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PART78 建築物の省エネ・ 節電・環境対策の巻

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PART78 建築物の省エネ・ 節電・環境対策の巻
●各種ビルメンテナンス業務の決め手をさぐる!
管理資材
セレクション・ガイド集
特設
企画
PART78
建築物の省エネ・
節電・環境対策の巻
■本年度掲載予定テーマ
レジオネラ症
防止対策
CONTENTS
今すぐ役立つ!
建築物の節電対策のポイント
(一財)省エネルギーセンター特任講師
ゲリラ豪雨対策
三角 治洋
ビルの省エネ①
ビルの省エネ②
ビルの省エネ③
特設企画78-1.indd 1
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SELECTION Guide PART 78
今すぐ役立つ!
建築物の節電対策の
ポイント
●(一財)
省エネルギーセンター特任講師 三角
東日本大震災から 4 年が経過し,原発不稼働の
治洋
のが存在しなかった.そのため,電気需要(kW)
下でも「停電の不安はまったくない」といった状
の変動が夜間と昼間,季節別に異様なまでに大き
況が続いている.これには,節電への取組みが大
く拡大する結果となっていた.これに対し,最大
きく寄与している.
電力需要に応えるのに必要な投資や東日本大震災
最近,大幅賃上げや会社大増益など,喜ばしい
の教訓などを踏まえ,国民経済的観点から「電気
ニュースが続々報じられているが,読者諸兄の職
需要の平準化(ピーク時の電気需要の抑制=節電)
場ではいかがだろうか.この1年,石油の価格は
が必要」との判断がなされたのが,今般の省エネ
半値になった(1バレル当たり 100 ドル→ 50 ドル.
法改正である.この改正により,
「買電の平準化」
1バレル= 186L)
.これに救われ,電気料金の再
が各需要家に求められ,需要がピークとなるとき
値上げのペースは緩んでいるが,昨年秋の北海道
にはよりいっそう,効果的な電気の使い方をする
電力の再値上げ,4月の関西電力の再値上げなど,
ことが重要になっている.
実に厳しい状況ではなかろうか.原油相場の回復
電気料金は「基本料金+電力量料金+その他」
とともに,再値上げは必至となる見込みである.
で構成され,料金の3〜4割を占める基本料金は
そこで,こんな時勢に対処すべく,今すぐ役立
最大需要電力(kW.大口需要家では最大需要を予
つ節電の種を,この記事で紹介する.さらなる取
想する契約値,小口需要家では過去1年間の最大
組みを考える契機としていただけると幸いである.
1 省エネ法改正と節電の意義
需要実績値)
,電力量料金は使用量(kWh)をベ
ースとして算出される.そこで,kW の削減に努
力して kWh の減少を促し,電気料金を削減する
努力はこれまでも行ってきたことと思うが,今回
改正省エネ法は,2013(平成 25)年5月 31 日
の改正によりさらなる取組みが求められる.
に公布され,2014 年(平成 26)年4月1日に施行
また,この記事を執筆している 2015 年4月現在,
となった.
改正省エネ法に基づく定期報告(提出期限は7月
従来の電力政策は,
「電気の経済的な安定供給」
末)が進行中であり,事業者は初めての電気需要
(金さえ払えばいくらでも使える)を第一としてい
平準化評価原単位の算出を行っているはずである.
て,
「需要管理」
(電気の使い方の規制)というも
さらに次年度からは同単位の「削減目標1%」の
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建築物の節電対策のポイント
10.0
14 時断面:約 900 万 kW
9.0
50
8.0
7.0
40
6.0
5.0
30
4.0
20
3.0
2.0
10
4
6
0
8 10 12 14 16 18 20 22 24〔時〕
空 調 FAX 冷蔵庫
照 明
プリンタ
エレベータ
パソコン
コピー機 その他
図1 オフィスビルにおける時間帯別電力需要
1)
(東京電力管内)
達成状況を報告しなければならず,未達の場合に
はその理由も記載することになっている.
もっとも,この報告は「年間エネルギー使用量
その他
7%
プリンタ
3%
FAX
0.5%
空調
48%
パソコン
7%
照明
24%
1.0
0
平日 0 2
エレベータ
5%
コピー機
5%
〔W/m2〕
〔百万 kW〕
冷蔵庫
0.5%
60
主な機器・設備の想定
照明 :13W/m2(事務所)
8W/m2(共用部)
パソコン :59W/ 台(オフィスワーカー1人当たり1台)
FAX :58W/ 台(就業者数 30 人当たり1台)
プリンタ :90W/ 台(就業者数 10 人当たり1台)
コピー機 :398W/ 台(就業者数 13 人当たり1台)
冷蔵庫 :140W/ 台(1事業所当たり 0.5 台)
エレベータ:3 000W/ 台(10 事業所当たり1台)
図2 オフィスビルにおける 14 時断面の電力需要
1)
構成(東京電力管内)
1 500kL 以上」の大型ビルや施設のみが対象であ
るが,適用外の中小ビルなどでも法改正の意図す
省告示第 271 号」を参照いただきたい)
.
るところに留意し,自主的に評価原単位を作成し
(1)チェンジ
吟味することを行っていただきたいと考える.そ
電気使用から燃料や熱の使用への転換.自家発
の理由は,電気需要平準化を促進するため,電気
電(コージェネレーション設備や発電専用機)の
料金は今後一段と電気需要に応じた体系(デマン
活用と空気調和設備等の熱源の変更.
ドレスポンス契約)に移行し,夏季や冬季の昼間
(2)シフト
の電気料金が割高になることは確実と予想するか
電気使用機器の使用時間の変更と蓄電・蓄熱の
らである.
活用促進.
加えて今,節電の意義は,
「その経済的効果に尽
(3)カット
きる」と認識する.諸般の事情から,ことに中小
エネルギー使用の合理化.諸々の省エネによる
のビル・事業者にとって,利益の確保がよりいっ
節電の促進や電気平準化に役立つエネルギー管理
そう難しくなってきたのではないかと思う.節電
サービスの活用.
による省コストこそは,これからさらに本格化す
また,平準化指定時間帯(7〜9月と 12 〜3月
るコスト増を確実にカバーする策であると考える.
の昼間時間8〜 22 時)が制定され,この時間帯は
2 節電の基本的な考え方
エネルギー使用の合理化を著しく妨げることなく,
節電を行うことが期待されている.さらに,視野
を広げて考えれば,上記以外にも「夏休みなど業
取組みの定石は,
「チェンジ」
「シフト」と「カット」
務展開のあり方改善」や,経済性も考慮しての「電
とされる.これらについて政府は以下のような指
気利用設備の改修や発電設備への投資」も効果が
針を示している(詳細は「平準化指針:経済産業
あるとしている.
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1)
表1 オフィスビルの節電行動計画の例
建物全体に対する
節電効果
5つの基本アクションをお願いします
照明
空調
OA 機器
執務エリアの照明を半分程度間引きする
13%
使用していないエリア(会議室,廊下など)は消灯を徹底する
3%
執務室の室内温度を 28℃とする(または,風通しなど室内環境に配慮しつつ,
28℃より若干引き上げる)
4%
(+ 2℃の場合)
使用していないエリアは空調を停止する
2%
長時間席を離れるときは,OA 機器の電源を切るか,スタンバイモードにする
3%
さらに節電効果が大きい以下のアクションも検討してください
空調
室内の CO2 濃度の基準範囲内で,換気ファンの一定時間の停止,または間欠運転
によって外気取入れ量を調整する(外気導入による負荷を減らすため)
5%
日射を遮るために,ブラインド,遮熱フィルム,ひさし,すだれを活用する
3%
冷凍機の冷水出口温度を高めに設定し,ターボ冷凍機,ヒートポンプなどの動力
を削減する(セントラル式空調の場合)
2%
メンテナンスや日々の節電努力もお願いします
昼休みなどは完全消灯を心掛ける
照明
従来型蛍光灯を,高効率蛍光灯や LED 照明に交換する(従来型蛍光灯から Hf 蛍光灯または直管形
LED 照明に交換した場合,約 40%消費電力削減)
フィルタを定期的に清掃する(2週間に1度程度が目安)
空調
電気室,サーバー室の空調設定温度が低すぎないかを確認し,見直す
室外機周辺の障害物を取り除くとともに,直射日光を避ける
電気以外の方式(ガス方式など)の空調熱源を保有している場合はそちらを優先運転する
コンセント
動力
電気式給湯機,給茶器,温水洗浄便座,エアタオルなどのプラグをコンセントから抜く
自動販売機の管理者の協力の下,冷却停止時間の延長などを行う
デマンド監視装置を導入し,警報発生時にあらかじめ決めておいた節電対策を実施する
その他
コージェネレーション設備を所有している場合は,発電優先で運転する
需給調整契約(料金インセンティブ)に基づくピーク調整,自家用発電機の活用,操業シフトなど
従業員やテナントへの節電の啓発も大事です
ビル全体の節電目標と具体的アクションについて,関係全部門・テナントへ理解と協力を求める
節電啓発
節電担当者を決め,責任者(ビルオーナー・部門長)と関係全部門・テナントが出席したフォローアッ
プ会議や節電パトロールを実施する
従業員やテナントに対して,家庭での節電の必要性・方法について情報提供を行う
合 計
3 具体的な節電対策
%
への切り込みが求められる.また,表1は「オフ
ィスビル節電行動計画(例)
」である.節電の必
要性が喧伝され始めた時期に,節電の着眼テーマ
東日本大震災後,節電促進のために多くの中小
として政府が示したものだが,とても役立つ資料
ビルや施設で省エネ診断を行った筆者の経験を踏
である.さらに,
表2の「節電対策調査の要約」は,
まえて,さらなる節電措置を以下に紹介する.
2011 年夏季に実施された節電行動を(公社)空気
なお、参考資料として,図1・2に「オフィス
調和・衛生工学会が調査したものである.これら
ビルの電力需要」を示す.オフィス以外の建物の
の資料も併せて参照願いたい.
ピーク時電力需要についても,これが参考になる
3-1.見える化と全員参加
と思われる.空調・照明が支配的であり,これら
電力は時々に変化し,ビルの誰もが電気を使い,
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建築物の節電対策のポイント
表2 節電対策調査の要約
節電効果
2)
内 容
①冷凍機の出口冷水温度を上げる
大
②電気・ガス併用時は非電気系熱源をベース
に運転
③室温照度の緩和
④窓際消灯・間引き・ブラインドの適正管理
⑤台数制御の変更
⑥冷凍機・エアコンの最大容量制限
⑦冷却水温度設定の低温化
⑧クールビズによる設定温度の緩和
中
表3 明るさの基準
⑨空調機器の間欠運転・輪番停止とVAV 最少
風量下げ
⑩室外機への散水
事務室
3)
〔単位:lx〕
推 奨
追 補
労安法
750
500 〜
300 以上
廊 下
100
75 〜
会議室
500
300 〜
食 堂
300
200 〜
階 段
150
100 〜
注)
推奨:JIS Z 9110︲2010 による.
追補:JIS Z 9110︲2011
(追
補1)による.労安法:労働安全衛生法事務所衛生基準
規則「精密な作業」による.
参考 1)ドイツ 500lx,フランス 425lx,米国・カナダ 200
〜 500lx
参考 2)オフィス照明実態では,1000lx 以上 36%,900lx
以上 1 000lx 未満 20%,800lx 以上 900lx 未満 19%,700lx
以上 800lx 未満 21%,700lx 未満 5%
⑪大部屋では室内機の運転台数を減らす
⑫温度コントローラの使用制限
⑬外気取入れ量の削減
⑭厨房用外調機送風温度の適正化
小
⑮電気室など換気・空調併用時の設定緩和と
換気停止
⑯温水便座・ハンドドライヤーなどの停止・
エレベータ台数制限ほか
が,費用はかさむし,全員参加に掉さすおそれも
ある.
また,ビル・施設には未だ節電に関して治外法
権のごときスペースが見られるように思う.厨房,
取組みの遅れているテナントの執務室や店舗,病
院の医療機器室や検査室などである.医師も介護
士も,調理師もテナント企業の代表者も,誰一人
関わり合っている.そのため,電気消費の実態を
漏れることなく,節電へのアクションをお願いし
リアルに表示して全員にわかってもらい,節電ア
たい.
クションをするように仕向けることが大切であ
3-2.区画ごとの管理の強化
る.デマンド監視設備やさらに制御機能を持つ監
執務室に付帯する「廊下や玄関ホール,湯沸か
視制御設備は以前から種々出回っているが,その
し室,トイレや電気室・機械室」などの空調や換
導入や活用が滞っているところが少なくない.
気・照明の運転の実態はどうだろうか.廊下や玄
デマンド表示の方法は,要所に表示ユニットを
関ホールは「執務室ではなく単なる通路」のため,
配備するとか,社内のイントラネットに取り入れ
執務室のようなきめ細かな管理はまったく必要が
るなど,効果的な方法を具体化したい.また,シ
ない.電気室や機械室は労働安全衛生と設備保全
ンプルにデマンド警報が出た時点で社内放送する
に十分な管理でよい.
「常時は電源オフ.必要な
のもよいのではないかと思う.とにかく,全員に
ときのみオン」を目指したい.
節電措置を促すため,今の電力デマンド値を知ら
3-3.照度の適正化
せるべきである.筆者が関係した施設や店舗でも,
東日本大震災以降,東京都庁の執務室の蛍光灯
従業員全員にデマンド注意をしたところ,さらな
は半減したが,業務にまったく支障がなく,東京
る「消す」「止める」行動をしていただけて成果
都は今や「事務室の適正照度は 500lx」を推奨し
を上げることができた例がある.その設備導入に
ている.他国と照度の比較をした結果,日本は飛
はコストがかかるが,比較的少額であるし,リー
びぬけて明るいことが判明し,JIS の照度基準に
スといった方法もある.すべての事業場のすべて
は「追補1」
(推奨照度 750lx に対して照度範囲
の職場で,今や見える化は不可欠であり.節電の
500 〜 1 000lx など)がにわかに整備された(表3)
.
第一歩と認識する.
夏季電力ピーク時間帯における照明の比率は,
デマンド警報が出た場合に「自動的に停止する
図1・2にみるように大きいため,点灯時間の長
設備をあらかじめ決めておく」という対策もよい
いところは明るさの必要性を確認し,調整を徹底
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Ⅰ 業務用空調機への節電・省エネ対策
A.VRV・エネ・TUNING(省エネチューニングサービス)
既存ビル用マルチエアコンに対して現地設定により下記制御
を組み合わせて節電・省エネを図る.
①冷媒温度制御
実負荷に合わせ,室内機の冷媒温度を制御.
中・低負荷時の消費電力の低減を図る.
冷房運転時は蒸発温度,暖房運転時は凝縮温度を制御するた
め,季節を問わず効果がある.
②圧縮機の容量制御
圧縮機の容量(出力)を一定以下に制限.
高負荷時のピーク電力の抑制を図る.
なお,最近の機種では電流センサを設けており消費電力を制
御する.
モリエル線図の変化
負荷に合った
蒸発温度コントロール
〔kW〕 定格電力
ピーク電力〔kW〕削減率
B.スカイエネカット
制限目標
ピーク電力を
制限目標以下に抑制
8:00 12:00 20:00
B.室外機熱交換器の散水装置(スカイエネカット)
節電性能およびエネルギー性能(夏季)
A.VRV・エネ・TUNING
省エネ
省エネルギー性能〔kWh〕
(最大)20%
20%
約 12%
5%
注)省エネ性の検証はダイキン工業試験室の測定値.
省エネチューニング採用のユーザー空調機による
効果検証結果を右図に示す.なお,この事例は蒸発
温度6℃を 10℃
(+4℃)に設定している.
制御有無で比較した電力消費量計測結果(削減率)
は次のとおり.
空調ゾーンごと:20∼30%
全空調機系統 :25%
この結果より,今回提案しているチューニングで
は蒸発温度6℃を9℃
(+3℃)と設定していること
から,削減率は 18%相当となる.
消費電力(蒸発温度制御あり)
〔kWh〕
Ⅱ 省エネチューニングの実証結果
削減率
0%
10%
20%
30%
30 000
25 000
20 000
15 000
10 000
5 000
0
0
5 000 10 000 15 000 20 000 25 000 30 000
消費電力(蒸発温度制御なし)
〔kWh〕
図 3 ダイキン工業における業務用空調機に対する節電ソリューション
4)
したい.廊下や玄関ロビーの照明,ショピング施
「定格流量の約 85%で2台目ポンプを稼働,増段
設での商品スポット照明,コンビニ店のショーケ
運転」となっていた.また,冷温水機を含む一連
ース照明,教室での窓側の点灯など,考えるべき
の熱源システムについて,
「冷水の戻り温度 12℃
部分が今も随所にある.
(熱源機出口冷水温度 7℃)
」で2系列目システム
3-4.空調管理の強化
が起動することが多いと思うが,これを 14℃くら
(1)熱源システム増段運転の抑制
いに改められないかも検討したい.
空調の熱負荷などを検出して熱源システムや冷
今話題の不快指数冷房の場合は,「熱源機出口
温水ポンプなどを自動的に増段運転する制御が一
冷水温度が 10℃台」であることから,このような
般的である.この自動制御の設定を確認し,調整
制御のあり方自体を見直す必要がある.熱源機は,
すべきである.筆者が関わった冷温水ポンプでは,
熱負荷が同量であっても出口冷水温度が高いほど
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建築物の節電対策のポイント
高効率運転となり,省エネとなる.電動式冷凍機
◦厨房は調理業務を工夫し,電力ピーク時間帯を
では,節電=省エネである.さらに,隔階ごとの
昼休みにする
間欠冷房など,空調負荷の軽減ができるなら,熱
◦電気室の冷却用エアコンは変圧器の油温を確認
源機の増段は確実に抑制できるはずである.
して止める
常識的には「暑い・寒いといったクレーム」を
◦機械室の換気(平衡通風時,送風機か排風機の
回避するため,早め早めに起動をしていることが
いずれか)を停止
多いが,節電は「電気機器の使用抑制」が決め手
などにトライしたい.
であることから,いろいろな工夫によって「先
(3)ガス熱源機の優先利用
発機のみで乗り切る」術を追求したい.事実,大
これまでは,経済性の観点から,
「電動式熱源
型商業施設において,
「デマンドが心配なときに,
機をベースとして,ガス式熱源機を補助的に使用
各階を輪番に 30 分間停止」した成功事例がある
する」のが標準であった.しかし,改正省エネ法
し,終業時に業務終了の定刻よりも「30 分程度前
の規制,ガス機器使用による系統電源の平準化へ
に熱源機を停止し,冷温水を循環してしのぐ」と
の貢献,電気料金の再値上げと昼間料金割高への
いった方法もある.これらから明らかなのは,建
電気料金体系の移行,国際的な原油安,液化天然
物には相当量の蓄熱ができるということであり,
ガス輸入価格の低迷などを考慮すると,「ガス式
あわてて増段に走ることはない(ただし,熱負荷
熱源機をベースに電動式熱源機を補完的に使用す
が減少する場合にはこの逆で,停止を急ぎたい)
.
る」体制に移行すべきである.わが国の電気料金
また,熱源機の自動的な台数制御を止め,マニュ
は将来も上がり続けると予想されるが,都市ガス
アル運転に切り替えて省エネした事例もある.
は安定的で,むしろ値下がりも期待される.
大事なことは,現在の自動制御を疑い,合理性
また,この一環としてビルマルチエアコンにつ
を確認し,必要なら改善を進めることである.
いても,「電動式とガス式」の利用のあり方を吟
(2)建物のボリューム(気積)を考慮した間
味したい.
欠運転など
(4)ビルマルチ空調システムでの対策
電力ピークは,過去のデータを確認すれば予測
省エネ性能や経済性からビルマルチ空調シス
できる可能性が高い.このとき,どのような電気
テムがいっそう拡大し,延床面積2万 m2 クラス
の使い方をしていたかを調べれば,工夫できる対
の事務所ビルや施設にも採用され,セントラル
策がいろいろと見えてくる.
空調から個別空調システムへの改修も進展して
たとえば,ピーク時前後の数時間,建物のボリ
いる.図3に,ビルマルチ空調システムでの節
ューム(気積)を考慮した間欠運転が考えられる.
電・省エネ対策例を示すが,その実証結果を見る
現に,エアコンや電動冷水チラーを「30 分ごと
と,
「現地設定により,冷媒の蒸発温度を高く(6
に短時間(3〜5分間)運転停止する後付け制御
→ 10℃)」して,大きな成果を得ている.
装置」が出回っている.この制御による室内の温
ただし,対策コストとして.
度変化はほとんど感じられないとのことである.
◦チューニング・サービス費用は 100 馬力当たり
この間欠運転は,
「増段運転(運転台数)の抑制」
10 万円
にもつながり,ことに「外気の取入れの間欠制御,
◦エネカットへの投資の回収には数年必要
状況いかんでは全面停止」は効果的である.
とされていることも理解しておくべきである.東
また,廊下や玄関ロビーなどの業務スペースに
日本大震災直後にはこうした調整の要請が多く見
付帯する部分や厨房・電気室・機械室・倉庫など
られたが,冷え方が緩慢になることや,電力不足
では,必要な環境条件(温度・湿度・悪臭・その
の解消とともに昨今は沈静化してきたと聞く.し
他の空気質)が「最低限度の基準」に適合するこ
かし,個別空調システムへの対策として有益であ
とを目標に措置したい.具体的には,予想される
るので,十分吟味をしたいところである.
電力ピーク時間帯にこれらの室では,
3-5.換気の適正化
◦空調・換気は停止
ビルや施設には,建築基準法の規定から各種の
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換気用機器が多数設置されており,その運転のほ
効であり,節電にも役立つ.すでに,事務所ビル
とんどがタイマーによる自動運転である.築後 10
でも電力ピーク時間帯にそうした電池を活用し
年以上を経過したビルでは,オーナーも設備管理
た事例があることが報じられている.蓄電池への
担当者も,その設置状況を把握するのは「ごくま
投資が必要となるが,災害時の BCP 対策ともな
れ」といった寂しい状況にある.今や「パソコン
るため,導入を進めたいところである.ただし,
の待機電力(2W 程度)を管理する」ことに注力
NAS 電池の導入は十分な吟味が必要である.
するご時勢であることを考えれば,
「30W の換気
(2)蓄熱
扇の自動運転」への吟味があって然るべきであろ
蓄熱は,きわめて有効な節電対策(電力ピーク
う.設計資料を参照しながら現場を点検確認し,
シフト)となる.ただし,省エネ(エネルギー使
運転方法を改善したいところである.
用の合理化)とは矛盾する面も少々見られる.蓄
また,
「全熱交換器」の運転については,エア
熱後,熱ロスが避けられないためである.
コンとの連動運転は取り止め,節電運転のための
1970 年頃に竣工した銀座の商業ビルでは,今な
注意書き(例:エアコン起動後 30 分経過して稼
お現役として活躍している蓄熱設備があちらこち
働開始,終業 30 分前電源オフ)を室内の操作盤
らにある.建設費は割高になるが,割安な深夜電
近くに掲示して,徹底を図りたい.
力の利用をねらって設置されたものである.
換気の適正化は,単に換気設備それ自体の節電・
そうした事例を診断した経験からいえること
省エネにとどまらず,執務室や厨房などでは空調
は,運用時の課題として,
負荷の軽減に寄与することから,その取組みを強
◦蓄熱槽の貯水量の不足
化すべきである.
◦蓄熱槽内水温のバラツキ
3-6.コンセント負荷への措置
◦蓄熱水温の適正化
コンセント負荷は,今や照明設備に匹敵する大
◦負荷予測と蓄熱の完全消化
きな電力消費である.執務室のパソコン・プリン
などがあり,使い方(多くの場合,熱需要の予測
ターなどの OA 機器,電気ポット・加湿器・給茶器,
が適切ではなく,蓄熱量の過不足や蓄熱の完全消
トイレの暖房便座・ウォシュレット,湯沸し室の
化ができずに非効率な運用となっている)の改善
電気式給湯器,ロビーの自販機など多岐にわたり,
が求められる.実際のデータをよく分析して,賢
きめ細かな管理が求められる.そのため,使い方
い方法を見出したい.
の職場ルールを自主的に決め,遵守していくこと
(3)建物断熱
が大切である.
改正省エネ法では,建物の断熱性能を向上させ
3-7.電気使用機器の使い方改善
るべく,建材開発への仕組み(トップランナー制
改正省エネ法では,電気使用機器は「昼間の平
度)も取り入れられている.断熱強化は,空調熱
準化指定時間帯を避けて夜か早朝での使用」への
負荷を軽減して節電・省エネとなるため,窓や屋
変更を求めている.常識的には,業務との関連か
上への対策(断熱フィルムや断熱塗装)や断熱性
らすればとても難しいかもしれないが,本来業務
能に優れる「カーテン」の普及が進んでいる.も
のやり方を改善して時間変更への工夫を図りた
ちろん,そうした対策も有効だが,まずは今取り
い.ことに,
電力ピークとなりやすい 13 〜 16 時は,
付けられているブラインドの活用を確実に行うこ
◦厨房での電気式調理機の使い方を工夫する
とを徹底すべきである.
◦洗濯機の運転を避ける
(4)エネルギーマネジメントの充実
◦給排水や衛生設備の運転抑制
節電は「全員参加の活動推進」が不可欠である.
などが挙げられる.
以前から「全員参加の省エネ活動推進体制の構築」
3-8.その他の対策
が叫ばれてきたが,東日本大震災とその後の計画
(1)蓄電
停電を経験して理解が進み,「節電を自らものと
政府は,補助金を交付して「蓄電池の配備」を
考え行動する」雰囲気が醸成された.あれから 4
支援している.災害発生時の危機対策としても有
年,改めて体制の確認・整備を図り,魂の入った
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建築物の節電対策のポイント
活動をしたいものである.5%近い効果は確実に
そのためには,「現場で現物をよく観察して考え
期待できると考える.
る」ことしかなく,「深く考える」ことが焦点で
また近年,政府は,電気需要管理の手段として
ある.この記事がその動機となれば幸いである.
「IT を利用した遠隔監視」と「プロによる節電ア
期待する成果目標は,
「2010 年比3割(原発の
ドバイス」の活用を奨めている.昨年度の補助
供給電力量)の削減」である.今回記述した運用
金制度にも手厚い措置(
「設備の高効率改修+エ
改善でその 2 割を目指し,後は LED 化などの改
ネルギーマネジメントの活用」の場合には補助率
修を適切に行えば,十分可能と考える.読者諸兄
1/2)が講じられた.節電のために専門家を配備
の取組みへの気力が何よりも求められる.皆さん
するのは難しいことが多いため,この補助の仕組
の活躍を期待する.
みは役立つが,投資と経費を必要とすることから
吟味が求められる.
* * *
読者の多くは,すでに「節電は金になる」こと
を経験し,諸策を実施したことがあることと思う.
ひととおりの対策が終わった今,求められている
のはさらなる充実・進化であり,節電の取組みの
質(知識集約の広がりと深さ)が問われている.
<出典,参考文献>
1)『2014 ビル省エネ手帳』(一財)省エネルギーセンター
2)『空気調和・衛生工学』第 85 巻 12 号,(公社)空気調
和・衛生工学会
3)(一財)省エネルギーセンター資料(筆者技術講座)
4)平成 24 年度省エネ大賞優秀事例集「業務用空調機に
する節電ソリューションの取組み(ダイキン工業株式会
社)」
省エネのための実践的な課題解決読本
現場で考える
中小ビル・工場の省エネ
大嶋 輝夫 著
A5 判 200 ページ 定価 2160 円(本体 2000 円+税)
本書は,省エネ指導員と中小規模のビル・工場の社長や工場長,エネル
ギー担当者との具体的なやりとりを通して,現場のどこに課題があり,ど
のように改善すれば省エネになり,結果的に省マネーになるかをわかりや
すく解説.省エネを実現したい設備技術者必読の書です.
エネルギーの上手な管理により,省エネ・省コストを実現する
エネルギー管理入門
―より進んだ省エネ・省コストの実現―
山本 亨・加藤 友美 共著
A5 判 208 ページ 定価 2700 円(本体 2500 円+税)
本書は,エネルギーの流れを整理し,各過程を的確に管理することによ
り,エネルギーの合理的な使用を実現し,省エネに結び付けるテクニック
を解説.省エネ法で義務づけられている管理標準の策定・実施に悩んでい
るエネルギー管理担当者に一つの道筋を与えるものとなっています.
設備と管理/2015年7月号
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特設企画
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■建築物の省エネ・節電・環境対策(1)
製品ガイド
建築物の省エネ・節電・
環境対策
(1)
http://www.azbil.com/jp/
資料請求 No.095
BEMSでビルを賢く節電.
アズビルのエネルギー管理システム
建物のエネルギーの見える化とデマンドレスポンスを遠隔より提供
ビルの安定運営を揺るがす電力不足と料金の値上げ.電力事情が厳しさを増す中,
継続的な節電とさらなる取組み強化が求められている.アズビルのエネルギー管理
システム(BEMS)は,お客様ビルを当社の遠隔管理センターに接続し,エネル
ギー情報の見える化・デマンドレスポンスを実施する.
[特長]
○電力使用量と目標値を見える化.○空調機器の運転状況を自動でコントロール.
ピーク時の電力を抑制し,電気の基本料金を削減.○月間の目標電力量を超えない
よう,空調機器の運転状態や設定温度を無理のない範囲でコントロールし,電気の
従量料金を削減.○電気基本料金や従量料金を抑制する当社 BEMS 商品を提案.
アズビル㈱ ビルシステムカンパニー ● TEL 0120 − 261023 ● E メール
[email protected]
http://www.kitax.jp/
資料請求 No.011
LSP-01(配管抵抗低減剤)
密閉冷水,温水系での搬送動力を最大 65%低減!
LSP-01 は界面活性剤を主成分とし,密閉冷水,温水系での搬送動力(ポンプ
など)の低減に効果を発揮する添加剤である.その上,管内部や熱交換部の保護
をし(防錆効果),システムの延命にも役立つ.
使用方法としては,LSP-01 をエアーレスポンプで保有水量に応じた最適量
(1m3 当たり3〜5kg)を投入する.配管抵抗が低減して流量が増加した分の
循環水量を,ポンプの回転数を下げることで,LSP-01 投入前の循環水量まで
戻す.その際,インバータが必要となるが,過去の実績よりインバータ設置の初
期投資を行っても削減された電気使用料金で回収できる.
北九州空調㈱ 大阪営業所 ● TEL 06 − 6374 − 7500 ● E メール [email protected]
特設企画
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製品ガイド
http://www.new-cosmos.co/jp/
資料請求 No.103
換気扇コントローラ
教室・オフィス空調の省エネを実現!
新コスモス電機の「換気扇コントローラ」は,教室・オフィス空調の省エネを
低コストで実現します.「換気扇コントローラ」は室内の空気汚れや CO2 を検
知し,換気扇の運転をコントロール.空気の汚れを検知したときだけ換気する
ことで外気導入量を削減し,空調の効率化を図ることで省エネを実現します.
昨年3月には学校教室の環境向上機器として(一社)文教施設協会より「学校
施設優良部品」として推奨を受けました.壁埋め込み型のスイッチボックスに
取り付けられるので,オフィスなどの壁面にすっきりと設置でき,大掛かりな
工事も不要.ラインナップは空気汚れを検知するタイプ,CO2 を直接検知す
るタイプ,両方を検知するタイプの3種類.価格は 18 000 円(税別)から
と低コストなので,短期間でイニシャルコストを償却できます.
新コスモス電機㈱ インダストリ営業本部 ● TEL 06 −6308 −2111 ● E メール(ホームページより問い合わせ可能)
http://www.tandd.co.jp/
資料請求 No.102
温度・湿度データロガー「おんどとり TR-7nw series」
有線 LANタイプでクラウド対応! スマホ・タブレット・PC で確認 OK!
TR-7nw series は,主力製品である TR-7wf series の姉妹製品.TR-71nw
(温度 2ch),TR-72nw(温度・湿度各 1ch),TR-72nw-H(高精度温度・
湿度各 1ch)の3機種を用意し,さまざまな場面での温湿度の測定・記録が可能.
基本性能は TR-7wf series を継承しており,このシリーズの発売で無線 LAN
タイプ(TR-7wf series)と有線 LAN タイプ(TR-7nw series)がラインナ
ップされ,各ユーザーのネットワーク接続の選択肢が広がり,より一層,使いや
すくなる.大きな特徴は,測定・記録したデータは有線 LAN 機能を使用し「お
んどとり Web Storage※」に自動送信できること.また,インターネットを介
してスマホ・タブレット・PC で閲覧・共有も可能.これにより,データ収集の
手間を省きたい,遠隔でデータを収集したいといったニーズに対応できる.
※ (株)ティアンドデイが提供する無料のクラウドサービス
㈱ティアンドデイ 営業部 ● TEL 0263-40-0131 ● E メール [email protected] http://www.testo.jp/products/05/index.html
資料請求 No.020
testo 風速計シリーズ
ビル・建築物の断熱材効果や省エネに最適
「testo 風速計シリーズ」は,ビルや建築物の空調システムのチェックに適
した測定器シリーズ.エアコンの吹出し口の風速・温度を定期的に測定する
ことで,室内環境が適切に保たれているかを確認できる.テストーの風速計
シリーズは,微風域に適した熱線式センサ,低〜中風速域に適したベーン式
センサなどがあり,風速域や測定場所に合った適切なセンサを選ぶことで正
確な風速測定ができる.また,ポケットサイズの手軽な小型専用器から温熱
環境や快適度測定にも対応した多機能タイプのものまでラインナップも豊
富.風速測定専用器には時間平均やポイント平均機能が付いており,演算値
をその場で確認できる.多機能タイプには風速のほか,プローブを交換する
ことで温湿度,照度,温熱環境測定(WBGT,PMV/PPD),熱貫流率を
測定できる機種がある.省エネとともに最適な仕事環境の実現に役立つ.
㈱テストー 本社営業部 ● TEL 045 − 476 − 2288 ● E メール [email protected]
設備と管理/2015年7月号
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■建築物の省エネ・節電・環境対策(1)
http://www.denkoh.com/
資料請求 No.104
特殊コンドルファ始動器“Vスター”(NETIS 登録製品)
自家用発電設備を小さくし,コスト削減を実現!
三相モータで駆動する機械は,その始動方法により自家発電設備容量が大きく異
なり,コストに反映しその容量を小さくできればイニシャルコスト削減が可能だ.
Vスターはモータ始動時の大きな始動電流を抑制する電気機器.単巻きトランス
を応用,始動時にモータに印加する始動電圧を3段階に順次昇圧する仕組み.従
来のスターデルタ始動器と比較して発電機容量が約 50% 程度に縮小可能とな
り,発電機本体のコストのほかに,設置スペース,騒音,CO2,設置工事費用な
どの低減が実現でき,始動時の機械的ショックも軽減できる.また,このたび,
NETIS(ネティス)登録製品になった.NETIS とは,国土交通省が公共工事な
どで活用する新技術に関わる情報を一般に提供し,新技術の活用を推進する目的
で運用するデータベース.コストの縮減や工期の短縮が期待でき,技術評価点と
工事成績評定点の向上が見込めるため,採用した業者のメリットも大きい.
電光工業㈱ 営業部 ● TEL 048-296-4211 ● E メール [email protected]
http://www.torishima.co.jp/ecopump/index.html
資料請求 No.015
「ポンプ de エコ」省エネ大賞(経済産業大臣賞)受賞!
ポンプ設備に最適な省エネ手法を提案
「ポンプ de エコ」とは,既設汎用ポンプを当社開発の高効率ポンプに切り替え
るなど,仕様先の条件に最適な省エネ手法を提案する“ソリューション提案”で
ある.省エネの主なポイントは以下の3点.①ポンプは3次元高効率インペラ.
②モータは IE3 クラスを採用.③インペラの外径加工(仕様の最適化)を標準.
そうしたことで最大限の省エネを図り,消費電力量や CO2 排出量の削減を実現
する.この「ポンプ de エコ」活動によるエコポンプの導入実績は,2011 年
3月から 2014 年3月の期間で 431 事業所,消費電力約 10 〜 40% 削減を
実現した.この活動が評価され,平成 26 年度省エネ大賞ビジネスモデル部門で,
最高位である経済産業大臣賞を受賞した.省エネをやりつくした方や,ポンプに
よる省エネをまだ実施していない方はご相談ください.
㈱酉島製作所 産業統括部 ● TEL 072-690-2307 ● E メール [email protected]
http://www.jp.trane.com/
資料請求 No.101
E シリーズ CenTraVacTM ターボ冷凍機
次世代冷媒 HFO︲1233zd(E)
を採用した高効率ターボ冷凍機
トレインは 100 年以上の歴史を持つ冷凍機メーカーで,とりわけターボ冷凍機
は 1938 年に世界で初めて販売を開始したパイオニア的企業であり,性能・効
率・環境特性で業界を牽引してきた.昨年より欧州,中東に続き日本で発売を開
始した E シリーズ CenTraVacTM ターボ冷凍機は,業界で初めて HFO1233zd
(E)冷媒を採用.この冷媒は4月に施行されたフロン排出抑制法の適用外であ
るため,ユーザーの負担を大幅に軽減することが可能である.また,地球温暖
化係数(GWP)が1と,ターボ冷凍機の冷媒として普及している R-134a や
R-245fa の 1/1000 未満であるだけでなく,不燃性,低毒性,低圧などの特
性と併せ,環境負荷の最も低い冷媒ということができる.冷凍機としての特徴は,
トレイン伝統のモータ直結密閉型コンプレッサや世界一の高精度・高信頼性を誇
るフィードフォワード制御,クラス最高効率の COP6.72(2500 トン)を達成,
環境面だけでなく性能・効率も世界最高クラスとなっている.
トレイン・ジャパン㈱ 機器営業部 ● TEL 03-5435-6442 ● E メール [email protected]
特設企画
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設備と管理/2015年7月号
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製品ガイド
http://www.venn.co.jp/
資料請求 No.105
震災対策用機械式緊急遮断弁「EIM 型シリーズ」
外部動力不要! 安全・安心・省エネ =「機械式」
震災対策用の緊急遮断弁は感震器と組み合わせることで,地震災害時に受水槽
内の水(ライフライン)を確保する,燃料を遮断して二次災害(火災など)を
防止する目的で設置される.従来の緊急遮断弁は電気により作動するため,感
震器を内蔵した制御盤と停電時のバックアップ電源(バッテリー)が必要であ
るが,機械式緊急遮断弁は文字どおり電気を使用せず,地震感知出力と遮断弁
の閉止を機械的な動力で行う「ゼロエネルギー商品」である.遮断弁本体部と
感震器およびレリーズにて構成された弊社独自のシステムは,電源・制御盤・
電気配線・バッテリー不要の「安心・安全・省エネ形」の緊急遮断弁である.
[主な特徴]○省エネ ○安心・確実 ○二次災害防止 ○高い信頼性 ○官
庁仕様適合 ○感震器1台 × 遮断弁2台制御も可能 ○ JASO(NPO 法人
耐震総合安全機構)推奨品
㈱ベン ● TEL 03 − 3759 − 0170 ● E メール [email protected]
http://www.meltec.co.jp/
資料請求 No.125
フロン漏えい検査契約
フロン排出抑制法により所有者に課せられた義務をすべてサポート
全国約 42 万台の冷凍・空調機器の保守,管理を行ってきた実績に基づく豊富な経
験と高い技術力で,2015 年4月から施行された「フロン排出抑制法」により冷凍・
空調設備の所有者(管理者)に課せられた,「定期点検・簡易点検の実施」「点検等
記録の保管」「国への漏えい量報告」の義務をすべてサポートします.
○有資格者による機器点検
ご契約いただいた機器に対し,
「フロン排出抑制法」により定められた「定期点検」
の検査項目を,有資格者(第一種冷媒フロン類取扱技術者)が点検・作業を行います.
また,ご用命をいただければ所有者(管理者)を代行し「簡易点検」を実施します.
○機器の所有者(管理者)の管理,報告業務をサポート
ご契約いただいた機器の点検や修理,冷媒の充填・回収などの作業履歴などから
点検記録簿を機器単位に作成し,記録・保存・情報提供を行います.また,年間の
漏えい量を充填・回収の履歴より算出し,情報提供を行います.
三菱電機ビルテクノサービス㈱ ● TEL 0120 − 0510 − 07 ● E メール [email protected]
300 枚以上の図表でわかる「空調の自動制御と省エネ」
空調自動制御と
省エネルギー
高橋 隆勇 著
A5 判 244 ページ 定価 2808 円(本体 2600 円+税)
空調設備の自動制御を行う際に重要な「省エネ」をどう実現する
か,本書では著者が長年蓄積してきた膨大なデータを詳細に分析し,
その具体的な解決手法を提案.得られた BEMS データと解析プロ
グラムからの収録図表は 300 枚以上にわたり,無駄な運転を廃し,
省エネルギーな空調設備の運転のあり方を詳しく検討しています.
設備と管理/2015年7月号
製品ガイド_1507.indd 13
特設企画
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15/05/26 10:15
資料請求 No.101
資料請求 No.102
資料請求 No.103
資料請求 No.104
資料請求 No.105
資料請求 No.106
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