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本研究の目的 カキ

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本研究の目的 カキ
東北大院・環境 ○江成祐樹, 伊藤奈津子, 嘉村浩之, 佐藤正基, 藤井亮輔, 裴敏伶, 渡邉則昭, 上高原理暢, 井奥洪二
はじめに
廃貝殻(炭酸カルシウム)
水酸アパタイト (Hydroxyapatite: HA)
海岸に放置された廃貝殻
Ca10(PO4)6(OH)2
本研究の目的
廃貝殻(カルシウム源)
•骨の主成分で, 生体親和性に優れる
水熱処理
•重金属イオンを取り込み, 除去する
•結晶面によって異なる吸着能を示す
水酸アパタイト
実験方法
カキ
カキはカルサイト
結晶相の
影響を検討 アワビの内殻はアラゴナイト
•結晶形態の制御が
可能
原料貝殻の結晶相および粒子サ
イズが, HAの結晶形態や貝殻の層
状構造に与える影響を調査
HAの結晶形態を制御することにより,
環境浄化材料としての利用が可能
腐敗臭などの環境問題の要因
•比較的低温で, 簡便
に合成が可能
アワビ (内殻)アラゴナイト
カルサイト
Calcite
粒子サイズの それぞれの貝殻を2 cm角に粗砕
影響を検討
および乳鉢で粉末状に粉砕
20
30
Aragonite
40
20
2θ / °(CuKα)
30
2θ / °(CuKα)
40
水熱処理 (240 ℃, 72 h)
試料0.3 g & 0.24 M (NH4)2HPO4 aq. 15 cm3
→バッチ式オートクレーブ
水酸アパタイト
結果と考察
炭酸カルシウムが反応
水熱処理による
化学反応
HAが析出
HA
Calcite
HA
1 μm
20
30
2θ / °(CuKα)
40
HA
Calcite
1 μm
20
30
2θ / °(CuKα)
1 μm
20
板状
カキ (粉末)の処理後
40
原料の形状による影響
原料の結晶相
による影響
アワビ(粗砕)の処理後
板状
柱状
生成したHAの結晶形態
カキ(粗砕)の処理後
10CaCO3 + 6(NH4)2HPO4 + 2H2O
→ Ca10(PO4)6(OH)2 + 6(NH4)2CO3 +4H2CO3
30
2θ / °(CuKα)
貝殻の層状構造の変化
アワビ処理前
アワビ処理後
10 μm
層状構造
を保った
10 μm
40
炭酸カルシウムの反応速度によって生
成するHAの結晶形態は異なる。反応
速度のより大きいアラゴナイトは小さな
板状粒子になり, 反応速度のより小さ
いカルサイトは大きな柱状粒子になっ
た。また, カルサイトであっても粉末状に
すると反応速度は大きくなり, 小さな板
状粒子が生成した。
まとめ
・貝殻の層状構造を活かしたまま
HAを生成することが可能。
・炭酸カルシウムの反応速度が
大きいと生成するHAは小さな板
状粒子になりやすい。
・貝殻の結晶相・粒子サイズを変
化させることにより, HAの結晶形
態を制御することが可能。
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