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kenkyukiyo30 (tagashira)
広島文教女子大学紀要 30,1995 画像情報 の呈 示 が物語 理解 に及 ぼす効果 田 頭 穂 積 有 馬 比 呂 志 ェ ェ lation on Story Colmprehension The Effect of Presentations of Pictorial lnfoェ Hozumi Tagashira and Hiroshi Arima 近年,物 語理解 に関す る研究が盛んに行われてい る。物語 とは,高 橋 ・杉岡 (1994)に よる と,ひ と りまたは複数 の,心 を持 った登場人物 について時系列 に沿 って起 こる出来事 の連鎖, そのまとま りであると定義 される。 さらに彼 らは,物 語理解 の条件 として,第 1に ,出 来事 の 生起順序的な関係,第 2に ,発 端 と結末 との間 にある直接 的で因果的な関係 の 2つ が満 たされ なければならない と述べ てい る。 したが って,単 に物語 の内容 を再生するだけでは物語 を理解 してい るとはい えず,因 呆関係的 な事象間の推論 も重要な要素 となって くる。 また,幼 児 は繰 り返 し構造 をもった物語 を好 む ことか ら,こ れまで幼児 を対象 に繰 り返 し構造 のある物語理解 に関す る研究が数多 く行 われて きた (丸野 ・高木,1980な ど)。 しか し,幼 児 か ら成人 まで の 物語理解 の発達 を研究 してい くうえでは,起 承転結な どのス トー リー性 をもつ物語 についても 検討 してい く必要があ ろ う。 ところで,物 語理解 において,物 語 の構造 だけではな く,情 報 の呈示 の仕方 も大 きな影響 を 及 ぼす こと力S分かって きた。 Guttmarlnら (1977)は,動 きを想像 しなければならない絵 を与 えた方が,そ うでない もの に比べ て,短 い物語 の学習が促進 された と報告 してい る。 この研究 は,絵 などの視覚的な情報 を用 いて動 きの影響 を検討 した ものではあ ったけれ ども,実 際 に動 く画像 の効果 について検討 した研究ではなか った。 発達的な観点か ら,高 木 (1979)は,テ レビ視聴 による物語理解 を中心 に,お 話や絵本 の読 み聞かせの比較 を行 い,メ デイア特性が幼児 の物語理解 に及 ぼす影響 について検討 してい る。 絵 カー ドの再構成テス トによつて捉 えられた 6歳 児 の物語理解 では,絵 本が他のメデ イア (お 話,テ レビ番組)よ りも有意 に優 れてい る ことを明 らかにした。 さらに, 4∼ 5歳 児 を用 いて テレビと絵本の 2群 について比べ た ところ,再 生テス トでは,絵 本群 がテ レビ群 よ りも有意に 高い成績 を示 した。 しか し,物 語へ の注意集中度 の高 いテ レビ群 の被験者 については,絵 本群 と同等 の成績 であ った。 この研究 は,画 像情報 の観点か らみると,実 験群 ごとに実験材料,呈 示様式や呈示時間な どが異 なってお り,厳 密 な統制がなされてい ない。 そのため,こ の研究 の 結果 か ら,メ デ イア特性 の効果 を解釈するには十分ではない と考 えられる。 従来,実 際 に動画 を使 って物語理解 の効果 を実験的 に検討 した研究 はほとんどなかったが, 最近 になって画像 の動 きを直接 的 に検討す る研究が見 られるようになって きた。北尾 ・岡本 (1993)は ,児 童 における物語理解 に及 ぼす画像情報 の効果 について動画 (ビデオ)と 静止画 (紙芝居)を 使 って検討 してい る。そ して,物 語理解 の推論 テス トにお いて,動 画群 だけが映 像な しの統制群 よ りも成績が よかったことか ら,動 きのある画像 の効果 について言及 してい る。 しか しなが ら,北 尾 らの研究 で も, ビデオと紙芝居 を用 いて動画 と静止画の呈示効果が比較 さ れてい るために,実 験条件が十分 に統制 されてい ない。 ―-187- 最近 の研究 では,高 橋 。杉岡 (1994)がアニメー シ ョンの物語 を自作 して,幼 児 の物語理解 へ の物語構造 の影響 を検討 してい る。 アニ メー シ ョンは,従 来 のメディアに比べ て,登 場人物 の動作 を具体的に連続的に表現 で きる ことで優 れてい る。彼 らは,物 語理解 の研究 にアニ メー ションを使 うこ とが適 してい る理 由 として,そ の他 にも,呈 示時間や場面 の進 め方 の条件統制 が しやす いことなどをあげてい る。 しか しなが ら,彼 らの実験材料 に用 いたアニ メー シ ョンは すべ てが連続的な動画 ではな く,各 場面が終 わるごとに映像が停止するために,実 験者が次 の 場面 を呈示するための操作 をしなければならなか った。 この ような事態 では,場 面 ごとに物語 が分割 され,場 面間のつ なが りに関する手がか りを与 えて しまうために,完 全 な条件統制がで きてい るとはいいがたい。 これまで述べ た研究 は, い ず れ も幼児や児童 を対象 にしてい る。 また,発 達的な観点か ら大 学生にもアニ メー シ ョンを見せて, 物 語 の内容 を再生 させてい る研究 (高橋 。杉岡,1988)が あるけれ ども, 成 人の被験者 を用 いて物語理解に及ぼす動画 と静止画 の画像情報 の効果に関す る研究 はほとんどない。そ こで, 本 研究 では, 動 画 と画像 フレーム数 だけが異なる静止画の呈 示刺激 を作成 した うえで, 物 語理解 に及 ぼす画像情報 の動 きの要因の効果 を検討す ることを目 的 とす る。 方 法 被験者 女 子大学生31名であ った。被験者 はいず れ も心理学関係 の科 目の受講生 であ り,自 発的に参加 した学生であ った。 実験計画 実 験群 として動画群 と静止画群 の 2群 を設けた。動画群 は,ア ニ メー シ ョンの動 画 (音声入 り)を 呈示 され,静 止画群 は,ア ニ メー シ ョンの静止画 (音声入 り)を 呈示 される 条件 であ った。 さらに,統 制群 として,画 像 を呈示せず に音声 のみ を聴かされる条件 を設定 し た。被験者 は,動 画群 に10名,静 止画群 に11名,統 制群 に10名が割 り当て られた。 したがって, 画像 の動 きの要因に関する被験 者間実験計画が用 い られた。 実験材料 ウ ォル ト ・デ ィズニーのアニ メフェステ ィバ ル⑥ (発売元 :バ ンダイ)に 収録 さ れてい る 「 や さしきライオ ンラ ンバ ー ト」 の ビデオ映像 と音声が用 い られた。動画群 は,収 録 された状 態 と全 く同 じ映像 と音声が使用 された。静止画群 では,こ の ビデオ映像 の 中か ら物語 の主要な19場面 を抜 き出 した静止画像 とその静止画に応 じた音声 を使用 した。 ただ し,19場 面 の静止画 の内,予 備実験 によって被験者 にとって分 か りに くかった 4場 面については,画 面 の 片隅に静止画の子画面 を挿 入 した合成映像 を作成 した。なお,動 画群 の画像情報 と同質の視覚 情報 を呈示す るために動画群 の画像 を編集 して使用 した。 また,予 備実験か ら,オ リジナルの ビデオの音声 だけでは場面 の内容 を理解 しに くい ところが あ ったため, さらに静止画群用 に新 たに場面 の解説 をす るための簡単なナ レー シ ョンを挿 入 した ビデオテープを作成 した。 この よ うにして実験材料 を作成 したため,動 画群 と静止画群 の物語全体 の呈示時間はほぼ同一 になっ た。統制群用 には,動 画群 と静止画群用 の ビデオ音声 だけを録音 した 2種 類 のビデ オテー プが 作成 された。 理解テ ス トの作成 動 画群 と静止画群 に対 しては,「や さしきライオ ンラ ンバ ー ト」 の ビデ オの呈示後 に,ま た統制群 にはその ビデオの音声 のみ を呈示 した後 に課せ られる物語理解テス トが作成 された。理解 テス トは, 6項 目の再生テス トと9項 目の推論テス トか ら構成 され,計 16の質問項 目に答 えるもので あ った。 テス ト項 目は,B4版 の用紙 に印刷 されてい た。具体的 な質問項 目は APPENDIXに 示 されてい る。 一-188-一 画像情報の呈示が物語理解に及ぼす効果 手続 き 動 画群,静 止画群 ,統 制群 ともに 5名 か ら 6名 の小 集 団 で実験 を行 った。動 画群 と 静止画群 には 「 今 か ら,あ るアニ メの ビデオ を見 て もらい ます 。後 で 簡単 な質問 に答 えて もら い ますので , よ く覚 えてお い て くだ さい」 と教示 してか ら画像 と音声 を呈 示 した。 そ の終了直 後 に,理 解 テ ス トを課 した。 一 方,統 制群 には,上 記 の実験群 に対す る教示 の下線部 を 「 音声 だけ を聴 い て もらい ます 」 に変 えた以 外 は実験群 と同 じ手続 きで あ った。 なお ,映 像 や音声 の 呈示 に当 たっては,実 験 室 に設置 されて い る21イ ンチ 画面 の ビデ オ再 生装 置 を使用 した。統制 群 は, ビ デオで音声 だ けが呈示 され るので,あ る種 の特別 な事態 になるか もしれ ないが ,音 声 条件 を同質 にす るため に同 じ装 置 で音声呈示 のみ を行 った。実験 に要 した時 間 は,刺 激呈示時 間が 約 8分 20秒で どの群 も同 じであ った。 そ の後 の理 解 テ ス トは被験 者 の 自己ベ ー ス で遂行 さ せ たが , ど の群 も約 10分で終了 した。 テ ス トの得点化 再 生 テ ス トは,各 項 目の答 えの再 生 要素数 に応 じて 2点 または 3点 満点 で 採″ く した。部分 的 な答 えには, 1″点また は 2″ 点を与 えた。推論 テ ス トも同様 に,十 分 な推論 を 満 た して い る回答 の意味 内容 の構成数 か ら, 2点 または 3点 を満点 と した。意味的 に不完全 な 答 えの場合 には,そ の程 度 に応 じて部分点 を与 えた。 なお , ど ち らのテ ス トにお い て も誤 答 や 無 回答 は 0点 と した。 以上 の得点基準 に基 づ い て 2人 の実験者が独立 に採 点 を行 い,そ の後 , 合議 の うえで得点化 した。 結 果 動画群, 静 止画群, 統 制群 の再生テス トお よび推論テス トの平均得点 を示 した ものが,Fig. 1 で ある。 3 ( 条 件) × 2 ( テ ス ト) の 二 要因の分散分析 を行 ったところ,条 件 の主効果 (F = 5 。6 2 , ゲ= 2 / 2 8 , ク< . 0 1 ) お よびテス トの主効果 律 =17.65,グ=1/28,夕<.001)が 有意 で あ った。 また,条 件 ×テス トの交互作用 伊 = 11.54,グ=2/28,夕<.001)も 有意 であった。 さ らに詳 しく条件間の比較 をするために, 再 生テス トと推論テス トについて,そ れぞれ一要因の 分散分析 を行 った。再生テス トでは条件 の主効果が有意 でなかった (F=3.93,J/-2/28)けれ ど も, 推 論 テス トにお い ては条件 の主 効果 に有意差が認 め られた (F=11.75,ゲ=2/28,夕< ト l l l l生 l lテl ス l再 □ 推論 テ ス ト 1.5 平 ヽ ヽ ヽ ヽ ヽ チ ;ヽ ;ヽ ;ヽ テ ;ヽ チ チ ケ 均 得 1・ 0 点 0.5 … … ,ヽ │ヽ │ヽ │ヽ │ヽ │ヽ │ヽ │ヽ │ヽ │… ブ 0 動画群 静止画群 Fig.1 統 再 生 ・推論 テ ス トの平均得 点 一-189-一 制群 .001)。 そこで,推 論テス トの成績について3条件間の比較をするために,テ ューキーの多重 比較を行ったところ,動 画群 と静止画群 ひ<.01)ならびに動画群 と統制群 0<.05)と の間 に有意差があった。 次 に, 各 条件 別 に再 生 テ ス トと推 論 テ ス トの成 績 を比 較 す るため に, 対 応 の あ る , 検 定 を = 7 , 3 6 , 休 9 , 夕< . 0 1 ) と 統制群 ( サ = 2 . 3 9 , J / - 9 , 少< . 0 5 ) に 有意差が 行 った ところ, 動 画群 ( サ 認 め られ た。 以 上 の 統計 的分析 か ら, 次 の よ うな こ とが い え る。( 1 ) 再生 テ ス トにお い て は, 動 画群 , 静 止 画群 , 統 制群 の 成績 に差 が み られ なか った。( 2 ) 推論 テ ス トにお い ては, 動 画群 が 他 の 2 群 よ りも成績 が よか った。( 3 ) 動画群 にお い ては, 再 生 テ ス トよ りも推 論 テ ス トの成 績 が よか っ た。 また, 統 制群 にお い て も同様 であ った。 考 察 本研究 にお ける重要な結果 は,物 語 を画像呈示す る場合,物 語 の推論的な理解において動画 が静止画 よ りも優 れてい るとい うこ とである。 しか し,物 語 の再生 的な理解 においては,動 画 を呈示 して も高 い得点 を示す わけではな く,画 像情報 なしの条件や静止画条件 と同程度 の成績 であ った。静止画呈示 の場合 には,画 像 な しの条件 と成績 に違 いがないこ とか ら,単 に画像 を 呈示 して も物語理解 に効果があ るとい うわけではない。 物語 を理解す るためには,再 生記憶的なものだけでは十分でな く,さ らに推論 とよばれる全 体的な文脈 の中での高次 の思考が求め られる。本研究 では,こ のような推論的な物語理解 にお いて,動 画呈示が有効であることを示唆 してい る。すなわち,登 場人物や出来事 の生起順序や 因呆関係 の理解 は,具 体的 に視覚的な動画情報 と して呈示する ことによって促進 されるとい え よう。 北尾 ・岡本 (1993)の色彩条件 に関す る結果 と本研究 の結果 を比較す ると,い くつかの相違 点が認め られる。北尾 らの場合,ま ず,再 生 (北尾 らが逐語的記憶テス トと呼 んでいる)テ ス トにおいて,画 像呈示な しの統制群 の成績が動画や静止画呈示 の条件 よ りも有意に低 い ことで あ る。小学 2年 生の場合,画 像が呈示 されない と再生 的な物語理解でかな り影響 を受けるけれ ども,大 学生の ように認知発達水準が高 く課題が比較的容易 になると,再 生 的な物語理解 では 画像呈示 の効果がな くなるとい えよう。次 に,北 尾 らは,推 論 テス トにおいて,動 画呈示条件 と画像呈示な しの統制群 との間に有意差があるこ とか ら,推 論的な理解 の場合 のみ動画が効果 的であ る と結論づ けてい る。 ところが,本 研究 ではさらに,動 画呈示条件が静止画呈示条件 よ りも成績が よかった。北尾 らの結果 は,画 像呈示条件 における動画 と静止画 に有意差がないこ とか ら,物 語理解 にお ける動画呈示 の効果が十分 に認 め られた とはい えないのではないか と解 釈 される余地が残 されていた。 しか し,本 研究 の結果か ら, さらに積極的に,物 語理解 におけ る動画情報 の効果が証明 された とい えよう。 この ような動画情報 の効果 は,静 止画 の呈示方法 を洗練 したために出現 したのか,そ れ とも認知能力の発達が 関与 したのかについては,さ らに 検討 されなければならない。 次 に,静 止画群 は再生テス トと推論テス トの成績に有意な差 はなか ったけれ ども,統 制群 で は推論 テス トの成績が再生テス トよ りも高か った。 このことは,静 止画群では,画 像呈示中の 静止画 と音声が必ず しも一致 してい るわけではな く,視 覚情報 と聴覚情報 の干渉があ ったため と考 えられる。一方,統 制群では,聴 覚情報 だけが呈示 される ことか ら,モ ダリテ イー間の情 報の干渉や注意 の分散が起 こ りに くか ったため と考 えられる。 また,統 制群 では,音 声 だけが 一-190-一 画像情報の星示が物語理解に及ぼす効果 呈示 されたために,物 語理解 において推論的なス キーマ を用 い なければならない ような認知的 方略 を自発 的に喚起 させやす くした とも考 えられる。それ らの結果,出 来事間の生起や 因呆関 係 に関わる情報処理が優先 されたために,推 論テス トの成績が再生テス トの場合 よ りもよかっ たのであろ う。 さらに,画 像情報その ものに関 して も, どのような情報が優先的 に処理 されるか といった こ とも,物 語理解 と大 い に関係 して くる。兼松 ・守 (1993)によると,画 像情報についての情報 処 理 につい ては,対 象 の 関連性 に関す る情報が先 で ある とす る研 究 (Lo■ us&Bel,1975; Lo血s&Kalman,1979)や 対象 の個 々の特徴的情報が優先す る とい う研究 (Hunt&Ehsteh, 1981), さらには,必 要 とされる情報 の種類 によって優先 の され方が違 うとする研究 (Marks, 1991,Marks,McFans,&Hopttson,1992)などが あ り,見 解 の一致 を見 て い ない。今後,物 語 理解 に影響 を及ぼす動画 と静止画 の情報処理 の問題 について も検討 されなければならないであ ろ う。 要 約 本研 究 は, 大 学 生 を被験 者 として, 動 画 と静止画 とい う画像1 青 報 の呈示 の違 いが物語理 解 に 及 ぼす効果 を検討 した。再 生 テ ス トと推論 テ ス トの 2 種 類 を設 けて分析 した結果, 物 語 の再 生 テ ス トで は画像 の動 きの 要 因 に差 はな く, 画 像呈示 の ない群 とも同等 の成績 で あ った。 しか し なが ら, 推 論 テ ス トにお い ては, 動 画 の呈示群 の成績が よか った。 これ らの こ とか ら, 静 止画 情報 は物語理解 に顕著 な効果 を及 ぼ さず , 動 画情報 は物語 の推論 的理解 に促 進 的 な効果 を生 じ る こ とが 明 らか になった。 引 用 文 献 Guttmam,.J.,Levln,J.R.,&Pressiey,M. 1977 Pictllres,partial pictures,and young children's oral prose learning.乃″物″′ゲE冴″α″∽α′PsPc力 θ 拘9,69,473-480. Hunt,R.R.,&Einstein,G,0.1981 Reladonal and ittm― specinc inforlnation in memo呼 ・ /0″物冴 ゲ 挽滅妨′ ん切初ガ %冴陀″ 肋′B力 αク わ″ ,20,497-514. 竹α 兼松 仁 ・守 一 雄 1993 画 像 の記憶 に関する心理学研究 の展望 信 州大学教育学部紀要,79,55-65. 北尾倫彦 ・岡本真彦 1993 物 語 の記憶 と理解 にお よほす画像情報 の効果 心 理学研究,63,404-408. Lolus,G.R,,&Bel,S,M.1975 TwO types of informadon in picture memory.乃 冴物α′ゲ Eつ夕 句初物筋′ Pttθ ん ο た %乙夕 αttα %冴舟 石 ″″θ 伊f rrzttα ち り,104,103-113. Loftus,G.R.,&Kalman,H.J. 1979 Encodhg and use of detan inforlnatton h picture recognition./o切/― ″α′Q/返駒 7協 惚夕 %筋J PsPcあ θ JoOf〃%物α ″と夕 α物ガ ″冴財物 θ ゥセ 竹α り,5,197-211. Marks,W.1991 Effects of encoding the perceptual feattres of pictures on memory.泳 ル物α′0/E/― J9gfル α物,牲 Mttθ り,α″冴Cq勲 ガ 筋%,17,566-577. ルガ物物筋′PSpttθ Marks,W.,McFals,E.L.,&Hopkinson,P.L。 1992 Encoding pictures in scene contextsi dose task de‐ mand ttRuence effects of encoding congmity P 乃 ″物ワ′ゲ E″ 夕 ″物夕 %筋 Jご鞘 c力θJ兜妙f ttα物 物浄 財 夕 ″θ幼 α″冴Cqg物ヴ ,b″, 18, 192-198. 丸野俊 一 ・高木和子 1980 情 報理解 の メカニ ズム とそ の発達 心 理学評論 ,23,37-55. 高木和 子 1979 幼 児 の物 語 理解 にお よぼす メデ ィア特性 の影響 ―― テ レビ視聴 に よる物語理解 を中心 と して一一 読 書科学,22,1-9. 高橋 登 ・杉 岡津 岐 子 1988 テ レ ビ漫 画 を材 料 と した物 語 理 解 の 発 達 的研 究 教 育 心 理 学 研 究,36, 135-143. 高橋 登 ・杉 岡津岐子 1994 幼 児 の物 語理解 へ の物 語 の 繰 り返 し構造 の 影響 につい て 発 達心理学研 究, 5, 111-122. -191- APPENDIX 理解テ ス トの質問項 目 (1)*ラ イオ ンの赤ちゃんの名前 は何 ですか ? (2)*羊 の赤 ちゃんを運んで きたのは誰 ですか ? (3)こ うの と りのお じさんが羊 の赤ちゃんを運んで きたときに, どう してお母 さんは泣 いたのですか ? (4)こ うの と りのお じさんは,な ぜ ライオ ンを探 したのですか ? (5)*こ うの と りのお じさんは, どこヘ ライオ ンを運ばなければい けなかったのですか ? (6)な ぜ ライオ ンの赤ちゃんは羊 たちか らい じめ られたのですか ? (7)*ラ イオ ンと羊 の 1回 目の試合 はどちらが勝 ちましたか ? (8)ネライオ ンは何 の声 で 目が さめましたか ? (9)ラ イオ ンはなぜ震えてい たのですか ? QO 米オオ カミは誰 を引っ張 ってい きましたか ? tD ラ イオ ンはお母 さんが捕 まっていた ときにどうしましたか ? Q妙 ラ イオ ンは崖 の上でお母 さんが叫んだ声 を聞いて どうな りましたか ? Qめ ラ イオ ンはどうや ってオオカ ミをやっつ けてましたか ? Qつ ラ イオ ンにやっつ けられたオオカ ミはどうな りましたか ? OD 羊 たちはどうしてライオ ンを乗せて歩 いたのですか ? 米は 「 推論テス ト」 の質問項 目であることを示す。 再生テス ト」 の質問項 目である ことを示す。それ以外 は 「 ― 平 成 7年 10月31日 受 理 一 ―-192-一