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日本国文部科学大臣 日本国文部科学大臣とフランス共和国文化・通信
日本国文部科学大臣と 日本国文部科学大臣とフランス共和国文化 フランス共和国文化・ 共和国文化・通信大臣の 通信大臣の共同声明 共同声明( 声明(仮訳) 仮訳) (東京、2011 年 7 月 14 日) 髙木義明日本国文部科学大臣とフレデリック・ミッテラン・フランス共和国文化・通信大臣は 2011 年 7 月 14 日木曜日、ミッテラン大臣の日本訪問時に際し、会談を行った。 ミッテラン大臣は髙木大臣に対し、2011 年 3 月 11 日の地震以来、困難な時期を乗り越えようとして いる日本に対するフランスの連帯の気持ちを強く表明した。ミッテラン大臣は髙木大臣に対し、本年 は福島県内で行われる革命記念日レセプションに参加すると述べた。ミッテラン大臣は、これによっ てフランスの日本の将来に対する信頼と、復興段階にある日本人に寄り添う気持ちを強調した。髙木 大臣はミッテラン大臣を歓迎するとともに、震災後のフランスとフランス国民からの支援と連帯に対 する深い謝意を表明し、東北地方と日本の復興に向けた決意を表明した。両大臣は日仏の絆の強さが 改めてこのように表明されたことを歓迎した。 両大臣は現下の情勢のもと、これまで以上に必要となっている日仏文化関係の発展に向け取り組ん でいく意志を示した。両大臣は日本におけるフランスの大きな文化行事が引き続き開催されることと、 フランスの主要な芸術養成機関と日本の大学の間の交流継続を歓迎し、両国の文化関連機関と芸術家 に対して協力関係を強化するよう呼びかけた。ミッテラン大臣は、ルーブル美術館、ポンピドゥー・ センター、オルセー美術館およびギメ美術館をはじめとするフランスの主要な美術館の日本における 取り組みを強調した。両大臣はフランスの文化界が、特に「日本とフランス、共に明日に向かって」 キャンペーンを通して、東北地方への連帯感をこぞって表明していることを歓迎した。この文脈にお いて、髙木文部科学大臣は、フランスの美術館の美術作品の日本への貸し出しを継続するというフラ ンス文化省の決定に謝意を表明するとともに、芸術面から人々を勇気づけるため、東北において、フ ランスの美術館の協力を得て、展覧会が実施されることを期待した。高木大臣は、展覧会のために借 り受けた美術作品を保護するために導入された制度を説明した。 両大臣は日仏文化交流が活力にあふれていることを強調し、特に 3 つの優先的領域において交流を 進展させる希望を表明した。 1.映画:日仏の当局によって講じられた新たな施策が、日仏間の共同制作の新たな発展へのつながる こと。両大臣は、この分野で日仏共同案件が進展することに対する意欲を示した。両大臣は映画の専 門家の養成に関する協力、特にフランス国立映像音響職業学校(Fémis)と東京芸術大学との間の協力 が重要であることを共に認識した。 2.書籍・出版:両大臣は 2012 年のパリ書籍展において日本が招待国となった決定を歓迎し、この行 -1- 事がこの分野における現在の活力を強化するであろうと評価した。この際、 「翻訳者工房」プログラム についての日仏セッションが開催される予定である。 3.映像芸術:両大臣は両国の主要な美術関連施設間の交流の質と密度の高さに満足を表明するととも に、現代創作に関する協力の発展を重視する意向を強調した。 ミッテラン大臣はフランスの文化政策の優先案件、特に国際的課題について説明し、フランスにと って日本が占める特別な地位を強調した。ミッテラン大臣は、髙木大臣に対し、日本にあるフランス の文化機関を集約して、日本国全体を所掌する「フランス文化センター(仮称) 」を設立し、これによ って日本全体にフランスの文化を広く普及させたいとの希望を髙木大臣に伝えた。髙木大臣はこの決 定を歓迎するとともに、文部科学省と同学院との協力が進展するよう期待を表明した。両大臣は日本 におけるフランスの文化センターと、フランスにおける日本の文化センターとのネットワーク強化の 重要性を強調した。 ミッテラン大臣は髙木大臣に対して、2011 年 11 月 17 日、18 日の両日にわたってアヴィニョンで開 かれるデジタル時代の著作権に関する G8・G20 文化大臣会合の主要な論点を紹介した。髙木大臣はこ の会合の成功を信じていると述べるとともに、日本も積極的に貢献を行うことを伝えた。両大臣は文 化的表現の多様性の重要性を強調しつつ、文化多様性の促進および創造にとって極めて重要な知的財 産権の尊重のために協力していく意思を表明した。 髙木大臣よりミッテラン大臣に対し、去る 6 月に、日本を含む 6 カ国によって提出され、現在審査 中の「ル・コルビュジエの建築作品-近代建築運動への顕著な貢献」のユネスコ世界遺産登録に向け たリーダーシップに謝意を表明した。両大臣は今後とも両国でユネスコ世界遺産条約とともにユネス コ無形文化遺産の保護に関する条約の運営に貢献していくことを確認した。 -2-