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平成17年度 第1回 高等学校エンジン技術検定2級 筆記試験問題

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平成17年度 第1回 高等学校エンジン技術検定2級 筆記試験問題
平成17年度
第1回
高等学校エンジン技術検定2級
問 題 数:25問
試験時間:50分
【受検上の注意事項】
①解答用紙に、受検番号、氏名を必ず記入すること。
②解答はすべて解答用紙に記入すること。
1
筆記試験問題
問
1
下記は、SI単位について述べたものである。誤っているものはどれか。
(1)トルクは、回転方向に回す時に要する力とバーの長さの積で、単位はN・mである。
(2)出力は、単位面積当たりの仕事量で、単位はkWで表される。
(3)燃料消費率は、1時間1kW当たりの燃料消費量で、単位はg/kW・hで表される。
(4)圧力は単位面積にかかる力で単位はPaである。
問
2
混合比が50:1の混合油を作成するためには、15リットルの燃料油に混ぜ合
わせる潤滑油量で正しいものはどれか。
(1)0.3リットル (2)0.5リットル (3)3リットル (4)5リットル
問
3
次の文章で、誤っているものはどれか。
(1)定容サイクルは、ガソリン機関の基本サイクルである。
(2)定圧サイクルは、低速ディーゼル機関の基本サイクルである。
(3)ディーゼル機関は、ガソリン機関よりも燃焼圧力が高い。
(4)ガソリン機関は、ディーゼル機関よりも圧縮圧力が高い。
問
4
次の文章で、誤っているものはどれか。
(1)上死点とは、TDCで表し、ピストンがシリンダ内を運動するとき、クランク
軸から最も遠い位置をいう。
(2)下死点とは、BDCで表し、ピストンがシリンダ内を運動するとき、クランク
軸から最も近い位置をいう。
(3)行程(ストローク)とは、上死点から下死点までの往復の距離をいう。
(4)内燃機関は、燃料の燃焼によってできた高温高圧のガスをピストンに作用させ
クランク機構を介して動力に変えるものである。
問
5
次の文で下線部が正しいものはどれか。
(1)不完全燃焼では、二酸化炭素を生成する。
(2)吸気弁および排気弁が同時に開いている状態を弁重なり(オーバーラップ)という。
(3)圧縮比とは、行程体積とすき間体積を足した値を行程体積で割った値である。
(4)常用出力とは、連続最大出力の50∼60%である。
2
問
6
二サイクルディーゼル機関の掃気口および排気口(排気弁)の開閉時期が下図の
場合、掃気作用の期間として、正しいものはどれか。
(1)
上
死
60゜
燃料 噴射始め点
燃料 噴射終わり
(2)103゜
(3)137゜
(4)197゜
排気 口閉じ
7
3
゜
30゜
30゜
6
掃気 口閉じ
゜
4
排気 口開き
掃気 口開き
下
死
点
回転 方向
問
7
問
8
次の式は、内燃機関の出力を求めるものである。次のうちどのような出力を求め
るものか。
piASnZ×1000
(kW)
2×60
ただし、pi:図示平均有効圧(MPa) A:ピストン面積(m 2 ) S:ピストン行程(m)
n:回転速度(rpm)
Z:シリンダ数
(1)図示出力(四サイクル機関)
(2)図示出力(二サイクル機関)
(3)軸出力 (四サイクル機関)
(4)軸出力 (二サイクル機関)
エンジン各部の役目に関する次の記述のうち誤っているものはどれか。
(1)シリンダカバーは、各種弁類が取り付けられ、吸・排気の通路になると共に燃
焼室上部を形成する。
(2)シリンダライナは、シリンダカバー下面とピストンヘッド間に潤滑油溜を形成
する。
(3)燃料噴射弁は、燃料ポンプから送られる燃料をシリンダ内に噴射する役目をする。
(4)ピストンのオイルリングは、シリンダ壁面に付着した余分な潤滑油をかき落と
して、燃焼室へのオイル上がりを防止する。
3
問
9
下図は遠心式調速機の略図である。図の説明文に関して、誤っているものはどれか。
(1)1図は急激に機関の回転数が増えた場合の状態である。
(2)2図の状態では燃料噴射量が減る。
(3)機関の負荷が増加した場合は1図のような状態になる。
(4)機関の回転数が増えるとガバナウエイトに作用する遠心力が大きくなる。
ガバナウエイト
燃料ポンプラックに連動
バネ筒
調速機バネ
1図
問10
2図
内燃機関の構成部品に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
(1)直接射式ディーゼル機関に使用される燃料噴射弁のノズルは、一般にピントル
ノズルである。
(2)はずみ車は、回転力の変動を最小限に保つものである。
(3)バルブローテータは、吸・排気弁が回転するごとに少しずつ回転させて、弁と
弁座の当たりを平均にする装置である。
(4)小型高速ディーゼル機関では、全シリンダの燃料ポンプ・専用カム軸及び調速
機を一つの箱に収めた列形燃料ポンプが多く使われる。
問11
ディ−ゼル機関の排気タ−ビン過給機に関する次の記述うち、誤っているものはどれか。
(1)小型機関の場合、排気ガスの圧力を有効に利用できる動圧過給方式を採用する。
(2)送風機は機関の回転により機械的に回される。
(3)動圧過給方式の排気管は2∼4群に分けてある。
(4)インタ−ク−ラを備えたものは空気の充てん効率が良い。
4
問12
小型ディーゼル機関の各装置や系統に属する部品のうち、その関連が誤っている
ものはどれか
(1)冷却装置
(2)潤滑油装置
(3)燃料系統
(4)過給装置
問13
−
−
−
−
冷却水ポンプ、熱交換器
油圧調整弁、潤滑油冷却器
燃料ポンプ、燃料弁
メータリングジェット、排気タービン
電子制御燃料噴射装置に関して、各種センサと燃料噴射量を決定する要素の組み
合わせで、誤っているものはどれか。
(1)空気流量計
(2)水温センサ
(3)絞り弁スイッチ
(4)点火コイル
問14
吸入空気量
吸気温度
絞り弁位置
機関回転数
小型ディーゼル機関の運転中の注意事項として誤っているものは、どれか。
(1)燃焼状態に注意し、無煙運転を心がける。
(2)燃料ポンプのラック目盛りがほぼそろっているかに注意する。
(3)潤滑油量は検油棒の最高目盛りと最低目盛りの間にあることを確認する。
(4)各負荷時の給気圧力が通常に比べ、高いか低いかに注意する。
問15
機関始動前のターニングに関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
(1)ターニング中は、回転が円滑で抵抗がないかを確認する。
(2)シリンダヘッド諸弁の作動が正常であるかを確認する。
(3)インジケータコックから、水または油の流出の有無を確認する。
(4)燃料ハンドルを運転位置におき、インジケータコックを開いてターニングする。
問16
吸気弁及び排気弁の開閉時期の調整要領について述べた次の記述のうち、正しい
ものはどれか。
(1)カムのカム軸への取り付け角度を変更する。
(2)吸気弁は開く時期を基準に合わせる。
(3)排気弁は開く時期を基準に合わせる。
(4)弁レバーのすき間(弁すき間)を大きくすると弁の開き始めが早くなる。
問17
ディーゼル機関の運転中、排気の色が不良の場合の原因として誤っているものは
どれか。
(1)燃料油の品質が不良のとき。
(2)燃料系統に空気が混入したとき。
(3)潤滑油が燃えるとき。
(4)シリンダ内の温度が低すぎる。
5
問18
寒冷時において電気点火機関が、点火始動しにくいときに行う方法として正しい
ものは、どれか。
(1)空気弁(チョーク弁)を閉じる。
(2)アイドル調整ねじを閉める。
(3)気化器のニードル弁を閉じる。
(4)絞り弁(スロットル弁)を閉じる。
問19
次の図は船外機の略図である。チルトピンはどこか、(1)∼(4)から選べ。
(1)
(2)
(4)
(3)
問20
次の図は、船外機下部の略図である。図中①の名称として、正しいものはどれか。
(1)排気出口
(2)給気口
(3)潤滑油取入口
(4)冷却海水取入口
問21
①
船内外機船におけるダブルユニバーサルジョ
イントの役目として、正しいものはどれか。
(1)直進性の調整
(2)前進、中立、後進の切り替え
(3)回転数の減速
(4)動力方向の切り替え
6
ダブルユニバーサルジョイント
問22
次の図は、船内外機船の減速駆動装置の略図である。図中クラッチの役目として、
正しいものはどれか。
(1)航走時の直進性を調整する。
(2)原動機と減速駆動装置を連結し、動力方向の
切り替えを行っている。
(3)プロペラ軸の回転を前進および後進に切り替える。
(4)伝動軸の回転を減速して、プロペラ軸に伝える。
問23
クラッチ
バッテリー液の完全充電時の比重として、正しいものはどれか。ただし、液温は
20℃とする。
(1)1.36
(2)1.16
(3)1.26
(4)1.06
問24
次の測定工具の説明で、誤っているものはどれか。
(1)ノギスは、本尺の先端とその上を移動するバーニヤの先端に測定物をはさみ本
尺上の目盛りをバーニヤを使用して読みとる。
(2)アルコール温度計は100℃以上の排気ガス等の計測に使用する。
(3)マイクロメータのスピンドルに取り付けられたシンブルの円周目盛りは50等
分してあるので、1目盛りは0.01㎜である。
(4)ダイヤルゲージは平面の凹凸、軸心の振れなどの検査や測定に使用される。
問25
次の作業工具のうち、材料におねじを切るのに用いるものはどれか。
(1)パイプレンチ
(2)ダイス
(3)たがね
(4)タップ
7
平成17年度
第1回
2級解答・解説
各問4点
問題番号
答
解説
1
2
出力は1秒間当たりの仕事量である。
2
1
3
4
ディーゼル機関のほうが、燃焼圧力および爆発圧力ともに高い。
4
3
上死点から下死点までの距離である。
5
2
(1)一酸化炭素(3)すき間体積(4)80∼90%
6
2
掃気時期は、掃気口開きから排気口閉じまでの合計角度である。
7
1
式は、四サイクル機関の図示出力を求めるものである。
8
2
油溜を形成するのでなく、燃焼室を形成する。
9
1
急激に機関の回転数が増えると2図の状態になる。
10
1
多口ノズルである。
11
2
(2)は機械式過給の説明である。
12
4
メータリングジェットは燃料系統(気化器)の部品である。
13
2
水温センサで検出するのは冷却水温度である。
14
3
運転中は潤滑油が循環しているため正確な油量は計測できない。
15
4
ターニングは燃料ハンドルを停止位置において行う。
16
3
排気弁は開く時期を基準に合わせる。解説書P16∼P17参照
17
2
燃料系統に空気が混入すると、燃料ポンプが燃料を連続して送油
できなくなり機関停止の原因となる。
18
1
寒冷時において電気点火機関が、点火始動しにくいときは、
空気弁(チョーク弁)を閉じて混合気の濃度を高める。
19
1
(2)トリムタブ、(3)クラッチ、(4)排気出口
20
4
①の名称は冷却海水取入口である。
21
4
ダブルユニバーサルジョイントは、動力方向の切り替えを行
っている。
22
3
クラッチはプロペラ軸の回転を前進および後進に切り替える。
(1)はトリムタブ、(2)はダブルユニバーサルジョイント、(4)は減速歯車の役目
23
3
解説書による
24
2
解説書による
25
2
解説書による
1×15
=0.3 リットル
50
8
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