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急性腹症との関連 ー急性腹症との関連ー
私の体験した疾患と病理 *変性疾患の部* 胆石症 ー急性腹症との関連ー 急性腹症との関連 概要 1.診断名 胆石症 胆汁中の成分(コレステロール、色素)が、 胆道(胆嚢、総胆管、肝内胆管)内で固まったものである。 2 診療機関 2.診療機関 2010年3月31日 ○○クリニック(かかりつけ医) 2010年6月7日以降 △ △病院 3.罹患時期 2010年3月30日発症~現在 45歳 症候(無症状から3主徴:疝痛、発熱、黄疸) a)胆嚢結石~胆嚢管結石 ①疝痛発作 ②右季肋部痛 ③右肩・右背部への放散痛 ③右肩 右背部への放散痛 ④悪心、嘔吐 ⑤マフィ徴候(+) ⑤ フィ徴候( ) b)総胆管結石症 ・発熱、右季肋部痛、放散痛 <好発> ⑥就寝後2~3時間 ⑦過労後の脂モノの過食 ■それ以外の症状 a')もしも胆嚢炎が合併すると ⑧発熱 ⑨黄疸 c)肝内胆管結石症 ・基本的に無症状 基本的に無症状 ・胆汁うっ帯反復で 胆汁性肝硬変の可能性 ・右下腹部の痛み(虫垂炎?) 後述 「胆石が詰まる場所」 検査の目的と種類 [胆石の有無、大きさ、形、数、種類] ・腹部超音波検査 (負担少ない、リアルタイム) ・CT検査 CT検査 (X線、輪切り、造影剤の副作用) [胆石の大きさ、数、胆嚢形状、胆嚢壁、 胆管の様子などをより立体的に把握]] ・MRI/MRCP検査 (磁力、ペースメーカー不適) [より鮮明な画像と組織採取] ・内視鏡的逆行性膵胆管造影検査 (ERCP) [炎症の程度、肝機能の状態、 がんの可能性などを判断] ・血液検査 ・CRP(白血球数、炎症) (白 球数、炎症) ・GOT(AST)、GPT(ALT) (肝機能) ・LDH(乳酸脱水素酵素) LDH(乳酸脱水素酵素) (臓器の障害) ・ALP(肝胆道に多い酵素) γ GTP(肝胆道の異常) ・γ-GTP(肝胆道の異常) ・T-Bil(ビルリビン量) ・D-Bil(直接ビリルビン量) ・AMMON O (血漿アンモニア、意識障害) ・尿検査 胆嚢と胆石の確認 胆嚢の壁の厚さ 嚢 壁 厚さ 胆石が癒着していないか MRCP 初診時予後判定、手当て 症状有り検査後 <初診時> 胆嚢の状態によって診断 ↓↓↓ 今後無症状であれば、そのま ま放置。 ①胆嚢温存 ・溶解療法(経口薬) 心配ならば大病院で検査。 <治療薬> ・胃炎症状改善 ・痛み止め ・抗生物質 抗生物質 →サイレントストーンで診断 イ 診断 経過観察 体外衝撃波破砕療法 ・体外衝撃波破砕療法 (20mm程度を3個まで) ②胆嚢除去 ・開腹手術 開腹手術 ・腹腔鏡下胆嚢摘出術 ■成人の胆石保有率は10%前後 →高齢化、食生活の欧米化 高齢 、食 活 欧米 ■5Fに好発・・・ 女性(female)、40代(forties)、肥満(fatty)、 多産婦(fertile)、白人(fair) 胆嚢結石 総胆管結石 肝内結石 割合 約80% 約20% 約2% 疫学 中高年女性、肥満 中高年男性 中高年女性、東アジア 組成 コレステロール石が多い ビリルビンカルシウム石が多い ビリルビンカルシウム石が多い 成因 コレステロール過飽和など レステ ル過飽和など 胆嚢結石の落下胆道感染 胆道感染 治療 ・腹腔鏡下(あるいは開腹) 胆嚢摘出術 ・胆石溶解療法 内視鏡的切石 ・経皮経肝的切石 ・胆管切開術 ・経皮経肝的切石 ・肝切除 胆石の生成機序 ■コレステロール系(8割) 胆汁=胆汁酸 +レシチン(リン脂質) +大量のコレステロール ■ビリルビンカルシウム石 大腸菌などの腸管からの上行感染 ・大腸菌などの腸管からの上行感染 細菌酵素(β-グルクロニターゼ)が 直接ビリルビン →間接ビリルビン グルクロン酸に分解 →間接ビリルビン、グルクロン酸に分解 間接ビリルビン+Ca→結石 ・コレステロール過飽和状態 結晶化、成長して胆石へ ■黒色石 ・溶血、肝硬変 どうしてできるのかは不明 腸肝循環 胆石がつまる場所 ■膵臓の酵素CCKが胆嚢を収縮 ①胆嚢-胆嚢管でつまる ②総胆管でつまる ③ファーター乳頭でつまる ④回盲弁でつまる ■胆汁うっ帯による感染を誘発 ①胆嚢炎 90%は胆石症患者 ②急性化膿性胆管炎 (1)シ ル (1)シャルコー三徴:発熱・腹痛・黄疸) 三徴 発熱 腹痛 黄疸) (2)レイノルズ五徴:(1)+意識障害・ショック ■胆嚢原発悪性腫瘍 ・胆嚢癌 嚢 60代女性に好発 初期はサイレントに進行 □胆石とは無関係 ・総胆管癌 膵胆管合流部の異常 初期は無症状、進行性黄疸 クールボアジェ徴候 急性腹症 1-:胃潰瘍・十二指腸潰瘍穿孔、急性胃粘膜病変、胆石症、急性膵炎、虫 垂炎初期 2 :心筋梗塞、肺・胸膜疾患 3 :胆石症、右腎結石 4 :左腎結石 5 :子宮外妊娠、付属器炎 6 :急性虫垂炎、右尿管結石、右卵巣腫瘍茎捻転 7 :左尿管結石、左卵巣腫瘍茎捻転 腹部全体:腸閉塞、腹部大動脈瘤、急性腹膜炎 腹痛の原因と緊急性 東洋医学 考察 東洋医学的考察 特徴 ・腹部の塊 ・固定痛 ・腫脹 腫 ・胸々苦満 病因 ・情志の鬱結(肝の疏セツが滞る) ・飲食不摂生(脾の運化が滞る) ・寒邪の侵入 寒 侵 ・病後の虚弱 滞る=循環うっ帯 霊枢 「百病始生篇」 積のはじまり 積は長年積み重ねてきたもの。 積 長年積 。 短期間で治癒するものではない 参考にした文献、ホームページ ・昨年の各論のプリント ・「病気が見える(消化器)」 「病気が見える(消化器)」 ・昨年の難経のプリント ・ ・ウィキペディアhttp://ja ウィキペディアhttp://ja.wikipedia.org/ wikipedia org/ ・日本消化器学会http://www.jsge.or.jp/index.html ・日本消化器内視鏡学会 本消化器内視鏡学会 http://www.jges.net/ p jg ・胆石の全てがわかる http://tanseki.knowc.net/ ・慶応義塾大学病院 http://kompas.hosp.keio.ac.jp/contents/000004.html 病占 今年の年筮 火地晋 六爻 上焦 焦 横隔膜 中焦 下焦 臍 横隔膜の下、臍の上で 横隔膜の下、臍の で 消化管の異常または、 何か閉塞する病気が考えられた。 評価 学生から ○とても詳しいし、○○さん自身がよく理解していたので、説明もわかりやす かった。 西岡から ○「胆石症の疑い」から発表直前に「胆石症」の確定診断が下りたというとても レアな体験でした。 ○年筮も関係あって興味深かったですね。