の関連 施策と充分に連携を図り、それぞれの効果を高めることができる仕組みを検討す る。 6. 推進していく再エネの種類 本市においては、次の3種類のエネルギー(再エネ設備)について重点的に導入を推 進していく。 ・ 太陽光(太陽光発電設備) ・ 太陽熱(太陽熱利用設備) ・ 木質バイオマス熱(バイオマス熱利用設備) なお、他の風力、小水力、地中熱、木質バイオマス発電、食品系バイオマス、農産系 バイオマス、下水熱及び廃棄物等の再エネについても、推進していくものとする。 7. 推進方法 本市においては、次の4つの方法で導入を推進する。 ・本市の公共施設への導入 ・市内にある住宅や事業所、土地への導入 ・木質バイオマスエネルギーが普及できる環境づくり ・発展拡大を視野に入れた導入モデルの展開 (1) 本市の公共施設への導入 ※ 詳細については別に基準を定める。 再エネの普及拡大を図るため、本市の公共施設においては率先的に再エネ設備 の導入を進めていく。 再エネ設備導入によって発電した電気については、当該施設や近隣施設への供給 を基本とし、余剰分については電力会社へ売電する。 ○ 施設の新改築における再エネ設備の導入 施設の新改築時においては、企画段階で必ず再エネ設備の導入検討を行い、原 則として再エネ設備を導入する。 また、建物の構造や建材などを工夫し、自然の伝熱を利用して蓄熱・放熱を行うこ とで室内を快適な状態に保つシステム(パッシブソーラーシステム)を備えたものにす る。 ○ 既存施設における再エネ設備の導入 既存施設においては、再エネ設備の導入の機会となり得る改修工事の企画段階 で、必ず再エネ設備の導入検討を行い、積極的に導入する。 (2) 市内にある住宅や事業所、土地への導入 民間の住宅・事業所及び民間の土地への再エネ設備の導入については、相談窓 口の設置等を行い促進していく。 ○ 民間の住宅や事業所への再エネ設備の導入促進 民間の住宅や事業所への再エネ設備設置を促進するため、再エネに関する相談 窓口の設置や情報提供等の支援をしていく。 ○ 事業者が実施する「固定価格買取制度活用事業」の促進 事業者が民間の住宅・事業所及び民間の土地へ太陽光発電装置を設置し売電事 業を行う場合、法令等を遵守したものであり、且つ、自然環境の破壊とならないと判断 されるものについては情報提供等について協力を行う。 また、この内容に関連して市内で市民ファンドを設立・運営しようとする団体がいる 場合についても同様の協力を行う。 (3) 木質バイオマスエネルギーが普及できる環境づくり 本市の特色である豊かなみどりを活かしたエネルギーとして、木質バイオマスが挙 げられる。このため、普及に資する事項、例えば、間伐材等を活用するための運搬、 間伐材等を燃料とするための製造等の仕組みづくりについて推進していく。 ○ 木質バイオマスエネルギー利用設備の普及 八王子市環境基本計画の基本施策である「みどりの多面的機能の活用」を推進す るとともに、森林の適正管理により発生する材について活用できるよう、木質バイオマ ス利用設備の普及拡大を図る。 (4) 発展拡大を視野に入れた導入モデルの展開 再エネの普及拡大を図るため、市が率先してモデル的な導入を行い、エネルギー 循環の仕組みや、ポテンシャルのPR、エネルギーの有効的な利用方法等について PRしていくことで、市域への拡大を進める。 ○ 発展拡大を目指したモデル事業の実施 平成24年度に実施した「市施設への太陽光発電装置設置事業」のようなモデル的 な導入を行い、導入効果やメリット等について情報提供を行うことで民間の住宅や事 業所への普及に繋げる。 8. 普及目標の設定 八王子市環境基本計画において、再エネに関する目標を定める。 9. 推進体制 この方針の確実な推進、また、検討報告書の内容について具現化するために必要な 事項がある場合は、八王子市地球温暖化対策地域協議会において協議を行う。 更に市内大学と企業による再エネ技術の産学連携を支援する。 10. 方針の見直し この方針は、国や東京都の動向、社会情勢を勘案し、必要に応じて見直しを行う。 11. 方針の公表 この方針は、市のホームページで公表する。