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C L O S E 広報 2013 まつもと・めぐみ め ぐ み か み う っ た な い ま ●調理師養成施設調理技術コンクール 全国大会 全国調理師養成施設協会が主催、内閣 府などが後援。調理師養成施設の卒業 見込み者を対象に、日本・西洋・中国 料理の3部門に分かれ、調理技術を競 う。第28回大会では、同校の杉本正 興さん(当時2年)も協賛会社賞を受 賞した。 さん けんこう 北日本ハイテクニカルクッキングカレッジ実習教員 学んだことを素直に積み重ね 調理技術コンクールで大臣賞 松本恵美 6月15日号(No.1363) 培った技術で背伸びせず誠実に、調理師の魂を込め た料理が認められた―。 北日本ハイテクニカルクッキングカレッジ(奈良 憲光校長)を今春卒業した松本恵美さん(20)=黒川 =は、2月に東京都で開かれた第28回調理師養成施 設調理技術コンクール全国大会で、厚生労働大臣賞 (2位相当)に輝いた。 全国の調理師養成学校から推薦される1万数千人も の参加者がいることから「調理の甲子園」とも呼ばれ る同大会。松本さんが参加した中国料理部門では、 各地区予選を勝ち上がった33人が決勝大会に出場し た。決勝大会の課題はエビを使った前菜と豚肉を使っ た主菜。「審査員受けを狙わずに、学んだことを学生 らしく素直に表現したい」と考案したレシピのテーマ は「華やかな春のおもてなし料理」。赤カブや薄焼き 卵などで豊かな色合いを出しつつ、大皿料理を数人で 取り分けて食べる中国料理の基本を重視。3人前の想 定で、前菜を三角形、主菜を六角形に仕立てた。 決勝大会までの約4カ月間、休日を返上して試作を 重ねた。自他共に認める頑固な性格で、丁寧な作業に こだわるあまり、目標時間内に仕上げられず、自分自 身を苦しめる時期もあった。緊張して臨んだ本番。慣 れない調理環境に戸惑いもあったが、練習よりも短時 間で完成させて周囲を驚かせた。 小学4年のころ、見よう見まねで作ったスクランブ ルエッグが家族に喜ばれたのをきっかけに、この道を 志した。現在は同校の実習教員として日本料理や西洋 料理もあらためて勉強する日々。上打田内真知子副校 長は「芯が強くて、感性と器用さを併せ持つ」と全幅 の信頼を寄せる。 「繊細さが求められる点心を極めたい。そして食べ た人に中国料理は色彩豊かでかわいらしいんだという 印象を残したい」と語る表情は真剣。自分が作る料理 で多くの人を幸せにする夢への向上心は尽きない。 U P ち こ 松本さんがコンクールで作った「華やかな春のおもて なし料理」。エビのすり身を薄焼き卵で巻いた「蛋皮 (たんぴ)巻き」とエビのあんを入れた「兎(うさ ぎ)型蒸し餃子」の前菜(左)と、「肉団子のオイス ターソースがらめ」の主菜