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油ガス田地域(新潟)と非油ガス田地域(茨城・群馬

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油ガス田地域(新潟)と非油ガス田地域(茨城・群馬
地 球 化 学 46,51―61(2012)
Chikyukagaku(Geochemistry)46,51―61(2012)
報 文
油ガス田地域(新潟)と非油ガス田地域(茨城・群馬)に
おける軽質非メタン炭化水素濃度の比較Ⅱ,
1994年∼1999年冬季
猪 狩 俊一郎*
(2010年10月4日受付,2011年7月25日受理)
Comparison of atmospheric light nonmethane hydrocarbons
from the oil and gas field area in Niigata and areas
without oil and gas fields in Ibaraki and Gunma in Japan II,
winter in 1994-1999
Shunichiro IGARI*
*
Institute for Geo-Resources and Environment,
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology
Chuodai 7, 1-1-1 Higashi, Tsukuba, Ibaraki 305-8567, Japan
Air samples were collected in November and December 1994-1999 from a gas and oil field
area (Niigata) and areas of no known oil and gas deposits (Ibaraki and Gunma). The concentration of nonmethane hydrocarbons were measured. The concentration of ethane, ethylene, propane, isobutane and n-butane in the samples shows a positive correlation with acetylene regardless of the distance from the natural gas deposits. Automobile emission is considered to be a
major source of ethane, ethylene, propane, isobutene and n-butane, because acetylene is known
to be mainly emitted from automobiles. A few samples collected in the vicinity of natural gas deposits shows high ethane and propane concentrations. This is presumed to be caused by emissions from oil and gas deposits.
Key words: Nonmethane hydrocarbon, Oil field, Natural gas, Atmosphere, Winter, Japan
1.は じ め に
海洋大気中のエタン等非メタン炭化水素の安定炭素同
位体比の測定がなされるようになり,非メタン炭化水
大気中の軽質非メタン炭化水素については光化学
素の光化学反応による分解の過程が研究されている
オ キ シ ダ ン ト の 原 料 物 質 で あ る こ と か ら,海 洋
(Tsunogai et al., 1999; Saito et al., 2002, 2009,
(Rudolph and Ehhalt, 1981; Donahue and Prinn,
2011; Nara et al., 2007)
。
1993)
,都市(Uno et al., 1985; Seinfeld, 1989)
,郊
軽質非メタン炭化水素の発生地域としては,陸域が
外(Lonneman et al., 1978)
,極地(Blake et al.,
主な発生地域となり,陸域から遠洋に向かって,非メ
1992)
,熱帯域(Zimmerman et al., 1988)等につい
タン炭化水素濃度は減少する(Tsunogai et al., 1999;
て多くの研究例がある。最近は化学組成に加え,特に
Saito et al., 2011)
。陸域の軽質非メタン炭化水素の
発生源としては,自動車排気ガス,バイオマスバーニ
*
産業技術総合研究所地圏資源環境研究部門
〒305―8567 茨城県つくば市東1―1―1 中央第7
ング,油ガス田からの拡散等多くが知られているが,
アセチレンに関しては主として排気ガスとバイオマス
52
猪
狩
俊一郎
バ ー ニ ン グ 起 源 と 考 え ら れ て い る(Rudolph,
からは3試料を採取した(Table 1)
。試料は郊外や田
1988)
。これらのうち,油ガス田が軽質非メタン炭化
園地帯の,公園か,それに類似した場所から採取し
水素濃度に及ぼす影響については,報告例はあるもの
た。これらのうち6試料は関越自動車道のパーキング
の(Grenda and Goldstein, 1977; Greenberg and
エリアから採取したが,駐車場からは,数十 m 離れ
Zimmerman, 1984)多くは知られておらず,日本に
ており,エンジンをかけた状態の自動車は少数であっ
おける測定例はわずかしかない(Igari, 2004)
。油ガ
たため,自動車排気ガスの直接的な影響は少ないもの
ス田地帯の非メタン炭化水素を測定することにより,
と思われる。なお,Igari(2004)の採取地点である
油ガス田が大気中の非メタン炭化水素濃度に与える影
No. 8と No. 28については都市の中央部に位置し,直
響を知ることができ,油ガス田付近で非メタン炭化水
接的に自動車の影響を受ける可能性があるため,今回
素濃度の上昇が常時観察されるようであれば,油ガス
のデータからは外してある。試料採取時期は1994∼
田の探査に使用できる可能性もある。
1999年の11月から12月にかけてである。1997年につ
可燃性天然ガスの起源は,熱分解起源ガスと微生物
いては,試料採取は行っていない。また,1998年と
起源ガスの2種類に分けられる。熱分解ガスはケロ
1999年には,試料保存時における組成の変化を調べ
ジェンや石油・石炭の分解により生成する。熱分解ガ
るために,地質調査所室内(現在の産業技術総合研究
スの主成分はメタンであり,数%のエタン・プロパ
所第七事業所)の同一地点・同一時刻において,それ
ン・ブタン等飽和非メタン炭化水素を含むことが多い
ぞれ2試料ずつの採取を行った。
が(Schoell, 1983)
,一部の熱分解ガスでは非メタン
試料採取は,地上1.5 m で,ガラス製二口シリンジ
and
を用いて行った(猪狩,1995)
。試料容器は450°
Cで
炭化水素をほとんど含まない例もある(Igari
Sakata, 1989)
。一方,微生物起源ガスは二酸化炭素
5時間加熱したビール瓶を用いた。栓は120°
C で7日
や有機物の微生物による還元により生成し,主成分は
間加熱したアズワン社製バイトン栓を用いた。
メタンであり,非メタン炭化水素をほとんど含まない
2.
2 非メタン炭化水素測定法
(Rice and Claypool, 1981)
。日本の主要な油ガス田
石英砂(島津製作所製シマライト60/80 mesh)を
地域である新潟の天然ガスは主として熱分解起源であ
充填したステンレス製カラムをデュワー瓶に入った液
り,数%の飽和非メタン炭化水素を含む(米谷,1985;
体窒素で冷却し,こ れ に400 ml の 空 気 試 料 を 導 入
坂田ほか,1986; Igari and Sakata, 1988; 早稲田・重
し,非メタン炭化水素を濃縮した。その後ステンレス
川,1988; 加藤,1989)
。従って,新潟の空気中の飽
製カラムの温度をデュワー瓶に入った水により室温ま
和非メタン炭化水素濃度は油ガス田からの放出の影響
で上昇させることにより,軽質非メタン炭化水素を脱
を受けている可能性がある。
着 し,こ れ を ガ ス ク ロ マ ト グ ラ フ(島 津 製 作 所 製
Igari(2004)は1995年の5月から6月に油ガス田地
14A)へ導入し,測定を行った。分析法の詳細は猪狩
域である新潟と非油ガス田地域である茨城・群馬の大
(1995)による。測定成分はエタン・プロパン・イ
気を採取し,試料中の非メタン炭化水素濃度を比較し
ソ ブ タ ン・n―ブ タ ン・エ チ レ ン・ア セ チ レ ン で あ
た。その結果,いずれの地域においても自動車などの
る。測定は試料採取後15日以内に行った。バイトン
排気ガスが主要な非メタン炭化水素の起源であるが、
栓から発生する非メタン炭化水素濃度は測定値と比較
油ガス田からの拡散も大気中のエタン・プロパン濃度
して十分に低かった(猪狩,1997)
。また,地質調査
に局地的に影響を与えている可能性があることを示し
所室内において採取した試料については,1998年の
た。この可能性を確かめるため,今回はさらに1994
場合,試料採取直後と14日後に,1999年の場合,試
年 か ら1999年 の11月 か ら12月 に か け て,新 潟・茨
料採取直後と13日後に測定した。
城・群馬の大気中非メタン炭化水素濃度の測定を行っ
たので報告する。
2.試料および測定法
3.結
果
1994年∼1999年 の エ タ ン・プ ロ パ ン・イ ソ ブ タ
ン・n―ブタン・エチレン・アセチレンの測定結果を
2.
1 試料
Table 1∼5に 示 す。Table 1の94w 13と Table 4の98
試料採取地点と新潟の主要な油ガス田を Fig. 1に示
w 19は測定に失敗したため空欄にした。また,地質
す。新潟からは18試料を,茨城からは8試料を,群馬
調査所室内で採取した試料に関しては,1998年採取
油ガス田地域(新潟)と非油ガス田地域(茨城・群馬)における軽質非メタン炭化水素濃度の比較
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Fig. 1 Map showing the sampling sites (numbers) together with the distribution of major oil and
gas fields (shaded areas).
試料の測定結果を Table 4に,1999年採取試料の測定
と考えられる。Fig. 2(94w)
,Fig. 2(95w)
,Fig. 2
結果を Table 5に示す。
(96w)
,Fig. 2(98w)
,Fig. 2(99w)
,の い ず れ に
4.考
察
4.
1 エタンとアセチレンの関係
おいてもエタンとアセチレンの間には正の相関が観察
されることから,エタンも主として自動車の排気ガス
起源と推定される。シドニーのトンネル内の空気中炭
エタンとアセチレンの関係を Fig. 2に示す。アセチ
化 水 素 の エ タ ン と ア セ チ レ ン の 比 を Fig. 2に 示 す
レンは主として自動車の排気ガスとバイオマスバーニ
(Duffy and Nelson, 1996)
。その比は今回の試料の
ン グ 起 源 で あ る こ と が 知 ら れ て お り(Rudolph,
傾きと類似している。トンネル内の炭化水素は,ほと
1988)日本においては大規模な森林火災がほとんど
んど自動車の排気ガス起源と考えられており,このこ
観察されないことから主として自動車の排気ガス起源
とも新潟・茨城・群馬の試料中の非メタン炭化水素の
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猪
狩
俊一郎
Table 1 Samples and analytical results in November and December in 1994.
Table 2 Samples and analytical results in Norvember and December in 1995.
油ガス田地域(新潟)と非油ガス田地域(茨城・群馬)における軽質非メタン炭化水素濃度の比較
Table 3 Samples and analytical results in Norvember and December in 1996.
Table 4 Samples and analytical results in December in 1998.
55
56
猪
狩
俊一郎
Table 5 Samples and analytical results in December in 1999.
主要な起源が自動車の排気ガスであることを示してい
1∼2点であり,油ガス田が大気中エタン濃度に及ぼ
る。今回の試料に見られる直線関係は原点を通らず,
す影響は局地的であることが明らかになった。なお,
わずかにエタン濃度が高い方向へずれている。Fig. 2
Fig. 2(98w)と Fig. 2(99w)には地質調査所 室 内
に海洋大気のエタンとアセチレンの濃度範囲を示す
で採取した試料の,採取直後の測定結果と約2週間後
(Greenberg and Zimmerman, 1984)
。今回の試料は
の測定結果を示してある。両者の間にはほとんど差が
海洋大気付近を始点とした直線関係を示す。従って,
無く,ゴム栓への吸着等試料保存時における変質はほ
新潟・茨城・群馬の大気中軽質炭化水素濃度は海洋大
とんど無視できることが明らかになった。
気の混合の影響を受けていることが推定 さ れ る。
4.
2 エチレンとアセチレンの関係
Fig. 2(94w)の No. 10と No. 17,Fig. 2(95w)の
エチレンとアセチレンの関係を Fig. 3に示す。いず
No. 9,Fig. 2(98w)の No. 16は 新 潟 の 試 料 で あ る
れの図でも両者の間には明瞭な直線関係が観察され,
が,エタンとアセチレンの間の直線関係から,エタン
エチレンの主な起源も自動車の排気ガスであるものと
濃度が高い方向へずれる。これらの試料はいずれも油
推定される。海洋大気はエチレン濃度もアセチレン濃
ガス田に近い地点から採取しており,エタンは含むが
度も低いことから,両者の濃度には影響を殆ど与えな
アセチレンは含まない天然ガスの拡散の影響を受けた
い。また,エチレン等,不飽和炭化水素は天然ガス中
ものと考えられる。このような傾向は1995年5月から
には殆ど含まれないことから,直線関係からずれる試
6月 に 同 地 域 で 採 取 し た 試 料 で も 観 察 さ れ て い る
料は観察されない。
(Igari, 2004)
。また,Fig. 2(96w)
,Fig. 2(99w)
4.
3 プロパンとアセチレンの関係
ではこのような傾向は観察されず,油ガス田付近でも
プロパンとアセチレンの関係を Fig. 4に示す。両者
常にエタン濃度が高いわけではないことが明らかに
の間には直線関係が観察され,プロパンの主要な起源
なった。風向き等の違いの影響を受けているものと思
も自動車の排気ガスと考えられる。Fig. 4(95w)の
われる。また,エタン濃度が高い方向にずれる地点も
No. 9や Fig. 4(98w)の No. 16はプロパン濃度が高
油ガス田地域(新潟)と非油ガス田地域(茨城・群馬)における軽質非メタン炭化水素濃度の比較
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Fig. 2 Crossplot of ethane and acetylene. Solid diamond: Niigata, open square: Ibaraki, open triangle: Gunma. The samples in 94w) were collected in 1994, 95w) in 1995, 96w) in 1996 98)
in 1998 and 99w) in 1999, respectively. The maritime data are from Greenberg and Zimmerman (1984). The data point with 10 indicates the sample number 10. Tunnel air data
are from Duffy and Nelson (1996) (The same legend for the following figures). r represents
correlation coefficient.
い方にずれており,これらの地点は油ガス田付近であ
の試料でイソブタン・n―ブタンが高い方向へずれる
ることから,天然ガスの拡散の影響を受けている可能
ものは観察されなかった。これは,両者の寿命がエタ
性がある。Fig. 4(95w)の No. 20もプロパン濃度が
ン・プロパンに比べ短く(Table 6)
,試料採取地点ま
高い方向にずれる。しかし,Fig. 2(95w)において,
で到達しなかったためと考えられる。
No. 20はエタン濃度が高い方向にはずれていないこと
4.
5 各炭化水素濃度の経年変化
から,天然ガスの拡散によるものではないものと考え
新潟の各炭化水素濃度の平均値の経年変化を
られる。プロパンのずれの原因は明確ではないが,プ
Fig. 7a に,茨城の平均値を Fig. 7b に示す。新潟で
ロパンガスボンベからの放出に起因する可能性があ
は,増加あるいは減少の傾向は観察されない。茨城で
る。
は,不明確であるが,増加の傾向があるように見え
4.
4 ブタンとアセチレンの関係
る。これは,1998年と1999年の茨城県における試料
イソブタンとアセチレンの関係を Fig. 5に n―ブタ
採取時の天候がそれぞれ、雨と曇りであり(1994年・
ンとアセチレンの関係を Fig. 6に示す。いずれの場合
1995年・1996年は晴れ)
,炭化水素を分解する紫外線
も正の相関が観察され,イソブタン・n―ブタンの主
強度が低かったためと推定される。
要な起源も自動車排気ガスであることが推定される。
天然ガスに含まれる成分であるにもかかわらず,新潟
58
猪
狩
俊一郎
Fig. 3 Crossplot of ethylene and acetylene (See Fig. 2 for the symbols).
Fig. 4 Crossplot of propane and acetylene (See Fig. 2 for the symbols).
油ガス田地域(新潟)と非油ガス田地域(茨城・群馬)における軽質非メタン炭化水素濃度の比較
Fig. 5 Crossplot of isobutane and acetylene (See Fig. 2 for the symbols).
Fig. 6 Crossplot of n-butane and acetylene (See Fig. 2 for the symbols).
59
60
猪
狩
俊一郎
Table 6 Lifetimes of hydrocarbons.
5.ま と め
Igari(2004)で報告されているように,油ガス田
地帯である新潟でも非油ガス田地帯である茨城・群馬
でも,軽質非メタン炭化水素の起源はエタンの場合,
主として自動車の排気ガスと海洋大気であり,それ以
外の軽質非メタン炭化水素では自動車の排気ガスであ
ることが確認された。油ガス田は軽質非メタン炭化水
濃度に局地的な影響を及ぼすが,その傾向は常に観察
されるわけでは無かった。このことは,油ガス田探査
に空気中非メタン炭化水素濃度を応用するのは困難な
ことを示している。また,茨城県南部では,軽質非メ
タン炭化水素濃度が増加しているように見えるが,こ
れは試料採取時の天候に起因するものと考えられる。
謝
Fig. 7 The year-on-year changes in the average
concentrations of the hydrocarbons. Solid
square: ethylene, solid diamond: ethane,
cross: acetylene, open triangle: propane,
solid circle: utane, and open circle: isobutene. The samples in a) are from Niigata
and b) from Ibaraki.
辞
匿名の査読者の方々と編集委員の高橋嘉夫先生には
Grenda, R. N. and Goldstein, H. W. (1977) Nonurban meas-
本論文作成にあたり,貴重なコメントをいただきまし
urements of methane and ethane under varying atmos-
た。深くお礼を申し上げます。
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