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ロシアで出会った人々
ロシアで出会った人々 情報文化学科 2年 山崎佳那子 ロシア・ウラジオストクにあるウラジオストク国立経済サービス大学で学んだ4か月間、 様々な出会いがありました。 まず、合同クラスで共にロシア語を学んだ、他国から来た留学生たちとの出会いです。 私のクラスには、中国や韓国等の留学生がいましたが、その中でも、インドネシアから来 た留学生は、とてもフレンドリーで、私たちと特に親しくしてくれました。彼は、休日に 多くの留学生を家に招待したり、大きなキリスト教の教会を案内してくれたりしました。 留学生たちは、私にとって、共にロシア語を学び、休日にはバスに乗っておでかけをする 大切な仲間でした。 次に、先生たちとの出会いです。先生たちは、授業で習ったことについての疑問を解決 することはもちろん、授業では習わないような日常生活のことについても私たちに親切に 教えてくれました。授業の冒頭では、「みんな、休日は何したの?」と聞いてくれ、自分自 身が体験したことをどのようにロシア語で話せば良いのかを学べました。また、私たち NUIS の留学生を担当してくれていた先生と偶然、中央広場で開かれる市場で遭遇した時は、 彼女が買っていたお菓子を「これとっても美味しいのよ!」と少し分けてくれ、その他に も美味しい食べ物やおすすめのお店を教えてくれました。大学ではたくさんのことを教え てくれる先生でしたが、日常生活においては、私たちの体調や食生活を心配してくれる親 のような存在でした。 最後に、ロシア人の友達との出会いです。何度かロシア人の女の子たちとカフェに行っ たり散歩をしたりして、様々なことを話しました。日本の大学の友達との会話と違い、彼 女たちとの会話は、現在学んでいる勉強内容や将来の夢について話すことが多かったよう に感じます。ロシアの同世代の女の子たちは、外見もそうですが、それ以上に考えている 内容や話している内容について、自分よりも大人でしっかりしていると感じ、考えさせら れました。 この留学を通して、ロシア語能力の向上はもちろん、自分の偏った考え方を変えること ができました。留学以前の私は、一部のメディアやインターネットを通して伝えられる情 報によって、他国で暮らす人々について、ネガティブなイメージを持つことも少なくあり ませんでした。しかし、これらの人々と出会い、実際に直接交流をすることで、それらの 情報が必ずしも正しいものではないと感じました。私と彼らは、育った環境や言語・国籍 等違いますが、同じ人間でした。一緒に写真を撮ったり、他愛無い会話をしたり、そうい ったごく普通の出来事を彼らと共に経験したことで、改めてこの当たり前のことに気づく ことができました。出会った人々は、全員私たちに親切にしてくれ、素晴らしい方ばかり でした。認識を改めた今、私はこの事実をできるだけ多くの人に伝えることで、少しでも 平和な未来を迎えられるように努めたいと思います。