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氾濫域対策を含め こ恒久的治水理念の考察

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氾濫域対策を含め こ恒久的治水理念の考察
博士(工学)
清治 真人
学 位 論 文 題 名
氾濫域対策を含めた恒久的治水理念の考察
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Measures in Floodplain)
学位論文内容の要旨
わ が国で は、耕地の拡大と人口増加が著しかった明治以降、近代工法による治水対策が
国 家的イ ンフラ整備として位置づけられ推進されてきた。さらに、戦後の産業構造の変化
や 都市化 の進展は、国土の総合開発に対応した計画的整備を必要とした。制度面で水に関
す る法整 備が進められるとともに、技術面でも水理学・水文学が進歩し、確率論を導入し
た 公平防 御思想を底流とする治水計画論が確立されていった。その背景としては、狭小な
国 土、急 激を人口増加と経済成長、財政規模拡大をどがあるが、わが国の特性でもある洪
水 の頻度 、土地利用の自由度、行政サービスに対する国民意識をども強く影響している。
治 水の整 備水準 が低か った時 代、整備 率等を 指標と した逐年整備への疑念は少なかっ
た 。その 成果は、水害統計でも水害区域面積の滅少傾向として現れているが、一般資産被
害 額とし てはむ しろ増加 傾向に ある。 これは 、主と して沖積地河川の破堤水害や都市河
川 のゲリ ラ豪雨 水害によ るもの である ことが 判った 。即ち、超過洪水と称される現象で
あ る。
一 方、気 候変動に伴う水災害増大への対応は全世界的課題であり、その影響が大きいと
考 えられ るわが国でも治水計画論を含めた適応策が焦眉の急とをっている。特に、近年相
次 いで生 起している超過洪水による重要区間での破堤災害は、地域住民の生命・財産を脅
か す身近 な不安要因とをっている。流下能カや計画規模を超過する洪水への抜本的対策を
正 面に据 えた治 水対策の 検討が 不可避 とをっ ている 。
本 考察で は、従来からの河川整備、洪水管理、水防等による治水対策を一歩進めて、超
過 洪水に 対応するハード対策を組み込んだ包括的治水対策を検討したものである。特定の
氾 濫域を 治水対策の場として捉え、土地利用の整序と補償措置にまで干渉することにより
恒 久的治 水理念 に昇華さ せるこ とを目 的とし ている 。
拡 張河川 計画手法の提案として、洪水防御におけるりスクアセスメントの適用概念を示
す ととも に、現存する三つの「現行河川計画の壁」の不合理さを指摘し、シームレス治水
へ の移行 を促している。さらに、自然災害条件の変化、社会条件の変化、財政面の制約、
環 境への 配慮、治水成就の実現性、周辺技術の進歩等々の背景を検証し、「超過洪水に備
え る 包 括 的 治 水 対 策 」 に 移 行 す べ き 機 が 熟 して い る こと を 明 らか に し た。
提 案する 包括的治水対策のポイントは、次のようを三つの基本的視点と四つのパラダイ
ム シフト に要約 される。
く 三つの 基本的 視点冫
@ 国 民 経済 的 見地 か ら超 過 洪水 被 害総 額 の水 系 内最 小 化を 目 指 す
◎ 重要地 区の堤 防は超過 洪水時 におい ても絶 対に破 堤させ をい
◎ 超過洪 水を河 道に集中 させを い(集 中処理 から分 散処理 ヘ)
く 四つの パラダ イムシ フト冫
@ 氾濫域 特性の 再認識と 共有情 報化
◎ 左右岸 ・上下 流均衡主 義から の脱却
◎ 計画高 水位概 念呪縛か らの開 放
@ 洪水調 節施設 の操作規 則至上 主義の 柔軟化
― 390−
治 水 対 策 は 、 洋 の 東 西 を 問 わず 国 家 の 基 本政 策 と し て 取 り組 ま れ て き たが 、 自 然 災 害と
対 峙 す る そ の 理 念 は 風 土 や 歴 史 に 培わ れ 現 在 に 至っ て い る 。 従っ て 、 恒 久 的治 水 理 念 の 考
察 に は 、 わ が 国 独 自 の 歴 史 的 変 遷 に加 え て 諸 外 国に お け る 治 水対 策 の 現 状 や展 望 に つ い て
の 研 究 も 不 可 欠 で あ る 。 わ が 国 発 展の 土 台 を 築 いて き た 治 水 の歴 史 的 変 遷 と、 各 時 代 に 主
流 で あ っ た 治 水 理 念 を 整 理 し 、 そ の妥 当 性 を 評 価す る こ と に より 成 長 期 、 成熟 期 か ら 人 口
減 少 期 に 向 か う 時 代 に 相 応 し い 治 水理 念 考 察 の 礎と し て い る 。各 時 代 に 主 流で あ っ た 治 水
対 策 を 、そ の 場 (fi
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り 、 今 日 的 課 題 解 決 へ の 示 唆 を 見 出す こ と が で きた 。 そ も そ も、 国 土 の 利 用は 水 災 害 等 の
ハ ン デ ィ を 前 提 と し て 計 画 的 に 為 され る べ き で ある が 、 わ が 国で は 自 然 条 件、 歴 史 的 変 遷
か ら し て氾 濫 域 の 自 由 を土 地 利 用 を 優先 さ せ 過 ぎ た嫌 い が あ る 。
諸 外 国 に も 視 野 を 拡 大 し 、 氾 濫 域 対 策 を 包 括 す る 治 水 対 策 の 現 状 に つい て 考 察 を 行っ
た 。 気 象 条 件 、 河 川 の 規 模 、 氾 濫 域特 性 、 土 地 利用 、 国 民 性 をど 多 様 で は ある が 、 恒 久 的
治 水 理 念構 築 に 参 考 と すべ き 点 は 多 い。 を か で も 中国 の 淮 ( わ い) 河 ( が )(
HuaiRiver
)で
は 、 重 点 防 御 区 域 を 守 る 堤 防 の 強 化と 計 画 的 氾 濫に よ る 河 道 から の 減 水 効 果を 組 み 合 わ せ
て 洪 水 管 理 を 行 っ て い る 。 限 定 氾 濫域 群 は 河 道 流量 に 応 じ て 操作 さ れ 調 節 効果 を 発 揮 す る
と と も に、 氾 濫 域 内住 民 の 円 滑を 避 難 と 水害 補 償 で 包括 的 治 水 を完 結 さ せ てい る。
ま た 、 欧 米 の 河 川 で は 、 ハ ザー ド マ ッ プ の活 用 と 水 害 保 険が 確 立 し て いる ケ ー ス 、 氾濫
域 の 復 元 に 着 手 し て い る ケ ー ス 、 堤防 の 切 り 下 げケ ー ス を ど の実 例 も 調 査 して い る 。 欧 州
連 合 (EU)で は 、 気 候 変 動 に よ る 外 力 条 件 の 変 化 へ の 適 応 や 河 川 空 間 の 生 態 系 や 環 境の 保
全 を 目 的 と し て 、 氾 濫 域 を 包 括 し た 治 水 対 策 へ の 転 換 が進 め ら れて い る 。
限 定 氾 濫 域 と の 関 連 で 「 破 堤リ ス ク の 軽 減を 目 的 と し た 遊水 地 の 最 適 設計 手 法 」 を 研究
し て い る 。 こ れ は 、 従 来 の 遊 水 地 計画 が 超 過 洪 水を 意 識 し て いを い と い う 弱点 解 消 を 目 的
と し て いる 。 時 間 軸 を 設定 し 、 河 川 の中 長 期 的 整 備段 階 を 適 切 に評 価 し、「 標的洪 水規 模」
と い う 概 念 を 新 た に 導 入 し た 。 遊 水地 を 超 過 洪 水対 策 と し て 機能 さ せ る と とも に 、 氾 濫 域
で あ る 遊 水 地 の 冠 水 頻 度 低 下 効 果 と の 一 石 二 鳥 を 標 榜 す る も の で あ る 。 さら に 、 ゲ ー ト
付 き 越 流 堤 の 調 節 効 果 に つ い て も 検討 し て い る 。通 常 固 定 堰 とし て 供 用 さ れる 越 流 堤 に 、
IT、 機 械 等 周 辺 技 術 の 進 歩 を 活 用 し て ゲ ー ト を 付 加 し た 場 合 の 増 進 効 果も 大 き い こ とが
解 っ た 。 既 設 遊 水 地 の 越 流 堤 再 改 修と し て 実 施 する 経 済 効 果 は絶 大 で あ り 、新 設 の 場 合 に
も 河 状の 変 動 に応 じ た 越流 堤 の 将 来改 造 が 不要 と を る優 位 性 が認 め ら れた 。
以 上 の 研 究 及 び 考 察 を 河 川 整備 計 画 見 直 しの プ ロ セ ス と して ま と め て いる 。 今 後 の 河川
整 備 計 画 見 直 し の 視 点 に 本 論 の よ うを パ ラ ダ イ ムシ フ ト が 組 み込 ま れ る を ら、 整 備 途 上 を
含 め た 洪 水 管 理 の 充 実 と 合 わ せ て 、重 要 地 区 の 人命 重 視 、 カ タス ト ロ フ 災 害回 避 が 現 実 の
も の と をる 。
目 指 す べ き 恒 久 的 な 治 水 理 念を 総 括 す れ ば「 既 存 の ス ト ック 機 能 を 最 大限 に 活 か し 、想
定 外 を も 前 提 と し た レ ジ リ ェ ン ス に 富 ん だ 治 水 対 策 に よ り 、 国 民 経 済 的 損失 を 最 小 化 す
る 」 こ とで あ る 。
― 391―
学位論文審査
主 査
教授
清
副 査 特 任教 授 鈴
副 査 准教授 木
学 位 論 文題 名
氾濫域対 策を含めた 恒久的治水 理念の考察
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わ が国 の治水 対策は 、有 史以来 、自然 特性や 社会特 性に 対応し て営々 と積み 重ね られて いる。 沖
積 地 を 舞台と する米 作や臨 海部の 工業 化、人 口増加 と都市 化の 進展に 合わせ て、技 術面、 制度 面で
の 充 実 が 図 ら れて き た 。 戦 後、 治 水 計 画 の面 で は 確率論 を導 入した 公平防 御思想 を底流 とし てお
り 、 治 水整備 率を向 上させ る努カ によ り、そ の成果 は水害 統計 でも明 確に現 れてい る。し かし をが
ら 、 計 画論の 礎とを るべき 過去の 水文 資料蓄 積が不 十分で ある ととも に、気 候変動 による 治水 外カ
の 将 来 変化も 指摘さ れてお り、い わゆ る「超 過洪水 」に対 する 備えは 十分と 言えを い現状 にあ る。
即 ち 、 人工的 を治水 施設の 能力限 界と 、自然 外カの 非限界 性と のミス マッチ という 障壁の 存在 に気
付 く の である 。近年 甚大を 被害を もた らした 破堤災 害に対 して 、従来 の河川 計画手 法や洪 水管 理体
制 だけ では、 何時ま でも「 整備 途上」 「想定 外」「 計画外 」として扱わざるを得ないことになる。成
熟 化 社 会、持 続的社 会に相 応しい 治水 対策と しては 、超過 洪水 に対し てもし っかり とした 理念 の再
構 築が 求めら れてい る。
本 論文 は、現 況の流 下能 カや計 画規模 を超過 する洪 水へ の抜本 的対策 を正面 に据 えて考 察を行 っ
て い る 。従来 の河川 計画に おける 「三 つの壁 」即ち 、思考 停止 の不合 理を指 摘する ととも に、 治水
対 策 上 の「基 本的視 点」を 再確認 し、 呪縛解 放の「 意識転 換」 を提案 してい る。こ れらを 踏み 台と
し て 幅 広い側 面から の考察 を展開 し、 その研 究成果 を「氾 濫域 対策を 含めた 恒久的 治水理 念」 とし
て まと め上げ たもの である 。
国 民 の 安全 ・ 安 心 を 守り 、 国 民 経 済 的利 益 を 確保 しつ つ強靭 を国土 づくり を進 めて行 くため に
は 、 時 宜を得 た有効 を研究 成果で ある 。また 、国家 的見地 から も、財 政面を 初めと する社 会的 諸制
約 、 気 候変動 を含め た環境 の変化 等を 先見し 、わが 国が持 続可 能を社 会を目 指して いくた めに 不可
欠 を骨 太の研 究課題 といえ よう 。
本論文 は6章から 構成さ れてい る。
第 1章 では 、 水 害 統 計で 一 般資 産被害 額が依 然とし て減 少しを ぃのは 、沖積 地連 続堤防 の破堤 災
害 と 都 市河川 のゲリ ラ豪雨 災害が 主た る要因 である として 、現 行の治 水対策 メニュ ーでは プロ アク
テ ィブ (事前 対応的 )を治 水対 策を目 指すに は、不 十分で あることを指摘している。また、信濃川水
系 五 十 嵐 川 、 刈谷 田 川 の 20
04年 7月、 2011
年 7月 両 洪 水を 具 体 例 と して 、 治 水 対 策 前後 の 流 す 施
設 (河 道)と 貯める 施設( ダム 、遊水 地)の 実績効 果特性 と河川整備基本方針の変遷との関係を分析
し 、 今 後の超 過洪水 対策の 方向を 提案 してい る。さ らに、 本論 文の基 調とを る考え 方の要 点を 、河
道 水 位 の低下 努力、 堤防機 能評価 の重 要性、 ¢洪水 管理に よる 河道水 位の抑 制、£ 河道の 安全 弁設
― 392―
置 、限 定氾濫 域管理 概念の 導入の 5
点 で明示 して いる。
第 2章 では 、 現 行 の 河川 計 画 ・洪 水管理 の弱点 とを ってい るりス クアセ スメン トと りスク マネジ
メ ン ト に つ いて 掘 り 下 げ た 考察 を行 い、現 行計画 に存 在する 3
つ の壁を 超越し た河道 流量 制御と 氾
濫 制 御 の 考え方 を提唱 してい る。 また、 超過洪 水対策 として の包 括的治 水対策 の水災 害リ スクマ ネ
ジ メ ン ト におけ る位置 付けを 整理 し、拡 張河川 計画を 構成す る主 を洪水 防御方 策案の 分担 範囲を 新
た に 明 示 してい る。さ らに、 治水 整備段 階とし て時間 軸を導 入し 、限定 氾濫域 設定と 土地 利用の 整
序 の 考 え 方が国 民経済 的に妥 当で あるこ とを解 説して いる。 これ らの考 察がさ らに発 展し て、こ れ
か らの 計画論 に一石 を投じ ること を期 待した い。そ の際に 求め られるパラダイムシフト(意識転換)
は 、 氾 濫 域特性 の再認 識と共 有情 報化、 左右岸 ・上下 流均衡 主義 からの 脱却、 ¢計画 高水 位概念 呪
縛 か ら の 解放、 £洪水 調節施 設の 操作規 則至上 主義の 柔軟化 、で あると してい るが、 今後 多くの 議
論 や研 究の焦 点と社 ること が予想 され る。
第 3章 では 、 わ が 国 の治 水 の 歴史 を遡り 、人口 や土 地利用 等の時 代背景 ととも に従 来の研 究にを
い 「 治 水 対策の 場」で 切り分 けた 考察を 行って いる。 明治以 降の 産業構 造変化 や人口 増加 、戦後 の
高 度 経 済 成長と 都市化 の進展 に対 応して 進めら れた治 水対策 を肯 定的に 捉えを がらも 、新 た顔包 括
的 治 水 対 策の必 要性を 浮かび 上が らせ、 わが国 の気象 や地勢 条件 にマッ チした 「温故 知新 」の視 点
も 重要 である と説い ている 。
一 方 、 第4章 で は 、 さら に 視 野を 拡大し て、世 界的 を趨勢 につい て考察 を行っ てい る。特 に中国
淮 河 の 事 例では 、具体 的を洪 水調 節の実 態を調 査・分 析し、 氾濫 域管理 の有効 性を裏 付け ている 。
ま た 、 欧 州連合 が舵を 切って いる 環境重 視の姿 勢や気 候変動 への 適応策 も、わ が国の 今後 の氾濫 域
を 含め た包括 的治水 対策の 参考に すべ きとし ている 。
第 5章 では 、 今 後 の 治水 対 策 が 重 点と す べ き 象 徴的 類 型 河 川 に つい て 具 体的 方策 に言及 してい
る 。 東 京 都の地 下調節 池の実 運用 は、貯 める施 設の有 効活用 事例 として ダムや 遊水地 の操 作規則 総
点 検 に 役 立 つで あ ろ う 。 ま た、 第3節の 「破堤 リスク の軽減 を目 的とし た遊水 地の最 適設 計」の 研
究 では 、「時 間軸と 標的洪水規模」、「堤防の破堤確率とりスク軽減の数値評価」、「ゲート付き越流
堤 の 自 動 調節効 果」等 、まっ たく 新たを 視点か ら実践 的検討 手法 を提案 してい る。既 存遊 水地の 機
能 改善 や限定 氾濫域 設定に 応用で きる 有効を 研究成 果であ る。
第 6章 では 、 本 論 文 の結 諭 と して 、多面 的な考 察を 具体的 を計画 作業で ある河 川整 備計画 の見直
し プ ロ セ スとし て系統 的に整 理し 、さら に、洪 水管理 の充実 につ いても 具体的 に列挙 する ことに よ
り 、極 めて実 用性の 高い研 究成果 とを ってい る。
以 上 のよ うに、 著者は 本論 文にお いて、 焦眉の 急と 毅って いる超 過洪水 対策と 恒久 的治水 対策の
方 向 性 を 概念整 理並び に具体 的手 法を持 ってま とめ上 げてい る。 今後の 洪水対 策にお いて 重要視 さ
れ て い る りスク マネジ メント の面 からも 、国家 的・恒 久的課 題解 決の糸 口の面 からも 多く の示唆 を
提 供 す る 内容と をって おり、 今後 の河川 工学発 展に寄 与する とこ ろ大で ある。 よって 、著 者は北 海
道 大学 博士( 工学) の学位 を授与 され る資格 あるも のと認 める 。
― 393―
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