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スライド タイトルなし
熱分析を用いた
大気エアロゾルの定量
大気環境保全工学分野
安保芳久
研究の目的と背景
研究の目的と背景
酸性エアロゾル粒子
酸性エアロゾル粒子
酸性雨
雲核、雨滴に溶け込
雲核、雨滴に溶け込
んで酸性雨を形成
んで酸性雨を形成
透明,黒色エアロゾル粒子
透明,黒色エアロゾル粒子
太陽光反射、吸収による気候影響
太陽光反射、吸収による気候影響
すす粒子
すす粒子
肺への沈着により
肺への沈着により
甚大な健康影響
甚大な健康影響
大気エアロゾルの
大気エアロゾルの
実態把握の必要大
実態把握の必要大
簡便なエアロゾル各成分定量
簡便なエアロゾル各成分定量
方法の開発が求められている
方法の開発が求められている
熱分析、および熱
熱分析、および熱
分析のためのサン
分析のためのサン
プリング法の検討
プリング法の検討
熱分析とは
熱分析とは
A:150℃分解、B:200℃分解、C:300℃分解から成る試料の熱分析
A:150℃分解、B:200℃分解、C:300℃分解から成る試料の熱分析
各分解温度までの重量減少からそれぞれを定量
各分解温度までの重量減少からそれぞれを定量
300℃
温度
Aの減少重量
200℃
Bの減少重量
150℃
重量変化(mg)
炉内温度(℃)
重量減少
Cの減少重量
時間(min) この分析法をエアロゾル各成分の分離、定量に用いることを試みる
この分析法をエアロゾル各成分の分離、定量に用いることを試みる
エアロゾル熱分析における対象成分と問題点
エアロゾル熱分析における対象成分と問題点
土壌粒子<1000℃以下では分解しない>
温度(℃)
1000
海塩粒子(NaCl)<1000℃前後>
問題点1
600
500
400
300
200
黒色純炭素<300∼535℃>
共存下における反応
共存下における反応
が重量測定を阻害
が重量測定を阻害
硝酸アルカリ金属塩<375∼400℃強>
硫酸、硫酸塩<200∼300℃>
硝酸アンモニウム<180∼200℃>
有機エアロゾル<100∼200℃>
問題点2
分解温度領域が重なるこ
分解温度領域が重なるこ
とによる重量測定の困難
とによる重量測定の困難
(NH4)2SO4の重量減少割合(%)
問題点1:硫酸、硫酸塩と海塩粒子(塩化ナトリウム
問題点1:硫酸、硫酸塩と海塩粒子(塩化ナトリウム))
100
(NH4)2SO4のみ
80
60
(NH
4+NaCl : 300℃120分保持
(NH4)42)SO
2SO4+NaCl : 300℃120分保持
40
20
(NH4)2SO4
2NH3 + H2SO4
H2SO4
H2 + SO2 + O2
(NH4)2SO4 + NaCl
(NH4)2SO4
2NH3 + H2SO4
2NaCl + H2SO4
Na2SO4 + HCl
H2SO4
0
0
10
20
30
40
50
NaCl重量/全混合試料重量(%)
((NH
4の重量減少量はNaClの共存により影響を受ける
NH4)42)SO
2SO4の重量減少量はNaClの共存により影響を受ける
通常、エアロゾル中において海塩粒子は重量比で硫酸塩の1割以下
通常、エアロゾル中において海塩粒子は重量比で硫酸塩の1割以下
H2 + SO2 + O2
問題点2:硝酸アンモニウム標品の熱分析
問題点2:硝酸アンモニウム標品の熱分析
重量減少
温度
0
-1.0
180℃
-2.0
-3.0
重量減少(mg)
炉内温度(℃)
約0.1mg
重量を変えたNH4NO3
の重量変化(TG)
-4.0
15分程度
時間(min) 200℃
(NH4NO3)
180℃短時間保持
180℃保持で大半のNH
3が気化、分解
180℃保持で大半のNH4NO
4NO3が気化、分解
(有機エアロゾル)
100∼200℃(180℃を除く)
100℃
互いへの影響を最小にして定量可能
互いへの影響を最小にして定量可能
標準エアロゾル試料を用いた熱分析の評価
標準エアロゾル試料を用いた熱分析の評価
予想値 10
標準エアロゾル試料の成分
標準エアロゾル試料の成分
組成からの予想重量減少値
組成からの予想重量減少値
測定値
8
6
4
2
塩
素
硝
酸
金
純
色
黒
予想値と測定値がほぼ一致
予想値と測定値がほぼ一致
属
炭
塩
酸
硫
酸
ロ
ア
エ
機
有
、硫
ゾ
4N
O
ル
3
0
NH
重量減少割合(%)
12
重量測定により簡便に定量可能
重量測定により簡便に定量可能
熱分析のためのサンプリング(1)
熱分析のためのサンプリング(1)
静電サンプラ−
静電サンプラ−
放電ニードル
吸引ポンプ
Air In
Air Out
コロナ放電
(+)
(ー)
エアロゾル捕集板(白金板)
粒子の白金板上への捕集は可能
粒子の白金板上への捕集は可能
捕集効率は低い
捕集効率は低い
大量の粒子を瞬時に荷電するた
大量の粒子を瞬時に荷電するた
めには強力なコロナ放電が必要
めには強力なコロナ放電が必要
熱分析のためのサンプリング(2)
熱分析のためのサンプリング(2)
白金フィルター
白金フィルター
シリコンチューブ
シリコンリング
Air In
白金フィルター
ワッシャー
白金フィルターの拡大図
Back Up(金網)
繊維径を変えることで最大5L/minの採気が可能
繊維径を変えることで最大5L/minの採気が可能
3
・都市域(エアロゾル濃度35μg/m
3程度) にて4日間程度
・都市域(エアロゾル濃度35μg/m程度) にて4日間程度
3
・バックグラウンド地域(エアロゾル濃度10μg/m
3程度) にて2週間程度
・バックグラウンド地域(エアロゾル濃度10μg/m程度) にて2週間程度
捕集粒子の熱分析
捕集粒子の熱分析
12
重量減少割合(%)
Ptフィルター
10
静電サンプラー
8
6
4
2
0
35 ℃
30℃
00℃
00℃
5
8
3
2
∼
温
℃ ∼ 00 ℃ ∼ 35 ℃ ∼
0
室
0
3
5
2
・捕集特性はほぼ一致
・捕集特性はほぼ一致
まとめ
まとめ
熱分析
熱分析
熱分析を用いた主要エアロゾル成分の一括定量は可能
熱分析を用いた主要エアロゾル成分の一括定量は可能
ただし
ただし
・海洋など特にNaClの多いフィールドにおいて誤差の可能性
・海洋など特にNaClの多いフィールドにおいて誤差の可能性
静電サンプラーのサンプリング
静電サンプラーのサンプリング
電気的性質を用いた粒子の白金板上への捕集は可能
電気的性質を用いた粒子の白金板上への捕集は可能
ただし
ただし
・捕集効率が低く、コロナ放電をより強くするなどの改良が必要
・捕集効率が低く、コロナ放電をより強くするなどの改良が必要
白金フィルターのサンプリング
白金フィルターのサンプリング
長期のサンプリングに実用可能
長期のサンプリングに実用可能
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