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アキシム HIV Ag/Ab コンボアッセイ・ダイナパック

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アキシム HIV Ag/Ab コンボアッセイ・ダイナパック
HIV 抗原抗体同時測定試薬「アキシム HIV Ag/Ab コンボアッセイ・ダイナパック」の性
能評価
新垣直彦, 屋嘉比静子, 山内
恵, 長嶺辰美(琉球大学医学部附属病院)
【はじめに】第 4 世代試薬と呼ばれる HIV 抗原抗体同時測定試薬は,特異抗体に加え, HIV
抗原を捉えることで従来の抗体測定試薬に比べ早期に HIV 感染を診断できる可能性が高い。
しかし抗原検出系を付加したことによる抗体検出感度への影響については解析した報告は
少ない。今回我々は,アキシム HIV Ag/Ab コンボアッセイ・ダイナパック(アボットジャ
パン)の抗体検出感度について評価したので報告する。
【試料および試薬】1) 試料: 当院外来および入院患者血清を使用した。2) 検討試薬: アキ
シム HIV Ag/Ab コンボアッセイ・ダイナパック(以下本法),対照試薬: ルミパルスオーソ
HIV-1/2(オーソ・クリニカル・ダイアグノスティックス)(以下第 2 世代),アキシム HIV-1
/HIV-2gO・ダイナパック(アボットジャパン)(以下第 3 世代),エンザイグノスト HIV イ
ンテグラル(デイドベーリング)(以下第 4 世代 A 法),ジェンスクリーン HIV Ag-Ab(富士レ
ビオ)(以下第 4 世代 B 法)を使用した。
【方法および結果】抗体検出感度の比較を目的に HIV 抗体陽性の 3 検体について, 自家製
HIV 陰性プール血清にて段階希釈系列を作成し, 個々に測定を行った。対数変換した希釈倍
数と Cut off index について 4 種類の曲線回帰式を用いて回帰分析を行い,最も高い相関係
数(γ≧0.992)が得られた回帰式と Cut off 値との交点から陽性判定を得る最大希釈倍数を
算出して評価した。HIV 抗体陽性の 3 検体で, 第 2 世代試薬での抗体検出感度と比較する
と,第 3 世代試薬は 14, 16, 46 倍,第 4 世代の本法は 9, 12, 43 倍,A 法は 6,11,3 倍,B
法は 53,99,41 倍の感度が得られた。
【考察】第 3 および第 4 世代試薬は,第 2 世代試薬と比べより良好な抗体検出感度であり,
また本法は,抗体のみの感度は第 3 世代試薬とほぼ同等であることも確認された。試薬間
のみでなく, 測定試料によっても検出感度に差が認められたことから,固相抗原の種類と量,
反応する抗体の種類が試薬間で異なり,抗体検出感度に影響しているものと考えられた。
HIV 感染において seroconversion の時期は,個々の患者で異なると考えられるため, 抗原
と抗体, その検出感度が共に高い測定試薬の使用が望ましいと思われる。
連絡先:098-895-3331(内線 3339)
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