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資料04:「Introductionを学ぶ」
Introductionを学ぶ プログラム5 1 当事者が想像・想定する Mediation • Mediatorは、専門家である(権威者と思う) • Mediatorに訴えて、解決案を頂こう(依存的で、 自己決定・解決回避) • Mediatorを味方にひき入れて、Mediatorから相手 を説得してもらおう(Mediatorとの会話を望む) • 相手とは話しても、埒があかない(相手との会話 の回避) • 私は間違っていない、相手が間違っている、そう 思うだけの根拠はあるので、Mediatorは分かって くれる(正義の戦いである) 2 新しいMediation • 非権威的、非外在的 • 当事者が主役で、Mediatorは脇役・産婆役 • • • • 依存型から、自己決定・解決型 解決案は自らであみ出す、搾り出す 相手との(直接)対話が不可欠 正義(position)の争いから、利益(interest) の争いへ 3 Introductionの役割 First Impressionを形成する場面 新しいMediationに戸惑わないようにする 入り口 自己決定・解決をするため、当事者を Empowerする 4 調停者のIntroductionへの疑問 • これまで、調停の経験があれば、省略して いいのでしょうか • 法律家(代理人)が付き添ってきた場合や 省略していいのでしょうか。長い Introductionに対して、短くていいとの申し 入れをしてきたときはどうでしょうか。 • 反面、代理人になにか特別にお願いする ことはないのでしょうか。 5 必須の項目 • 新しいMediationの趣旨 当事者の役割 Mediatorの役割 • • • • 手続の流れ(今日の予定時間等) 裁判を受ける権利の保障 秘密厳守と非公開 (最低限の)話し合いのルール 6 説明をした方がいい項目 • コーカスの可能性 • Mediatorの変更 • 合意書の強制力について • 当然、事案、当事者、Mediator(の経験)に 応じた変更をする(離婚、近隣、遺産相続 等々)ことが肝要です 7 では、自分なりのIntroductionを 作ってみましょう。。 • ご自身のIntroductionを、できるだけご自身 にしゃべり口調でお作り下さい。項目だけ を押さえることでも結構です。 • 長さや順序は自由ですが、長くても、A4で 1枚でしょう。 8 いつもIntroduction Mediationの開始時 Introductionがなされても当事者の耳には 入らないし、最初了解してもすぐに戻る 当事者の対話がはずまないとき 当事者から意見を求められたとき 9 ではやってみましょう 当事者を招きいれ、名前を確認し、 Introductionをし終わるところまで 解雇予告手当事件 ガラス破損事件 10 解雇予告手当事件 • 大蔵康介さん(19歳男性・独身)は、アルバイトとして中東 海(なかとうかい)軽貨物運送株式会社に、約10ヶ月間勤務し ていましたが、1ヶ月前に突然解雇されました。中東海軽貨物 運送の労務担当吉永よしみ係長は、物流が減ったので配達員が あまっていることを解雇の理由として説明しました。しかし、 大蔵さんとしては、まじめに勤務してきたつもりで、この仕事 が気に入っていたので、突然の解雇に納得がいかず、吉永係長 に抗議をしたが、らちがあきません。 • 解雇に際して、中東海軽貨物運送からは事前の解雇予告はなく、 また解雇予告手当の支払いもありませんでした。そこで、大蔵 さんは、解雇は無効であり、そうでなくとも、解雇予告手当の 支払を求め、調停センターに話し合いの取り持ちを依頼しまし た。 11 ガラス破損事件 • • • 主婦である谷川裕子さんは、夕刻、スーパーでの買い物の帰り、4歳になる大 地くんを自転車の後部座席に乗せて国道の歩道(幅員3m程)上を道路沿いに 建つビル寄りをゆっくり走っていました。ところが、急に前方から男子生徒の 乗る自転車が勢いよく向かってきたため、裕子さんは、衝突の危険を感じ右側 へ避けようとし、ハンドルを急に右へ切り、自転車がよろけて歩道に面したビ ルの大きなガラス壁に、自転車を当て倒れてしまいました。幸い裕子さんも大 地くんも怪我はありませんでしたが、ビルの大きな1枚の透明のガラス壁(厚 さ6mmの横幅2m、高さ2.5m)に長さ30cmと40cm程のひびが2本斜めに入っ てしまいました。 ビル1階のガラス壁のその部屋は、歩道間際から透明のガラス張りになってい てバレーのレッスン教室として使用されていました。その教室の責任者山手祐 輔さんが出てきて裕子さんに対し、ガラス1枚の弁償(取替え費を含む)20万 円の支払を求めました。男子生徒の自転車は、走り去ってしまっています。 そこで、自分も被害者であると思っている裕子さんは、ガラス代の修繕費用 を請求されるのはおかしいと感じ、地元の調停センターに話し合いの取り持ち を依頼しました。バレー教室からは、責任者の山手祐輔さんが、出席されてい ます。 12