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106 - 兵庫県立農林水産技術総合センター

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106 - 兵庫県立農林水産技術総合センター
妻
ひょう動
No.1061999.11.特集果樹の凍寒害の発生実態と防止対策
『
ビワの凍害防止法
(灯油ヒータの利用)
クリの凍害防止法
(株ゆるめ処理)
喧命
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』
金』
J毎。
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議蕊雪
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蕊
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職
イチジクの凍害防止法
(アルミ蒸着フィルムの利用)
クリの凍害防止法
(糖密の土壌かん注処理)
一宮︼﹄一
次
特集果樹の凍寒害の発生実態と防止対策
5STSを力I│えた給水材による剛光桶み取り切り花の鮮度保持……11
lはじめに。……・………・…………………………………………2
6シバオサゾウムシ成虫の大ナ,!:採集法と薬剤の効果..…・…12
2現地における果樹凍寒害の発生状況…・…………………・…・2
7施設I11菜におけるマメハモグリバエの物理的防除…・・・…13
3クリの凍害の発生実態と防止対紫・…..………………………3
8レタスのハモグリバエを抑えよう!………………・…・…・'3
4ビワの寒害の発生実態と防止対策,.…・………・…・…・………5
9
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…
…
1
4
5イチジクの凍害の発生実態と防止対錐………………………6
優良農家紹介
研究成果の紹介
おいしいぶどうづくりに親子で切礎琢牌……………………15
lヤブサンザシの花芽数の確保・……・………・…………………7
普及情報
2小型容器栽培に適した花壇苗の選定・……………・……・……8
3新しい緑化技術「グラウンドカバープランツの動力吹付け緑化法」……9
4近赤外分析法を用いた大豆の品圃分析法の開発・…・……・…10
−1−
ばら主体の施設花き維街..…………・…………………………16
謹蕊議譲蕊§鍵
雲織鍵i識雲雲Ii鱗雲
§燕'誌'.。
…
.
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:
謎
.
.
.
零.…………蝿構…侭群輔う
!’:鰹篭一鐘Iこ“
近年、冷夏、猛暑、干ばつ、集中豪雨といった異
地域への導入があったり、これまでの基準で適地に
常気象が相次いで発生し、農作物に甚大な被害を与
該当するところでも、このところの暖冬異変等で凍
えており、果樹においても収量減や品質低下等の被
寒害による樹体の枯死や果実障害の発生が問題とな
害が頻発している。一方、冬季の気象は、地球温暖
っている。
本特集では、兵庫県下における果樹の凍寒害の発
が続いている。果樹の凍寒害は、異常寒波の年に大
生状況、並びにクリ、ビワ及びイチジクの凍寒害の
きな被害が発生すると思われがちであるが、樹種に
発生実態と防止対策に関する最近の研究成果につい
よってはむしろ暖冬時に発生しやすい。秋から冬に
て紹介する。なお、寒害とは冬季の低温による越冬
かけて暖かい日が続くと、耐凍‘性が高まらないまま
作物の被害を総称したもので、そのうち、作物体の
越冬することになり、また、厳寒期以降に暖かい日
一部または全部が著しい低温で凍結することによっ
が続くと、耐凍性が急速に低下し、凍寒害が起こり
て起こる被害を凍害と称しているが、一般には両者
やすくなるといわれている。
の区分はそれほど厳格ではなく、ここでは全体をま
︵﹄
化によるものか、このところ長期にわたり暖冬基調
とめて凍寒害とし、個別の果樹についてはI慣習に従
永年性作物の果樹では、従来より適地適作を基本
った呼称とした。
とした栽培が行われ、年平均気温や、樹種によって
浜田憲一(中央農技・園芸部)
は冬季の低温を適地判定の重要な条件としてきた。
しかし、最近は一部の果樹で適地条件からはずれる
蒼鋤鍾蕊鰯雲i議濠鶏篭
.:..:、...、曇・癖:.:f・.・・串坐、p・・琴愈
(5年生以下)に、凍害の洗礼を受けることが多く、
県内の果樹栽培は、小規模ながら常緑果樹から落
成園になるまでに超えなければならない壁となって
いる。クリの場合凍害は即枯死につながるためその
樹園地は傾斜地がほとんどで、気象条件も多様な
ことから地域の微気象による影響も受けやすい。こ
影響は大きく、振興上の阻害要因となっている。
篠山普及センターでは、平成4年から綿密な調査
こでは、とくに問題となっている凍寒害について、
常時危険にさらされているクリ、ビワ、イチジクの
を行い、同7年まで延べ4278本中1031本の被害を確
3樹種を中心に現地での発生状況を報告する。
認している。このうち462本は枯死している。
その後、株ゆるめ処理、糖蜜処理により被害率は
1クリ
クリは、県内で831ha栽培されており、全国8位
低下しているが、平成7年から11年までの調査では、
を誇っている。摂津丹波地域(篠山市、宝塚市、川
毎年0.5∼1haの被害を受けている。神戸(三田支
西市、猪名川町、三田市)及び西播地域が主要な産
所)でも、ここ5年間で1haの枯死と8haの生育
地を形成している。
遅延の被害を受けている。
地域特産物として中山間地域を中心に、クリの振
柏原・宝塚・西脇・加西普及センター管内でも被
興が図られ、最近10年間で30ha以上の新植と5ha
害の報告があり、水田での植栽のみでなく、造成畑
以上の改植が行われている。ところが、若木時代
での発雄もあり、被害は県下全域に及んでいる。
−2−
︽4
葉果樹に至るまで多品目の樹種が栽培されている。
ひょうごの農業技術No.106('99.11)
イチジクは、都市近郊の立地を生かして84haの
2ビワ
栽培があり、全国3位である。主産地は、川西市、
ビヮは、82ha栽培されており、全国で7位を誇
『
っている。主な産地は南淡町と北淡町で、両産地と
神戸市、加古川市、姫路市、小野市、津名郡である。
も歴史は古く、急傾斜地に栽培されている。ビワの
イチジクは、とくに寒さに弱いため栽培地は温暖
場合、樹体が寒害を受け枯死することはなく、もっ
な地域に限定されるが、収益性が高いことからその
ぱら果実が受ける被害となる。
北限は伸びている。
最近の被害状況を見ると、南淡路普及センター管
しかし、厳寒期から春先にかけての気温が栽培の
内では、平成9年出荷分で平年比70%減の大きな被
制限因子となっている。イチジクの凍害は、胴枯れ
害を受けた。10年産も45%、11年産も20%の被害を
病や赤ころも病の併発、カミキリムシの食害、日焼
被っている。また、北淡路でも同様に平成9年は、
け等により助長されるので凍害の様相は複雑である。
30%減であった。ここ2年間は、平年比10%減の被
最近の報告でも、厳寒期の低温による被害はないが、
害が続いている。
春先の生育遅延と病害等の要因(前述)との合併症
が各産地で見られる。
寒気団の規模、期間などが直接的に影響している
が生育ステージの進み具合、産地内での局所被害な
4その他
ど状況により、被害程度、場所に差が出ているとい
その他の樹種では、カンキツ類の落葉、果実のす
う特徴がある。果実自身に被害が出るので、大きな
上がり、ブドウの晩霜による新芽の枯死、開花の早
寒害は、生産意欲をそぐことになり影響は大きい。
いウメ、モモの花枯れの報告がされている。
武久正篤(中央農技。普及指導室)
3イチジク
繍織i織繍慧慧繍鱗I
1発生実態
r−
s
L
癖
:
、
韓製
#
蕊
軽韓
幹害虫や胴枯病による二次的被害も多くなる。
クリの凍害は樹齢2∼5年生の幼木期に多く、樹
発生しやすい環境:土壌が粘質で排水不良な園で発
齢が進むと少なくなる。厳冬期の耐凍性は-10∼
生が多い。地形では南面傾斜で多く、北面傾斜で
-13℃程度とみられるが、西日本では、実際にはも
は少ない。冬季に地温、気温が上昇し、土壌水分
っと高い温度で凍害を受けており、暖冬年に多発す
が多い条件下で根の吸水が盛んになると発生しや
る。暖冬下では1月∼3月の早い時期から根の水分
すい。
吸収が始まり、樹体の水分が増加し、耐凍性が早く
2防止対策
から弱まるため、強い寒波がなくても凍害を受ける
低接ぎ苗よりも高接ぎ苗の方が発生が少ないが、
ものと考えられる。
万全ではない。施肥は十分に行って樹を少し強勢に
症状:被害を受けた直後は外観からはわかりにくい
保つ方が凍害の発生が少なく、被害を受けても回復
が、被害部を削ると樹皮が水浸状になっており、
が早いと考えられている。ただし、7月以降の夏肥
甘い発酵臭がする。5月上旬に萌芽が遅れ、不揃
はおそ伸びしやすいので控える。秋肥は貯蔵養分を
いになって異常に気づくことが多い。枝や幹の樹
増やし、凍害防止に有効とされている。従来、樹幹
皮が黒褐変し、後に乾燥して陥没したり、軽い場
を稲わら、もみがら、こも、土盛り等で防寒すると
合はサメ肌状に凹凸ができたりする。凍害の場合、
効果があるとされていたが、実際には効果がないか、
地上部が枯死に至っても根は健全で台木から盛ん
逆に被害を助長した例も報告されている。
に芽をふくので他の立ち枯れ性の障害と区別でき
当センターでは12月下旬∼1月下旬に株ゆるめ処
る。凍害樹はキクイムシ、カシヮスカシバ等の枝
理か糖蜜処理を施すと、凍害の防止効果が高いこと
−3−
を見いだした。これらの吸水抑制処理によって1月
壌中に浸透させる方法で効果があるが、4年生樹以
から3月下旬の間、樹体水分が低く保たれ、耐凍性
降では根域が深くなるので、液肥かん注機で地中に
が維持される。処理の要否は導管中の水を測定する
圧入する必要がある。
と判断しやすい。1年枝の基部10cmを切り取り、
処理法(地表面散布):2,3年生樹に対し、一樹
一方からコンプレッサーで空気を吹き込む(75kPa、
当たり糖蜜原液(精糖廃蜜、全糖分50%程度含有)
1分間)と、導管中の水が押し出されるのでその前
5kgに等量(重量)の水を加えて2倍に希釈した
後の重量の差(mg単位で測定)を導管水量とする。
液を株元から半径1m内の土壌表面にまんべんな
導管水量が枝片牛重量の0.3%を超えると凍害の恐
く散布し、根域土壌中に浸透させる。
れが大きくなる。精密な天秤がない場合は圧搾空気
処理法(液肥かん注機使用):4年生樹に対し、1
で押し出して一適でも水滴が出れば危険とみなせる。
樹当たり糖蜜原液10kgの2倍液を液肥かん注機
1月中にこのような樹が認められたら、その後、同
(片倉チッカリン、ジャストK−2、吐出圧20kgf
様の樹が次第に増加するので、早い時点で判断し、
/qf)を用いて、株を中心とした半径60cmの円周
同一ほ場の幼木すべてに処理を行うのがよい。
上の8か所に分けて、地表下30cmの土壌中に注入
(1)株ゆるめ処理
する。7年生樹に対してもこの倍量の糖蜜液をか
株ゆるめ処理は根域の土壌に多くの亀裂を生じさ
ん注して効果があったので、根域全体に糖蜜液が
せることで、細根の切断や、毛管水の切断が生じ、
到達しさえすれば効果があると考えられる。施用
根の吸水が抑えられて樹体の水分が低く保たれ、耐
量、施用方法については種々の条件で更に事例を
凍性が維持されるものである。
重ねる必要があるが、これまでの処理例では処理
処理対象樹齢:主として2,3年生の幼木を対象と
後の生育にはほとんど影響がない。
する。4年生以降の樹にも有効であるが、この場
勺
(3)被害樹の処置
合は根の切断が大きくなりやすいので、強めのせ
事前の対策ができなかったり、問に合わずに凍害
が発生した場合は事後処置によって被害が軽減でき
ん定が必要である。
処理法:株ゆるめ処理はバックホーで行う。手掘り
る場合がある。萌芽の遅れが認められたら早めに思
ではかえって太根を傷つけやすい。株を掘り上げ
い切った強い切り戻しせん定を行い、残った芽や潜
るのではなく、株元から半径80∼100cm、深さ40
芽の発芽を促してやる。ほおっておくと枯死するも
∼50cm内の根域土壌全体に多数の亀裂を生じさせ
のも回復する例が多い。凍害樹は台芽が盛んに発生
るものであり、太根の切断はできるだけ避ける。
するので放置せずに早めにかき取る。胴枯病に侵さ
根域全体に施すことが大切なので、バックホーの
れやすいので被害部を削り取り、塗布剤、木工ボン
バケットを2回から数回に分けて入れ、根域土壌
ドなどで処置しておく。枯死の場合は補植する。あ
を抱きかかえるようなつもりで力を加え、樹全体
らかじめ新植時に補植用の苗を余分に確保しておく
が少し傾き、株元が10cm位持ち上がる程度を目安
とよい。
とする。処理後の生育は特に問題ないが、梅雨明
3今後の研究の方向
現在、凍害に対して実用的な効果が確認できている
け後の干ばつの影響を若干受けやすくなるので、
のは株ゆるめ処理と糖蜜処理の2つだが、両処理とも
かん水、敷きわら等に留意する。
効果は処理当年に限られる。このため、永続性のある
(2)糖蜜処理
対策として、現在、冬季の吸水特性を中心に台木によ
根域土壌の浸透濃度の上昇で根の吸水を抑え、樹
る凍害防止法の検討を進めている◎
体の水分を低く保つことにより耐凍性が維持される。
堀本宗清(中央農技・園芸部)
2,3年生樹に対しては糖蜜液を地表面散布して土
−4−
今
ひょうごの農業技術No.106('99.11)
蕊露田F悪:群公罵
塗 ビ ワ の 寒 害の蕊裟;実襲謹隙lf裁策
と÷則…負C凸⑥Cとむ
(3)燃焼法
1発生実態
千葉県では、従来から重油ヒーターを園内に設置
淡路地域の呼称で「種腐れ」は、ビワの寒害の代
表的な症状であり、低温遭遇時に幼旺珠が全て凍死
(20台/10a)し、気温低下時に燃焼させてきた。
すると果実は生育を停止し、種子が1∼2個に減少
最近、温度センサーで自動点消火できる灯油ヒータ
した場合には奇形果となる。また、「ハチマキ果」
ーが市販され、他産地でも導入が進んでいる。昇温
は果皮に生じるサビ状の傷であり、比較的高い温度
効果はアルミ箔を用いた被覆法と同程度(図1)で、
でも発生する。このほか、低温が著しい場合、新梢
労力は比較的要しないが、初期投資額は大きい(200
(芽枯れ)や果硬枝が凍結し、裂けることがある。
万円程度/10a)。
(4)送風法
秋冬季に開花するビワの耐寒性は、雷(−7°C)、
『
花(−5℃)、幼果(−3°C)の順に低下すること
茶園等では広く普及しているが、ビワ園での適用
が明らかにされている。花房の生育が進むほど耐寒
例はこれまでなく、最近導入が始まった。放射冷却
性が劣るので、開花の早い年。産地・園地・品種。
時に気温の接地逆転現象を利用して、上層の暖気を
花房ほど寒害の危険性が高くなる。また、同じ生育
地上に吹き下ろし、果房の温度を高める方法である。
ステージでも気温の低下程度が大きく、遭遇時間が
樹冠の大きいビワ園では、風の到達が悪くなり、昇
長いほど被害が大きくなる。被害は、放射冷却の起
温効率が低下するため、設置台数を増やす必要があ
こる無風の夜間から明け方に発生することが多い。
る。非常に省力的で、初期投資額も前述の燃焼法の
2防止対策
半額程度となるが、あらかじめ対象園地に接地逆転
(1)耕種的な方法
現象が起こることを確認する必要がある。
開園時には、冷気が停滞しやすい谷間などは避け、
『
今後の課題
冬季に気温が−3°C以下に低下する頻度が低い園地
前述の対策にはそれぞれ得失があり、採用にあた
を選ぶことが重要であり、その頻度が比較的高い場
っては園地や樹、経営面等の条件を考慮する。今後
合には開花期の遅い品種を選択する。また、栽培管
は訂低コスト化や効果を高める方法、開花期の遅い
理面では、防風樹のすそ枝の刈り込みや樹勢強化に
優良品種の育成等が期待される。一方、寒害対策だ
よる葉数の増加、摘房時に開花期の遅い花房を残す
けでなく、労力分散や高品質果実生産の面から施設
ことが寒害の回避に有効である。
の導入が望ましい。
(2)被覆法
水田泰徳(淡路農技。農業部)
気温
果房単位の被覆である。袋の素材では、無処理と比
…
!
…
貢言!
一
言
毒
で
束
縛
W
’
点
一
べてアルミ箔が最も保温効果(1∼2°C)が期待で
21Cl
ビワで実用的に行われている方法は、袋を用いた
毛
2
−−3
き、さらに内側にウレタン等の資材で空間を作ると
45
保温効果が増す。現場では、アルミ蒸着袋にウレタ
ンやクラフト袋を組み合わせて利用されている。樹
I
2 1 2 2 2 3 0 1 2 3 4 5 6 7 8
冠外周部や早期に開花した花房を対象に、1月中旬
日寺刻
頃から3月上旬頃まで被覆する。袋かけの労力を要
図燃焼法によるビワ園の昇温効果
(98年1月29∼30円)
するが、資材のコストは最も低い。
−5−
感議繍霧識琴蕊鶴鍵鱗:灘
1発生実態
繰り返し使用が可能なので、コスト面からも実用'性
幼木が凍害を受けた場合は枯死することがあるが、
が高い。
成木では枯死に至ることはまれである。成木の凍害
(1)一文字整枝等、主枝が水平に近い整枝法のイチ
は当初は外見からわかりにくく、発芽も正常に行わ
ジクを対象とする。
れ、被害に気付かないことも多い。しかし、6月頃
(2)被覆前に結果母枝の勇定を行う。この際、結果
には主として主枝の上面や主幹の陽光面の樹皮に局
母枝の残す芽の上部の節間部をフィルムを固定し
部的な褐変やひび割れ症状が認められるようになる。
やすいようにやや長めに残す。
(3)120cm幅のアルミ蒸着フィルムで上から主枝を
部とはっきり区別できるようになる。これをそのま
覆い、下面は開放しておく。アルミ蒸着フィルム
ま保護せずに放置すると再び凍害を受け易く、前年
で被覆する際、フィルムと主枝上面の間に空間を
までの傷が治癒しないまま、被害部がさらに広がり、
つくり、直接、接触しないように注意する。この
ついには樹皮がはげ落ち、材.部が露出する。続いて
ため、あらかじめ主枝の上に10∼20cm位離して主
材部が腐朽し始め、樹勢の低下とともに物理的にも
枝に平行にマイカ線などを張っておくのもよい。
弱くなり、経済樹齢の短縮につながる。
フィルムは自転車のタイヤチューブを輪切り(3
2防止対策(アルミ蒸着フィルム被覆法)
∼5mm幅)にしたゴム輪で結果母枝の先端に固定
従来、内陸部の産地では、樹全体を稲わらで厚く
する方法が能率的である。結果母枝の勇定切り口
巻いて保護する方法で効果をあげているが、労力を
とフィルムの間に短冊状に切った新聞紙2∼3枚
多く要するのと稲わらの確保が困難になってきてい
を挟んでフィルムの上からゴム輪をかける。新聞
るので、アルミ蒸着フィルムによる被覆法を開発し
紙は枝の切り口から溢出する液の乾燥を容易にす
た(図1,2)。これによって労力を稲わら巻きの
るためである。主幹部はフィルムを全周に巻く。
約4分の1以下にできる。また、フィルム(例:日
(4)フィルムを展張しやすいように支柱等を配置し
︽沙﹄
このような症状はその後、次第に明瞭になり、健全
ておくと、さらに能率的に被覆できる。
立AIC製ネオポリシャインクロスT)は5年以上
(5)被覆期間は12月下旬から4月上旬の発芽直前ま
での間とする。
注意事項
律角
幼木は成木よりも耐凍性が劣り、厳寒期でも−6
℃程度とされているので、1∼2年生樹については
式
噸
ム
稲わらを厚めに巻くか、稲わらとアルミ蒸着フィル
ムを併用するなどの対策が必要である。
堀本宗清(中央農技・園芸部)
図1アルミ瀧フィルムによる一文字整枝イチジク樹の被雛
守皿酢”■
鐸・巾.・黙認群
雨周回︾’坤部”。﹄凸。■”&
叩●■“”
夜露・醍・・繁
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耐凍性が3℃弱
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日射による急速
な融解によって
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1
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〃〃〃〃〃
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無 被 覆 樹 ア ル ミ 蒸 着 フ ィ ル ム 被 覆 樹
図2アルミ蒸着フィルムによる凍害防止のメカニズム
−6−
』
ひょうごの農業技術No.106('99.11)
瀞ii雲瀞I瀞鋳議鐸
議議議議議謹蕊
蕊灘I
離嬢
h』鮫;‐‐.
■可虫昭
増繍織I鰯i繍麓│繍鍵
また、ヤブサンザシの施肥は3月頃の開花・結実
ねらいと成果
ヤブサンザシは実付き花木として氷上郡青垣町や
する前に行われる。これは新梢の伸びすぎを抑え、
佐用郡佐用町で、9月∼11月にかけ、切り枝生産さ
2年及び3年生枝の結実状態がよくみえる荷姿にす
れている。近年産地では着花数減少による実付き不
るためである。
良枝が発生し、品質低下が問題となっている。そこ
花芽分化時期が8月下旬であることが判明したの
で、花芽形成面から花芽減少時期を明らかにすると
で、新梢の伸びが止まり、花芽分化が始まる8月下
ともに、その減少を防止する施肥法を検討した。
旬の追肥が花芽数に及ぼす影響を検討した。青垣町
花芽数の減少は花芽発達過程の花弁分化期頃(10
『
月中旬)に誘発されることを明らかにした。また、
市原ほ場で、3月1回施肥では小花数が3.6個(10
施肥では花芽分化期頃(8月下旬)の追肥を行うこ
月20日)であるのに対し、3月と8月の2回施肥で
とにより、花芽が退化することなく発達し、開花時
は正常個数である6.0個に近い5.7個となり、開花期
には1節の正常花芽数である6小花をほぼ確保でき
までその状態が維持された。青垣町稲土ほ場でも同
た
。
様の傾向を示し、8月追肥は花芽数の減少を抑える
内容
効果を認めた(表2)。
青垣町市原ほ場で8月下旬から定期的に2年生枝
今後の方針
に形成された肢芽を採取し、花芽の分化、発達程度
を顕微鏡で観察した。その結果8月2511頃から生長
後期施肥効果を実証する。また、切り枝本数、時
点肥大が認められ(平均気温25℃前後)、9月11日
期と小花数の変化を明らかにし、収穫法を改善する。
和田修(中央農技。園芸部)
には花房分化期に達した。以降雌ずい分化期の12月
25日まで休眠することなく花芽が発達した。旺珠形
表28月追肥が花芽数に及ぼす影響(1999)
I
25日であることが観察された。また、服芽の小花は、
『
錫名
成期は90日程度の休眠期を経て、開花7日前の3月
花房分化期までは6小花とも同じ大きさで肥大した
が、がく片分化期には肥大程度に差異がみられ、花
弁分化期には4.7小花、旺珠形成期には3.3小花と減
施肥
10月20日の開花時の
時灘
小花数/節小花数/節
青垣町
3月
3
.
6
3
,
2
市原
3月と8月
5.7
5
.
7
背垣町
3月
4.2
稲土
3月と8月
6.0
花芽が減少する9月中旬∼10月中旬は切り枝収穫
00
46
少し、開花に至った(表1)。
が集中する時期でもあり、収穫が花芽の減少に何ら
化成肥料('0-10-10)‐で3月25日に8kg、
8月25日に4kg/aを施肥した。
かの影響を及ぼしていると推察された。
表1花芽発達段階時期と一節の小花数の変化
変化(1998、青垣町市原ほ場)
花 芽 発 達 段 階
項 目
生長点
肥大期
花房
分化期
がく片
分化期
時期(月・日)8.25
9.11
9.18
小 花 数 6 . 0
6.0
6.0
花弁
分化期
雄ずい
分化期
分化期
10.13
11.18
12.25
4.7
3.6
3.3
−7−
雌ずい
旺珠開花期
形成期
3.25
4
.
2
3.3
3.3
慧識
謹謹蕊謬謹雲慧
蕊謹.、、.:!
げ
ねらいと成果
なっても生育への影響は少なかった。なかでもマト
花壇苗の需要はガーデニングブーム等により増え
リカリアやフロックス・ドラムンディ、ダールベル
続けている。しかし、県下の生産農家は比較的小規
グデージーは9cmポットでは地上部のボリュームが
模な経営が多く、規模拡大も難しい現状である。そ
不足するが、容器の小型化によってポットと地上部
こで限られた施設でより多くの鉢数を生産するため
のバランスが良くなった。また、ミムラスは生育の
に、小型容器に適した花壇苗の選定を行った。
初期から開花を始めるために早期に容器の大きさに
その結果、ミムラス、フロックス。ドラムンディ、
見合う草姿となり、小型容器で栽培すると短期間で
ダールベルグデージー、マトリカリアは小型容器で
の商品化が可能であると考えられた。
の栽培に適していた。
開花については、パンジーでは7.5cmポットでは
内容
6∼9日、6cmポットでは7∼14日開花が遅延した
図1に示した12品目について9cmポット(対照)、
が、その他の品目では容器の小型化による影響はみ
7.5cmポット及び6cmポットでの生育を比較した。
戸雪
られなかった。
l
』
図1に株径を、図2に地上部重を示した。対照の
以上の結果、9cmポットで地上部の大きくならな
9cmポットで株張りが10cm以上のものは8品目、地
い品目はポットの小型化による影響が小さくなった。
上部重が59以上のものは6品目あった。これらの
普及上の注意事項
品目では7.5cm、6cmとポットが小さくなるにつれ
ポットを小型化するほど乾燥しやすくなるために、
て生育が抑制される傾向がみられた。特に、ブロワ
潅水には注意が必要である。また6cmポットでは地
リアはポットが小さくなると下葉が枯れ上がり、品
上部が大きくなると転倒しやすくなるため、ssト
質が劣った。
レイを用いるなど、転倒防止対策が必要である。
一方、10cm以下の株張りのものはポットが小さく
神戸隆(中央農技.園芸部)
一!︲Iill︲jJ、顎.一
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径
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一
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一一一一一■
50
20
一画”﹄
2
5
□9cm
ロ7.5cm
■6cm
緑、
『
。
マトリカリアロヘ・リアDデージー※八・ンシ・一メランホ.シ・ウムと.ンカ
フロックスミムラスプロワリアヘ・ゴニアシ・ニアトレニア
図1栽培容器の大きさが花壇苗の株張りに及ぼす影響※ダールベルグデージー
30
一一一﹄一一
一一一
重石
'
−
,
ビンカ
メランホ.シ・ウム
ヘロゴニア
一一一
一一:$.11叫〆︲・恥一
バンシ・一
ブロワリア
一函・
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ミムラス
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フロックス
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Dヂーシ・-※
ロヘ・リア
マトリカリア
一一一
一一一
血
F洞雲圃i-IE塗詞│ロ認rw烈願wl
、
一一L⋮
地上部重g
0
51
05
21
25
シ・ニア
トレニア
図2栽培容器の大きさが花壇苗の地上部重に及ぼす影響※ダールベルグデージー
−8−
□9cm
ロ7.5cm
■6cm
ひょうごの農業技術No.106('99.11)
ねらいと成果
土壌、植生基盤材、法面に効果的に付着させるため
近年、グラウンドカパープランツによる緑化が注
の接合材等をタンク内に投入し圧縮空気を送り込み
目を集め、法面緑化にも積極的に利用されるように
混合する。空気を介しての混合のため、従来のよう
なってきた。しかし、これまでの方法はポット苗生
に植物を痛めることがない。その後、混合されたも
産であるため植付けは、手植えで行わざるを得ない。
のを空気噴射によって、ノズルの先から施工面に吹
また、苗の生産に長期を要し、輸送、植付けの手間
付け植栽する。本工法に最適な種類は、セダム類、
がかかり、ポットの処理等の煩雑さがあり、さらに
マツパギク、イワダレソウなどがあり、生育が旺盛
法面植栽では傾斜のため作業上危険がある。
で被覆率が高く、見栄えのよい花が咲くので景観上
そこで、新たに開発した吹付け機械により、グラ
も適している。
︽Ⅲ
ウンドカパープランツのセル成型苗、細断苗と肥料、
セル成型苗、マット苗(細断苗)はポット苗と異
土壌等を混合後法面に吹付け植栽することを可能に
なり、短期間且つ大量に養成が可能であり、栄養繁
した。これにより、従来の西洋芝に代わり景観上も
殖性の草種は全て生産可能である。このことにより、
好ましい多彩な植生が実現でき省力、経済的で大規
従来法面等に植栽不可能であった種類も植付け可能
模緑化に対応できる。
となり、多種多様な植生が実現できる。
「ビオ・セル・ショットエ法」として株式会社大
普及上の注意事項
本組、吉田建設株式会社と共同特許出願中である。
植栽面の既存雑草を完全に除去する必要が有る。
内容
また法勾配、土質により基盤造成が必要な場合があ
植栽に使用する苗はセル成型苗またトレイで養成
る。盛土、切土の別や乾燥の度合により、適合する
したマット苗である。これらの苗は1∼L5か月で
グラウンドカバープランツの種類を選定する必要が
生産でき、発根済みのため吹付け後の生育が良好で
ある。活着を確実にするため2∼3種類混植する方
ある。セル成型苗または細断したマット苗、肥料、
が良い。
福嶋昭(北部農技。農業部)
『
、
1
I
セル成型苗又は細断茎葉
J
十
)
図1ビオ°セル。ショットエ法の概略
(共同開発:兵庫北部農技、株式会社大本組、吉田建設株式会社)
図2法面への吹付-け施工状況
−9−
謹譲蕊議蕊i蕊鍾謹謹議謹霊議義塞蕊溌篭墓
§
、溺識蕊露:' .. 認蕊露輯霧識翠8銘88癖8i:
PL..
重回帰法、最小二乗(PLS)法、主成分解析(PCR)
ねらいと成果
法の3つの方法で検討・した。
近年、土地利用型作物の−つとして大豆の栽培が
奨励され、県下各地で特色のある大豆が栽培されて
その結果、3つの方法にて作成した検量線の予測
いる。県産大豆は多様な気象条件の中で栽培される
誤差(SEP)はタンパク質測定検量線では、それぞ
ため、適応品種の選定や品質の均一化が生産拡大へ
れ0.36,0.55及び0.42、脂質測定検量線では、それ
の問題とされており、これを解決するため迅速な、
ぞれ0.18,0.46及び0.46であり、重回帰法で作成し
成分の分析が必要とされている。そこで、近赤外分
たものが優れていた。
タンパク質測定検量線は1664,1832,2144及び
光分析法(NIR)を用い、大豆成分の重要分析項目
であるタンパク質、脂質を非破壊で迅速に精度良く
2216nmの4波長で相関係数(R)は0.99、検量線
分析できる検量線を開発した。
標準誤差(SEC)は0.43であった。また、検量線評
内容
価用の未知サンプル20点を用いて、この検量線の評
「丹波黒」等、計63品種を分析し、サンプル中43点
あった(図1)。脂質測定検量線は1744,1760,1800
を検量線作成に用い、残りの20点を検量線の評‘価に
及び1856nmの4波長で、Rは0.97、SECは0.28で
用いた。成分の化学分析項目はタンパク質と脂質と
あった。未知サンプルによる検量線の評価を行った
した。タンパク質含量はケルダール窒素蒸留法、脂
ところSEPは0.18であった(図2)。
質はソックスレー脂質抽出法を用いて分析した。全
今回作成した検量線を用いることによってタンパ
サンプルのタンパク質及び脂質含量の分析値の範囲
ク質及び脂質について高精度で分析でき、近赤外分
はそれぞれ29.5∼41.6%及び17.1∼20.7%であった。
光分析法は大豆の品質迅速測定法として有効である。
サンプルを粉砕後、近赤外分析装置(InfraAlyzer
今後の方針
普及センターで活用すべく、フィルター方式近赤
500,BRAN+LUBBE社)にて近赤外スペクトル
(800nm∼2500nm)を採取し、解析ソフトCSESAME
外分析装置に対応した検量線や、近年、重要性の高
VeraO)にて検量線の開発を行った。検量線は原
まっている糖質への応用を試みる。
小河拓也(北部農技。加工流通部)
スペクトルを用いて、より精度を向上させるため、
(
%
)
(
%
)
3
8
2
'
1
瓜
開
1
8
91
8
1
NIR推測値
43
2
3
NIR推測値
『 可
SEP=0.36
17
燭
8
1
▲
▲
R=0.99
BIO
R=0.97
SEP=0.18
イ
6
283032343638
タンパク質含量
』
価を行ったところ、予測標準誤差(SEP)は0.36で
北部農業技術センターで栽培した「タマホマレ」
3
6
〆珂
161718192021
(
%
)
図1近赤外分析法による大豆のタンパク質含量測定検量線
タンパク質含量(%)=23.0+650.8(1664nm)-792.1(1832nm)
(
%
)
脂質含量
図2近赤外分析法による大豆の脂質含量測定検量線
脂質含量(%)=16.6-1456.2(1744nm)+2475.1(1760nm)
-731.7(2144nm)-892.9(2216nm)
−10−
-1959.4(1800nm)+917.7(1856nm)
解雨
』
ひょうごの農業技術No.106('99.11)
ころ、STSを吸収させる方法が異なっても、切り
ねらいと成果
明石海峡大橋の開通に伴い、淡路地域での花き生
産は従来の市場出荷だけでなく観光花きにも力をそ
花に吸収された銀量が同じならば日もちは同じにな
ることが判明した。
なお、この給水材は環境に配慮して製作してある
そいでいる。しかし、花摘み取り園では、観光客が
摘み取った切り花をそのまま持ち帰るので、輸送中
に著しく萎れ、産地での新鮮な花のイメージを損な
以上の結果から、STS溶液を加えた給水材に摘
っている。さらに、生産者が出荷するように、STS
み取った切り花をさして持ち帰ると、輸送中の萎れ
(チオスルファト銀錯塩)で事前に処理ができない
を防ぐとともに、生け花したあとの日もちも延ばせ
ため、花店から購入した切り花より日もちが短くな
ることがわかった。持ち帰り時間を6∼12時間と想
る
。
定すると、加えるSTS溶液濃度はO2mMが適当で
そこで、さまざまな濃度のSTS溶液を加えた高
『
ので、使用後は燃えるゴミとして廃棄できる。
あった。
分子多糖類を主成分とするゲル状給水材を試作し、
今後の方針
カーネーション切り花をさし、1∼48時間の輸送試
STS入り給水材.のコストは切り花1本当たり5
験を行ったところ、通常の輸送(ドライ輸送)より
円以下で、観光摘み取り園だけでなく、あわじ花さ
鮮度と日もちが向上した。
じきやジャパンフローラなどでの淡路特産切り花の
内容
直売にも適しているので、使用を推進し、淡路の花
0.1∼0.8,M濃度のSTS溶液を加えたゲル状給
のイメージアップを図る°
宇田明(淡路農技。農業部)
水材を伏見製薬所㈱と共同で製作した。ポリフィル
ム袋に入った内容重1009の給水材にカーネーショ
−−給水材一o−水一・。-‐・ドライ
00
5
1
1
1
切り花軍 ︵ 初 期 値 の % ︶
115
ン切り花を3本さし、ゴムパンドで袋の口をしばり、
ダンポールケース内に水平に静置した(図1)。1
1
査した。
給水材にさした切り花は輸送中に水分が補給され、
『
09
59
08
5
0
∼48時間の輸送試験後に水道水にいけて日もちを調
水につけた場合と同程度に切り花重が増加したが、
工
垂
q
垂
、
.
、
璽
一
.
、
.
‐
・
童
一
一
一
.
‐
‐
‐
“
‐
.
証
8
0
ドライ輸送では切り花重が減少し、著しく萎れた
0
(図2)。さらに、給水材にさして輸送した切り花の
1 2 2 4 3 6 4 8
輸送時間
日もちは、ドライ輸送の2倍以上に延びた(図3)。
図2
給水材によるリ輸送中の鮮度保持効果
しかし、0.8,Mで24,48時間の輸送では、切り口
が褐変するなどの障害が認められた。
溶液を直接吸収させた切り花の日もちを比較したと
日もち︵日
STS溶液を加えた給水材にさした切り花とSTS
●a
濃度(mM)
図1STS入り給水材.
図3給水材によるカーネーションの日もち延長
−11−
鱗
議繍;
霞
ねらいと成果
MEPのそれは、低かった。
害虫の薬剤効果を調べるためには、まとまった数
カーバメート剤のチオジカルブは低く、ピレスロ
の虫が必要となる。ところが、シバの重要害虫であ
イド剤のエトフェンプロックスは補正死亡率が変動
るシバオサゾウムシは、成虫が主に夜間に活動し、
し、シラフルオフェンは低かった(表)。
幼虫は土壌中に生息するため、成幼虫とも大量に集
普及上の注意事項
めることが難しい。そこで、ゴルフ場等で応用可能
シバオサゾウムシ成虫の虫体浸漬法による薬剤感
受性検定を行うときには、必ず無処理を設けて薬剤
な成虫採集法を検討し、薬剤感受性を検定した。
採集法として、潅水用ホースでフェアウェー表面
処理と比較する。
薬剤の効果は、補正死亡率80%以上で有効と判断
に貯まる程度に水を流し、成虫がシバの先端部に浮
いてくるところを手づかみして採集する「浮体採集
できる。
藤富正昭(病害虫防除所)
法」を試み、短時間に大量の成虫を捕獲できた。
勺
この成虫を用いて、虫体浸漬法により殺虫剤の効
表シバオサゾウムシ成虫の薬剤感受』性('98)
果を検定したところ、採集ゴルフ場により効果に大
(虫体浸漬法)
きな差が認められた。各ゴルフ場では、有効防除薬
ことを明らかにした。
内容
a b c d e f
カーハ・メー
1000倍
チオジカルブDF
1∼2
卜剤
ビレスロイ
1000倍
エトフェンプロックス
3∼4
2 1 0 1 3 2 7 0 0
1∼2
1 0 0 一 一 一 一 1 7
乳剤1000倍
3∼4
100−13807713
1000倍
親成虫が発生する7∼8月に、発生の多いと思わ
スで水を引き、凹地に水が貯まってきたときに葉上
日数
*補正死亡率(%)
MEP乳剤
1.成虫の浮体採集法
れるシバ地で、晴天の昼間に実施する。潅水用ホー
処理後
垂剖一垂弘一趨剖一理剤
13−13−13−13
剤を選定するため、薬剤効果検定を行う必要がある
薬 剤 名
濃度・倍数
有機リン イソキサチオン乳剤
剤
1000倍
グイアジノン乳剤
1000倍
クロルピリホス乳剤
ト
゙
剤
シラフルオフェンEW
に登ってきた成虫を手でつかみ採集する。排水口へ
2000倍Ⅷ
10093100100100100
10093100100100100
100608627−93
1006086401593
100−9740−87
100409747087
3 3 一 一 0 − 0
2 9 0 7 1 0 0 0
2 7 0 3 1 3 − 0
1∼2
7301060−17
3∼4
6401740540
a.b:三田市,c:宝塚市.d:加東郡東条町,e:小野市.f:三木市
*補正死亡率:無処理の死亡率をo%として計算した値
流れてくる成虫はネットで集める(図1)。
発生が多いときは、2時間で約1000頭採集できた
水
ことがあり、従来の掘り取り法に比べ、シバ地を痛
めずに採集ができる。
ホ
ー
2.虫体浸漬法による薬剤効果検定
県内6カ所のゴルフ場から、上記の採集法で成虫
謡
!
餐
遜
f
卿
繊
州
妙
,
図1シバオサゾウムシ成虫・浮体採集法
圃圃
を捕獲した。実用濃度の薬液に10秒間浸漬した後、
湿った砂
湿った砂をいれた容器に移し、1∼4日後に死亡率
を調査した(図2)。l薬剤15∼30頭を供試した。
↓
キサチオンであり、ダイアジノン、クロルピリホス
雷
一
有機リン剤で補正死亡率の高かった薬剤は、イソ
ノ
ピレスロイド系2剤の計7剤である。
W、,
ノ
試験薬剤は、有機リン系4剤、カーバメート系l剤、
−−F雪7
図2虫体浸漬による薬剤感受性検定
は、採集ゴルフ場により補正死亡率が異なった。
−12−
令
ひょうごの農業技術No.106('99.11)
瀞
’
;
一義
叢
雲識議塞謹箪霞蕊繍ii鱗織織i蕊
ねらいと成果
その結果、1.0mmネット区における播種24日後
軟弱野菜には登録薬剤がほとんどないため、薬剤
の被害葉率は100%と無ネット区と同等であったの
以外の方法による被害防止対策の確立が急務である。
に比べ、0.8mmネット区での被害葉率は22%と無
そこで、コマツナを対象に物理的防除対策として雨
ネット区の約5分の1に抑制した。
よけハウスの開口部のネット被覆による防除効果に
今後の方針
ついて検討し、0.8mmのネットによる侵入防止効
被害は出入り口周辺に多い傾向があり、外部から
果の高いことを明らかにした。
の成虫の侵入がうかがわれる。そのため、出入り口
内容
では二重カーテンを張るなど確実な侵入防止対策を
8月下旬、神戸市西区の軟弱野菜栽培地域におい
行う。腐瀬敏晴(中央農技。環境部)
て、雨除けハウス(間口5.4m、長さ47m)を使用
表マメハモグリバエによる被害葉率(%)
し、①サイドおよび出入り口を目合い0.8mmのネ
『
ットで覆う②サイドおよび出入り口を目合い1.0m
播 種 後 日 数
mのネットで覆う③ネットで覆わないを設置した。
区 名
12日16日20日24日
耕転畝立て後、①②ハウスでは土壌面をビニールで
1週間覆い、土中の蛎の撲滅を図った。その後、コ
マツナを播種し、本葉展開後、1ハウス当たり150
①0.8mネット区
3
.
1
2
.
0
1
4
.
3
2
2
°
C
②1.0mmネット区
4
7
.
3
94.0
9
0
.
0
1
0
0
.
0
③無ネット区
31.3
98.0
100.0
100.0
株について被害葉数を調査した。
i繍灘繍識識議議繍向I
●=■?=■=P二■凸■=■二甲凸
ねらいと成果
粒剤は遅効的だが処理2カ月後でも優れた効果がみ
平成9年の春、レタスに「エカキ」が多数出てい
る、との問い合わせが県下で相次いだ。「ナモグリ
られた。それに比べ液剤の本田散布は効果が劣った。
普及上の注意事項
バエ」と同定された本種の突発的な多発生は、原因
『
がわからないままその後も毎年続いている。
本試験では潅注処理にベストガード水溶液の200
倍希釈液を使用しているが、実際にはレタスで定め
そもそもレタスのハモグリバエ類はマイナーな害
られている2000倍液を使用すること。そのかわり潅
虫なので登録農薬がない。しかし現場からは即実践
注量と回数(3回まで)を増やすとよい。粒剤の効
可能な対策が求められており、レタスに適用のある
果が切れ始める定植後2カ月頃からは、様子を見な
殺虫剤の応用を試みた。その結果、ベストガード水
がら液剤の本田散布で対応しよう。
溶剤の育苗期潅注とモスピラン粒剤の定植時株元散
布の効果が高かったので、組み合わせると定植から
約2カ月間被害を抑える見込みが得られた。
八瀬順也(淡路農技・農業部)
表薬剤処理方法と防除効果
薬聞
内容
処理方法処理時期防除価1防除価2
3/244/13
被害が最も多く見られる5月上旬収穫の作型に合
①ヘ'ストガー水200倍潅注500mI/トレイ2/122/2394.769..1
わせ、品種「ステディ」を1月2日に200穴セルト
②モスヒ・ラン粒025/株トレイ株元散布2/2331.690.2
レイ播種し2月23日に定植した。薬剤処理を①育苗
オルトラン水1000倍
ぼ場散布
3/24
64.8
中の潅注2回②定植時セルトレイ上での粒剤散布③
③アマイヤーFW4000倍
同上
同上
77.2
同上
同上
69−9
液剤の本田散布、に分けて防除効果を比較した(表)。
注)防除価は対無処理評価
その結果、潅注処理の効果は速効的かつ顕著であり、
−13−
モスビラン水4000倍
織灘灘雲灘識墓織鱗霧
ねらいと成果
議鍵蕊慧議漂
も1ppm以下であったが、4日目には対照区41
前年度には乳牛ふん抽出液体培地上でアンモニア
ppm、試験区36ppmの最高濃度になった後徐々
を70%以上低減(現在分離確認されている細菌に匹
に低下し、7日目にはそれぞれ16ppm、15ppm
敵)する細菌1株を土壌から純粋分離した。そこで
であった(図2)。アンモニア濃度は試験区が対
今回は、この細菌を用いて乳牛ふんの堆肥化過程で
照区より0.1%∼31.3%低く推移した。7日間で
の悪臭発生に及ぼす影響を調査した。その結果、ア
のアンモニア排出量は対照区が22.6mgに対して
ンモニア及び悪臭度は低い傾向が認められた。
試験区は18.9mgであり、試験区が約16%低かっ
内容
た
。
・供試ふんは新鮮な乳牛ふんを用いた。試験区はふ
(3)硫化水素は2日目まで検出されたが、両区とも
ん10kgに培養液1,400m‘(牛ふん抽出液体培地に細
(4)官能試験法(パネルは4∼5名)による悪臭度
び米ぬか1009を添加し、もみがらを加えて水分約
66%に調整後、実験用小型発酵槽(コンパネからな
︽4
菌を1白金耳添加し、52.Cで5時間振とう培養)及
1Ppm以下であった。
は試験区が対照区より常に低かった(表)。
今後の方針
る縦41cm×横45cm×深さ45cmの底に金網を敷いた箱)
土壌から純粋分離した細菌の添加による抑臭効果
に詰め込みビニールシートで密封後、これを断熱用
が牛ふんで認められたが、今後は種堆肥を戻し堆肥
発砲スチロール箱の中に入れて蓋をし下部から通気
として乳牛ふんに混合して水分調整を行い、悪臭の
を行った。対照区はふん10kgに細菌無接種培養液、
発生程度を検討する必要がある。
相当)である。堆肥発酵期間は悪臭の発生が高い初
期の1週間とした。
(1)発酵温度は試験開始22時間後には両区とも最高
温度になり、対照区の56℃に対し試験区は60℃で、
試験区が対照区より4℃高かった。その後徐々に
︵員。︶幽騨卜Ⅱ鼎入卜
通気量は1.32/min(材料1㎡当たり322/minに
04
03
02
01
00
5
米ぬか及びもみがらを試験区と同量加えて行った。
I
秋田勉(中央農技。家畜部)
③‐
7
2 3 4 5 6
経過日数
..●.、対照区一津試験区
低下し、1週間後には両区とも34℃となった(図
卸司
』
図2排気中アンモニアの推移
1
)
。
(2)排気中のアンモニア濃度は最初2日間は両区と
表硫化水素及び悪臭度の変化
師
け■巳凸ロ
基準
経過
2.5
1.8
25
1−5
0
2
0
口1
■1
凸
1
865
LLL
1
0
2
C
0−6
ユmmmmm
0
4
︵P︶幽堕
弧
悪臭度
対照区言式験区対照区試験区
掴
2mmmmm
O0
1234567
日数
瓢
硫化水素ppm
25497397121145169
経過時間
悪臭度は新鮮ふんの臭いを3、これより臭い
時4,5、薄いとき2,1、堆肥臭を0とする。
図1気温及び発酵温度の推移
−14−
ひょうごの農業技術No.106('99.11)
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蕊:蕊鍵
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蕊
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豊岡市近郊では昭和30年代からぶどうが栽培され、
現在約15ha栽培されている。その中でもまとまっ
(3)簡易ハウスの導入
て栽培されているのが金剛寺集落で、約4haあり、
平成3年、簡易ハウスを50a導入した。栽培管理
うち2.5haは水田転換園である。この金剛寺集落で、
が一部被覆に比べて10日程度前進することで、労力
親子二代でぶどうづくりに励んでいる北垣篤二氏、
分散が可能となり、適期を逃がさずに作業できるよ
威司氏を紹介する。
うになった。また、雨よけ部分が他に比べ大きいの
1経営概要
で、病害虫の発生が減少した。
(4)品種選定
労働力:本人・長男
f
画
、
iも利用している。
経営規模:水田転換園85a
大粒系品種を中心に、直売、宅配による販売を行
傾斜地園50a
っているため、直接消費者から寄せられる意見を積
水 稲 5 0 a
極的に取り入れ、新品種導入の目安としている。現
合計185a
在、紫玉、藤稔を中心に、青系(ロザリオビァンコ)、
品種:ピオーネ85a
赤系(安芸クイーン)を試作している。
紫 玉 1 0 a
4親子での作業分担と相互研鐙
その他(藤稔等)40a
篤二氏はたじま農協葡萄部の役員を永年務め、地
域では最高の技術者として信望が厚い。
販売方法:市場出荷50%、直売50%
平均収量:1.8∼2.0t/10a
親子であり、師弟である二人だが、それぞれ責任
秀品率:70%
分担するほ場で実践し、父親の実績と、長男の新た
2栽培の取り組み
な探究心をお互いにぶつけ合い、土づくりや深耕方
北垣篤二氏は昭和35年に里山を開墾してぶどう栽
『
法、開花前の摘心の良否、環状剥皮による着色向上、
培を始めた。傾斜地園でのぶどう(ペリーA中心)
病害虫防除方法等、技術向上、研鎮への論議が絶え
65aと水稲120aの経営であったが、昭和62年長男の
ることがない。おいしいぶどうづくりに懸けた熱き
就農希望と転作の特例措置の実施を受けて水田転換
思いは誰にも負けない二人である。
ぶどう園(50a)を造成した。
松田喜彦(豊岡普及センター)
3高品質のぶどう作りを目指して
(1)排水対策
水田転換園では排水が悪いため、造成前に4m間
隔に幅40cm、深さ1mの溝に竹、古瓦、籾殻を埋め
込む簡易暗渠の施工を行った。
(2)土づくり
毎年秋に10a当たり2tの牛糞堆肥(1年堆積し、
3回切り返したもの)を施用している。近年は雑草
の堆肥(但馬空港で排出される雑草を堆積したもの)
−15−
図栽培管理に自然と力が入る
普八L及,情報
ばら主体の施設花き経営
近年、切り花単価の下落傾向は引き続いており、
ばら経営についても経営を圧迫している。
このような状況下においても、宍粟郡安富町の
行い、肥料代を1/3に削減している。また、自走
式防除機を導入しており、労力軽減とともに、農薬
危害の防止にも役立てている。
北川友喜人氏(44歳)の経営は創意工夫にあふれ、
ヨトウムシの防徐に黄色蛍光灯を設置し、終夜
先進的な取り組みがなされているので、ここで紹
点灯することで、被害を半減させることができた。
介する。
薬剤防除やフェロモントラップでの予察を併用し
北川氏は昭和48年高校卒業と同時に花き栽培に
て高い効果が得られている。
前述のように、少量多品種栽培を行っているこ
取り組み、現在は安富フラワーガーデンにて、ばら
とから、同一の培養液使用の弊害として品種によ
規模
り鉄欠乏の症状が現れる。そのため、含鉄資材の葉
ガラス温室6,600㎡
而散布を行い、被害を4割軽減できた。
ビニールハウス4,200㎡
3高品質生産への取り組み
ばらについては、棟ごとに担当者を決め、常時雇
露地8.170㎡合計18‘970㎡
品目はばら8,250㎡、しゃくやく5,000㎡、その・他切
用のパートさんが責任を思って管理し、随時研修
り花5:720㎡である。労働力は、北川氏夫妻、父と常
も行い高い技術力を維持している。
時雇用12名である。
4今後の展開
雇用は主力のばら栽培のピーク時に合わせたも
1経営の特徴
当地が中山間地域であり、気象・立地条件から
のになっているが、昨年末より洋ランの試験栽培
少数品種の大量生産には向かない。そのため、北川
を行っており、今後は、労働力の平準化とともに、
氏は独自にマーケティング調査を実施し、市場や
所得向上に寄与するものと期待される。
石上佳次(山崎普及センター)
小売のニーズに対応している。そこで、ガラス温室
世r■■■
ロックウール栽培に転換している。これらのこと
臨迅
から、常時3O近い数の品種を出荷することにより、
穂
切り花単価の向上を図っている。また、平成9年よ
り原種系品種であるイングリッシュローズの生産
にも取り組み、市場より高い評価を得ている。
2省力化への取り組み
岬§
以前はメーカー製の肥料を使用していたが、現
P
潔
一画一一三三&卓P=
在ロックウール栽培の培養液の作成は単肥混合で
W引
図:自家配合の培養液の検討
ひょうごの農業技術No.106
1部250円(申込先県立中央農業技術センター)
0
7
9
0
) 47−1117
兵庫県立中央農業技術センター (
0
7
9
6
) 74−1230
兵庫県立北部農業技術センター (
0
7
9
9
) 42−488C
兵庫県立淡路農業技術センター (
−16−
11農②1-021A4
へ必
︾癖
については土耕からの改植が容易で、生育の早い
平成'1年'1月1日(隔月刊)
へ4
を主体とした切り花経営を行っている。
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